うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

グランプリシリーズ2018 ヘルシンキ大会 雑感②

さあ、いよいよ男子ショートプログラム。緊張で吐きそうですがこの日がやって来てしまいましたよ!あの世界選手権の舞台となったフィンランドだからきっと大丈夫だろうと思ってはいるけれど。
そのヘルシンキの世界選手権の羽生君のフリーは、過去に自分が見たフィギュアスケートのプログラムの中でたぶんベストだと思う。得点的にもそうなんだけどあんなに泣いた演技はほかにないです。ちょっと言葉にできないくらい。このブログに書いた記事の中でも群を抜いてポエムですし、あの時の記事…。でも自分の書きたかったものはこれだな、という文体や表現が掴めた記事でもありました。誰も読んでない頃の記事なので目にした方は少ないでしょうが。

地上波は競技以外の映像もたっぷりと。羽生君と刑事君の抽選の様子がかわいい…。チラチラ映る恒例のバックステージ。狭くない?一ヶ所に選手がひしめいてますけど。
地上波、BSともに視聴。お名前の前に★が付いている選手は地上波でも放送のあった選手です。

男子ショートプログラム

第1グループ

1:フィリップ・ハリス
29歳なのか、ベテランなのに聞いたことない選手だなあ、と思ったらグランプリシリーズ初出場なのか。なるほどだからか。
せっかくリカバリーしたのにダブルジャンプのコンビネーションだから得点が全部ではないにしろ入らないとは…。得点は厳しいかもしれないが、初出場おめでとう。ステップに入ってたタノみたいなジャンプも面白かったです。


2:アンドレイ・ラズキン
名前だけは知ってたんだけど演技はたぶん初めて見たかな。素晴らしいジャンプが続いて、いい演技ができたのでは。なるほどミーシンの生徒か、ジャンプの技術が確実なのも頷ける。
しかし衣装が気になる。幅の広い腹巻きにも位置のおかしい前掛けにも見える…。モード過ぎる…。


3:アレクセイ・クラスノジョン
ついにシニアに上がってきたのですな、シニアのグランプリシリーズデビューの選手多いですね。きっと毎年いたのだろうけど私がずっとほぼ地上波のみで視聴してたからなあ。
細身の選手が多いのでがっしりした感じの雰囲気が新鮮。歌いながら滑ってるし、織田君は細かいミスを指摘していたものの全体的にはシニアに怖じ気づいてない、堂々とした演技に見えました。


★4:チャ・ジュンファン
綺麗なサルコウでしたね、シュパッて感じ。コンビネーションでステップアウトしてしまったのでパーフェクトではないがしっかりまとめたなあ。採点に時間かかってたのは織田君も指摘していたように回転不足だからなのかな。
ステップのカクカクした動きが気になる。時計の針?緊迫感のある場面をステップにしてて、ストーリーを違和感なく表現できてると思った。「とりあえず盛り上がる曲でステップ」感がないのすごくいい。


5:ヴァルター・ヴィルタネン
左腕は生腕なの?肌色の布みたいなのもあててないのかな。二の腕まで出してる選手は珍しいような。
ジャンプがことごとく決まらず、厳しい得点になってしまう。本人もキスクラで暗い顔に(泣)。跳び方がキャリアの長い選手の跳び方だなと思った。勝手なイメージですが…。
ところで解説がない。会場音のみモードに勝手にシフト。リプレイもあっという間に終わった。地上波はこの時第2グループのリンクインを中継してたからかな。織田君も駆り出されてたんだっけ、たぶんそうだよね…。解説聞きたかった…。

