うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

ページに舞い上がる土埃

今週のお題高校野球

連日熱戦が繰り広げられておりますね。大人になってしまった今はもう、じっくり観戦する時間は残念ながら持てませんが、子供の頃は時々試合も見てました。特に開会式には毎年わくわくしてたっけ。

何故かと言うと、私は子供の頃、とある漫画が大好きだったからです。
その漫画とは!そう、内容は知らなくてもタイトルだけなら誰でも知っているであろう野球漫画の最高峰、水島新司先生の代表作、
ドカベン』です!

物心つく前からずっと、盆と正月は祖父宅で過ごすのが私の家の習慣でした。宿題はすべて7月中にやってしまう真面目な小学生だった私は(何故か中学生になるとギリギリまでやらなくなってしまうのだが…)盆の有り余る時間を、祖父の家の本を読んで過ごしていました。
主に読んでいたのは叔母のコレクションでした。叔母は漫画やSFが好きだったようで、今考えると良質な作品や貴重な出版物がたくさん棚に並べられていました。押し入れの中にも叔母の漫画や雑誌がたくさん眠っていて、それらを引っ張り出しては夢中で読んでいたのですが、そうやって発掘した漫画のひとつが『ドカベン』だったのです。

「人はここまで運動神経に恵まれないものだろうか」というレベルに体育が大の苦手で大嫌いだったくせに、何故このようなスポ根漫画にハマったのかは今をもって謎ですが(笑)。でもその後アニメの再放送で『キャプテン翼』にハマったり(笑)、今はフィギュアスケートのファンだったりするあたり、観戦者としてのスポーツならそもそもかなり興味を惹かれるタイプなのかもしれません。

将来進学したい学校は当然「明訓高校」。架空の高校だなんてことはわかっていても気にしない(笑)。ご多分に漏れず里中智の大ファンで、でも野球職人みたいな渋味のある微笑三太郎も好きだった。あんな緊張感のない顔をしていても(笑)時々身に纏う凄みがカッコ良かったんだよねえ。
当初は柔道漫画だったことも、岩鬼は赤ちゃんの頃はめちゃくちゃ可愛かったので名前を「正美」にしたというエピソードも今でも覚えてるし、昔の職場の先輩(←酔っ払い)に「明訓を唯一破った高校はどこか」と質問されて即答して(←酔っ払い)ドン引きされたことも覚えてる(笑)。
内容を理解するために、野球のルールブックも読んでた。もう全然覚えてないけれど。実際に野球をやるわけじゃないから頭に入らなかったし、そもそも殿馬の秘打みたいな、漫画ならではの諸々も結構あったからなあ(笑)
続編の『大甲子園』も何度も読み返しました。むしろ自宅にあった『大甲子園』の方がもっともっと読み込んでると思われる。やっぱり青田高校との死闘ですかねえ。『球道くん』は主人公の球道が青田高校に入学したあたりまでしか読んでないのだが(そこまでしか祖父の家になかったのだ)、あれ面白かったな。球道のお母さんが結婚を承諾する時のセリフが忘れられない。そんな無茶苦茶あるかい、と子供心にも思ったけど(笑)、今考えると何て言うか、でっかい人たちだなあと感心する。詳しくは是非読んでみてください。私も続きを探して読まなくちゃ。

大甲子園』の後書きからして、山田たちはこれから先も永遠に高校生のままなのだろうと思っていたら、あっさりと始まるプロ編(笑)。お金がなくてコミックスが揃えられず6巻くらいまでしか読んでないので、私の頭の中では『大甲子園』の魅力的な登場人物たちは今でもわりと高校生のままだったりします。
なので、今でも夏がやって来ると、殿馬岩鬼や里中が、甲子園のあのグラウンドを縦横無尽に駆け巡ってるような気がしてしまうのです。高校生になったら、自分の所属する高校を甲子園のスタンドで応援するんだ、ってずっと憧れていたけれど、女子しかいない高校に進学してしまったので、それは永遠の憧れのままで終わりました。ごく身近に、本当に自分の学校が甲子園に出場して応援に行ってた人物がいるのだけど、ものすごーく羨ましかったですね、当時は。

そう、私にとっての高校野球とは、祖父の家で過ごしたお盆と、そこで出会った『ドカベン』なのです。

叔母のコレクションは私の原点とも言えるラインナップで、あの時出会っていて良かったと思わせる作品がたくさんあります。叔母は「アンタがいちばん私に似てるから」と言って可愛がってくれましたが、そりゃ間違いなくおばちゃんの本棚の影響だと思うよ(笑)。勝手に部屋入って勝手に読んでてごめんなさい…。数十年目の懺悔(汗)。んでもってこの叔母、実はフィギュアスケートのファンでもあるのですよ。私の影響などでは全然なく、しばらく会わないうちに叔母自らハマっていたという…。血は争えない、とは本当によく言ったものだよ!(笑)

ところで、大人になった今よくよく考え直してみると、「外見さえ気にならなければ才能に溢れプロとして大金を稼ぎ家事もこなし滅多に怒らず様々な気遣いのできる山田太郎こそが人類の半分にとって最強の理想では」という結論に達したのだがいかがなものだろうか(笑)。でもねー、超面食いなんだよねえこの人←絶望的