うさぎパイナップル

ただ、書くことが好きなだけです。

ロステレコムカップ2017雑感③

さて、女子でございます。こちらも初戦から燃えるメンツですね!

番組はいつものように煽りから。男子のフリーも放送されるので羽生君についての内容が流れるが、初めて見る映像も多く煽りといえども貴重な情報である。この辺りは昔と全然スタンスが違う気がする。晴明神社って10年くらい前に行ったっけなあ。ルッツ練習の歴史が流れた際のBGMがロミオとジュリエット!ここでこれを流すなんて、テレ朝も立派なガチのスケートファンになったのだなあと←何だよその感想(笑)

てなわけで女子ショートプログラム。とっくに結果は出ていたので比較的のんびりと視聴。

坂本さん。プログラムは『月光』。
レイバックスピンから始まりステップへと流れ、ジャンプはすべて後半。前半はスローに、テンポが早くなる後半に畳み掛けるようにジャンプを跳ぶという音楽にピタリと合ったプログラム構成は素晴らしく、水面を流れる月の光のようでとても素敵だった。しかもノーミス。素晴らしいグランプリシリーズデビュー。何となく演技が好きだなと思って見てた選手なので嬉しかったです。

コストナー。この曲は『Ne me quitte pas』か。セリーヌ・ディオンが歌ってるバージョンなんてあるのね。この曲と言えば私にとってはどうしてもステファン。彼はこの曲で現役を終わったので(エキシビションだが)、彼女も最後のつもりなのかなあ、なんてちょっと心配になった。
赤い衣装はシンプルだが実に素敵で、さすが衣装に定評のあるカロリーナである。単純に彼女のスタイルがいいだけかもしれないが。何着ても映えるんだろうな…。
スポーツと言うより劇場で上演されている舞台のようだった。滑りも美しく人より行っている要素が多く見えるほど。
しかし30才になってたのか。こんなに長く現役を続けるとは思わなかったな。彼女の半分くらいの年齢の選手たちがひしめく中、さらりとノーミス演技をやってのけてしまう衰えの無さに驚嘆した。

第1グループの選手は彼女たちふたりだけが流れたのかな。6分間練習の様子を挟み、第2グループの演技へ。

ベル。プログラムは『シカゴ』。動きが曲によく合っててスピード感もあり小気味良く楽しそう。笑顔もかわいい。つられてニコニコ見てたらあっという間に終わってしまった印象。
最初のジャンプは詰まった感じだったがあとは良かったと思う。わずかなミスでこの差が出てしまうのか。女子は本当にひとつのミスも許されないな…。

樋口さん。素晴らしい!プログラムも彼女にぴったり。身体のエネルギーがほとばしるようだ。見ていて楽しく、あっという間に終わってしまう。ステップ最高。
ジャンプノーミスかと思ったら回転不足とエッジエラーがあったのか。それだけであの点になってしまうなんて、女子の戦い厳し過ぎる…。

ラジオノワ。昨シーズンと同じプログラムかな?彼女のイメージに合ってる気がするしなこれ。スカートふさふさ。
コンビネーションのセカンドジャンプにミスがあった以外は安定したいい演技に見えた。わかってはいるがロシア層厚い。オリンピックどうなるの…。

未来ちゃん。ノクターントリプルアクセルは素人目には決まったように見えたんだけど、回転不足なんですね。織田君さすがの指摘。
コンビネーションもルッツも転倒で残念…。衣装がとても素敵だった。

メドベージェワ。彼女もノクターン。同じ曲が続くとは。
閉じた目を開くと彼女の世界が始まる。もはや当然のようなノーミス演技、圧巻。普通に彼女に得点で負けてしまう男子選手いるよなこれ…。
アニメ好きなのはお母さんの影響とは初耳だった。ユーリのクッションをふっつーに使ってるの見て相変わらずガチだなと思いました(笑)。

続いて男子フリー。女子の録画放送が終わったと思ったら第2グループの6分間練習から「LIVE」の文字が!俄然緊張してきた!やっぱり生放送に勝るものはないね!

6分間練習でいいジャンプを決めまくる羽生君。ルッツは決まらなかったが、出来のいいジャンプは本番に取っておけば良いのだ。どうやら恒例になったらしい選手たちの挨拶も行われ、緊張感はこれ以上ないほど高まってくる。

第1滑走はミーシャ。まずはトリプルアクセルの大技コンビネーション。最後は2本のダブルアクセルで締める。4回転こそ入っていないが、ノーミスの素晴らしい演技。お辞儀までも爪先まで美しい。『タイスの瞑想曲』は女子が好んで使う曲というイメージがあるけど、これだけ柔らかく滑れてしまうミーシャはすごいな。

コリヤダ。エルヴィス・プレスリーメドレー。プログラムは正直ツギハギ感が凄かったけど、世界的な人気を誇ったプレスリーだし、会場盛り上がりそう。
4回転ルッツもサルコウも転倒、最後のトリプルルッツも転倒。でもよく挑んでしっかり回った、4回転。おかげで技術点がすごいことに。

ヴァシリエフス。前半はまったくジャンプが決まらなかったが、後半に入り段々と立て直し最後は別人のように生き生きと滑っていた。ステップが実に素晴らしく、全体的に洗練されて気品のある演技で見応えもあった。ショートプログラムではまったく思わなかったけど、フリーはステファンっぽい動きが多かった気がする。スピンも独創的で、これは会場も沸くだろう。観客を惹き付ける力はあると思うので、今後はジャンプが課題か。
解説がステファンの話を色々してたっけ。そうそう、ファイナル連覇してるんだよねステファンは。あのオリンピックシーズンのファイナルで真央ちゃんが優勝したくらいからだよねえ、こんなにフィギュアスケートの番組が放送されるようになってきたのは…。もう12年も前なんだな…。

アリエフ。前半は好調だったのだが後半のジャンプで3度の転倒…。ジュニアからシニアに上がったばかりだそうなので、やはり体力面などの差は大きかったのか。最後の方はスピードもなかったと思う。振付などもただこなしている印象だったが、シニアの試合にも慣れてその辺りの壁を越えられれば見応えも出てくるかな。

羽生君。生放送なので御守りを握りしめて祈りながら見ました。
まずは4回転ルッツ。降りた!沈み込むようなギリギリの着氷。だがスローで見ると高さも回転軸の美しさも素晴らしく、確かに加点されてもおかしくないかも。着氷の印象ってどうしても強いけど、それだけがポイントではないんだな。
ループはルッツで消耗したか。しかし抜けや転倒よりはいい。良い判断。
トリプルフリップは軽々と、ビールマンスピンも入る。オータムクラシックでは手袋してなかったから外したのかな、それとも外すから手袋してなかったのかな。ステップは見たことのない動きもありハッとした。私は羽生君に晴明の影が重なるいいステップだと思ったが、レベル3。
演技後半。4回転サルコウも沈み込むような着氷だがよく持ちこたえた。続くトゥループは2回転になってしまったが、4回転トゥループのコンビネーション、さらにトリプルアクセルのコンビネーションは素晴らしい出来。この時点でコンビネーションがひとつ足りないので、最後のジャンプは伝家の宝刀トリプルアクセルだろうしここでリカバリーするか、と一瞬思ったが、そうか振付的にコンビネーションを跳び直す時間はないんだ。すぐにスピンに入るから。ここが今後の課題か。
確かにミスはあった。だがそれ以上にものすごく価値のある演技だったと思う。だってあの羽生結弦が4回転ルッツを実戦に投入してきたんだぞ。これで彼の最強の武器・トリプルアクセルを確実に2回跳んでくることになるぞ。私が選手だったら「もう無理。ぜってー勝てないから引退します」って逃げ出すくらいの脅威だぞ。
2位は2位だし本人にとっても悔しい結果だろうけど、正直主眼はそこに置いてないと思った。この大会で彼が得た収穫はあまりにも大きい。ここに気付くかどうかで、今回の彼の演技への評価は随分変わるのではないか。熱心なファンは誰も心配していないようだ。これが答えだろう。それに、グランプリシリーズの初戦で勝てないのは完全に恒例行事となりつつあるし(泣笑)。やたら強い印象のヨーロッパの大会ですら勝てなかったとは…。ジンクス恐るべし。だがジンクスはまたも彼に強力な起爆剤を与えた。いい予感しかしない。例年に比べたらずっと仕上がりも早い。痺れるようなシーズンの幕開けだ。

最終滑走、ネイサン。ルッツもフリップも軽やか過ぎて4回転に見えない…。すげえ。4回転だったはずのトゥループは珍しく2回転に。コンビネーションジャンプでも2回転のトゥループを跳び、さらにトリプルアクセルのコンビネーションでも跳んだため、トリプルアクセルセカンドトゥループが3回目のダブルトゥループとしてザヤックルールに抵触。なのでコンビネーション扱いにならないのかなと思ったら、ザヤックでもコンビネーションとは認められる様子。これは大きかったかも。うーん、勉強になりますね。
プログラムはショート程の吸引力はなく、ちょっと間延びしてるというか、ジャンプを跳ぶためのプログラムという感じがまだするので、その辺がシーズンを通してこなれてくればとんでもないことになるんじゃないかという気がした。彼はジャンプのミスが少ないし今後も安定して強そうだ。

以上で男子は終了。ノーミスしてたのはミーシャだけ?まだシーズン序盤だしみんなこんなものでしょうか。しかしシーズン序盤から熱過ぎる。一体何本4回転が飛び交うのですか…。そして生放送最高でした。今シーズンの羽生君はもしかしてずっと生放送で見られるかな。ああ、テレビの前で呼吸が止まる日々が始まる←今回も必死で見過ぎて息できなかった、ステファンが羽生君とネイサンをリンクサイドで見てたのにもまったく気付かなかった程集中してました…

てなわけで次回でラストです。よろしければまた明日お会いしましょう!

