うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

NHK杯2017⑥

羽生君の一件でこの2日ほどほぼ何も手につかず、準備しようとして引っ張り出してきたスーツケースなどが床に散乱したままなのに放送が終わってからやっと気付く。もう仕方ない、明日の朝どうにかしよう…。お風呂に入ってとりあえずは眠る。あまりよく眠れなかったが。

まだ暗いうちからごそごそと起き出すと、荷物の準備を完了させていざ出発。しかし、予定を1時間も遅れて家を出ることになった。もう家を出るだけでいいのに、1時間も玄関で悩んでいた。自分でも気付かないくらいに羽生君のことがショックだったのかもしれない、久々に強烈な不安に襲われて死ぬほど苦しかった…。トラウマだらけ人生の私には覚えてないけどどこかで何かあったのだろう、最悪のことを考えて、考えたくないのに勝手に頭が考えて動けなくなってしまうことがある。大抵は置かれている環境のストレスが酷い時で、もう性格だと思ってうまく付き合うようにはしているのだけど…。他人にはわかってもらえないし奇異な目で見られることも多く、最悪無能のレッテルも貼られる。自分の心なのに言うことを聞いてくれない苦しみは、実際に襲われてみなければ理解できないものなのかもしれないが、では私のような人間は、ただ黙って壊れてしまうしかないのだろうか…。

もうこれ以上遅れたら間に合わない、という段階になってやっと出掛けられた。いったん家を出てしまうと大抵は大丈夫なのだ。自分でもよくわからない。
ホームで待っていた新幹線の自由席に乗り込む。本当はこの駅始発の便に乗りたかったが、始発ではないはずなのにそこそこ空いていた。良かった。それとも、随分長く停まっていたので実は始発だったんだろうか。どっちでもいいけれど。

あっという間に新大阪に到着。さあ、急がなければ。このまま会場に直行すれば余裕で間に合うのだが、荷物を持ったままでは会場内で邪魔になるだけだ。どこかの駅のロッカーに預けることも想定しながら、とりあえずホテルを目指した。
どうしようか考えながら電車に揺られ続けていたが、結局ホテルに到着、荷物を預かってもらう。初めて利用するホテルなので、明るいうちに場所を確かめておきたかったのだ。そのままホテルの近くにいたタクシーに飛び乗った。一応自分でも調べてはいたがホテルマンにも確かめたところ、会場まで思ったより時間も運賃もかからないことが改めてわかったし、もうタクシー以外の方法では間に合いそうになかったからである。何より、駅の階段を上がるだけで息が切れる程、私の体力は落ちていた。会場にたどり着くまでに疲れ果ててしまいそうだったのだ。

穏やかな語り口の運転手さんの話を聞いているうちに、タクシーは大阪市中央体育館に到着する。良かった、どうにかアイスダンスの競技開始に間に合った…。ああもう、予定通りに出発していたらこんなに焦らなくても余裕だったのに!(泣)しかし、1時間遅れ程度ならどうにか修正できてしまうあたり、やはり大阪は近いし大都会だな、と思った。
会場の前には出場選手の写真入りオブジェ?が建っていたのだが、ゆっくり見ている暇はないので(泣)、とにかく建物内へと向かう。入口付近でパンフレットを買ってから、手荷物検査などを受け、会場内へ。
どうも電子が信用できない古い人間の私は紙のチケットである。初めて行く会場なのに見取図等をきちんと調べてこなかったせいで、よく場所がわからない。ちょっと階段の位置と座席番号の関係がわかりづらかったかもしれないな…。結局不安になって隣の人にも聞く羽目に。申し訳ございません(泣)。

リンクよりも天井の方が確実に近いだろうな、という席だったので、正直あまり期待はしていなかったのだが、いざ実際に座ってみると、思ったよりもずっとよく見えたのでびっくりした。確かにリンクからは遠いし、キスクラも一応見える、という程度である。表情などはほとんどわからないのでモニターを見るしかない。それでも、目の前がショートサイドやらステージやらの壁だったりする席に座ったこともある身にしてみれば、十二分に視界良好で、おまけに前の人の頭でリンクが隠れるようなこともなく、ストレスを感じることはほぼ無かった。どこからも見やすくていい会場だ、とは聞いていたが、なるほど納得である。

場内は少し冷えたが寒くはなかった。知り合いの皆さんは暑いとまで言っていた。実は、出発前は何故か会場がなみはやドームだと勘違いしていて(ちゃんと会場の位置を把握してホテル予約してるのに何ゆえ…)ガッツリ防寒して行くつもりだったのだが、よく考えればまだ11月だし、中央体育館は寒くない、という話も聞いたので、当初の予定よりもずっと薄着に切り替えて、膝掛けやストールで調整できるようにしてから向かったのだが、どうもそれで正解だったようだ。少し冷えたように感じたのも、たぶん私が冷えに弱いのとうっかり薄着にし過ぎただけで、膝掛けをしている人も私の近くにはいなかったし、男子の競技中には暖房でも入ったのか確かに暑かった。凍えるよりはいいんですけどね、暖かい方が。

そんなわけで、超ギリギリだったけど無事アイスダンスから観戦してきました。ソルトレイクヤグディンのファンになってから約15年、実はこれが初めての国際大会生観戦。こんな日が来るなんて思ってなかったな。色々あり過ぎで開催前後は深く考えてる暇がなかったので今更しみじみ思うけど、たいへんな感激でございます。

以下次号。