うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

スケートカナダ2017雑感②

男子の競技終了後すぐに始まる地上波放送。放送スケジュールの都合上これ以上時間の枠は取れないけど、出来る限り早く注目選手だけでも地上波で流しますよ、というテレ朝の精一杯に思えた。勘違いかもしれないけどさ。地上波しかほぼ見られない私にはこれでも十分。
何年も何年も地上波放送へのひたすらな不満を目にしてきて、同意する部分も多々あったけれども、これだけインターネットが発達しなおかつ多チャンネル時代に突入し、て言うかそんなに見たいのなら万難を排して会場に行けば済む話にも関わらず、どうしても「ぼくの考えた立派な地上波放送」を実現させようとする執念が私にはさっぱり理解できない。これが興味のないほかの競技だったら、大好きなアイドルの番組を潰して聞いたこともない選手を朝から晩まで地上波で流すなんて有り得ない、とか絶対言ってるんだろーに。一方通行な感情論では他人は動かせない。その手を使って許されるのはせいぜい幼児までだ。
手に入らないものをしつこく求めるよりも、手に入るものだけで精一杯楽しむ方が建設的じゃないのかな。わめけば何でも手に入ってきたのかもしれないし、実際自覚がないだけでそういう人は多いのだろうけども。まだ熱心に見てる人ならば気持ちもわかるけれど、とっくに厭きてもうまるで競技を見ていないのに、地上波の内容をはじめ競技に関する諸々への不満が出るとわらわらと湧いてきて嬉しそうに文句を言ってる人には心底びっくりする。だって見てないんでしょ?何が不満なの?「中途半端な元ファン」っていちばん厄介なんだよね。早く成仏してください…。

今に始まったことではないのですが、思うことが色々あって。ついでに書いたけど、スケートカナダにあまり関係のない話でごめんなさい。きちんとした根拠や信念に基づいた「嫌い」と単なる「アンチ」との間にはあまりにも深い溝があると思うんですけどね。はあ。

気を取り直して、女子フリー。今回も結果は把握済みなので、ある程度落ち着いて見られました。いいのか悪いのか。


真凜ちゃん。トゥーランドット。これを滑るにはまだ少し若いような気もするけれど、いい演技でした。すいすいと滑らかに滑っていく姿はショートとはまるで別人。ジャンプはノーミスに見えたけど、回転不足もあったのか。それでも、昨日のショートの結果が心底悔やまれる内容でした。もったいなかった…。
コーチは彼女の練習量に不満がある様子でしたね。その人の個性もあるから何とも言えないところではあるけど、これをきっかけに練習について考え、もっと凄い選手になるか大成せず終わるかは彼女次第なのかな。練習は所詮才能に勝てないが、才能を活かすのもやはり練習。結局さじ加減なんだろうけどね。


アシュリー。ムーランルージュ。これ前も滑ってたよね?
ノーミスの素晴らしい演技。曲の緩急に合わせた滑りと彼女らしい迫力とが最高だった。タノジャンプは両手上げ。なんかタノって両手の方が綺麗かも。いい演技だったけど思ったほど得点が出ていない…。やはり回転不足判定か…。厳しいな…。


本郷さん。フリーダ・カーロって映画にもなってるんだ。って私も画家だってことくらいしか知識がないけど、覚えてたってことは引っ掛かる何かがあったんだろうな。
ほとんどのジャンプがタノ入りに。着氷があやしい部分もあった気はするがノーミス。素晴らしかった、と思ったのも束の間、この点は…。やはり回転不足判定、しかも数が多い…。佳菜子ちゃんを思い出してつらい…。インタビューも涙目でもっとつらい…。タノジャンプより回転不足解消が急務かもしれないね…。


ソツコワ。月の光。すらりと伸びた美しい形の腕が柔らかく音楽を奏で、とても彼女に合った選曲だと思った。
ほとんどのジャンプが片手タノ。手が長いから迫力はあるけど、振り回されてる感もちょっとあるような…。ノーミスなのに思ったより点が低いような気もする。これまた回転不足か…。


オズモンド。ブラックスワン。人気だよなこれ。まあ彼女の迫力ならやっぱり黒鳥だよね。
演技の後半はスピードがなく、ジャンプもダブルになったりして最後は転倒も。彼女もタノジャンプを入れてきたけどやっぱり両手上げの方が綺麗に見えるな。昨日のショートに比べたらあまりいい演技ではなかったけれど、あれだけジャンプが高ければそりゃ加点も付くだろう。堂々の優勝。


ポゴリラヤ。彼女もブラックスワン。おっと続くな。オリンピックシーズンだけあって皆わりと定番を選ぶせいか曲かぶりが多いような。
かなり慎重に滑り始めたように思えたが、前半はとりあえず大きなミスもなく雰囲気のあるいい演技だった。しかし後半に入ってからダブルジャンプや転倒が続き、ついにスピンでも転倒。思わず押さえた腰が痛そうで心配に…。後半以降はまるで身体から炎が消えてしまったようで、いつもの彼女ではまったくなかった。
織田君によるとやはり怪我の影響がある様子…。心配。パーフェクトなら確実にものすごくいいプログラムになるだろうと思えたのでとても残念だったけど、グランプリシリーズをスキップしてもいいからオリンピックに向けて万全の体調に整えて欲しいと願わずにいられなかったです。
そう言えば演技後すぐに手袋を脱いでしまったけど、何かあったんでしょうか。演技中から気にするそぶりが見えたけど。