ロステレコムカップ2017雑感②

今年はロシアからというのも不思議な感じですが、とにもかくにもグランプリシリーズが開幕いたしました。まずはいきなり大激戦の男子ショートプログラム。ちなみに私はいつもほぼ地上波のみで観戦しています。それしか映らないので(泣)。

いつものように煽りが続き、いつものようにトゥーランドットなオープニング。今年は美しい天国への階段を歩いていったら最後羽生君の姿をした神々しい何かに審判を下されるという物語に見えた←意味不明

確かちょうど放送時間内に競技が行われているはずなのに、生放送の表示がまったくないんだけど。ああこれ、いつものちょっと遅れての放送か。色々あるんだろうけど、やっぱり緊張感が薄れてしまって残念だな。今回は放送終了まで一切ネットを見なかったので、生放送に近い感覚ではありましたけど。

そんなわけで第1グループは2名カットされてしまい4選手の演技が流れる。でもそれでも昔に比べたら随分マシだと思うけどな。

まずはテン君。4回転が2本にトリプルアクセルとなかなか攻めた構成なのだが、すべてのジャンプで着氷に失敗してしまう。特にサルコウの着氷は怖い降り方に見えた。セカンドジャンプが跳べずコンビネーションも入れられなかった。でもステップはリンク全体に彼の世界が拡がるようで素晴らしかった。まるで王子様みたいだ、そうだここにはアンソニーがいるんだ、などと訳のわからないことを思いながら見とれてしまった。お前にとっての王子ってアンソニーなのかよ!だいたいお前が好きなのステアだろうが←このくだり死ぬほどどうでもいい
足首を怪我してたのですね。足をかばって安全策を取ろうと思えば取れただろうに、攻めることから逃げなかったテン君ってかっこいいなと思った。彼の演技はいつか生で見たい。

ナム君。4回転サルコウのコンビネーションが成功し波に乗るかなと思ったら、ああああ、4回転トゥループで転倒…。でも大きなミスはそれくらいだったのかな。ナム君にしてはあまり滑ってないように見えた。
しかしもうナム君じゃなくてナムさんと呼ばなきゃいけないような雰囲気。でもナムさんだと念仏みたいだからやっぱりナム君って呼んでいいですか←だからどうでもいいっつのお前

ホッホスタイン。『Your Song』ってエルトン・ジョンの曲だっけ?
4回転トゥループで転倒、アクセルもミス。ルッツのコンビネーションもセカンドジャンプはどうにか跳べたという感じでジャンプが終始噛み合わない印象だった。でもフライングシットスピンの入りが音楽とぴたっと合っててカッコ良かったです!

ミーシャ。なんか宗教画の人みたいだなミーシャ、とか思ってたら曲もアヴェマリア。グノーでもシューベルトでもないやつか。実はわりと最近までこの曲知らなかったんですよね。
アクセル、コンビネーション、最後のフリップとすべてノーミス。4回転を入れずに作品としてまとめ上げることにしたのですな。目指す演技の着地点は人それぞれ。
ホントに宗教画の物語みたいだった。素晴らしかったです。

後半グループの前にオータムクラシックの羽生君のショートをフルで。今流さなくても良くない?とさすがに思ったが、この後の羽生君の演技との良い比較になったのでこれはこれで良かったかも。地上波しか見られない私にはフルはこれが2回目。やはり絶品の演技。単なるノーミスはもしかすると誰にでも可能かもしれないけど、ノーミスとパーフェクトはそもそも別物なのだと思い知らされる。うまく説明できないが、伝わるだろうか。

6分間練習にヴァシリエフス君を送り出すステファンが映る。何故かお口がもぐもぐしている。ガムでも噛んでいるのか。今じゃないといけなかったのかそのガムは(汗)。
練習に入る前にいつもの挨拶あり。羽生君いつも通り笑ってねえええ!日本から来た暗殺者さんです、みんな仲良くしてあげてね!←正気に戻れ
羽生君もネイサンも練習のジャンプはいい感じ。本番に期待。

ヴァシリエフス君。とても品のいい衣装。この貴族みたいな装いが様になるのはヨーロッパの人ならではですな。
ジャンプは4回転なし。アクセルの着氷はあやしかったけどコンビネーションとトリプルフリップは良かった。
ステファンが振付をした男子スケーターのプログラムはどうしても「ステファンの影」が滲み出てしまうことが多いのだが、彼はステファンに直接指導を受けているわりにはステファンらしさみたいなものをほとんど演技に感じない。彼なりの個性を既に確立出来ているのだとしたら、今後も楽しみなスケーターになるだろうという気がした。
ただ、ステファンのそれとは違うけど、個性的なスピンにはやはりステファンの教え子なのだなという印象を受けました。これからもガンガンスピンで魅了して欲しい。
…誰かステファンを床屋に連れていってください…。髭…。

アリエフ。さすがヨーロッパの人の着こなしパート2。素敵な衣装です。
「仮面舞踏会が開催されている列車の車掌」というイメージが溢れてきたが、たぶんというか絶対そんなんじゃない(汗)。
振付がちょっとワンパターンかなと思ったけど、ルッツのコンビネーションが3回転だったこと以外は大きなミスもなかったはずだし、コンビネーションも予定と違っただけで失敗したわけではないよね。空中で判断して回転数の減少に対応できるもんなんだ、凄いなあ。

サモーヒン。出だしで音楽が止まるというトラブル。これで集中が切れてしまったのか、4回転もアクセルも決まらず最後のジャンプも2回転。転倒こそなかったもののコンビネーションも入らず、演技も投げやりになっているように見えた。音楽の影響ならば可哀想だ…。それでも気にせず滑り切る度胸が必要なのかもしれないけど、繊細なスポーツだからなあ。
衣装がめちゃくちゃ不思議。手が気になる!気になるよ!どうしても目が行くよ!心霊写真みたいだよ(汗)

ネイサン。6分間練習の時、まだ着替えてないのかな?なんて思ったりもしたがやっぱりこれが衣装か(笑)。でも黒よく似合いますね。
ルッツのコンビネーション素晴らしい。フリップもアクセルも着氷は微妙だったがしっかり立っている。さすがに安定して強い。
しかもスピードのあるステップはキレッキレ。これは相当ファンを増やしたのではないのか。シンプルにカッコイイ!
ただ、この曲は個人的には苦手かも。前半が特にカチャカチャ言う音が煩くて、なんか威嚇みたいに感じた(汗)。攻めた選曲だし彼によく似合うけどね。こんな曲で滑ってしまえるなんて、本物の音楽に囲まれて育ったんだろうな、などとぼんやり思った。
もう煽りはええわクソ邪魔、って今回はちょっとうんざりしてたけど、体操やってたって情報がわかったのは良かった。あの抜群の身体能力はそのあたりにも起因するのかな。

コリヤダ。出だしの振り付け個性的過ぎなんですけど。ルッツは3回転に、次の4回転もミスがありコンビネーションにならず。でも最後のアクセルは綺麗だった。全体的に個性的で、これ一体何の生き物?とか思いながら見てましたごめんなさい(汗)

羽生君。新衣装。首もとキラキラ。
冒頭のループは着氷が乱れる。技術点の速報を見て回転不足?と思ったらビンゴ。この減点がいちばん痛かったのでは。スピンもオータムクラシックの時ほどの圧倒的な迫力はない。ループのミスでリズムが乱れてしまったか。
アクセルは加点が最大で3点しかないことが悔しくなる程だった。群を抜いている。ジャッジ全員満点でも足りないだろうあんなの。
さらにトゥループのコンビネーションで転倒。演技全体も多少荒かったかな。しかしミスはあったもののさすがの底力。時間が短く感じる演技は基本的にいい演技だと思うが、近年の彼の演技はミスがあった時にもそう感じる。基礎のレベルが違うのだなと思った。
もしかしたら今回のロステレコムは一種の実験場で、ここでノーミスで滑ることが目的ではないのかなと感じた。たぶんこれでいいのだろう。羽生君のグランプリシリーズ初戦としてはかなりの高得点だし、ジャンプのすっぽ抜けもなかったし。だがめちゃくちゃニコニコしてたのが怖い。ああいう時の羽生君は逆に怖い。羽生君の得意な追い上げパターンである、フリーで阿修羅が出現するのはほぼ疑い無い気がする…。
しかしまあ、ジャージの脱ぎ方がニュースになるなんて、どんだけなんだよ羽生君(笑)。

ところで、番組の途中で流れたガーナのCMは去年のものと同じですね。真央ちゃんのバージョンも流れてちょっとほろり。そうか、もう真央ちゃんはグランプリシリーズで滑らないんだな…。なんだか不思議な気持ちだ…。

ではでは、続きはまた明日以降に!

ロステレコムカップ2017雑感①(前置き)

さて、ロステレコムです。当然ですがテレビ観戦です。ロシア行ってみたいけど!みたいけど!そんな金ないわー!(泣)
刑事君の怪我による欠場が非常に非常に残念です。早期の回復を心から祈ります。

競技の感想についてはまた明日以降。気が付いておられる方も多いと思いますがわたくしはっきり言って遅筆です。とりあえず競技放送までにニュース番組等で見掛けた諸々についてとりとめもなく。

10月16日放送の『報道ステーション』において流れた、松岡修造氏による羽生君のインタビュー。時期的に各局フィギュアスケートの小特集が組まれており、可能な限りは見ているのですが、今のところこれがいちばん興味深い内容だったと思います。

なんたって、「目を見開いたまま固まる修造」という、そんなにしょっちゅうは見られなさそうなものが見られて思わず吹き出してしまった…。あの修造が気圧されるって。超強気なその本性を、優男の仮面をかなぐり捨てて惜し気もなくさらけ出す羽生君の、白い満月を背にした獣の王のような眼差しに、あの修造すら補食されてしまうのか、とうっすら怯えるとともに(笑)、これこそが羽生結弦だ、とどうしようもなくワクワクしました。私は羽生君のこの無茶苦茶な気の強さに興味を持って彼のファンになったようなものなので。

「勝ちたい」のでも「勝たなければいけない」のでもない。「勝つ」のだ。皆が実力を出し切った最高の舞台で。平昌が素晴らしい大会となることを願わずにはいられない。オリンピックだけは予想外の事態が起こるので何とも言えないところではあるけれど、伝説の生き証人になりたいとおそらく誰もが思っている。近い将来訪れるその瞬間を、目を見開いて待つとしよう。

