今週のお題「お弁当」
会社や学校におけるほぼ唯一の楽しみなのではないかと思われるお昼休み。500円くらいで美味しいお弁当を提供してくれるお店もあるし、あちこち出向いてランチを楽しみたい、というのが心からの本音でありますが、絶望的な経済状態のため、基本はお弁当持参です。学食やら社食やらといったものはやっぱり財布に優しいのだなあと、そういうものがまったくない環境に身を投じると骨身に染みますね。あとまともにお昼休みが取れず外にランチなんぞ行ってる暇がない環境というものも多々ありますから←げっそり吐き出す黒いエクトプラズム
と言っても料理に興味がない上そもそも苦手な私は、朝の忙しい時間を凝った弁当作りに充てるなど考えられないので、とりあえずお弁当箱を埋めることだけに集中します。
ごはんは時間のある時にまとめて炊いておいて1食分ずつに分けて冷凍、それを解凍して詰める。おかずは冷凍食品と野菜。野菜は電子レンジ用の蒸し器を使って蒸して塩とマヨネーズで和えるだけ。多目に蒸しといて朝御飯にもしちゃう。冷凍食品は安い時にまとめ買いしておいて、だいたい4つ選んで詰める。これでほぼ箱が埋まるので、あとはお湯を入れるだけで作れる味噌汁を一緒にランチバッグに入れたらはいおしまい。
…テッキトーですね。それでもそれなりに時間を取られるので、ホントに忙しい朝はこれすら作れずカップ麺持参でした。常に買い置きをストックしといて、お腹空いても食べないように我慢して。そこまでして外食したりお弁当買わないようにしてました。どれだけ金がないんだって話ですけど(泣)。その気力もなくコンビニばっか行ってたら、気が付くと生存不可能な所持金になってる、なんてことがしょっちゅうでしたね(泣)。
しかしカップ麺の時なんかは何度も言われたものですよ。栄養のバランスを考えろとかまともな生活をしろとか。そんなんだから体調悪いんだろうとか。うっせーよ、んなことわかってるけど、栄養のあるものっていうのは高いんだよ。それに家に9時間しかいられない程働いてる人間に料理にかける時間なんかあるわけないだろ。そもそもそれだけ働いててこの生存ギリギリの給料だっつーの。何より、私の持病は「原因不明」なんだってよ。だから効果的な治療法もなく苦しんでる人がいっぱいいるんだっつーの。何でも自己責任論に持ってかないでくれないかね。だいたい、あんた一度だって自分でお弁当作ってきたことないだろ。いい年ぶっこいて親御さんに生活のすべてを任せっきりの人間に上からものを言う権利があるとでも?ねえ、いつもコンビニ弁当だったりいつもおんなじものしか入ってないバカの一つ覚え弁当だったりするえらい人。そもそもあんたが実践してねーじゃん。えらいからって何言ってもいいってそんな理屈通用しないですけどー。
…はあはあ。トラウマ蘇りすぎ(泣)。人っていうのは自分の所属する集団に「馬鹿にしてもいい存在」を見つけて蔑むことで自尊心を保ってるんだな、と常々思うしそれに思い至る度に反吐が出る気持ち。そして貧乏したことがない人間と貧乏しか知らない人間の間に横たわる溝はあまりにも深いのだな、とこういう時にいつも思い知らされる。人間に最も必要な能力は「想像力」ではないのかと、結局想像力の欠如が様々な軋轢を生みひいては社会すら滅ぼす要因なのではないのかと、常に「普通の人」の仲間に入れてもらえずに生きてきた私は、境界線の外からそんな風に見つめているのです。
…何でこんな話になったんだっけ?(汗)必死に生きてるのにいちいち揚げ足取られたらたまったもんじゃないってことですよ。ねえ。カップ麺だってコンビニ弁当だって誰かが一生懸命作ってくれたんだよ。美味しいからいいじゃねーかよ。
とりあえず強引に話を戻す。金さえあれば即座に止めているであろうお弁当の用意をどうにか継続できていた理由のひとつは、たぶん使っているお弁当箱にあり。
もう10年近く愛用しているお弁当箱。ポール・スミスのうさぎのイラスト入り。数あるうさぎグッズの中でもかなりのお気に入り。
あれはバンクーバーオリンピックの直後であった。ずっと応援していたフィギュアスケート選手、ステファン・ランビエールが表彰台に上がれず、勝負なので仕方ないと納得はしつつもやはりとても悔しかった私は、友達の家で鍋を作ってもらって食い散らかして暴れたりしていたが、それだけでは飽き足らず、ふらりとポール・スミスのお店に入って衝動的にこのお弁当箱を買ってしまった。そもそもうさぎものには目がなく、前から目をつけていたし、確か新しいお弁当箱が欲しかったんじゃないかとうっすら記憶もあるし、ポール・スミスの香水を愛用してたこともあって、香水に比べたらずっと安いじゃん、よし買っちゃえ、と深く悩まず「これください」と言ってしまったと思われる。確か税抜きで3600円、お弁当箱としてはなかなかのお値段のような気もするのだが、悔し過ぎて頭に血がのぼっていたので気にも留めなかったね(笑)。
お高いだけあって丈夫だし、厭きのこないデザイン。うさぎ大好きだしね。その前は何かのオマケでもらったお弁当箱を使ってたんだけど、オマケだけあってすぐ壊れてしまったのだった。お弁当の中身よりもこのかわいい蓋のデザインを眺めるのがお昼休みの楽しみだったのかも。どんだけお気に入りなのよ(笑)。
ついでにお弁当バッグも、お箸も、箸箱も、お弁当箱用のバンドもぜーんぶうさぎにしてた(笑)。100均で手軽に買えたりするのもあるしな。お弁当バッグは結構すぐ臭いがつくのでもう100均でいいや、って近年は思ってます。
そうそう、お弁当作り(作るって言うほどのことはしてないんだけど)で気を付けてることは「汁の出るものは決して入れない」ことですね。子供の頃のお弁当にははしょっちゅうおでんが入ってて大変なことになってたんで(泣)。子供の頃のお弁当にもあまりいい思い出ないけど…、もういいや、割愛(泣)。確か幼稚園もお弁当だったんだけど、お弁当箱は金属製じゃないといけないみたいな決まりがあったなあ。温めるための機械がそういう仕様だったのかしら。単に遥かな昔の話だからかもしれないですけど(汗)。
ま、もうお弁当作りなんて全然やってない、というのが本当のところなんですけど。とにかく食事に関わること全部が面倒なんですよね…。美味しいものは食べたいけどそれには金がかかると思うと何も食べたくないんだけど、お腹は勝手に空いてしまうのでものを口に入れるしかなく、無駄なことしてる気がして料理にまつわることのすべてがまったくやる気になれない。霞だけ食って生きられないものかと本気で思います…。