第2グループ

第2グループの6分間練習から、そのリンク入り前の様子から生放送!ぐあああああ緊張する!!
6分間練習前の恒例の挨拶。阿修羅大復活。めちゃめちゃ暗殺者の目なんですが。あんた「今シーズンは楽しみたい」とか何とか言ってたのに。やっぱり甦るんかい阿修羅の本性…。いい、大好き。前々から言ってるけど私のいちばん好きな羽生君は「人をブチ殺しそうなおっかない目をした阿修羅な羽生君」だから(笑)。美少女アイドルみたいに小首傾げたりプーさん抱き締めてても騙されない、騙されないからなワシは…←震える声
6分間練習中は織田君がずーーーっとエア加点ボタン押してた気がする、羽生君のジャンプに(笑)。
そしてやはり修造はBSでは影も形もない。BSとは契約してないのか修造←何の契約


★6:ミハル・ブレジナ
出だしめっちゃ好きこのプログラム…。めっちゃ好きだわ…。
ほぼノーミスだったんじゃないかな、フリップ余裕があってすごく綺麗だったし、全体的なプログラムの余裕が素敵過ぎる。アメリカよりさらに良かった。ってええええものすごい点出た!これミハルのベストだよね?すごい、今シーズンのミハルすごい!ミハルが引退しなくて良かった…。


★7:ボーヤン・ジン
相変わらず凄まじく高いルッツだが、あああ手をついてセカンドは転倒。よくコンビネーションにしたよあれ…。GOEの引かれぶりに新ルールの怖さを思い知る。そのあとのジャンプはとても良かったし、ギターを演奏する振付なども面白い。盛り上がるプログラムですね。生で見てみたいわこれ、好きかも。
冒頭の観客の声かけは一体…。笑うのはやめてあげて、きっと集中してるのに…。


★8:田中刑事
プログラムは持ち越しなんですね。サルコウの転倒以外はしっかり滑ってたんじゃないかな。アクセルはガッチリ氷を掴んだ、という感じ。とても強さがあっていい演技だったと思う。サルコウのGOEの引かれっぷりがえげつなかったから得点はちょっと厳しいかもだけど…。はああヘルシンキ行きたかったなあ、羽生君も刑事君も出場してるなんて何その夢の国…。


★9:羽生結弦
緊張し過ぎて息が、息ができなかったです…。演技が終わったあとゼエゼエ言ってて、シーズン序盤からこれで私生き残れるでしょうか…。報道ステーションでもう一度流れたのでやっと落ち着いて見られました…。

見た人が生涯心の一部を失ってしまうほどの絶望感にも似た美しさはオータムクラシックの方が上だったかもしれない。今回は勝利に貪欲な阿修羅の演技で、これはもうまさに羽生結弦の演技であった。勝ちたい気持ちとあの頃のジョニーの退廃的でアンニュイな美しさとが融合してさらに新しい世界が開くのが楽しみでたまらない。

4回転サルコウは最高に美しかった。サルコウさえミスがなければ何とでもなると思ったが、アクセルは羽生君比で傾いていたし微妙だったかもしれない。だがあくまで羽生君比なのでそれでもあの加点。普通に跳んでもプラス5点くらい出せそうだけどなあ。そもそもあれでも転倒しないってどうなってんねん。
トゥループのコンビネーションもセカンドの着氷が微妙だったのだが、うまく振付に馴染ませてしまっていてごまかし方も一流である。そもそも4回転トゥループ自体はとても美しかったので結局加点がついている。4回転単独だったらプラス4とか5とかだったのかもしれない。

羽生君を初めて見た頃の印象はジャンプよりもスピンの方が強かった。ビールマンができるというのもインパクトがあったけど、細い軸の正確なスピンにいちばんの見ごたえを感じていた。これはその彼の美しく多彩なスピンを存分に味わえるプログラムに思えるので、その点も嬉しい。この音にこのスピンが欲しい、という妄想に近い欲求に完璧に応えてくれる、本当に音がこぼれるようなスピン。スケートファン泣かせ過ぎる…。
そしてプログラムの最初と最後が同じ?ポーズなのもものすごく洒落てる。手の届かない美少年感が凄まじい…。ここだけで心持っていかれるレベル。