前日から当日の朝にかけては各局で公式練習の様子が。スケートシーズンはこのニュース番組ザッピングが楽しいんだよなー。
ニュース23』(だったかな?)で羽生君の曲かけ練習をガン見しているステファンがばっちり映り込む。演技が終わると拍手をしていた。ヴァシリエフス君のコーチだからリンクサイドにいても何の不思議もないのだが、相変わらず絶好のポイントにいらっしゃるな!本人はもちろん無意識なんでしょうけど、サブリミナル的にファンを増やしてる気がする…(笑)。
ああ、ステファンがいるとどうしてもリンクサイドが気になって演技に集中できないという贅沢過ぎる悩みが発生してしまうのだ。本人が滑るわけでもないのにあの存在感は何なんだ。たぶんステファン専用カメラが回っていたとしても十分見応えがあるだろう(笑)。

それにしても羽生君の4回転ルッツには思わず声が出た。高い!高いよ!美しいよ!ホントに演技に入れてくるとは思わなかった。もうこうなったらルッツも含んだパーフェクト演技で永久に誰も到達できない地平まで爆走して行って欲しい。我々はその日に向けて粛々とクリアファイルを奉納しよう←意味不明←しかも貧困過ぎてとてもガムなど買えずまだ1枚も手に入れてない←号泣

…明日はどうしてもどうしてもどうしても行きたいところがあったのだが、体調が最悪なのと悪天候により諦めざるを得ない可能性が濃厚で、はっきり言って機嫌は最低。体調不良は耐え抜いて、タクシーを呼んで家から目的地まで往復してでも行きたいのだが、そんなタクシー代などガムも買えない人間が払えるはずがないっつうの(血涙)。ささやかな幸せすらも掴むことのできない、貧困と不健康と孤独という、いくらあがいても抜け出せない泥の沼。ねえ、それでも生きていかなくちゃいけないのかな?もう無理だよ。今の私を支えているものは、こうやって「書く」こと、本当にもうただそれだけ…。ロステレコム、最後まで楽しみたいと思います。私が此処に在り続けるためにも…。

NHK杯2015雑感②

昨日に続き、昔書いた文章発掘シリーズです。2015年に書いた文であり今年のNHK杯の内容ではないのでお気をつけください。プログラムは一緒だけど細部は全然違うからわかるか…、うん。
ではでは、以下をどうぞ↓↓↓↓↓



明けて11月28日。この日はどうしても生放送で見たかったので、休みを交代してもらってました。体調も良くなかったので休みにしてもらえたのは心底有り難かったです。
昨日の衝撃が醒めやらないものの、体調のよろしくなさもなかなかのもので、放送開始まではほとんど寝てました。でも放送時間までにどうにか落ち着いて全力でテレビの前で待機。第1グループから全員生放送で見られるなんてNHK、そして生放送ならでは。なのでNHK杯の3日間は全日休みたいと毎年思ってます。まあ無理なんですけども(泣)

第1グループは何と言っても田中刑事君の素晴らしい演技。最終滑走があの化け物じゃなければ刑事君のことをもっと語りたいところですが、化け物の衝撃が凄まじすぎるので割愛します。刑事君ごめんね(泣)。テレビの前で思いっ切り拍手したよ。
第2グループの6分間練習はニュースが流れたためろくに放送されませんでしたが、羽生君の調子は悪くなさそう。振付の良し悪しがわからないほどジャンプが壊滅的だったミハル(フリーの振付はステファンだったんだ…)、表彰台ならファイナル確定だったはずのコフトゥンなどが次々撃沈したためじわじわ順位の上がる刑事君(最終的には4つ上げて5位!立派!)や無良君の表彰台に喜んだり、シニア最初のシーズンで266点出してる(十分すごい点です!)ボーヤンにびっくりしたり、羽生君密着カメラがTシャツを脱ぐ羽生君の背中を映す放送事故(汗)があったり(しかもカメラの前におっさんが立ちふさがって羽生君を隠す←笑)とかなんとかしているうちに羽生君の番に。

どんなに強い選手でも演技の前は見ている方も緊張します。テレビの前で正座して、祈りながら羽生君の息の音で始まる演技を見つめました。
4回転サルコウ、4回転トゥループトリプルフリップまでは冷静に見る。いちばん陰陽師らしさが出てると思うステップも冷静に見る。しかし後半に入ってからの4回転ー3回転のトゥループのコンビネーション。ここで、ここでこれを決めてしまうなんて!今まで演技に組み込んでいなかった(はず。違ってたらすみません)このジャンプを!しかもこれほどクリーンに…。
思わず声と涙が出てきた。トリプルアクセルとダブルトゥループのコンビネーション。息をするように自然で鮮やか。なんとジャッジ全員がGOE3点をつけた、つまり満点だったジャンプ。これについて言及していた情報番組はたぶんスッキリだけだったけど、4回転3本成功以上にもしかしたら偉大な記録かもしれません。満点なんてそうそう出ないよ。4回転3本成功させた選手はこれまでにもいるけどね。
さらにトリプルアクセル、シングルループ、トリプルサルコウのコンビネーション。羽生君だから簡単そうに見えるけどこれも無茶苦茶難しいらしいよ。トリプルアクセルについてはショートでも触れた通りほぼ心配はしてなかったが、トリプルループでも思わず声が出て、最後のトリプルルッツで本格的に泣き出す。羽生君はルッツで転倒することが多いので、いちばん心配だったのです。会場もそういう空気だったと羽生君も言ってたけど、むっちゃくちゃわかる(笑)
ルッツから間髪入れずスピン、コレオステップと畳みかけるように流れ、フィニッシュ。いつもの阿修羅かと思ったら笑顔。鬼神ではなく羽生結弦の笑顔。力強く振り下ろすガッツポーズ。涙が止まらない自分。
300点を超えたことはもう疑いなかったけど、そんなことどうでも良かった。羽生君がフリーをノーミスしたのはシニアの大会に出るようになってからは初めてではないのか?少なくとも私は記憶がない。全部の試合を見られている訳ではないので、記憶違いだったらごめんなさい。羽生君が陰陽師を滑ると聞いた時、待ち望んでいたことの実現に私は狂喜した。和風のプログラムを競技で滑って欲しいとずっと思っていたのだ。アイスショーで見たショーバージョンの陰陽師は、競技で完璧に滑ったらどれほど驚異的な作品になるかいやが上にも期待させる非常に魅力的なプログラムだった。その「完璧」を見ることができたのである。それだけでも私は満足だった。

得点発表。会場の悲鳴で発表の声がかき消される。フリー216.07。合計322.40。ショートの点はある程度予測できていたのか冷静だった羽生君も顔を手で覆って驚くほどの驚異的な点数。
これまでのフリーと総合の最高記録を持っていたのはパトリック・チャン。彼はカナダの国内大会で総合300点を超えたこともあったのですが、国内大会なので参考記録にしかならず、公式には彼が国際大会で出した295点が最高でした。フリーもこれまでに200点を超えたことはなかったはず。それなのに、いきなり216点。総合だって夢の300点超えと言われていたものが、はるかに凌駕する322点。実に30点近く更新するというもはや有り得ないレベルの偉業。2位のボーヤンとは実に56点差。普通はボーヤンくらいの点を出せば十分優勝圏内なのに…。羽生君が完璧に滑れば誰も叶わないのではと思ってはいたけれど、それが得点に如実に表れたのである。涙が止まらない。

ヒーローインタビュー。客席に感謝を述べた後、カメラに向かって「テレビの前の皆さんもありがとう」的なことを満面の笑顔で語りかける羽生君。号泣。頷きながら「頑張ったね」と呟く私。この日私が発した言葉これだけ。次の日風邪気味で声がおかしいことに初めて気付きました←孤独過ぎ(笑)
こんな嬉しそうな羽生君どれくらいぶりだろう。長野と名古屋を言い間違えて「間違えました、テンション上がってますね私」とか何とかオタクの喋り方が出ちゃってる羽生君に笑ってしまう。詳しくは割愛するけどあの子スケートやってなかったらたぶんただのハイスペックなオタクだったと思います(笑)

表彰式、ウイニングラン。織田君に花束を渡す羽生君の様子に微笑ましいものを感じているうちに番組終了。昨年のNHK杯では4位に終わり、涙目でインタビューに答えたり、寂しそうな切なそうな、小さな子供がじっと悔し涙をこらえているような佇まいで表彰式を見つめていた羽生君を思い出し、また涙が出てきた。その時の得点とは実に100点近くの差。彼の今回の演技がどれほど驚異的なものだったかはこういう点においてもハッキリしていると言っていいだろう。

今回の演技がどのように素晴らしかったのかは、ワイドショーのように4回転ジャンプだけを取り上げていては決して伝わらない。すべての技にGOEでプラスの評価が下され、演技構成点も満点に近い97点台を叩き出した。難易度の高いジャンプを次々挑んでくる選手ならほかにもいる。だが、非常に難易度の高い構成を、作品としての完成度を損なうことなく滑りきった選手は新採点法の時代になってからは男子シングルの選手では彼が初めてではないのか。そこに大きな価値があるのだ。
しかもこのプログラムのテーマは陰陽師という日本人でも説明に困窮するような非常に日本的なものである。使用されているのは映画音楽なのでそれほど取っ付きにくさはなかったのかもしれないが、それでもこのテーマをジャッジが理解するのは厳しかったはずだ。私はその点を心配していたし、同じ心配があるからこそ羽生君陣営も今シーズンに挑戦したのだろう。しかし彼は97点という高得点を叩き出した。非常に日本人らしい容姿に少年のような身軽さ、まるで二次元作品のような雰囲気、そして時に観客を戦慄させるほどの彼の激情を表に出しても違和感のない陰陽師という題材。このプログラムはこれ以上ないくらい羽生君の特性を活かしている。たとえ陰陽師が何者かわからなくても引き込まれてしまうのだ。そしてその表現は高い技術に裏打ちされたゆえのものである。ジャッジも認めるしかなかったのではないか。

長野に行かなかったことを私は一生後悔するだろう。今死んだらこれを後悔しながら息絶えると思う。けどほかの嫌なことすべてを思い出すことなく「でもチケット取れたかわかんねーじゃん、バッカで」とか思ってるうちに死ぬんだったら逆に幸せかもしれない(笑)
それに、NHK杯だったおかげで、日本中がこの歴史的瞬間を生で視聴することができた功績は大きい。ずっとフィギュアスケートを見てきて良かった。どれほど価値のある演技だったか理解できるほどには知識があって良かった。感無量です。プロトコルはネカフェ行って印刷して家に飾ります。あんなプロトコルこの先見られるのか?織田君のセリフ通り「神が誕生しました」ですよ。

でも、今回が天井ではないと思わせるのが羽生結弦という選手の面白さだ。きっと彼はこの自分の点を超えようとしてくるだろう。そしてまた「久しぶりの世界記録更新ですけど」などと普通は人生で何度も言えないはずのセリフを吐いてしまうのだろうか(笑)。彼は本当に、この平成の世に神が遣わせた何かなのかもしれない。これからも私は彼に注目し、ひっそりと応援していこうと思う。とりあえず羽生君モデルのファイテンの磁気ネックレスのメモリアルセット予約しました。い、いや、肩こり酷いからさ(笑)←ずっと迷ってたんだけど世界最高点のお祝いに勢いで予約の電話しちゃったよね!やっちゃったよ!
ところでフリーの最後に笑ったのはショートの阿修羅っぷりに対して「どやりすぎ」って言われたからってホントかよ羽生君。涙ちょっと返して(笑)

以上です!独り言に付き合ってくださってありがとう!ではまた!



