うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

フィギュアスケートつらつら語り in 5月⑧

今年もこの話題を見聞きするのがしんどかったので、ここで私の意見を書かせていただきますね。
たぶん毎年同じ事を書いてるんじゃないかと思うし、この文章をわざわざ読む人には私が「疲れる」と感じるほどの人はいないだろうと思いますが…。たぶんそんな人にとってはこのブログ、メリットひとつもないからね…。


もういい加減何度も書いてるけど、地上波放送に不満ならほかの手段を取った方が心穏やかでいられると思う。

地上波しかなかった時代ならわかるし、かつては謎のクイズとかやってたことももちろん忘れてはいない(笑)。あの頃は酷かった(笑)。でも、その時代はとっくに過ぎて、いまやファンのための選択肢はいくらでも増えている。
ライブストリーミングの登場は大きかったんじゃないだろうか。私は「変なのクリックしたらあやしいサイトに飛ばされるんじゃ」といまだに思ってるバカなので(汗)、あまり見ないけど、生放送にこだわるならライストを見ればよくなった。
BS放送と地上波放送がまったく別物なのもファンならご存知ではないか。正直競技が見たいならBSやCSだけ見れば十分だと思う。


じゃあ地上波放送は何なのかと問われれば、「テレビを持っている人全員に向けた放送」だと考えたらいいんじゃないかと思う。スケートファンのために制作されていると思わなきゃいい。「どうせライブストリーミングで見てしまい、地上波には批判にもなっていないただの不満を垂れ流し続けるだけのスケートファン」のためにもう番組を作ろうとはしていないように感じる。

普段から様々なコンテンツを駆使して情報を得ているファンには自明の理でも、さほど興味のない人には未知の話だ。演技だけを見てファンになる人はそもそもその素養があった人だ。興味のない人からは、よく知られているわけではない選手の演技が流れても「◯◯はまだ?」と聞かれてしまう。アイスショーや試合に行ったって、興味のないスケーターを見てない人なんてたくさんいる。わざわざお金払ってる場所ですらそうなのに、いつでもチャンネルを変えられるテレビならなおさら。
そういった層を番組に引き付け続けなければならない。テレビ局にも働いてる人がいて、生活してる人がいて、結果を出して収入を得なければならないのだ。

その結果が出ると目星をつけているからこそ、こうして放送もしてもらえるようになった。そしてそれにはスター選手の存在が大きい。
フィギュアスケートという競技そのものに、サッカーや野球のような吸引力はまだないのだと思う。だって、ファンだってそうじゃないか?「私は◯◯選手のファンであってスケートファンではありません」という態度が可視化できるにしろできないにしろ、感じられる人はいくらでもいる。何をどう好きになるかはその人の自由なのでそれはそれで構わないけれど、それならば何故地上波放送がああいった内容なのかにも少しは理解を示せるのではないだろうか。

興味のない人の心を動かすには、「いい選手だから見て!」とその選手への心地好い愛に浸った我々の押し付けがましい主張ではたぶん無理だ。本当に本当に、命を懸けるほどの愛でもない限り。
新しいファンを生み出すのは、いつだって選手の素晴らしい演技だけ。それにはまず「見てもらわないと」お話にならない。きっかけは個性や外見からだって構わないんだと思う。私だっていちばんは演技に惹かれたからだけど、ヤグディンがいい男でなかったらあんなに必死で見るようになったか自信ありません(汗)。当時はしょーもない恋人選びとかさせられてる煽り映像(汗)も必死で見てました。ほかになかったですしね。
地上波はそんな風に「入口」でいいんだと思うし、そんな風に誰かの心を動かす演技や選手はやっぱり限られてくるもので、そこはもう割り切ってしまった方が気が楽では、と私は思ってる。

それに、特定選手に偏った放送は以前からずっと繰り返されてきたことで、自分の好きな特定選手は問題ないし歓迎だけど自分の気に入らない選手はごり押しだから嫌、っていうのはどう考えてもおかしいと思う。そういう視野の偏りや、誰かや何かを悪者に仕立てる強い攻撃性がスケートファンのいちばん厄介な部分ではないかと思ってる。そしてこの態度では自分以外の人間の心は1㎜だって動かせないと思う。


みんながみんな満足のいく放送は無理だ。無理だから、地上波以外のコンテンツも充実するようになってきたのではないか、地上波とは違った視点で。地上波ではできないことをほかのコンテンツで可能にできるように。
煽りやバックヤードを見られるのは地上波だけ、と思うようにしたら楽しいよ。ライストやBSでは見られないもん。煽りで知らなかった情報に気付くこともあるよ。同じファンでも全部の情報を追っかけてるわけじゃないから。

文句を言うなと言いたいんじゃなくて、考え方を変えた方が楽だし、結局放送への批判が選手等々への悪意ある批判と根が同じに見えるケースが非常に多いので、一度感情的になるのを止めてみないか、と提案したい。

