うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

青春は目に染みるもの

今週のお題「恋バナ」

少し前の記事でチラリとジェットマンについて触れたところ、こっそりと反応があったので(笑)今回はジェットマンの話題です。折よく今週のお題もコレだし。ジェットマンを語るにはふさわしいお題ではないかい?(笑)いや、ちょっと趣旨が違うか?まあいいや(笑)。

鳥人戦隊ジェットマン
四半世紀ほど前に放映されていた、いわゆる戦隊モノです。
基本は赤と青と黄色かな、それに緑とか黒とかピンクとか白とか、作品によって多少色分けは違いますが、だいたいその中から5色をそれぞれ与えられたヒーローが5人出てくるあのシリーズです。昔は夕方に放送されていた気がしますが、現在は早朝にやってますね。

さすがに今はもう一切チャンネルを合わせることはないけれど、子供の頃はよくこのシリーズを見ていました。バイオマンとかフラッシュマンとかマスクマンとか、めっちゃ見てました(笑)。それらの作品の中に、ひときわ異彩を放つ物語がありました。
そう、それがジェットマンだったのです。

ここからは思いっ切りネタバレになりますので、これからジェットマンを視聴してみたいと思われている方はお読みにならないことをおすすめします。とは言っても有名な作品ですので、この作品を象徴付けるエピソードの数々は既に皆さんご存じかもしれないですが…。

確か当時からジェットマンは「戦うトレンディドラマ」などと呼ばれていました。お子様向け戦隊ヒーロー作品であるにも関わらず、ジェットマンはメンバー同士の恋愛関係(しかも当然のようにもつれる)に大きく焦点が当てられた作品だったのです。もちろん、変身して敵と戦って巨大ロボットが出てきて、というお約束の展開が中心で、物語の大半がそれに費やされていたことに変わりはなかったはずなのですが、四半世紀たった今では惚れたはれたでもつれていたことしか思い出せないくらい(笑)、それらのエピソードは強烈な印象を残したのでした。

主人公的な存在のレッドこと竜にはリエという恋人がいたのですが、物語が始まってすぐ行方不明に。その竜にホワイトである香が恋心を寄せるものの、リエが忘れられない竜。香はブラックこと凱に言い寄られ、凱と竜の間で揺れ動き、そうこうしているうちに実はリエは生きてたんだけど洗脳されて悪の組織にいるのがわかったりして、何て言うかドロドロドロドロ…(笑)。
しかも竜以外の4人は不可抗力でジェットマンとして戦うことを決められてしまった一般人で、どう考えても戦闘に向いてなさそうだったり、ジェットマンになることを嫌がってたり。まあ普通は嫌ですよ、突然現れたまったく知らない人に「今日から君はジェットマンだ!」的なこと言われたら(笑)。
なんつーか全然団結してないですけどこの人たち、大丈夫なの?というのが序盤の印象…だったような。

しかし最終回ともなると、5人の絆は強固となり、竜と凱の熱い友情にも胸のすく思いがするように。最終回の前半はさすがに敵と戦うシーンがほとんどなのですが、CMを挟んだ後半は一切ジェットマンに変身しないという思い切りの良さ。何の番組だったっけこれ(笑)。
この最終回が半ば伝説化しているのがジェットマンという作品。そう、この先に待ち受けているのは、「女に振られた上にひったくりに刺されて死ぬ」という、実に衝撃的なあの展開なのである…(泣)。

香の結婚式。バージンロードを歩く香を待っている男性。なかなか映し出されなかったその顔が、竜だと判明した時に視聴者に訪れる、本当の結末感。香が竜を選ぶことは予想の範囲内ではあったけど、それでも、結局どっちを選んだんだ?という緊張感が凄かったです、竜の顔がアップになるまで。
二人の結婚式へ向かう前に花屋で花束を購入する凱。その台詞も表情も、実に爽やか。香のことも吹っ切れ、大切な親友である竜の結婚を心から祝福するその姿に、あんなにジェットマンになるの嫌がってて竜とは揉めまくって、エンディングではおねーちゃんを左右に侍らせてたりする(笑)、子供向け番組のヒーローとは思えない(笑)人物だった凱の実に爽やかな姿に、嬉しいような淋しいような、でもホッとしたような、そんな気持ちを抱いていると、
突然現れるひったくり。ひったくられたバッグを華麗に取り戻す凱。しかし逆上したひったくりは凱めがけて刃物を…。
結婚式もほぼ終了したのであろう、屋外ではしゃぎながら写真を撮る仲間たち。そんな中、ひとりベンチで手を振る凱の姿を見つける竜。顔色が悪いぞと心配する竜に、二日酔いだと返す凱。
仲間たちのところへ戻っていく竜。エンディングテーマが流れ出す。そっと竜に挨拶するリエの幻。微笑む竜。楽しそうな仲間たち。煙草を手にしたまま、ゆっくりと崩れ落ちていく凱…。