↑↑↑↑↑以上です再び(笑)。死ぬほど体調が悪かったのは何となく覚えているが、寝込み続けて見逃す羽目になったりせずに本当に良かった…。ファイナルについての文章も書いてた気がするんだけど、書いてる途中で消えてしまって諦めた記憶がうっすらと(泣)。たったの二週間での本人による記録更新は、フィクションの世界なら没になるだろうこんなの、というくらい現実も非現実も超越した、神にしか書けないプロットのような何かでしたね…。
今年のNHK杯も楽しみです。まずはロステレコム、そしてスケートカナダか…。吐きそうなほど緊張するけど、4年に一度のオリンピックシーズン、全力で応援していきましょう!

NHK杯2015雑感①

昔書いた文章を発掘したのでしれっと載せるシリーズ、たぶんそろそろネタ切れ。紛らわしいので、グランプリシリーズが始まるまでにしれっと載せてしまいます。
てなわけで、2014年に続いて2015年のNHK杯。羽生君の記録更新にあまりに興奮して一気に書いたという文章のため、ほとんど羽生君のことしか綴っておりません、すみません。よろしければ懐かしさに身を委ねてみてください。では以下をどうぞ↓↓↓↓



私は今この話題だけで徹夜でしゃべり続けられることは間違いないであろうが、実際は仕事の話以外の会話をほとんど人間としてない、たまにテレビに向かってしゃべる(←もはや孤独死寸前の老人)、という絶望的な状況なので書くという行為で代償します。無理矢理付き合わせて申し訳ございませんがよろしかったらお暇つぶしに読んでくださいませ。

11月27日。体調不良で仕事を休もうかと思っていた私は「NHK杯が見たいから休んだんだろ」というそしりを受けるのを恐れ(これまでの自分なら恐れませんでしたが…。まあ色々あるんだよ)どうにか出勤。でもさすがに早めに帰らせてもらおうと決め、残業もそこそこに職場をあとにしました。
帰り際、とある施設に日中掲げられている日本の国旗を片付けている現場に遭遇。施設の人が国旗を畳む前にいったん広げた、まさにその場面を私は見たのだと思う。目に飛び込む鮮やかな日の丸。きっと素晴らしい結果になると、根拠のない予感を私は抱いた。

男子のショートプログラムはとっくに開始しており、ろくに映らないスマホのテレビを見つめながら辿る帰路。羽生君には間に合ったことに気付いた時はホッとしましたが、運悪く電波の入りの非常に悪い駅に電車が停車してしまい、羽生君が首を回したところで止まり、次にしっかり映ったのはフィニッシュ(泣)。しかもまた止まる(泣)。リプレイになってやっと切れ切れながらも少し映るようになり、どうやらすごいことが起こったのと阿修羅が出たことは理解した。ちょっとあんたこショパンなんですけど。何なのあの鬼の形相。子供泣くぞ(笑)
※阿修羅・・・羽生君は演技中に普段の様子からは想像もつかない恐ろしい形相を見せることがあり、私は阿修羅と呼んでいる。多くのファンもそう呼んでいる。私がいちばん好きな羽生君はこの阿修羅なのだけど(彼の本性だと思ってる)、羽生君って王子様みたいで優しそうで素敵、とか言ってる夢見るファン層がこの阿修羅に戦慄し背筋を凍らされてるのかと思うと面白くてたまりません(笑)←ひでえ

そして得点発表。106.33という数字に思わず上げそうになった声を必死で、本当に必死でこらえる。でもうっかり片手で小さくガッツポーズするのは止められなかった。私の座ってた席周辺の人は絶対に「コイツヤベエ」って思ったはず(笑)。
演技はほとんど見られなくても得点だけで何が起こったのかはわかる。これまでの男子ショートプログラムの最高得点は101.45だった。羽生君がソチオリンピックで出した得点である。彼は全日本で103点くらいを叩き出したこともあるが国際大会ではないので公式ではソチの得点が最高だったのだ。その記録を自ら破った上に5点近く更新。この時点で十分に凄まじいことが起きていたのだ。
しかも、実はこのショートでは2度の世界記録更新が行われていた。第1グループで滑ったボーヤン・ジンが、羽生君の持っていた技術点の世界記録を更新していたのだ。しかしたぶんそれから1時間もしないうちにボーヤンの記録をまた羽生君が更新してしまった。ものすごい戦いである。しかもボーヤンの得点は羽生君を震え上がらせるどころか逆に燃え上がらせたようだ。「ぜってー抜かしてやる、見てろよ!」と思ったという本人の言葉に非常によくそれが現れている。そう、これこそが羽生結弦。この日本の若者には珍しいくらいの気の強さが彼を頂点に導いたのだ。ライバルが強ければ強いほど絶対に相手に勝とうと努力し力を発揮する羽生君。ほとんどマンガの主人公。中性的な見た目からは想像もつかないほどの超好戦的な性格というギャップが彼の非常に面白いところです。

帰宅してニュース番組をひたすらチェック。報道ステーションがノーカットで演技を流してくれたおかげでやっと106点の全貌を知ることができました。
スケートカナダでの、ジャンプ二つが規定違反により0点になるという大きなミスのあと、羽生君はショートプログラムの演技構成を大幅に変更しました。カナダまでのものと比べると明らかに難易度の高いものに。ジャンプの重複違反を避けるためにも、4回転トゥループの代わりに4回転サルコウを入れたらいいんじゃないかと私も冗談で言ってはいたが、まさか4回転トゥループはそのままにサルコウも入れ、トゥループをコンビネーションにするとは。これまでに入れていた3回転ルッツと3回転トゥループのコンビネーションでも十分なのに、それをカットして4回転2本の構成にするとは…。初めにそれを聞いた時は「羽生君らしくて好きだけど、馬鹿じゃないの?何やってんの?」と叫びそうになったくらい無茶苦茶です。でも羽生君は、やってのけてしまいました…。

サルコウは着氷があやしかったけれど直後にイーグルが入るせいか加点のもらえるジャンプに。トゥループのコンビネーションはなんと4回転ー3回転。羽生君が試合でこのコンビネーション跳んできたことあったっけ?ずっと4回転ー2回転だった気がするんだけど違ったかな。まさかこのタイミングでマスターしてくるとは!
そして最後のトリプルアクセル。羽生君はアクセルがものすごく得意なので安心して見ていられるのだけど、まるで息をするかのように軽々とカウンターから跳んでしまう。羽生君の本当の武器はこの助走らしい助走もなく演技の流れの中で跳べる美しいトリプルアクセルだということを改めて実感させる素晴らしいジャンプ。
しかし私が最も感嘆したのはそのアクセルの後のスピンである。まるで音楽そのもののように、音のひとつひとつと同化した、ため息の出るようなスピン。私の本命であるステファン・ランビエールは世界一と言い切ってもいいくらいスピンが得意な選手だったが、何故彼のスピンが素晴らしいかというと、演技の要素のひとつとしての「技術」にとどまらず「表現」の域にまで達していたからである。スピンにあれだけ表情を持たせられるスケーターはそうそういない。しかし今回の羽生君のスピンは彼に肉薄するレベルだった。まさに絶品。ワイドショーなどでは取り上げられることはないと思うけど、どうかこのスピンに注目してください。

演技全体に漂う儚さと強さ、緩と急のコントラストも美しく、これで点が出なければ嘘だろうという素晴らしい演技でした。プロトコル(採点表)も確認しましたが、最初のサルコウ以外すべての要素にGOE3をつけてる上演技構成点にも10点満点をいくつか出してるジャッジがいるんですけど。この人演技に見とれて採点するの忘れたんじゃない?(笑)もちろんそんなことはなくきちんと採点した結果ほぼ満点という評価にふさわしいと判断したのでしょうけど、なかなかこんな点を出すジャッジ見ないと思われるのでびっくりでした。
GOEというのは演技の出来映え点のことで、マイナス3点からプラス3点までつけることができ、複数のジャッジの平均が最終的な評価になります。今回の羽生君のプロトコルにはマイナスはひとつもありませんでした。

そして最後の阿修羅出現(笑)。よっぽどスケートカナダが悔しかったのでしょうね、ものすごく練習したのだろうということが演技から伝わってきました。羽生君はしっかり練習ができた時とできてない時の差が割とはっきりわかる選手だと思います。カナダは明らかに体調が悪そうだったので(唇が紫だった。喘息の発作が酷かったという噂)練習が足りなかったのかもしれません。カナダに比べると顔色も良くて安心したし、ボーヤンに負けまいとする強烈な闘争心が阿修羅の表情ににじみ出まくってて私は好きです。節分の鬼の面みたいだったけど(笑)。んで自分でも怖いと思ったとかどやりすぎとか言われたってあとから言ってたらしいけど(笑)。ってあんたインターネットで自分のファンの発言とか見てるだろ。どやりすぎって(笑)