羽生君はヨーロッパの試合に滅法強い、という印象は確かにあったのだが、長年鬼門もいいところであったグランプリシリーズの初戦であっさりと106点を叩き出してしまった。ジャンプの基礎点が下がったので、もう過去のような得点は出ないのかな、などと思っていたが、満点に近いレベルで加点がつけば、過去の最高点に並ぶなり超えるなりできるのかもしれないな。それができるのはおそらくこの阿修羅だけだろう…。
原点に帰るシーズン、という位置付けなのだろうな、などと本人の発言からも想像していたが、もう帰らないのかと少し寂しくも思っていた阿修羅の原点にも結局帰っちゃってますよこの人。絶対負けたくない、という気持ちが彼をまた挑戦者に戻したのか…。羽生君、たぶん競技のリンクはまだ君を離してくれないと思うよ。君にも勝てない存在がいる。それは君のことが大好きなフィギュアスケートの神だよ、羽生君。


★10:アレクセイ・ビチェンコ
4回転も抜いてるしアクセルも着氷が大きく乱れる。トリプルアクセル以上のジャンプがつらいのかな。どこか痛めていると聞いたような気がするので心配。ステップは相変わらずビチェンコさんのキャラみたいなものが見えて好きだけど、探り探り滑ってた印象は確かにあったかも…。織田君が似たようなこと言ってたが、確かにそんな感じはした…。心配。


★11:ミハイル・コリヤダ
ミスさえなければ新ルールのもとではものすごい点が出せる選手だと思うのですが…。トゥループはともかく、コンビネーションの得点が入らなかったのは厳しすぎる…。アクセルは本当に美しかったし、ステップは第2グループの選手の中でいちばん良かったんじゃ、と思ったらやはりレベル4か。なんかもったいない選手だよなあ。そういうメンタルや技術の安定といった部分も含めて競技なのでしょうが…。


羽生君のインタビュー。プルシェンコの誕生日ネタをぶっこんできたよこの人!わかったよ、「俺がプルシェンコオタクのヒエラルキーの頂点」ってことはよっっくわかったよ!何この誰かさんの「逆バレンタイン」みたいなむずがゆさ!いいけど別に(笑)!
…この先町田君がどんなにアカデミックな方向に爆発しても、私の町田君のイメージはずっと逆バレンタインです。ごめん(笑)。そういう滑り気味の茶目っ気がかわいいんじゃないですか(笑)。
話がずれましたが(笑)、そうか、得点のぶれは選手も感じてるんだな。視聴者が見てもそう思うくらいだし。その辺を研究するだけでも今シーズンを費やせるんじゃ。傾向が掴めたら来シーズンにも活かせるし、まだまだやることはたくさんありそうですな。
「みんなが期待してるから勝つ」んじゃなくて「俺が勝ちたいから勝つ」、なんかそんな羽生君に感じるインタビューと演技の内容だった気がする。なんかますます強くなりそうな気がする…。ただ純粋に勝ちたくなった獣なんて、枷が外れて最強に強いだろ…。ああもう、身震いが止まらない。羽生君の現役時代にどっぷりスケートファンでいられたってたぶん人生最高の幸せ。
…ところでインタビューは修造だったからBSでも映ってるわ。修造は地上波専用じゃなかったのか←そんなわけないっての(笑)


ああああ、生放送緊張した…。羽生君の演技中息できなくて脳の機能が死にました…。いつも死んでるけど猛烈に死にました(笑)。肩なんてカチコチになるし、ものすごい疲労感でぐったりしてしまいました…。オータムクラシックはまあ初戦だし、と気楽に見られた方だけど、テレビの生放送とはそもそも緊張度が違う気がする。
阿修羅がひとりで3桁を出しぶっちぎっているものの、上位はわりと接戦ではないのかな。フリー次第で表彰台はまだまだわからないですね。

ではではまた明日、女子フリーの感想でお会いしましょう!


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