うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

All Japan Medalist on Ice 2010⑧

※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓

usagipineapple.hatenablog.jp

 

ラストを飾るのは全日本選手権の覇者たち。まずは小塚崇彦

私はとても楽しみにしていたのです、この小塚君のエキシビションを。今シーズン大躍進を遂げた彼の職人芸のようなスケーティングを、それを存分に活かした佐藤有香の振付によるこのエキシビションナンバーを、本当に楽しみにしていたのです。
なのに、覚えてない。
なんか白かったことしか覚えてない。
衣装白かったことしか覚えてない。
覚えてない…(泣)

完全に、ステファンに魂を抜かれてしまっていました。心はまだステファンが踊る舞台の前から戻ってきていなかったのです。戻ってこれる筈もありませんでした。格が違う、とはこの日のステファン・ランビエールの演技のためにあるような言葉です。あああ全日本なのに(泣)
私はまったく気付きませんでしたが、近くには泣いていたお客さんもいたそうです。ああわかる、すげー気持ちわかる。
もうホント、何なんですかあの人。一体何なんですかあのスイス人は。反則だろあんなの!てか私、こんな幸運に恵まれるなんて、マジでそろそろ死ぬんじゃ(汗)
アンコールで滑ってくれたショートプログラムも、すごく見たかった筈なのに、惚けっぱなしの私…。小塚君ごめん(泣)

呆然としたまま最後の滑走者、安藤美姫が登場。白い衣装の、あの可憐で美しいプログラム。福井でも見せてもらいましたね。
圧巻の演技だ、とは何とか頭が認識したものの、やっぱり意識がビッグハットに戻って来ないままで(泣)
気がついたらアンコールもインタビューも終了…。
…頼む、主催者。
あのスイス人はトリにしてください…。

クリスタル・ケイが歌い始める。ああ、もうフィナーレなんだ。夢の時間が過ぎるのはいつでも、あまりにも早い。
歌い上げるクリスタル・ケイ。彼女が一曲歌い終わってからフィナーレが始まるのかな、と思っていたら。
白い袖。なびく黒髪。リンクに華やかな色が溢れ出す。
まさかのステファン登場!
こんなに早くまた出て来るとは思っていなかったので、茫然自失状態から立ち直るのにもう必死でした(汗)
タイトルも知らないけれど、日本語の曲で滑るステファンの斬新なこと。新潟でゴスペラーズコラボが実現していれば…、と改めて思わせました。
腕が、指が、ブレードの先が、髪の毛の一本すらも、それらが歌っているかのように、曲に合わせた美しい演技。言葉は何も出て来ない…。
袖へと消えていくステファン。え…、フィナーレなのに最後までいてくれないの?(泣)ああ、行かないで、と叫べたら。いつまでも見ていたい、この夢から覚めたくない…。

ステファンがはけた後、次々と選手たちが飛び出してきました。今度こそ本当にフィナーレ。
…と思ったら、アレ?ステファンまた出て来たんだけど…。
えっ?えっ!?さっきのは何??
もしかすると病欠のプルシェンコの代わりに軽くだけど滑ってくれたのか…?
てことはプルシェンコは、クリスタル・ケイとコラボでもする予定だったのかな。ステファンがプルシェンコの不在を知ったのも我々同様直前だったろうに、急遽プルシェンコの代わりまでつとめてくれたのか。いや、勝手な想像でしかないですが。
プルシェンコが来られなかったことは本当に残念だったけど、ランビエールファンには結果的にとても嬉しい一夜になったと思います。「ステファンがきっとプルシェンコの分まで頑張ってくれるよ」なんて冗談で言ってたけれど、本当にこんなに頑張ってくれるなんて…。だからステファンは世界中から引っ張りだこなんでしょうね。彼はスケートを愛し、観客を愛し、決して手を抜かない。

ステファンは我々の席よりもちょっと選手出入口寄りがフィナーレの定位置だったようで、さすがに最後までラッキーとはいきませんでしたが(椿姫のラスト以上にラッキーなことがこの夜にあったか?贅沢過ぎるぞお前…)視線はやっぱり彼に釘付け。ごめんね日本のみんな…。
だって…、ねえ。
選手たちが揃うまで待機してるスイスの至宝、体全体で手拍子しててねえ、ノリノリで(笑)
さらに、クリスタル・ケイの歌が終わって、曲が変わり、有名なマンボ?が流れ出すと、あの上品な衣装のスイス人がねえ、
もう、超!超超超ノリノリでねえ(笑)
周囲からも「ランビが…」という笑いを噛み殺した呟きが聞こえる程でねえ(笑)
あー、やっぱり群舞のステファンは最高だわ。最高に笑わせてくれて最高にかわいい。選手たちの中では最年長くらいのはずなのに、あんまり楽しそうなので宇野君より子供に見えました(笑)
ほかのみんなも見たいのに目が離せない…、ともがきながらもガン見していると、すぐ近くからオーラを感じてようやく視線を外した私。移動した視線の先にいたのは…
羽生君!!!!
うわあああ近いよー(パニック)
でも一瞬でした、もったいない…。スイスの至宝がいると群舞を全体的に楽しめないので、そこは本当にジレンマです…。

フィナーレもついに終盤、リンクを周回する選手たち。壁際まで寄って来てくれるので、この時が一番選手たちが近かったです。視力低下の私にもハッキリ顔がわかる程でした。
ステファンはトラン君と何やら話したりしながら、にこにこ笑顔で手を振ってました。私は結局勇気が出せず手拍子しかできなかったけど、隣が振っている正方形の国旗に、ステファンは気付いていた…ような気がします。視線がこっちにも向いてたような。福井で君が見つけたかもしれない国旗、長野にも持ってきたからね。まあほかにもそんな国旗はあったし、そもそも会場中スイス国旗だらけだったんだけども(笑)
…ああ、やっぱり振れば良かったなあ…。
羽生君や安藤さんはプレゼントをたくさんもらっていて、回り終えるのに時間がかかっていました。特に安藤さん。かなりの時間リンクに残っていましたが、ふと気付くとスタンド最前列の通路でバナーを振ってる男性が…。
え…、あれってもしかして…(汗)
私は気が付きませんでしたが(ステファンに魂抜かれてます)安藤さんは引き気味だったとか…。
予想通り、後ろの人でした(汗)

そんなこんなで、メダリスト・オン・アイスは終了。人が次々消えて行く会場で、リンクに手を合わせ頭を下げる私。
ありがとう、寿命が延びました(笑)。

以下次号。