何故長野へ行かなかったのか、と暴れたのは当然として、せめてテレビの前でじっくり見たかった(泣)。でもほとんど映らなくても一応歴史的瞬間に立ち会っていたことにはなるのだからまあ良しとしましょう。
結局ノーカットで見られたのは今のところ羽生君だけだし、ボーヤンや無良君の演技も見たかったのでやっぱり無念ですけど。

思ったより長くなったので以下次号。



↑↑↑↑以上、第1回・ショートプログラム編。明日の第2回・フリー編に続きます。よろしければ明日も目を通していただければ嬉しいです。

すべての可能性に願うこと、それはただ「居場所」

よく当たるし、占い師さんのキャラクターが何となく好きなので、1、2年に一度の頻度で通っている占いがあります。カードの占いとだけ言っておこうか。私の予感では、それだけでなく何か「見えていらっしゃる」気がします。

ひとりで行った回数よりも複数で行った回数の方がずっと多いのだけど、その時一緒だった仲間がそれぞれ、恋愛についてのアドバイスを帰り際にされていた日、確か本当の本当に帰る前になって、閉めたはずの扉を突然開けて占い師さんが私に言った、
「あなたはそのまんまでいい。いい女になろうとしなくていい」
という言葉は今でも私の心にじわっと暖かいものを広げてくれている。なろうと思ったところできっと無理だけど(笑)、ああ、この私のキャラクターのままでもいいんだ、と思えることは、肩の力をスッと抜くことのできる魔法の体操みたいなもの。自分では万事に必死で取り組んでいるつもりなのに、笑われ馬鹿にされ揚げ足を取られ、私でない何かになるよう要求されてきた私には、まさに魔法の言葉だったのだ。私にとっては変な人はあなたたちの方なのに…、と言えない日々はただ苦しい。

いい女にはならなくていいそうだが(正直向いてるとも思えない)、私は「守ってもらうこと」が人生のテーマだそうなので、結婚はした方がいいらしい。てかいつもそういう話が出てくるのだが、んでものすごくいい結果が出たこともあるのだが、こればっかりは何の変哲もない日常がひたすら繰り返されるのみだったりして。さすがにもうどうでもいいですけどね(笑)。

少なくとも私に関しては恋愛系はカードの神に嫌われているようだが、仕事のことはよく当たる気がする。たいてい当たってるのは悪いことなのだが、周囲の状況なども含めて、そんなのわかるもんなんだなあ、と感心してしまう。

仕事がどうと言うよりも今後の展開について大雑把に聞いたような気がするのだが、数年前に出た結果が、今後の進路として3つの可能性がある、というものだった。
その3つとは、学校に入り直して勉強するか、教育や福祉関連(だったかな、ちょっとうろ覚え)の仕事に就くか、作家になるか。
占い師さんの見立てでは、作家になるだろうと。今すぐその道は選ばないかもしれないが、今からアンテナは張っておけ、という話だったと思う。

それから数年経って再訪問した際には、3つの可能性どころか「作家になれ」とハッキリ言われた。書いたものを友達に見せているだけじゃダメ、もっと華やかな世界に出るべきなので今すぐ始めた方がいいと。さらに今年になってまたまた訪れると、やはり結果はまるで変わらず、具体的にどういう作家になるのかという話にまで及んだ上(しかもその話めちゃくちゃ面白かったんだけどとりあえず秘密ね←笑)、どういった賞や窓口があるという話までされるではないか。もはや何度行っても同じ結果になる予感しかしないんだけど(笑)

もちろん、作家になりたいですなどと私は一言も言ってなくて、全然関係ない仕事の話とか諸々を聞いたにも関わらずその結果。いちいち占った相手のことなど覚えていないだろうに、ずっとその結果だというのも不思議なものだ。不思議通り越して不気味かも(汗)。
確かに文章を書くことは大好きだ。「何をやらせても中途半端」というトラウマワードを母親から投げつけられ、しかし自分でもだいたいそう思っている自分が、唯一褒められることが多かったのが作文などの文章に関することだった。正直日本語で育った日本人なんだし誰にでも書ける水準以上のものが書けているとも思えなかったけど、自分が書くことが好きだというのだけは確かである。

このブログは、これらの占いの結果を受けて昨年始めたものである、とも言える。始めたきっかけにはもうひとつ、以前に紹介した天道泰幸さんの手相もあるのだけれど(詳細は「有機的ナビゲーションシステムを両手に乗せて①~③」という全3回シリーズの記事をご覧下さい) 、とりあえず簡単に始められたのがブログだったし、ブログを書くことで文章を書くことに慣れていこうという気持ちもあった。これまでにもフィギュアスケートのレポートみたいなものは書いていたけれど、量としてはそんなに多くもないし、毎日人に見せるための文章を練っているわけではなかったから。ほかにも始めた理由としては色々あるんだけど、単純に楽しくてやってるという部分がいちばん大きいかな。

そろそろブログ以外のことにも挑戦してみなくては、と何となく焦ってはいるのだけど、色々初歩的なところで行き詰まっているというのが現実。書くとしたらスマホしか利用できるものがないのだが、どうやって長文を保管しようか。仮に印刷する場合はどうすればいいんだろう。だいたい毎日のブログの更新で精一杯なんだけど…。
等々首を捻っているだけで今日も日が暮れる。一度書き始めたらノリで進められそうな気もするのだが…。基本はある程度頭の中に構成が出来てから書くのですが、たまにとりあえず書き始めてみることもあるんですよねえ。ちなみに今回の記事はとりあえず書き始めてノリで進めています。

とにかく、四の五言わずにとにかくやってみよう、いやたぶんやらなきゃなんない気がする、何やったらいいのかよくわかんないけどそんな気がする、という正体不明の焦燥感に襲われる秋の夜長。そのまんまの私で生きられる世界は、一体どこにあるのだろう。

NHK杯2014雑感②

昔書いた文章を発掘したので今更載せるシリーズ第?弾(←もう忘れた)。昨日に引き続いての第2回にして最終回。元の文章めちゃくちゃ長かったので、2回に分けました。
ではでは以下をどうぞ↓↓↓↓↓↓



★30日
エキシビション。でも毎年楽しみだった豊の部屋は今年はもうない。にじりよる豊に「地上波で流して大丈夫なの」と心配することも、豊の扱いに慣れきった高橋君の姿を見ることももうないのだ。後輩に道を譲りたいとのことだが、淋しい。フォーエバー豊。
豊の部屋ことインタビューコーナーは織田君にバトンタッチ。あらまそんなとこで泣くんかい。ごめんね爆笑した(笑)

川口&スミルノフがすごすぎだった。生で見たいこれ。ペアは絶対生の方がいい。迫力が桁違い。
木原君うまくなったね(涙)。成美ちゃんはどうしたの?試合からジャンプ全然決まらない…。心配。
宮原さんはステファンの振付。女子への振付にはあまり彼らしさが見られないことが多く、今回もそうだったので、言われなければわからないかもしれない。ちなみに今回もそれらしき夢を見た(彼が日本人に振付する夢)。相変わらずと言うか、もう何と言うのか。
せな君(ごめん漢字忘れた)って高橋君が「不味い餃子も美味しい」という迷言を残したNHKの番組に出てた子だよね?大きくなったなあ、しかも上手い。
流行ってるのか、Say Something。
前からうっすら思ってたけど、ウィーバー&ポジェのポジェさん、かっこよくないすか?

昨日涙目でインタビューに答えていた羽生君が痛々しくていたたまれない気持ちだったが、花は咲く、素晴らしかった。最初は少し迷いが見えたけど、途中から吹っ切れたように感じた。ああもう大丈夫、そう思った。中国は日頃の練習の通りに動けていた感じだったけど、今回は練習不足が見て取れたし、世間の批判や金メダリストとしてのプレッシャー、そんなものに負けまいとして押し潰されそうになってるように思えた。さすがの羽生君も、怖かったのかもしれない。いつものべらぼうに気の強い、鬼神のような羽生君じゃなくて、普通の19歳だった。でもファイナルではきっと、いつもの羽生君が戻って来るだろう。
無良君や村上君も羽生君が事故のことで色々言われたことは知っていたのだろう。とても彼に気を遣っているのが伺えた。とりあえず批判も下火になったようですが、19歳の子に、批判が多かったことを承知でコーチや連盟を気遣う言葉まではっきり言わせた世間はホント土下座した方がいいよ。自分たちが人生を賭けて向き合っているものや、それを支えている人たちを、よく知りもしない外野に色々言いたい放題にされて、随分嫌な思いをしたんじゃないのか。自分が結果を出さなきゃまた大切な人たちが批判される、そんなプレッシャーを背負いながら彼はNHK杯に出てきたんじゃないのか。そう思うと本当に可哀想でならない。まあ全然見当違いかもしれませんが。
仲間内だけでの口頭での会話ならともかく、インターネットという世界に開かれた場所で発言をするならそれ相応の責任は持つべきである、とこの件で改めて痛感した。一般人の発言なんて誰も見てないから、というのは大きな誤解。あまりに不自由であってもいけないが、利用する人間の知性が常に問われる、ということを念頭に置いて使用するならば、無限の自由が許されているわけではないことにも気付くだろう。私がブログ等の形でスケート旅日記を表に出さないのは、自分の文章に責任が持てるかどうかの自信と勇気がないからです(2017年注:当時は知り合いに読んでもらうためだけに書いていました。この文章もそうです。今でも自信も勇気もないですが、一歩を踏み出すためにブログという形を選びました)。
しかし、今回特に感じたことだけど、数々の発言からうかがい知れる羽生君の器の大きさよ。よく考えると、オリンピックの金メダリストは翌シーズンを休養にあてグランプリシリーズには出場しないのが通常である。さもなくば引退か。今シーズンもソトニコワやトランコフペアは出場予定だったが結局怪我で欠場している。あまりにも普通に羽生君が出ているので忘れかけていたが、彼はメダリストだった…。でもこれで、彼はまたギラギラしたチャレンジャーに戻るのだ。強いだろうな。昨シーズンもグランプリシリーズはパトリック・チャンに2敗してるし、それで奮起したんだろうし。

そんな闘う意志に溢れた羽生君だが、花は咲くの最後にお花をぎゅっと抱きしめる姿を見て、それが様になるのは彼くらいだろうと思った…。そしてオープニングとフィナーレの女子のような衣装は一体?!よく着られるなあんなの!でも似合ってるからどうしようもない!(笑)
やはり一見儚げでほっそりとした羽生君が血を流して倒れているという絵が衝撃的過ぎて、あんな過保護な批判が噴出したのだろうと確信するに至った…。

なんか羽生君のことしか書いてませんが、長くなり過ぎるのでもう割愛。今からファイナル胃が痛いです。ファイナルには我らの町田が!