生放送やって欲しいし、別にBSみたいな放送の仕方でいいんですよ、と言いたくなる日も多々、多々あります。が、少なくとも後者は確かに普通の人が見てもたいして面白くないだろう、すごい演技でも出なければ。そしてすごい演技が出るかどうかは競技が始まらなければわからない。
だから生放送してくれないのかもしれないが、そこは是非、信じて生放送してもらいたい…。CM流さなきゃいけないし、時間も限られていて難しいのだろうとは思うけど。
地上波は地上波と割り切りつつも、ひっそり生放送に期待しながら私は楽しく放送を見ています。見たいよ、生放送が。私も気持ちは同じだけど、酷い酷いと子供のように言い続けても、誰の心も動かないんじゃないかと思うのです。
ゴールデンタイムにこれだけ時間を割いて放送してくれるようになった、その喜びを当たり前だと思ってはいけないのではないでしょうか。それを忘れた主張を聞き続けるのは、ごめんなさい、もうしんどいんです。


でね、これも言っておきたいけれど。私は何もテレビ局をかばおうと思ってる訳じゃないよ。あまりに不毛な要求に呆れてはいるけれど。
むしろ、もう地上波にファンとしては何も期待してないから「あるがままに楽しむ」という方向に切り替えたんですよ。
文句が出るということは地上波にまだ期待してるってことでしょう、自分やファンが喜ぶような放送をして欲しいと。やろうと思えばできるはずだって。まだそうやって期待をかけられるだけ、優しいんだと思う。

私はもう地上波を見捨てたんだよ。これまで通り楽しみに見るけど、番組として期待するのはやめたの。妥協したんですよ。めっっちゃこだわりの強いオタクの私が諦めたんだよ。それはねちねちと怒り狂い続けるエネルギーも失ったということで、よっぽどのこと。ある意味非常に冷たい反応じゃないのでしょうか。
期待をかけるのをやめられない、見捨てられないのなら、感情に任せた不満ではなく、きちんと意見としてテレビ局なり雑誌なりに伝えたらいいんじゃないかと思います。需要があることは伝わってもそれで方針が変わることはないと思うけれど、それで気が済むのなら。


興味のない人、よく知らない人に、見てもらうことってものすごく難しいんです。私は昔から好きなものがマニアックな傾向にあって、なかなか自分の好きなものをわかってもらえなかった。今もこうやって綴ったものを見てもらうのって難しいな、とすごく思ってます。
ハードルを下げないと、そもそも好きなものに触れてももらえない。どんなに自分が好きでも、そのものに触れてもらわなければ良さが伝わらない。よっぽど影響力のある人でもなければ、ただのファンの声なんて隣にいる人にすら届かないんです。たいして面白くも美味しくもないものでも、人気のある人が口にすれば広まるけれど、どんなに素晴らしくても知られることがなければ埋もれてしまう。

何かを好きになる時は、突然だったりじわじわだったりはするけれど、きっかけがあるもの。きっかけがあっても惹かれない人は惹かれないけど、惹かれる人はまず何よりもそれと出会わなければならない。
地上波放送をそういった入口だと捉えることにすれば、どこかにいる、フィギュアスケートを好きになってくれる誰かや、もしかしたら将来天才的な選手に育つ誰かがその入口からやって来てくれると思うようにすれば、あまり腹も立たなくなるように思うのですけど。

ごめんね、見たいわけでも聞きたいわけでもないけど、不意に飛び込んできてしまうその悪意が、時々めちゃくちゃにつらいんです。
長い間地上波しか見られず、忙しくて地上波すら見られないことも多々あった自分には、地上波放送はとてもありがたくて大事なものだったんです。不満ばかり聞くのは苦しいんです。
こんな風に感じている人間もいると知ってもらえたら、と思います。


noteを自分の考えをまとめる代わりとしてもたまに使っていて、スケートについてもやもや思うことは日記のようにそっちに書いたりもしてます、たまに。今後はそれでもいいかなあ、はてなの方は感想だけ書き続けてもいいのかなあ。
でもやっぱりフィギュアスケートのことを書いてる人も読んでる人もそんなにはいないっぽいんですよねえnoteは…。じゃあ今のままの方がいいのかな。予約投稿ができるという点でははてなが断然使いやすいですし。はてなもnoteも有料プランにする余裕は一切ないでござる…。

もうちょっと読んでもらえるようになるにはどうしたらいいのかなー。とにかく信じて続けているけれど、なーんにも先が見えないと、やっぱり気持ちが折れちゃうな(泣)。
そんなわけで、時々でもいいのでnoteにも遊びに来てくださいませ。


※この記事は昨年秋に書いたものですが、今更ひっそり載せてみますです。


ちなみにnoteはこちらです。エッセイとか小説とか自由に書いております。
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