今週のお題「アイドルをつづる」
このお題は私にもて海の話を書けってことだな、と死ぬほど都合よく解釈して本日は語りまくりますよ。都合が良すぎる?細かいことは気にするな!←開き直った…
実際にはアイドルではなく観光PR隊と呼ぶのが正しいのかもしれませんが、わりと「ご当地アイドル」的な紹介のされ方をしているので、広義のアイドルに含めてみます。アイドル呼ばわりするな!とおっしゃる方がもしいらっしゃったらすみません…。
何度かはてなブログやnoteで書いていますが、私は「土佐おもてなし海援隊」のファンです。正確には、ファンでした。何故なら、土佐おもてなし海援隊は2019年3月31日で活動終了し、既にこの世には存在しないグループだからです。
土佐おもてなし海援隊とは、高知県の観光PR隊の名称です。通称は「もて海」 。メンバーは幕末から現代に蘇った6人の志士。坂本龍馬、中岡慎太郎、吉村虎太郎、武市半平太、ジョン万次郎、岩崎弥太郎の6名です。
高知駅前にある観光施設「こうち旅広場」でのステージ活動を中心に、高知の各地や全国で開催される様々なイベント等で活躍していました。高知県外での活動を「脱藩」と呼ぶセンスが大好きでしたねー。歴史の知識が少しあればすぐに高知を連想できますし、ナイスなネーミング。
体調も崩し精神的にもぼろぼろで、どこでもいいから逃げ出したくて1泊2日でふらっと旅に出た高知で、私は彼らに出会いました。ぐたぐたに疲れていてお金もほとんど無く、ホテルの部屋で寝るばかりでほぼ観光もしなかった高知滞在の最後の最後、あとは高速バスに乗って帰るだけ、というタイミングで、たまたま声をかけられて見た、こうち旅広場でのステージ。それまでに存在すら知らなかった、謎の美男美女たちのステージは、私の心を一瞬で掴んでしまったのです。
まず、歌がいい。あとでもうちょっと語るけど、アイドルだけど維新志士らしくどこか骨太ですごくいい。その歌に合わせて踊るダンスがいい。振付もかわいくて、覚えたくなる。龍馬さんのダンスがキレッキレなんすよ、これが。
衣装も素敵なんです。デザインがすごくかわいくて、絵を描きたくなってくる。歴史上の偉人に扮した観光PR隊と言えば、自分の地元の武将隊の印象から甲冑姿の重厚なイメージがあったのですが、彼らは幕末の志士で比較的時代が若いこともあってか、軽装。ブーツやマント、ベルトなどに着物をあわせた和洋折衷なスタイルで、コスプレしたくなる人も絶対いるはず(笑)。
そして、喋ったこともないから想像でしかないけれど、彼らの動画やブログ、ツイッターなどを見ているだけで、彼らの人柄やグループの雰囲気の良さが伝わってくるのですよ。それがまた、かわいくてかわいくて。活動終了の少し前に収録されたラジオの動画を見て、泣いている虎太郎さんの姿に盛大にもらい泣きした人間がここにおります…。
衝撃でした。あまりの衝撃に、ステージ終了後に観光案内所の人に「今のステージって無料なんですか?」と聞いてしまった人間がここにおります…。ここにおります2回目…。
それは奇跡のような、偶然の出会いだったのです。
何かに心を惹かれると、「本当にそれが好きなのかどうか」を見極める時間をたっぷり取らないと「ファンです」と言い出せない私は、当分の間もて海にハマったことを黙っていました。しかも、私がステージを見たのはたったの一度だけ。それでファンなんて言えない、とずっと遠慮していたのです。
しかし、もて海活動終了の発表を受け、こんな素敵な人たちがいるんだよ、と知って欲しくて、半年ほど前に初めて思いの丈をnoteに書いたのをきっかけに、このブログも含めて何度か記事にしました。経済的に困難な状態にある私が(湯婆婆さまあああああ仕事をおおおおおお)、活動終了までにもう一度彼らのステージを見ることはほぼ不可能だろうと覚悟していました。せめて誰かひとりでもいい、間に合ううちに彼らに出会って欲しい、と思ったのです。
私のその願いが届いたのかどうかはわかりませんけど、普通に生活していたら出会えなかったであろうもて海ファンの方にネット上でお会いできたりして、思い切って声に出して良かったな、という気持ちです。
もて海の最後のステージについては、現実を受け止める勇気がなくてまだ詳しく情報を追えていません。でも、こんなに愛されていたんだ、ということは伝わってきて、ひとりで声を上げて泣いてしまいました。
どうしても、どうしても最後のステージを見たくて、最後までどうにか出来ないか、必死で考えました。でも、すべてが手詰まりでした。それでも、誰に後ろ指を差されても、馬鹿だと笑われてもろくでなしだと罵られても、土下座してでも行けば良かったと、ものすごく後悔しています。たぶん、一生後悔し続けるのでしょう。彼らの記憶や思い出は残る。でも「もて海」という存在は、もう世界のどこを探しても、居ないのです。もう、二度と会えない。どんなに走っても、絶対に間に合わない…。
私の手元にはどうにか彼らのCDだけが残っています。タイミング的なことも考えて、おそらくもて海ファンだと思われる方がnoteにサポートをくださったおかげで買えました。情けない話ですが、それが無ければ買えなかった。本当の本当に、いくら感謝しても足りません。私の手元に、形として思い出を残してくださってありがとう。
どうやってお礼をしたらいいのかわからないので、せめて思いを込めて記事を書かせていただきます。noteにもまた書こうと思ってる内容があるのですが、noteとはてな、どっちの方が読んでもらえるのかな。うん、また考えましょう。
CD1枚とっても、きっちり作り込まれているというか、愛情みたいなものが伝わってくるのですよね。『勇気凛々』は最高に元気が出るし、『あしたのために』も爽やかで、物語が見えてくるようなメロディで(頭の中に絵コンテが浮かぶ…)大好き。これをステージの形で目に出来ていたら、もっともっと心に迫ったんだろうなと思うと少し切ないけれど、もう人生でいくらも手に入らないと思ってた「宝物」が出来て、久しぶりに心が弾みました。嬉しい。
もて海というグループにはもう会えないけど、もて海のメンバーだった皆様はそれぞれに活躍されているようで、その姿をひっそりと追うことが今の楽しみです。もし、この困難な現状を脱することが出来た時には、その姿に会いに旅をしよう。その日が来ることを、生きる希望にします。
どれだけ後悔しても、過去は戻ってこない。戻ってはこないけど、その後悔の過去ごと、未来に希望を託しましょう。
幕末に帰った皆さんのことも、令和を生きる皆さんのことも、そっと応援しています。私に新しい幸せをくれて、本当に本当に、ありがとう。何通目かわからない、決して渡すことのないファンレターを、そっとこのインターネットの海に、ボトルに詰めて流します。皆さんのこれからの人生に、たくさんの幸せがありますように。
以前に書いたもて海の記事のリンクを一応置いておきます↓
usagipineapple.hatenablog.jp
noteの記事もひとつ置いときます↓
note.mu