↑↑↑↑↑↑以上、約3年前に書いた文章発掘記念祭りでした←祭りというほどのことはしていない
2014年に書いた文章はもっと色々あるのですが、現状ではかなりの数がお蔵入りしてます。修正作業をしているうちに、正直載せるほどの内容がないとか、今はまだ載せる気分じゃないとか思ってしまったものがわりとありました。そのうち「まあいいかな」と思えるようになったらしれっと載せるでしょうけれど、現状ではやはりお蔵入りです。
2014年のカップ・オブ・チャイナについての文章も、ギリギリまで悩んでお蔵入りにしました。もう3年も経っているしいいかなと思ったけど…。でも、その頃の自分の気持ちと今の気持ちはまったく変わっていないので、その時書いた文章の要点だけ最後に加えさせていただきます。

あの時、文字通り青ざめて事態を見守りながらも私は、出場に問題はないという診断であれば羽生君は間違いなく出てくると思いました。そしてそれは絶対棄権しなければならない危険な状態ではないことを指すのだとも思いました。現場にいるのは皆プロであり、テレビを見ているだけに過ぎない視聴者などとは比べ物にならないほど的確な判断が下されているはずです。なので羽生君が出てきたのを見て逆に安心しましたし、むしろすぐに棄権がアナウンスされたハンヤンの方が心配でした。←結局彼も出てきて滑ったけど…。心配で泣いたよあの時は…。
5回の転倒があり決していい演技ではなかったけれど、その狂気をはらんだ演技ではない演技に、壊れたものにしか出せない美しさに、滑り終えた彼の見たことのない穏やかな表情に、そしてキスクラで泣き崩れたその姿に、私は羽生君のファイナルへの強い思いと覚悟を感じ、彼の選択は間違いではなかったと素直に思っていました。

なので、羽生君の出場に批判が噴出しているのを知った時は、何故なのか理解できなかった。
この場合、「皆心配していたからだ」という意見は議論の対象にもなりません。そんなものは大前提中の大前提です。その上で、正確な状況を把握もしていないのに、中途半端な知識と思い込みで今回の事態を悪魔の所業でもあるかのように各方面から批判しているお茶の間批評家たちに、私は心の底から恐怖を覚えました。

彼らの多くはスケートのファンでしょう。でもスケートを愛してはいないんだと思いました。なぜなら彼らは選手とその関係者を信じていないからです。彼らより自分の物差しを信じているのが表面化したからです。部外者の我々が現場より自分の判断が正しいと思う、それは愛しているはずの対象を信じていない証拠です。
そして、羽生君が必死で完遂させてみせたその滑りは、いい悪いを抜きにして、少なくとも敬意を払ってしかるべきものだったはずです。本気で何かに向き合っている人の姿に尊敬の念を持つことは人間として何も間違っていないと思います。それを表現するのは難しいので、感動したなどというチープな言葉にしかならないのだろうと思いますが、私はあの羽生君の姿に否定ではない何かを思った人は何も間違っていないと思うのです。でも、批判側の人たちは、羽生君の努力に敬意を払う心すらないということなのでしょう。
私が今回の件でいちばん嫌なものを感じたのは、たぶんここだと思います。

事の発端から最後まで生放送だったということも今回の騒動が大きくなった原因でしょう。まるで当事者のような気持ちになってしまったのもわからないではありません。
でも我々はただのファンです。当事者ではありません。子供でも知っているような知識を盾に、冷静に状況を判断するという傍観者として当然のことも行わず、愛もなく敬意もない批判を行う権利などありません。羽生君は何も間違ったことはしていません。間違っていたとすれば彼の思っていた以上に影響力が大きくなっていたという認識不足くらいでしょう。羽生君の人生は羽生君のものです。我々に口を出す権利はない。
そして、これが自分がいちばん好きな選手の話だったら、おそらく今と逆の立場に立った人が大半だと思います。それが透けて見えるから余計に嫌なのです。

羽生君にずっと健康でいて欲しい気持ちもわかるけど、心が壊れたら体も壊れます。明日なんて必ず来るものではないのだから今を懸命に生きたって構わない、という私の人生観が常識的でないと言われてしまえばそれまでですし、私も自分の人生観に対しては堂々とした立場にはないので何とも言えないのですが…。そう、今回の件は見た人の生き様や経験や死生観を浮き彫りにするような事件でもあったと思います。

とにかく悲しく、悔しく、意味が分からず、モヤモヤし続けていました。自分の身近にも肯定的な人は少なかった。でも私の意見は一貫して変わりませんでした。自分が正しいと主張したいわけではなく、ただこのように感じた人間もいるということを知っていただけたら、と思います。

NHK杯2014雑感①

昔書いた文章を発掘したので今更載せるシリーズ。久々。でもないか←どうでもいい
長かったので2回に分けてお送りします。では以下をどうぞ↓↓↓



そんなわけで(どんなわけ?)NHK杯

★28日
女子ショートはまったく見られず。男子もほとんど携帯のテレビで見た。しかし演技の良し悪しもわからないレベルの電波状況で、結果をリアルタイムに追ってる…程度の視聴にしかなりませんでした(泣)。
録画機器もBSもないので、結局今に至っても見られてません。もう見る機会ないかも(放送時に見られなかったものはすべてそうなってるのがここ数年の状況)。村上君見たかった…。佳菜子ちゃんも…。

★29日
ようやく家のテレビで落ち着いて見られる。

女子フリー。すみません疲れて少しうつらうつらしました…。
ゴールドはクリスティーヌっていうかアナと雪の女王レオノワが熟女になっててびっくりした。てかアメリカ国歌をひっさしぶりに聞いた気がする。だってペアやアイスダンスの表彰式なんて放送しないしさ。
女子は14年ぶりくらいで日本人がファイナルに出られないのか。今のジュニア選手がシニアで戦うようになれば状況も変わりそうだけれど。佳菜子ちゃんはここいちばんで実力を発揮できないのがいつも惜しい。

男子フリー。始まる前から胃が痛い。
バルデ良かったよね。しかし6分間練習に緊張し過ぎてバルデの演技が音速で記憶をすり抜けてしまう(泣)
て言うか羽生君衣装変えたのね。フリルはやめたのですか。青年って感じでいいんじゃないのか。ジョニーじゃないよねこれ?どうなんだ?

リギーニの編曲わけわかんなくていいわ(笑)、などと言ってるうちに羽生君。
あれ、いつもの「あなたこれから人でも殺しに行くんですか?」と尋ねたくなるような形相じゃない。普通の男の子なんだけど、羽生君…。
これはヤバいかも、と思ったらやはり4回転が決まらない。得意なトリプルアクセルまで失敗。その他のジャンプなどはきっちり跳べているのだけど、やはり点が出ない。
本人はわりとサバサバしたいい表情をしていたけど、これはもうファイナル進出の可能性は低いだろうと覚悟を決める。カップ・オブ・チャイナでの羽生君の涙に本当に胸が痛み、出来ればファイナルに行って欲しいと願っていたので…。

しかし、羽生君のファイナル進出の可能性は低くなっただけで消えたわけではない。3位に入れば大丈夫、と言われていたのは「ほかの出場者が何位であろうと確実に進出できるのが3位以内」というだけであって、実は5位くらいまでなら可能性はあったのである。
5位でも出場可能となる条件は、アボットが上位に入らないことと羽生君の得点がジェイソン・ブラウンを上回ること。300点近い得点を出したこともある羽生君ならその条件はクリアできるかと思われたが、残念ながら下回ってしまった。よって羽生君は絶対に4位以内に入らなければならない。

羽生君の後に滑るのは4人。ヴォロノフのファイナル進出は羽生君と同じ条件なので、下位に沈まなければ可能性は高く、カナダで優勝している無良君に至ってはかなり下位でも可能性大。村上君はNHK杯にしか出場していないので、たとえ優勝してもポイント的にファイナルには行けない。なのでファイナルの出場争いにはまったく関係ないのだが、彼の順位によってほかの選手が得られるポイントが変わるため、決して無関係ではない。いちばんの鍵となるのはアボットで、彼が優勝すると羽生君は4位でも進出できない(はず)。アボットのファイナル進出はNHK杯で優勝しなければほとんど不可能らしいが、羽生君が絶不調の今その可能性は十分にある。

しかし、これから滑る4人は「ある程度コンスタントに上位に入る安定した実力のある選手」ではない。パトリック・チャン高橋大輔のような選手ね。もう皆ベテランなのだが、これまで表彰台の常連になれなかったということはかなりの波や詰めの甘さがあるということなので、正直ガタガタに崩れてしまう可能性は十分にあった。なので全然読めない。

そんな中ヴォロノフ。最後の方はお疲れな感じだったがそれなりにまとめて、おそらくファイナル確定、という演技。
村上君は素晴らしかった。2年前のNHK杯は肩脱臼して棄権だったっけ。あれはかわいそうだった。リベンジできてホントに良かった。

そして問題のアボット。選曲もいいし相変わらず美しい滑りだったが、このジャンプでは点が出ないだろうと素人目にも思ってたらやっぱりー(泣)。いつもより雑だった気もしたし、まさかの5位。アボットが実力を発揮すれば今回は優勝が狙えたのに!(泣)やっぱり自爆大王なのかアボット(泣)。しかしこれで羽生君のファイナル進出はたぶん決定。複雑過ぎる…。アボット好きなので(泣)

無良君は順当に優勝だと思っていたのにまさかの出来(泣)。いつもの無良君だった…(泣)。無良君は私が見てる時は絶対にいい演技しないんだけど(泣)。すみません私なんぞが見て本当にすみません(泣)。
しかし衣装素敵だな。髪型は一生これにしてください!絶対オールバックより素敵←単なる私の好みですごめんなさい

