うさぎパイナップル

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Fantasy on Ice 2014 in Makuhari⑫

※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓usagipineapple.hatenablog.jp

 

再び登場、ポーリシュク&ベセディン。初めて見るプログラム。ポーリシュクがスーパーマンで、ベセディンは何だ?(笑)スピード感に溢れた楽しいプログラムでした。直前がフェルナンデスだったので、フェルナンデスも恒例のスーパーマン(何回滑ったよアレ…)だったらものすごくクドくて良かったのに、などと思った(笑)

町田樹。なんと2度目の登場。ファンタジー・オン・アイスは今までずっと1プログラムだったのに…。出世したね町田君(涙)
演目はエデンの東エキシビションバージョン。アンコールでちょっとだけ見たことあるけどフルで見るのはこれが初めて。うおおおおおお(感涙)
ジャンプの数を減らしたりはしてるんだけど、とても情感こもってて素晴らしかった。町田君はなんだかすごく大きくなったように見えた。いつもそわそわしながら見ていたあの町田君はもうどこにもいなかった。幕張でいちばんいい演技をしてたのは町田君じゃないかな。

そしてステファン・ランビエール。何という素晴らしい滑走順…。
グリーグのピアノ協奏曲。グレーの衣装のステファン。もう語る言葉が出ないほどの完成度。
ステファンにはクラシックがよく似合う。炎のようなピアノの音が本当によく似合う。彼の体は鍵盤を叩く指。五線譜を踊る音符。そう、彼は音楽。長いプログラムだったけど、いつまでも見ていたい。拍手もできない。息すらできない。別格、という言葉をもう一度使おう。

ステファンの演技にすべてのエネルギーを使い果たしてしまうくらい衝撃を受け、改めてファンで良かったと思いました。けどその反面、いつものステファンらしくないかなとも思った。ステファンはいつも、スケートへの深い愛が伝わるような演技をするのに、幕張での演技はそれを観客に伝えることを忘れているように見えた。何だか客のいない会場でひとりで滑っているような印象でした。
ステファンは幕張での滞在をとても楽しんだようで、ショーの合間の舞台裏とか、ねずみ王国へ行った時の様子とか、いつもよりかなり多くの写真をインスタグラム(写真共有SNSみたいなの)にアップしていただけでなく、普段は気をつけているようなのに今回に限って宿泊先がわかってしまうような室内の写真や位置情報の出る写真もアップしてしまっていたりして、かなり浮かれている印象でした。仲のいいヴォロソジャールとトランコフがいたせいだろうと思いますが、お前遊びに来ただろ?と突っ込みたくてしょうがなかった(笑)。ファンじゃなければ今回のステファンでも十分過ぎるくらいなんですけど、ファンなので細かいところまで気になってしまいました。ごめんねステファン。でも私は、いつもリンクと観客に対して誠実なステファンが好きだから、ただ滑りに来ただけのステファンには満足できないんだ。人間だからそんな時だってあるだろうけど…。ごめんねステファン。わがままなファンで本当にごめんなさい…。

興奮冷めやらぬ中登場したのは高橋大輔。何という滑走順。テレビならこのあたりで瞬間最高視聴率に到達ですかね。
高橋君も新しいプログラム、「I'm kissing you」。どこかで聴いた曲だなと思ってたら、17歳の羽生君も使ったロミオとジュリエットではないか。高橋君のはヴォーカル入りだけど。
白いシャツにほどいた黒いタイ。ラストで客席に向かって差し出される腕が切ない。まだあまり滑り込まれていない印象でさほどピンとこなかったけど、高橋君らしいねっとりした感じはなかなか。

ここで郷ひろみタイム再び。同じく再び登場のヴォロソジャール&トランコフが滑り出したのは…
「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」。
マジか…。マジでホントにこの曲なのか…。

この曲も大好きなんですよ。だから歌ってくれてとても嬉しかった。嬉しかったけど、でもこの曲、少々直球過ぎて痛い。決して叶わないことをわかっていながら、それでもただひとりしか見つめられない。その報われない愛こそが、見返りを求めない愛こそが本当の愛だ、なんて言われるけれど、でもそんな聖人君子は地上のどこにもいやしない。報われないもどかしさに時に憎みたくなり、勝手に膨らむイメージを持て余し、それでもどうしようもない想いを日々抱えて生きていく。この歌はストレートで、かつリアルだ。歌詞のひとつひとつが、装飾された詩ではなくただの本音である。だから胸に響くし、ごまかしがきかなくて辛いのだ。
…まあ、私が勝手にそう思ってるだけで全然違うかもしれませんが、きっと全然違いますが、とりあえず名曲だと思います。

実は、いつか郷ひろみアイスショーで歌うことはあるかもしれないとうっすら思ったことがある。その時に、もしこれを歌われたらきっと泣いてしまうんだろうなあ、と頭に浮かんだのがこの曲だった。郷さんの声は残念ながら不調だったけど、金メダルペアの演技を見つめていたらやっぱり涙が零れた。演技はあんまり覚えてないんですけどね(汗)。公私ともにパートナーで絶好調のこの二人にこれを滑られても…ってのが大きかったかも。でも元々彼らは公私ともに別のパートナーがいて(確か…。記憶違いだったらすみません)、紆余曲折を経て今に至っているんだよなあ。そんな彼らがこの曲を滑るということは、爽やかに絶望的なこの曲に、一筋の希望をもたらすのかもしれません。

わけがわからなくなったところで以下次号。