私は泣いた。本気で泣いた。あまりにも凱が報われなくて泣いた。振られただけならまだ許せる。凱が香の両親に会って学歴なんかを色々聞かれてあとから激怒する、というシーンが何故か強烈に印象に残ってるんだけど(笑)、そういう場面からしても香が凱を選ばないことは予想ができた。凱の方も同じだろう。それでも凱に報われて欲しい気持ちがあったんだけどね。でもそれはまだ納得できる。
何故凱が死ななきゃならんのだ。しかも女に振られた上にひったくりなんかに刺されて死ななきゃならんのだ!悪の幹部とかじゃなくてどーでもいいチンピラに!(血涙)
竜、確かお前はジェットマンになるための訓練を受けてたなんかの隊員だったはず。だったら隣に死にかけた負傷者がいて何で全然気が付かんのだ。いや気が付いてたのに何で放置したんだ(号泣)。
凱のファンだった私にはとても辛い最終回でした(泣)。しかもその悲しみを煽るかのように、最終回の凱は実にカッコいいのである。しかも、いつもよりも長めに流れるエンディングテーマにのせて各メンバーの名場面が流れるのだけど、凱のシーンはどれもむちゃくちゃカッコいい。歩きながらの変身、死ぬほどカッコいい…。そして最後に、いつもCMの前後に流れてたアイキャッチ(って言うのかなあれは)と同じ姿勢から、5人が立ち上がって肩を並べるという、もうむちゃくちゃにカッコ良すぎるラストシーン。バラバラだったメンバーが、本当の仲間として穏やかに微笑むことのできる世界が訪れたことを実感させる素晴らしいラストシーン。でも、もうそこに凱はいないのだ。おそらくは、もう…。
泣きわめくしかなかったです、本当に…(泣)。

何でこんなによく覚えているかというと、何故か第一話と最終回だけ兄弟が録画してて(笑)、最終回の後半を繰り返し繰り返し見たから(笑)。何度見たかわかりません(笑)。だって凱がカッコいいんだもん、ラストの竜と凱の会話なんてむちゃくちゃ感動するもん。酷い最終回だけどいい最終回だもん←どっちだよ(笑)
でも作品全体はたぶん半分も見てないと思うのですよ。最終回のスタッフロールを見ても、こんなシーンあったっけ、というのがほとんどだったし。忘れたのもあるだろうけど単純に見てない回も多かったように思います。なので、いまだにこれだけは再放送して欲しかったりする。でもたぶん無理だからDVDが欲しい。お金があったら全話DVD買いたい作品はこれとGガンダムとカラオケ戦士マイク次郎くらいかな(笑)。って3番目知ってる人いるのか?たぶんDVDなんて出てないし(汗)

ところで、エンディングテーマの「こころはタマゴ」という曲はたいへんな名曲だったりします。正直、毎回のエンディングで流れていた際には「変な言葉遣いの歌詞」くらいにしか思ってなかったのに、最終回でフルではないにしろイントロから流れるのを聞いて、こんなにいい曲だったのか、と目から鱗が落ちる思いでした。特撮ファンの結婚式で定番のように流れてそうだな、とか勝手に思ってます(笑)。とりあえず私が参列者だったら勝手に感動して泣くよ(笑)

しかし、こうして振り返ってみると、「この人とこの人に幸せになって欲しいな」と期待しながらドラマや漫画や小説を見たり読んだりしても、たぶん9割くらいの確率でそれが実現しないという法則がここでも働いていることに気付いて愕然(汗)。本当に驚異的な率なんですよ私…。この作品のこの展開ならさすがに大丈夫だろうと思っていても、まさかの最終回を迎えたり。なーんでそっちとくっつくねーん(泣)!もう恋愛模様を楽しむために漫画やドラマを見ようなんて気持ちにはなれない(泣)。元々恋愛要素の薄い物語の方が好きなんですけど、だからってこの仕打ちは一体なんだっていうんですかい(泣)。割と近年終了したジャンプの長期連載漫画、完結したらまとめて読もうと思ってたのに、まさかの最終回の展開をばらされ(笑)、ジャンプ本誌で読んでいた物語中盤までの想い出だけをそっと胸にこれからも生きていこうと誓いましたとさ…。たぶん私が暴れるのを見越してばらしてきたんでしょうが(笑)、もう暴れる気力もないっすわ正直(泣笑)

やっぱりお題の趣旨とはずれてる気がするのだが…。そうそう、凱役の人はカッコ良かったので、その後もしばらく出演されていた時代劇をチェックしたりしてました。友達が突き止めてきて、二人でキャーキャー騒いでました(笑)。今でも活躍されてるのかな、と時々思いを馳せてます。戦隊ヒーローにこれだけ入れあげたのは後にも先にも凱だけです。うむ、これでいいか?(笑)