結局まさかの村上君優勝である。まさかとか言って申し訳ないが、通常なら羽生君が大本命過ぎるから…。
あまりに一般での知名度がなさすぎて「なんでマエケンが出てるの?」などと言われてしまい息ができなくなるくらい笑いつつも泣いた。全日本出てたよ毎年?映ってたと思うんですけど?(泣)
でもいい涙だったな。自分はどうせ順位が落ちるから、などとショート後の会見で冗談言ってたが、今回は優勝に相応しい演技をしたのは村上君だけだったよ。ショート見たかったのう…。

ちなみにアボットはショートで30秒以内に演技を開始しなければならないルールに抵触し、1点減点されている。この減点がなければ羽生君はファイナルに進出できてない。また羽生君も、二つ目の4回転に失敗し3回転になってしまったことで、同じ種類のジャンプを2回以上跳んではいけない、というルールに引っかかりかけていた。以前は3回転以上だったが今年から2回転ジャンプにもこのルールが適用されたとかで、村上佳菜子ちゃんが引っかかったのはこれ、だったはず。違ってたらすみません。だが二つ目のトリプルアクセルが1回転になってしまったことでこれも回避。もしこのアクセルに成功していて最後にトリプルルッツを跳んでしまっていたら、そのトリプルルッツは0点になっていた。恐ろしい。
まさに薄氷を踏むような勝利ですが、羽生君は確か初めてファイナルに出たときも、優勝以外ではムリ、という状況で優勝し、ホントにギリギリの得点差で決定したはず。この強運こそが彼がチャンピオンになれた要因であろう。主人公になるために生まれてくる人というのはいるものである。



以上、今更感に溢れ過ぎる3年前の文章でした。続きはまた明日。

すれ違うあの人にも5日間の物語②

てなわけで昨日に続く。本日で最終回でございます。昨日も警告しましたがネタバレしまくりでヤバキチなので、これから遊ぶつもりのある方はこの先はお読みにならないでくださいね。

さて、本日は『街』の各シナリオについての感想をざざっと。


・オタク刑事、走る!
良くも悪くも無難で、メインシナリオって感じ。犯人当てがあるぞ。犯人じゃない人の名前入れて遊ぶのは常識(当社規定)。犯人当てるのは難しくないけど、暗号は難しいよ。てか無理。解かなくてもいいけどやっぱり挑戦しないとね。でもそう思ってたのは最初だけで、2回目以降は推理は放り投げてました(笑)。犯人当てではやっぱり遊ぶんだけど(笑)。
雪印のパックのコーヒーをやたら飲みたくなるのはぜっっったいこのシナリオの主人公・桂馬のせいです(笑)。今回もこのちょうど日付も曜日もかぶる期間に、と思って買いに行ったんだけど、近所のスーパー雪印のコーヒー置いてないでやんの…。がっくり(泣)。仕方ないので似たような商品を買ってきたけど、なんかちょっと悔しい。コーヒーソフトなら売ってたけどあれパンに塗るやつだからねえ(笑)←おいしいよあれ
自分から消滅する渋谷には息ができなくなるくらい笑った…。


・やせるおもい
確かに標準体重はかなりオーバーしてるので健康を考えて痩せた方がいいのはいいんだけど、正直もっと太ってるような描写で違和感が…。カバとかトドとか呼ばれる人の体重はあんなもんじゃない気がする…。そもそも身長や筋肉量などとの兼ね合いもあるのに「50kg以上あるなんて重い」とか平然と言う奴は小学校からやり直した方がいいレベルのバカだけどな!ゲームにはさすがにそんな表記はなかったと思うけど。
人の感じ方はそれぞれなので、同じ体型でも細く感じたり太く感じたりするもので、それに振り回されて標準の範囲内の人が無理矢理痩せる必要はないと思うんだけど、誰が見ても明らかに痩せないといけない人に限って自称「ぽっちゃり」だったり「自分は健康」だと言い張ってる気はする。で、漏れなく若いうちから大病している。私の周囲はたぶん全員。彼らはみんなやたらポジティブだったり自分大好きだったりする。だから自分の体型にも疑問を持たないんだろう、おそらく。それは好ましい点でもあるんだけど、体重同様行き過ぎると病の元なのかも。美子も底抜けに明るいキャラなのだが、たぶん反省とか後悔とかにさほど縁がないのであろうその性格が災いしてどうしようもなく健康を損なう前に、とどまるきっかけを得られて良かったのかもね。何でも美味しそうにバクバク食べてくれる女の子なんてそれだけで可愛いんだから別にいいじゃん…、って気もするけどさ。でも真面目な話、太り過ぎには本当に気をつけてください皆様。
それにしても、あれだけ食っててあんなもんで済んでるってことは逆にすごいのでは?そもそもあれだけ食ってたら食費はとんでもない額になると思うが、バイト掛け持ちとは言えフリーターの上一人暮らしの美子にその額は賄えているのか?高校の頃は痩せてたとかいう話だった気がするが高校指定のジャージはまだ入るのか?
などなど、「ギャグシナリオなんだから突っ込むなよ」という思いにかられつつも疑問符で頭はいっぱいです(笑)。
ある意味でいちばん重要なシナリオかも。地球規模で(笑)。


・で・き・ちゃっ・た
完全なコメディで、結構好きなシナリオです。よくまとまってる。確かに主人公の陽平はろくでなしなんだけど、なんだかんだ言って憎めないんだよねえこいつ。何より優作がかわいすぎる。優作がかわいいのですべて許したと言うべき(笑)。優作が幸せになれるように何とか丸く収まってくれないかなあ、という気持ちで遊んでた。あれは丸く収まった…のか?(汗)


・The wrong man 馬&牛
別々のシナリオだけど一緒に。このゲームのシステムを楽しむならこれが一番かも。3日目で終わるのも色々ヒントを与える必要があったとかそんなんなのかなあ。馬シナリオのエンディングとかさ。結構難易度も高い気がするし、いい加減ほかのシナリオも長いので、このくらいのボリュームでちょうどいいのかもしれない。
主役の俳優さんが上手かも。馬と牛の演じ分けがすごい。静止画だけど何となく伝わるものが。背中のイレズミを見られた時の牛の呟きが好きです(笑)。


・七曜会
何だかんだ言っていちばん面白いのこれかな。青年漫画みたい。ラストは唐突過ぎるけど好きなシナリオです。チンチコール!
ゲームはほとんどの場合音楽がかかりっぱなしなので、BGMの良し悪しはかなり重要だと個人的には思ってるんだけど、『街』はその点、適度に思考の邪魔にならずかつ印象に残る曲が多く、音楽面でも名作だと思った。特にこのシナリオの曲が好き。日曜日の登場するシーンの曲とか。あれ大好き。うっすら落ち込んでる時はよく美子が落ち込んでる時の曲が頭に流れてきます(笑)。ってそれ美子のシナリオの曲だろ(笑)


シュレディンガーの手
難解。好きな人と嫌いな人まっぷたつに分かれそう。最初に遊んだ時は一種のミステリーのつもりで読んだからわけのわからんまま終わった、という印象が強かったけど、2回目、3回目と遊ぶうちに、物語が抵抗なく頭に入ってきた気がする。それでも結局は「わからない」のだけど、それがこのシナリオなのかもね。これと「やせるおもい」を同時進行させるんだからすごいゲームだよな…。
このシナリオはTIP(ゲーム中に登場する語句の説明文みたいなもの)が秀逸。それも含めたシナリオだという気がする。あと市川役のダンカンさんの演技(静止画だけどね)が素晴らしいです。


・迷える外人部隊
タイトルがもうちょっとかっこよかったらなあ。内容はよくある感じだけどある意味メインシナリオではないかな。
…というのが初めて遊んだ時の率直な感想だったんだけど、これも市川シナリオ同様2回目、3回目と遊ぶうちに本当に味わえるようになるシナリオだという気がする。全部「わかって」から迎えるいくつかの場面はあまりにも切ない…。


・青ムシ抄
隠しシナリオ。強い毒と、強いアホを内包したシナリオ。制作者の、主人公をこんなキャラにしたことへの罪悪感みたいなものを少し感じて、個人的に複雑な気持ちだった。勘違いかもしれないけれど。
長いしイライラするし色々アレだけど、痛烈なメッセージのあるシナリオだとは思う。嫌いな人は徹底的にダメだと思うけど、いくつかの空白を埋めるピースなので頑張って遊んでくださいとしか…。
このシナリオのいちばんダメなところは青ムシがどうしようもないとかそういうとこじゃなくて、「とにかく長い」、これに尽きると思います。ほかの主人公と違ってたぶん青ムシは青ムシシナリオだけを一気に読むことになるから余計長く感じるんじゃないかな(泣)。
『街』のソフトを引っ越し祝いにもらった、という話をしたら、「街は名作ですよ!」と叫び、青ムシの喋り方を真似し始めた美人のあの子は今どうしているだろう←遠い目


・花火
隠しシナリオ。タイトルと主人公見た時に絶対泣くと思ったから最後に回した。正解。号泣でした。これを最後まで見て初めてこのゲームは完結するんだな。
2日目は何とか耐えられても3日目で堪えきれずに涙が止まらなくなり、泣きながらディスクを交換して最終日に嗚咽。たぶん毎回このパターンだと思う(泣)。『街』をまったく知らない人がこのシナリオだけ見ても「どうしてこれで泣くの?」としか思わないだろうが、8人の物語を最後まで見届けた人間にとっては、すべてが氷解し、すべてを受け止めて終わるこのシナリオこそが本当のラストなのだ。青ムシ抄は最悪遊ばなくていいかもしれないけど、このシナリオだけは是非遊んで欲しい。そのためにも頑張ってクリアして欲しい。これは映画や小説では絶対にできない演出だと思う。だから『街』は名作なのだ、きっと。


知らない誰かの運命を知らないうちに変えて、知らない者同士の運命が交錯して…。
「袖振り合うも他生の縁」という言葉を実感させる作品。
そして、人は誰かとつながっていないと生きていけない、ってことも。
きっとテーマは「愛」だ。でもそれをチープに感じないように作られてる。
ゲームが終わってもプレイヤーの人生は続いていく。
確かにこれは名作。実写が使われてるのもそれで正解。

