うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

Fantasy on Ice 2017 in KOBE⑧

第一部も佳境です。荒川静香の登場。
もうね、この前半の荒川さんがすっっごく良かった。黒い衣装やメイク、タンゴかな、選曲も何から何まで、「こんな荒川さんが見たかったんだよ!」っていう、彼女にピッタリのもの。エキゾチックな彼女の魅力が存分に出ていた。女王様の眼差しが客席に飛んでくる度にゾクゾクしました。よくぞこのスタイルと技術を保てているものだと素直に感心した。スタオベでした。

ついに第一部最後のスケーター。出てくるとしたらあの人だろうし、幕張でアレを滑ったと聞いてはいたのでもしかして…、とは思っていましたが…。

あの人出てきたああああああああああ!
やっぱりアレだったああああああああ!

エフゲニー・プルシェンコ、『Sex Bomb』!

あれはたぶん2001年の世界選手権だったと思う。当時の私は「フィギュアスケートは綺麗な女の子が綺麗な衣装で綺麗に滑るスポーツ」という思い込みからまだ抜け出せないでいた。長野オリンピックで男子の演技も見た記憶はあるけれど、男子もまた熱いスポーツというイメージがどうも定着していなかった。たぶん美男子が多いせいであろう、「男の子が滑るのも素敵だ」と主張する母と一緒に見始めたエキシビション。ほかの選手のことは一切覚えていないが、たぶんそれなりに楽しみながら見ていたのではないかと思われるまさにその時。
「もう男子なんか見ない!気持ち悪い!」と居間で絶叫する私がそこに…。

そう、その時私を絶叫させた人物こそプルシェンコその人であり、その時滑っていたのがこれだったのである。私は視力が悪いので、最初は一応衣装だということに気付かず、細い選手が多いみたいなのにこんな筋肉質な人もいるんだ?くらいに思っていたが(←アホ過ぎ) 、プログラムが進むにつれて本領を発揮(笑)するプルシェンコに、何故か強烈な拒否反応が出てしまったのだった…。
今考えても、何故あんなに嫌がったのかまったくわからない。私は本来この手の渾身のネタ(笑)は大好きなはずである。嫌がる要素はただのひとつもないはずなんだが…。
もしかすると、私はこの時までプルシェンコのことをまったく知らなかったのではないかと思う。当然、若くして世界選手権を制するような天才的なスケーターだということも理解していなかった。しかし、そこを把握していなければ、プルシェンコがこれを滑ることの面白さがわからないのではないだろうか。溢れ出る才能をこんなしょうもない(笑)ことに使っている、という点が多分最強に面白いのである。その前提がなかったら「ただのキモい外人」に見えてしまったとしても仕方ないかも…。自分でも長年の疑問だったのですが、たった今そのように分析してみました。たった今です←浅い

結局、翌年のソルトレイクシティーオリンピックヤグディンの演技を見て完全にフィギュアスケートにハマってしまうのであるが、そのタイミングがソルトレイクまで伸びたのはたぶんこの時のプルシェンコのせい(笑)。しかも、ソルトレイクに出場していた精密機械のような金髪の青年があの時の筋肉スーツと同一人物だということにかなり長い間気が付いていなかったという…。本当に今となっては「何でだよ当時の自分」と首をかしげるばかりなのですが、とにかく第一印象は最悪だったってことです。それがいつの間にやら「どうしてもこれを生で見たい」とひたすら言い続けるようになっていたのだからまったくもって人生とはわかりません(笑)。

あのイントロが流れ出しました。イントロだけで吹き出しそうになるなんてこのプログラムくらいじゃないですかね(笑)。赤いジャケットに黒いズボン、その下に着込んだムキムキの襦袢。まさか、まさかこのプログラムを十数年の時を経てこの目で見ることになるとは!
プルシェンコ氏は終始ノリノリでした。さすがに長年滑っているだけはあります、プログラムのすべてにスキがありません(笑)。全方向にビームを放っていましたが土曜日の席はそれがそこそこ多目に飛んでくる席だったのだからたまりません。私は「もうダメだ助けて」と呟きながら涙を流して笑い続けていました。演技に感動して泣いたことは数あれど、笑いすぎて涙が止まらなかったのは初めてです。そしてたぶんもうないと思います(笑)。私のみならず、客席も爆笑と絶叫の渦でカオスでした(笑)。
日曜日は2回目ということもあり少しは落ち着いて見られたのですが、フィニッシュが自分の席のわりと近くで、「やってやった」などと言い出しそうな得意気な表情のプルシェンコにやっぱり吹き出してしまいました(笑)。神戸、神戸来て良かった…。これで思い残すことがひとつ減った…←どんだけやねん(笑)

日曜日はさらに、捌けていくプルシェンコが脱ぎ散らかした衣装を自分で回収したはずが何故か入退場口で放り投げていて、それをものすごい素早く拾っていった人物が見えたのですが、最後まで笑いを取るための演出かしら、巻き込まれたスタッフさんも大変ね、などとぼんやり思っていましたら…。
…あのスタッフさんは羽生結弦氏だったってホント?(汗)
シルエットがスタッフにしては綺麗だなと思ったのは思ったんだけど(汗)←遠かったので顔までわからなかったんですよ

…ただのファンじゃねーか…。

世界を何度も制し、神の使いではないだろうかとまで錯覚するほどの強く美しい存在が、ライブの最後に必死で紙テープを拾うファンと寸分の違いもないという凄まじいギャップが面白過ぎて、あんな鬼神みたいな羽生君をただの人間に戻して手のひらで転がしてしまうプルシェンコも面白過ぎて、つまるところ何が言いたいかというと、最高でした(爆笑)。そう言えばソチオリンピックの時にプルシェンコからメッセージもらって「このビデオください!」って言ってた羽生君目がマジだったもんな…。共演できて良かったね(笑)。
まあホントに羽生君かどうかはわかんないんだけど、日曜日はプルシェンコが入退場口付近によくサービスしてたような記憶があるので、その辺で羽生君が見てたのはたぶん間違いないでしょう(笑)。羽生君に似てる人がいるな、とは思ってたんですよ、その辺りに。

そんなわけで、土曜日はプルシェンコ氏のおかげでほとんどすべての記憶がカッ飛びました…。しばらくは気を抜くと即座に『Sex Bomb』のイントロが流れてきてすべての思考が停止する有り様(汗)。幕張は後半にこれを滑ったとAさんがおっしゃっていたが、絶対今回の位置の方がいいと思う。このあとに滑る人全員かき消される。客の記憶もかき消される(笑)。
そう言えばいつかこのプログラムを見たいと願い過ぎるあまり(笑)トム・ジョーンズのCD探して買ったんだけど、それを貸したプルシェンコファンの元友人が音信不通になったまま早数年…。私のことが嫌いでもいいので、これ見てたら返してくれ(汗)。絶対見てないけど(笑)。まあまた買えばいいんですけども、連絡取れない相手じゃないのにわざと取らないでいるのがわかってしまうというのはつらいものですなー(泣)。

第一部終了後には整氷車に乗ってスケーターが登場し、バズーカ砲で客席にTシャツを打ち込んでくるというイベントがあるのですが、プルシェンコのせいでほとんど覚えてない(汗)。土曜日はたぶん三原さんと真凜ちゃんだったと思うけど、日曜日は昌磨君と…、誰だったっけ?(汗)確かなんかかわいいこともやってた気がするんだけど忘れた…。プルシェンコやばい←遺言

以下次号。