うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

Fantasy on Ice 2015 in Kanazawa②

※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓

usagipineapple.hatenablog.jp

 

ほの暗い会場に響き渡る歌声。昨年も出演していたサラ・オレインの声。その歌声は闇に溶け、真っ白に霞む湖の霧を溶かし、少しずつその凍りついた湖面を月の光に晒す。さっきまで近代的で洗練された建物に座っていたはずの我々の精神は、近くて遠い幻想の物語の中へと、ゆるやかに落ちていく。
いつもの音楽。白い衣装でその姿を統一したスケーターたちが、きらきらと氷の宝石を撒き散らすように次々とリンクに現れる。夢でも見ているかのようで、でも決して夢じゃない。たった数時間だけ我々に許された、目覚めても忘れることのない夢を見る権利。

静岡もいい加減豪華な面子だったのに、金沢は輪をかけてさらにヤバいことになっていた。だってトマシュも出てるんだよ金沢から。ちょっと待ってマジでこれどうなってるのどうすればいいの(魂分離)。トリノとかバンクーバーとか必死で見てた層、大号泣。主催に足を向けて寝られない…。
やはり羽生君の人気は絶大。日曜日はきっちりジャンプも決め、ねっとりとした視線を客席に向けながらすぐ近くを滑っていった。…なんだあのなまめかしい、この世のものではないような妖しい目付きは。たぶん本人全然意識してないんでしょうけど。
さらに日曜日はフィニッシュでのジュベールの立ち位置が自分の目の前で、しかもすぐ近くにはプルシェンコがいて、迫力のありすぎる光景にオープニングだけでもはや魂が抜けきってしまいそうでした(笑)。

個人演技に移ります。席が本当にリンクに近くて魂の抜けかけた状態で見てたせいか、なんと静岡以上に記憶がありません(汗)。メモを頼りに書いていきますが、1年以上前の思い出を掘り起こしているということも手伝い、本当の本当にザックリとしか書けそうにないので予めお許しください(泣)。

最初のスケーターは本田真凜。妹の望結ちゃんは生で演技を見たことあるけど、真凜ちゃんはもしかして初めて?
新しいショートプログラムだったはず。可能性を感じる子だなと思った。日曜日は近くでアピールもしてくれてかわいかったです。

続いてナム・ニューエン。なんだか見るたびに手足が伸びてるような。曲はラフマニノフだったはず。

お次はイリナ・ウセンコ。登場の仕方は静岡と同じだったんだけど、今回はマニキャンさんが出演していないので、ウセンコさんを動かしてスイッチを入れる?役はナム君でした。

そしてトマシュ・ベルネル。もう会えないのかもしれないと勝手に思ってたから、嬉しくてしょうがない。新しいプログラムだったと思います。
トマシュのスケートは人を幸せにすると思うんだ。トマシュが滑り出してきた瞬間、雪の国みたいなリンクにお日さまが顔を出したような気分にさえなった。いつまでもそんなトマシュでいて欲しい。

ここでコラボレーションタイム。ピアニスト・福間洸太郎の演奏による「月の光」のメロディにのせて、鈴木明子が優雅に氷の上を駆ける。演技もピアノも素晴らしかった。福間さんのピアノは初めて聞いたけど、とても柔らかく優しい音で、思わず目を閉じて聞き入ってしまいそうだった。凄いと思う。
でも緊張されていたのか、土曜日に挨拶された時はちょっと噛み気味で、私とステファン仲間のAさんは福井の指田さんを思い出さずにはいられなかった(笑)。指田さんと言えば確かこの年にフラワーフェスティバル(※毎年ゴールデンウィーク広島市で行われる大規模なイベント)に出演されたので出演時間を狙って人波をかき分け向かったんだけど、すっかり洗練されて噛み噛み指田さんの面影はどこにもなかったです(笑)。花になれも歌ってくれたし羽生君のことも少しだけ話してくれて嬉しかったけど、ライブとしてもとても聞き応えがありました。行って良かったな。

何曲かコラボが続くのかと思ったら、福間さんは一旦退場され、登場したのは織田信成。土曜日がリバーダンス、日曜日は愛の夢でした。
リバーダンスについては以前も書いたけど、本当に名作。また見られて最高です。愛の夢も本当に素晴らしくて、しかも日曜日は席が中央付近だったためか4回ほどこっち側に向けたアピールポイントがあったので、なんかとても得した気分でした(笑)。

ブライアン・ジュベール。静岡と同じく「Time」。へー、こういう曲をプログレッシブ・ロックって言うんですか。
ルームランナー(笑)みたいなと言うか、ヤグディンを彷彿とさせるステップにはついつい盛り上がってしまいますね。

再び福間さんとのコラボレーション、今度は安藤美姫。初めて聞いた曲でしたが、子守歌らしいです。日曜日の演技が非常に良かったです。伝わるものがありました。

福間さんは1曲弾いては退場のようで、続いてはジョニー・ウィアーカルメンでした。静岡と同じプログラムですね。
響く靴音。リンクに映る大輪の薔薇。照明もとても素敵でした。ジョニーは迂闊に摘み取ると棘に刺されてしまう、でも手を伸ばさずにはいられない、濃いピンクの混ざった強烈な赤い色の薔薇のようでした。ってわかりにくいわ(笑)

長くなってきたので、以下次号。