そうなのです、このゲームのビジュアルは役者による実写が使われているのですね。なので20年程前の渋谷の景色を覚えている人などには懐かしく感じるかもしれない。田舎者の私にとっては、テレビで見ていたあの頃の東京という印象以上のものはないのだけど。でも、今でも存在するお店があればそこで紅茶なり何なり飲んでみたい、くらいには思います。実際に渋谷に行った時はたぶん夜だったりそれどころじゃなかったりしていわゆる「聖地巡礼」のことなんて忘れてたんだよねえ(笑)。
20年程前の実写なので、その頃の風俗に馴染みのない若い人には取っつきにくかったり異常に古臭く感じたりするかもしれない。特に女性のファッションやメイクには時代を感じまくる…。とっくに若くないこともあって結局気にならないんですけどね。それよりゲームが面白いので。…どうしても気になるのは隆士のお母さんの年齢設定くらいかしら。あれだけは無理がある気が…(汗)。息子が出ていって苦労したんだろうけどいやしかし(汗)。

2曲用意されている主題歌はどちらもいい曲なんだけど、特にエンディングテーマの『One and Only』は掛け値なしの名曲だと思う。歌詞をじっくり聞いた時に初めてそう思った。この歌だけを歌として単品で味わってもきっと好きになっただろうけど、『街』というゲームを最後まで遊んだからこそ歌の魅力が染みわたったようにも感じます。そう、ちゃんとゲームのために作られた曲なんだよね。たぶんね。

そんなところでこの長い長い記事も終わりにしようかと思いますが、私が何故、この日のこの時間にこの記事をアップしたのか、気付いてくれる人が一人でもいてくれたら、一人でもそんな人が増えてくれたら、たぶん私はとても嬉しい。
ふう、コーヒー買えなかったし疲れたけど、書いててオモシロカッタ…。

すれ違うあの人にも5日間の物語①

えー、去年から温めてたネタです。っても単なるゲームの感想ですけど。去年、はっ、しまった、この日付は、と気付いてから1年間、この日が来るのを待っておりました。ピンとくる人はとっくにピンときていらっしゃることでしょう。今年は曜日までピッタリ同じだということなので、1年間待って正解だったのかな、と思っていたりします。

というわけで、本日はゲームの話題。取り上げるのは、20年近く前に発売されたサウンドノベルの傑作、
『街~運命の交差点~』(発売/チュンソフト)。

初めて遊んだ時にさらさらっと書いた感想文が残っていたので、それを大幅に加筆修正する形で語っていこうと思います。最初にプレイした時から多少感想も変わったりしてますし。長くなりそうなので、2回に分ける予定です。ネタバレ無しで述べるのはかなり難しいので、これから遊んでみようと思われる方はこの先をお読みにならないでください。

先ほど「初めて遊んだ」と書きましたが、これは友達にもらったプレイステーション版を遊んだ時のことを指します。引っ越し祝いだと言って友達がプレゼントしてくれたのが何故かこのゲームソフト(笑)。単に友達のお気に入りだからだと思いますが、前々から遊んでみたかったので嬉しく思いました。思ったんだけど、それから数年間放置し続けました、実は(汗)。ゲームを遊ぶ気力がたぶん全然無かったんですよ、その頃の私に。

ホントのホントに初めて遊んだのは、実はそれよりもずっとずっと前、たぶん『街』がセガサターンで発売された前後だったりします。そう、体験版をプレイしたのですね。
開始1分くらいで突入するバッドエンドに大爆笑し、これは面白い、是非遊びたいと思ったんですけど、当時から貧民だった私はどうやらソフトが買えなかったっぽい(汗)。体験版はたぶん兄弟がなんかゲーム買った時にでももらったんじゃないかと思うし(まっっったく記憶なし)、兄弟も体験版にバカウケしてたので、たぶんこれ幸いと兄弟に買わせようと思ってたんだけど「めんどくさそう」とか言って買ってきてくれなかったんじゃなかったかな(笑)。って自分で買えよ(汗)。

けれども、そう言えばあれ面白そうだったよなあ、という思いはずっと心に残ったまま長い月日が過ぎ、ずっと残っていたその思いが形になったかのように手渡された『街』のソフト。あの時プレゼントしてくれて感謝しているぞ、友よ。ちなみにその友達とは、その昔一緒に『弟切草』やら『かまいたちの夜』やらを遊んだあの友達なのだが、覚えてる人はいないだろうと思いつつも一応書き記しておく。厭きっぽい奴だったが、チュンソフトサウンドノベルシリーズは本当に好きだったんだな、と今振り返ってそう思った。

当時憧れたセガサターン版ではないけれど(確か当時家にプレイステーションは無くゲームはセガサターンでばかり遊んでいた)、廉価版らしきプレイステーション版のソフト。兄弟のお下がりのプレイステーションにそれをセットして、なんて金のかからない余暇なんだ、とよくわからない感動も覚えつつスタートボタンを押したのは、とある三連休の初日だった、10月11日。

…このゲームは、渋谷の街を舞台に、8人の主人公が過ごす数奇な5日間の物語を、映像と音楽とゲーム要素の付随した読書のように味わう、という、一種独特なシステムのゲームなのだが、その5日間の初日が、実は「10月11日」なのである。

まったく知りませんでした。いや、昔体験版を遊んだ時にその日付は目にしていたはずだけれど、当然のようにまるで覚えていなかった。でも私は、何かに導かれるかのように、ゲームなんて何年も触っていなかったにも関わらず、その三連休を『街』を遊んで過ごそうと思ったのです。
…偶然に間違いはないのだが、偶然にしては出来すぎているような。すべての偶然は必然、みたいな文章がゲーム中にもあったような気がするけど(うろ覚えなので違うかも)、すべての偶然は最初から運命なのかも、とこんなところでも考えてしまう。ゲームの内容もまさにそんな感じなので余計に。

誰かの行動が誰かの運命を変えていく。知らない者同士の間でもそれは起こる。その過程を目で見ることのできるのがこの作品、といったところだろうか。
8人の主人公に8つの物語。彼らの運命が正しい道から外れた時は戻してやらなければいけないし、逆に、この道を選んだらどうなる、という興味の元にいじってみてもいい。そうすると、意外な人物が意外な人物の運命を握っていることに気付く。運命を握られた方は破滅するけど握っていた方はそのことに気付きもせず己の運命を進めていけたり、自分も含めた何人もを一網打尽にする選択肢が存在したり。それぞれの人物に深く関わる人物は何人も存在するけれど、ある二人の主人公を除いた6人は、おそらくはお互いの名前も知らぬままその運命の5日間を終える。
可能性は無限にあるけれど、我々がひとつの次元でしか生きられないように、結局道は最初から決まっているのだ。そしてその道には、我々の意識に上るか否かとはまるで関係なく、無数の誰かの運命が繋がっているのである。
そう、これは神の視点に立って運命を操作するゲームである。そもそもゲームとはそういったものなのだろうが、このゲームには「プレイヤーを投影する存在」がいないため、よりその感覚は強くなる。

基本的にプレイヤーは画面に表示される文章を読み、時折出現する選択肢を選ぶだけで、これは過去に発売されたチュンソフトサウンドノベル弟切草』や『かまいたちの夜』と何ら変わりはないのだが、本作にはさらに「知らず知らずのうちにお互いがお互いの運命に隣接している」ことを示すかのような「ザッピング」と呼ばれるシステムが存在し、ゲームをクリアするにはこれを駆使しなければならない。誰か別の人物の物語から別の人物の物語へと移っていけるポイントを見つけなければ物語が止まったままになってしまうことがあるのだ。そのため、全二作に比べると難易度は高めだと思われる。そもそも、「選ぶだけ」の選択肢も、その選択が別の人物の運命を巻き込んでいることが多々あるのである。選択が間違っている場合は、当然誰かの運命が正解の結末を迎えられず、ゲームをクリアすることができない。

プレイステーション版にはフローチャート機能とバッドエンドリストが存在するため、この独特で複雑な相関図を理解しやすい。セガサターン版にはどうやらこれが無かったようなので、やり込み派の私は恐ろしい時間を費やす羽目になったであろう…(汗)。
相当難易度が下がったと思われるプレイステーション版だが、それでもコンプリートにかかったのは2日半ほど。引きこもってほぼぶっ続けで遊んでもそれくらいかかりました。1日ずつ全員のバッドエンドと選択肢とザッピングを全部試してから次の日に進めてたんだけど、実はバッドエンドリストがあるのにコンプリートしてから気付いたのです…。アホです…。
1日ずつコンプリートしながら進めるとシナリオとシナリオの相関関係がわかりやすかった。5日目にもなると初日のこと忘れちゃうのが難だけど。でも、後から遡ってバッドエンドを回収するよりはこうやって1日ずつ確実に潰していくのが結局楽な気もする。好みの問題なんでしょうけど。
渋谷が消滅しまくったりデブしかいなくなって地球が消滅したり、開始直後にいきなり終わったり(笑)、ある意味超楽しいのでついつい夢中でバッドエンドを集めてしまう(笑)。

その後2回目を遊んだ時もたぶん同じくらいかかってコンプリート。やっぱりどうしても2日半くらいは必要なのか。TIPもZAPもくまなく見るし。
この記事を書くためにさらに3回目に挑戦したのだけど、時間切れにより青ムシ(注:隠しシナリオ)は1日目の途中まで進めて放り投げました…。ごめんね青ムシ。メイン8人はほぼコンプリートしましたが、バグなのかどうか知らんけど何故かザッピングできないいくつかの箇所は放置したまま。あれって回収できたっけな?出来たような気もするけど忘れちゃったな。でもピンクも金もしおりは出してて、最後はもちろんあのシナリオで締める。これでも丸2日ってとこでしたね。2回目に比べてわりと展開を覚えていたのでサクサクバッドエンドを集めてたつもりでいたが…。もう私に体力がなくてぶっ続けられなくなってたからかも(泣)。

そんなところで、長くなったので明日へ続く。明日はこんなものでなくネタバレになりそうなので気を付けてください!

2日目につづく