うさぎパイナップル

ただ、書くことが好きなだけです。

全日本選手権2016⑤

寝たり起きたりを繰り返しているうちに朝になる。絶対に投げ込みなどできないであろう席なので手紙やプレゼントも用意しなかったし、宿泊もしないので荷物の準備もたいして必要ない。膝掛けを鞄に詰め込んだ程度である。これからの修行のようなスケジュールを考えると決して楽ではないのだが、事前準備としては過去最高に何もすることがありませんでした。

早朝に家を出て、駅で新幹線の切符を購入。しかし、やはり事前に買っておけば良かったと後悔した。私の少し前に並んでいた人が、時刻等一切調べず駅員にすべて任せる(てか命令?)形式で購入しているらしく、遅々として進まないのである。指定席の切符を窓口で購入する際には私は時刻等は調べあげ、お金さえ払えば済む状態にしてから窓口へ向かう。それが当たり前だと思っていた。何故って窓口というものは混むものだからである。もちろん突然用事ができる場合も多々あるだろうけど、その人は仮にそうであったとしても、この様子ではきっと仕事も出来ないんだろうな、と思わせられる清々しい態度であった…。要するになんか怒ってました(汗)。怖いよー。

だがまあしかし、無事に予定の新幹線には乗車できた。自由席の車内はガラッガラ。車内販売のお姉さんはサンタ帽。そう言えばクリスマスだったっけ。車内の液晶には全日本のニュースも流れてました。
隣の県までの乗車なのであっという間に到着、バス乗り場へと向かう。初めて利用する路線なので迷わないよう事前によく調べてはいたが、翌日深夜にもまたここに戻ってくるので、乗車前に周辺の様子を自分の目でもよく確かめ、めぼしそうなお店などは改めてチェックしておく。冬空の下で迷子になるのはいろんな意味でヤバイですからね(汗)。

そうこうしているうちにバスは出発。車内は女性客ばかりだった。皆全日本だったりして、なんてのんきに思っていたがもちろんそんなことはなく、おそらくコンサートにでも行くのであろう。なかなか混雑してました。
4列シートみたいだし設備がないだろうと思っていたら、しっかりコンセントがついている!しまったああああ、充電器持ってこなかったあああああ(泣)。大失敗(泣)。

休憩のために立ち寄ったサービスエリアでハンバーガーみたいなパンを購入して早目のお昼御飯。これ以降は深夜まで食事をとる時間がなかったので、このパンが命綱になりました(汗)。

順調にバスは大阪へ到着。乗客は次々と大阪駅で下車していく。ふと気が付くと車内には私たったひとりだけ。降りるバス停を間違えたのか?とあわあわしてたら、もちろんそんなことはなかったようで、ゆっくりしててください、と運転手さんに笑われてしまった。テンパるなよお前(汗)。
そんなわけで、私ひとりだけが終点の湊町バスターミナルで下車。大阪駅で降りた方がラクタブドーム(←やっぱり慣れないこの呼び方)には近いのにわざわざ湊町バスターミナルまで乗車したのは、帰りの便もここから出発するからである。ルートを確認しておかないと不安だったのだ。何が起きるかわかりませんからね。

さて、ゆっくりしている暇はない。せいぜいトイレに寄ったくらいで、脇目も振らずに門真南駅を目指す。バスターミナルから御堂筋線なんば駅まではかなり距離がある上、さすがにクリスマスだけあって人が多い…。地下鉄に乗り込む頃には既にぐったりしてました(泣)。
御堂筋線を心斎橋で降りて長堀鶴見緑地線に乗り換え。おそらくは門真南まで向かうのであろう、やたら荷物の多い女性(笑)とアジア系の人々(行き先はアウトレットかな?)で車内は混雑していたが、確か心斎橋の次で目の前に座っていた人たちがごそっと降りたおかげで運良く座れた。京橋あたりからぎゅうぎゅうだったので座れて良かった…。既にぐったりしてましたからね(泣)。

門真南駅に到着し、細長い鉄の箱から一斉に吐き出される人の波。何年ぶりだっけ、旧なみはやドーム
駅を出た途端に視界に入る、ドームまでの道の両脇にずらりと並ぶボードを持った人々。アイスショーでも見掛けたことはあるけれど、ちょっと待てこんなにいるのかよ。昨日のチケットはあるけど今日はないとか、せっかく家が近いのにチケットが取れなかったとか、皆それぞれ理由はあるのだろうけど…。でも、入場する手段を得られなかった時点で諦めることも必要なのかな、と思った。その諦めない気持ちにつけこむ輩を呼び寄せたり、悪気のなかった人を巻き添えにする結果に繋がりかねないから。気持ちはとてもわかるし胸は痛んだけれど…。自分は生活苦が主な理由で、そもそも争奪戦のスタートラインにも立てずに諦めるしかなかったことの方が多いから、ある意味で割り切りやすかったのかもしれないけれど、でもある意味ではこれ以上悔しいことなどなかった。それでも涙を飲んで諦めてきた。すべてを手に入れることを天は我々に許していない。足掻けるところまで足掻いたら、あとは静かに身を引くことも大切だという気がする。

ふと見上げると、旧なみはやドームの入口にかかる全日本選手権の看板が目に入る。生活が苦し過ぎて諦めるしかないのではないかと随分悩んだけれど、でもついにここまでやって来たのだ。ここで目にするものをすべて焼き付けて帰ろうと、私は覚悟を決めてドームの中へとその足を踏み入れた。

以下次号。