タノジャンプと回転不足が頻発した波乱の女子フリーに続いて男子フリー。久々に「自爆大会」という言葉がふさわしかったのでは…。


無良君。オペラ座の怪人。おお、今年もこれ滑るんですね。以前滑ってた時はラウルだと思ってたけどやっぱりファントムなんだ、すみません。でもなんだか優しいファントムだな、無良君らしい。以前の衣装も好きだったけど、今回はよりファントムっぽさを狙ったのか赤いものに。
冒頭のトリプルアクセルは良かったが、以降が壊滅的…。ダブルジャンプ連発、トリプルルッツはまさかのザヤック。コンビネーションも1回も入ってない?昨日よりも重たい感じはなかったけど、もはや「ただ滑ってるだけ」に見えた…。4回転失敗で気持ちが折れてしまったのか。無良君は確かに波があるけど、ここまで壊滅的だったのは初めてでは…。どうしてしまったの…。スケートアメリカでの復活を祈ってる。ここで終わる無良君じゃないはずだよね…?


サマリン。肩になんかいるんですけど衣装。なんかいるんですけどー!さすがのロシアクオリティ。ぶれない(笑)。
冒頭の4回転2本とトリプルアクセルは良かったし、後半もまあまあまとめた方かな。でもただ滑ってジャンプ跳んでるだけ感がすごいので、そこは大きな課題では。せっかく体格にも恵まれているし、かっこいい衣装とかっこいいプログラムを是非与えられて欲しい。誰か!でも現在の方向性も捨てがたいんだよねえやっぱり(笑)


昌磨君。トゥーランドット、2シーズンぶりだっけ?荒川さんの金メダルの印象が強いから、我々日本人には縁起のいい選曲なのかもね。曲の説得力もすごいもんな、そもそも。
さすがに2シーズン目だけあって不安なく見られる。ジャンプは完璧ではなかったけど回転不足はひとつだけ?さすがの安定っぷり。これだけ地力があればよっぽど大崩れしない限り上位は固い。押しも押されぬ金メダル候補だよ、強い。そして男子はやっぱりトリプルアクセルが要なんだな、これだけ4回転乱舞になっても。
6分間練習でこてっと転んでたのめちゃめちゃかわいかったんですけど…。何あれ反則(笑)。んでインタビューね。開口一番「眠い」だし!次どこの大会出るか覚えてないし!ロシアもう終わったよ!ぶれない!(笑)かわいい!(笑)←落ち着けお前
冗談はさておき、このマイペースっぷりは彼の強みですよねホントに。他人や状況に振り回されないことってこういう繊細な競技ではものすごい武器ではなかろうか。


パトリック。その衣装ユニ◯ロで売ってるよな?ヒートテック的な何かだよな?!←違います(笑)
4回転トゥループで転倒。転び方すら綺麗だが、その後もジャンプがダブルになってしまったりとミスが続く。かなり壊滅的な演技となりまさかの4位…。ただ、『ハレルヤ』は彼の卓越した滑りにはピッタリの曲で、今回も足元ばかり見てしまいました。
4位なら今後の結果次第ではファイナルの可能性あるよな、と思ったら、そうか次NHK杯か。羽生君がいるんだ、これは厳しいかもしれない。でもNHK杯で極上のパトリックが見られることを私は信じたい。


ジェイソン。冒頭の4回転は転倒、後半のジャンプも1本シングルになったが、それ以外は文句なしに素晴らしい演技。スピンもステップも見惚れてしまった。あんなスパイラル女子でもそうそうできないよな、まさに絶品。さすがにショートほど得点は出なかったけど、堂々の銀メダル。本当におめでとう。かわいい笑顔は相変わらず。最後がジェイソンだと晴れ晴れとした気持ちになるね、何となく。


「カナダのリンク何かいるんじゃないの?」と思わず呟いてしまいそうになったくらい波乱の大会でしたね…。ここ数年は羽生君に取り憑いてたカナダの何かが羽生君がいないので分散して色々取り憑いて暴れてた感じだった…。そいつを寄せ付けなかった昌磨君すげーな。オーサーも緊急手術の憂き目にあっていたそうで、リンクの何かはもう100年くらい封印されててくださいお願いします(泣)。

てなわけで地上波オンリーのため私のスケートカナダはここで終了です。とほほ(泣)。ゆっくり見られただけマシか…。カップ・オブ・チャイナは深夜の放送ですね。いちばんの敵は睡魔になりそうだが頑張って見るぞ。刑事君が無事に出場できますように…。