うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

四大陸選手権2017雑感③

というわけで怒濤のフリー。マジでとんでもない試合だった。宇宙大戦争かなんかかと思った…。

男子の競技はお昼頃行われたので夜の放送は当然録画。でもこれは生放送しなかったことをフジは生涯後悔した方がいいんじゃないかと思われるレベルの試合でした。色々事情あるんだろうけどさ。
第3グループも全員流れるかなと思ったら確か刑事君とジェイソンとミーシャだけだった…。ケヴィンは?(泣)ケヴィンはーーーー?(泣)ものすっごい楽しみにしてたんですけど…(血涙)
刑事君は四大陸と相性が良くないのかな…。ずっとどこか噛み合ってない印象でした…。実力を発揮できずに残念でしたが、世界選手権では素晴らしい演技を見せて欲しいです。

そして最終グループ。結果はとっくに知っていたとは言え、やはり6分間練習を見ているとヒリヒリするような緊張感が。
まずボーヤン。かわいいなあこのボーダー。でも技術点がかわいくない(笑)。恐怖の3桁…。転倒もあったし決してベストな演技ではなかったけど、でも技術点3桁出してて表彰台に届かないって。これ何の競技?←昨日に続き2回目
パトリック。なんか女子に続いて転倒が多いなあ。氷があまり良くないってちらほら聞こえてきてたのは本当なのかなあ。良くないと言うよりコントロールが難しいとかそんなん?いつものパトリックに比べたら精彩は欠いてたかもしれないけど、さすがに一時代を築いた選手である。うっとりとその滑りを見つめてしまう。
ハンヤン。うーん、やっぱり氷に何かが?彼も本来ならもっと滑れる選手だよねえ。てかこの後の宇宙大戦争が恐ろしすぎて記憶が飛んでます、すみません…。

ここからたぶん本格的に別の競技です。まずは昌磨君、失敗してもいいからフリーに4回転ループを入れると宣言している姿に、彼の底知れぬ可能性を感じてゾクゾクした。安全策を取れば優勝が狙えるかもしれない位置なのに敢えて挑戦するって、並の神経では出来ない。飄々として気負いやこだわりのないように見える昌磨君は吸収力みたいなものが半端ないように感じる。昌磨君の到達点が全然見えない。既に凄い選手だけどもっと凄い選手になってしまうのか。彼もいい意味での化け物だな。
そして本当にこのフリー本番で4回転ループを成功させてしまった。もはや言葉もない。ただただ凄い。しかしトリプルアクセルに嫌われてしまい、思ったほど得点は伸びず。とか書いてるけど本来ならば十分優勝可能な点数である。化け物がまだ二人ほどいただけである(怖)

そして現時点で世界最強であることを改めて世界中に見せつけたこの選手。そう、我らの阿修羅様・羽生結弦
ループ、そしてサルコウが美しく決まって安心したものの、あああああああ、コンビネーションのサルコウがまたしても…。しかし何故そこでループを?と頭を抱えながら思う暇もなく、羽生結弦は誰もが目をむくような驚異的な演技をやってのけるのである。
演技の後半、予定されていた内容とはまったく違うジャンプを羽生君は跳んできた。それは予定よりもさらに難易度の高いジャンプ構成だった。最後から2番目に4回転のコンビネーション。そしていちばん最後にトリプルアクセル。4回転ばかりが取り上げられるようになって久しいものの、羽生君の本当の武器はこのトリプルアクセルである。それをまざまざと見せつけた、実に超人的な変更であった。少しでも得点を上げていこうと、追い詰められた状況の中でも冷静に判断しつつ滑っていたのだろう。しかもそんなことを行いながらも、その演技は静謐な美しさに満ちていた。神と人との世界を繋ぐ舞のようだ。スポーツと芸術の真の融合の完成形に近いものが見えた気さえした。
恐ろしい。なんという恐ろしい選手なのだ、この羽生結弦という人は。
しかもその日の夜のフジテレビのスポーツ番組で本人が語っていたが(確か…記者会見とかかもしれない、ちょっと記憶が曖昧ですすみません)、この構成変更はいわゆるアドリブで行われたもののようである。ジャンプにミスがあった場合どのようにそれをカバーするかという練習を選手は積んできているはずであり、てっきりそれによる計画的な変更かと思っていたが、その場その場で考えながら跳んでいたらしい。ぶっつけ本番もいいところである。あれだけコントロールされた驚異的な完成度の演技を行いながらもそれができる。結局羽生君は優勝を逃すのだが、彼がこの大会で何をしたのかが理解できる人であるならば、やはり男子フィギュアスケートの現在の第一人者はこの選手である、ということを嫌と言うほど感じ取ったのではないだろうか。試合に負けて勝負に勝つ、とはこういうことを言うのだと心底思った。もちろんスポーツである限り順位は非常に大切で、ひとつでも順位を上げるため選手は皆努力していることも承知していますが、順位を軽視しているわけではまったくないし勝者を称えていないわけでもまったくもってないのですが、それでも敢えてそう言わせていただきたい。ただただ恐れ入った。
さらに2回転になってしまったサルコウのあとに跳んだループ、あれは4回転サルコウを跳ぼうとして入れたものだったのか。結局中止してしまったようだが、練習ではできてるからやろうと思った、的な発言に、思わずテレビに向かって「はあ?」と言ってしまった(笑)。練習で出来てたとしても試合にぶっつけで入れてくるようなジャンプじゃねえええ!意味が!意味がわからない!ものすごくいい意味で意味がわからない!

あの羽生君の驚異的な演技の直後にも関わらず、あれだけの滑りを見せたネイサンも本当に凄い。もし滑走順が逆だったなら、4回転の数を減らしていたかもしれないし、そうであったならあの阿修羅には勝てなかった。素晴らしい決断と度胸だ。すべてがクリーンではなくても4回転を5本…。一体何を食べたらそんなことができるのか←混乱
トリプルアクセルを頑張ったことも大きかっただろう。やはり男子の競技で最も大切なジャンプはトリプルアクセルなのだな、と改めて思った。今後は4回転に取って代わられるのかもしれないが。
2回転のトゥループが3回入っていたので、ザヤックでは?と思ったのだが、そうだった、今シーズンからルールが変わったの忘れてた。以前のようにコンビネーションジャンプが丸ごと0点になる厳しいルールではなくなっていたんだ。そのままだったら完全に順位が入れ替わってたはず。長年あのルールによってメダルの色とかそういったものが変わるのを見てきただけに、この変更は大きかったな、と思った。
彼はまだ17歳。1年後にはどんな選手になっているのか想像もつかない。実に楽しみである。ただ、まだ17歳。成長期なのではないのだろうか。そんな時期にこれだけ身体に負担の強そうなジャンプを大量に跳んでいて大丈夫なのか、という心配が尽きない。どうか怪我にだけは気を付けて欲しい。何となく、今後は試合に入れられる4回転の数に制限がかかりそうな気がしないでもない。すっかり大人の体型になっていればともかく、ピークの年齢が比較的若いフィギュアスケートの選手が、成長期に強い負荷を身体にかけすぎることで、将来的な健康を損なうことがあってはならないのではないかと思う。現役を引退してからの方が人生は長いのだ。いや、人間はそんなにヤワじゃない、という結果になるのかもしれないけど。医療も進歩してるわけだし。
それにしても、「ネイサン事件です」って、若い人元ネタ知ってんのか?(笑)

しかし羽生君は四大陸のタイトルに縁がないな。ヤグディンが何故か国内大会のタイトルだけは持っていなかったことを思い出してしまう。やはりオリンピックと同じ会場ということで、縁起を担ぐためにも勝ちたかったんだろうな、という緊張感が演技から伝わってくる気がしたけど、君ソチと同じ会場だったグランプリファイナルでも優勝してないやん。気にしなくても大丈夫じゃない?とショート終わった時点で思ってた。でも本人にしてみれば2位でもいいなんて有り得ないんだよね。すみません、適当なこと言って。
いやしかし、待機中の羽生君は面白過ぎた。金くれ!ってあんた(笑)。めちゃくちゃ抜かれてますけどその本音(笑)。何で勝てない!ってのもさ(笑)。いやでもそれは見てる方も思った。300点超えも納得のあの演技で優勝できないってどういうこと?これ何の競技?(←3回目)もう競技名フィギュアスケート男子シングルじゃなくてガンダムとかに変えた方が良くない?←混乱

もうさー、これ無理。オリンピック家で見るとかマジで無理。会場だったら1位だろうが100位だろうがすべて納得して見られそうだし会場にいるということで肝も座りそうだが、家でひとりで緊張感に耐えながら見るなんて発狂する!無理!
てなわけでオリンピック絶対行きたいとか今更思っているのだが(チャンスがあれば行きたいと毎回思ってはいるのだが)食べるものにも困窮する貧民が絶対行きたいと念じたところでどうにかなるものじゃないだろうと全方面からツッコミが入ること請け合い(笑)。しかも実は1度も海外に行ったことがないのに(笑)。いつでも旅立てるようにパスポートは取得してるんですけどね、いつでもっていつだよ、ってツッコミが入ったまま人生が終わりそうな気も(泣笑)

「上目遣いでお願いポーズをする羽生結弦」という、あれを見て自分の方がかわいいとか言ってる女いたら心底哀れに思うわ、というレベルの衝撃的な何かを見掛けたのですがあれは現実だったのでしょうか。とりあえず熱過ぎて意味がわからないほどだった今年の四大陸選手権は終了。次は世界選手権!ヘルシンキ!家でひとりで見るとか無理なんだけど、と今から怖いのですが、たぶん緊張で吐きそうになりながらひとりで見るんだと思います(泣)