うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

『笑顔ひろがる故郷に』雑感

今シーズンも本格的にスタートし、毎週末ドキドキが止まらない季節となって参りましたが、本日はフィギュアスケート以外の記事にお付き合いいただければと思います。

時々このブログでも触れていた高知の観光PR隊「土佐おもてなし海援隊」、通称・もて海。心身ともにぼろぼろだった時期に、現実から逃げ出すように訪れた高知で本当に偶然出会った、とてもとても素敵なグループ。残念ながら今年の春に活動は終了してしまいましたが、メンバーだった方々はそれぞれにご活躍されているようで、ひっそりとその様子を応援させていただくのが今の楽しみだったりします。
結局、私がもて海の活動中に高知に行けたのはたったの一度だけで、その偶然の出会いが最初で最後になってしまったのですけど、こうして今もご活躍を拝見させていただけるのはたいへんありがたいことですね。


本日は、そのもて海のメンバーだった柴田恵介さんが出演されていた番組の感想です。高知県で放送された番組ですが、ありがたいことにネット配信されたので、視聴させていただきました。

私は広島県在住なので、中四国地方のニュースなどはほかの地域に比べるとテレビのニュースなどでも見かける機会は比較的多いのですが(つい先日も高知で秋に咲くひまわりのニュースを見かけた)、各局が制作した番組となると、なかなか放送される機会はなかったかと思います。

まあ、確かにそうですよね。カープの選手が釣りしたりゴルフしたり温泉行ったりしてる番組とか、Eテレ以外全局で優勝パレード生中継とか、ゴールデンの全国番組を急遽潰して黒田の引退特番を組んだのに肝心の黒田の会見がすぐ終わっちゃって二時間近く達川が喋って繋いだ番組とか、広島以外で放送されてるとは思えませんものな。特に最後のはおそらく広島以外では放送不可能。
…ちょうど会見が終わったくらいに帰宅したので「まさかここから二時間達川が喋るのか?」とハラハラしたら本当にそのまさか…。いや、繰り返し会見の録画が流れたりもしてましたけど(笑)。ここ10年くらいのテレビ番組でいちばん面白かったわ…。これぞ生放送のヒリヒリ感…。

なので(汗)、番組を視聴するのは無理かな、と思ってましたけど、いい時代になりましたねえ、ネット配信という手法が取れるのですものね。すべての番組が見られるようになるわけではないでしょうから、このたびはありがたいことでございました。
ネット配信が当たり前のように行われるようになって、もちろん一部ですが地域の垣根が低くなりつつあるのは、子供の頃には考えてもいなかった状況なので、面白いものだなと思います。ネットは環境の有無にも左右されてしまうので、何だかんだと手軽なテレビの力は大きいとも思っていますけれど。


前置きが長くなりましたが(いつものことです…)、以下、高知さんさんテレビで放送された『笑顔ひろがる故郷に ~住民力でつくる集落活動センター~』の感想です。放送日は10月12日だったようですが、上記の通り私はネット配信されたものを後日視聴しました。

番組の主題は、高知県の大部分を占める中山間地域における、「集落活動センター」の取り組みについて。
集落活動センターって初めて聞いたな、と思いましたが、高知県で行われている事業の名称なのかな。多少名前や形態が違うだけで全国で似たような取り組みは行われているのかもしれませんが。高知県だけでなく、中山間地域が占める割合は日本全体で多いのでしょうし。

番組のナビゲーター役を務められたのが柴田さん。冒頭付近でもて海のステージの様子がチラッと流れて、本当の本当に偶然あの日ステージを目にしていなければ、こうしてこの番組を見ることもなかっただろうな、と不思議で懐かしくて、少し切なくて、けど偶然の出会いに感謝したい気持ちにもなりました。


最初に紹介された地域では、キャンプ場でピザを焼く体験ができるとのこと。
地域の皆さんと柴田さんが着用していたエプロンの柄がとても個性的なのですが、何がモチーフなんでしょうね。ピザ美味しそう…。
柴田さんの発言内容のテロップが標準語に直されずにまんま土佐弁なのが県外の人間には新鮮ですね。気付かないだけで地元局の場合もそうなのかもですが。柴田さんの声は適度に低音で聞き取りやすく、スッと入ってくるので高ポイント。

次に柴田さんが訪れた地域では、廃校?になった学校の施設を使って地域の人で喫茶店のようにモーニングを提供する取り組みが行われているそう。喫茶店みたいなお店がなく、気軽に集まって交流する場所がないから地域住民のために行っているということでいいのかな。

3つめに柴田さんが訪れた地域は、手作りのお寿司などを直販所で販売したり宿泊施設を開設したりと、地域の資産を利用した活動の模様が紹介される。小学校の建物に泊まれるってワクワクしますね。直販所へわざわざ遠くから買いに来る人もいる様子。
移住者用の施設を作ることに収益をあてることが目標だったり地域を知ってもらうために話し合ったり、地域に人を増やしたいという願いが伺えました。


柴田さんは紹介されたすべての地域を訪れたわけではなかったようで、彼のレポートのない地域もいくつかありました。特産品を生み出そうと試行錯誤している様子が紹介されたり。
イデアって何が当たるかわからないし、どんなことに需要があったりファンがついたりしてくれるかもわからないから、地域の人が生きがいを感じつつ楽しそうに試行錯誤する、まずはそこからでもいいのかもしれないですね。

総合すると、集落活動センターには大きく分けて二種類の側面があるということかな。経済活動と住民の支え合い活動と。それ以外にもさまざまな側面があるのでしょうが、私が番組から読み取れたのはそのふたつでした。
主に地域外の人に向けた経済的活動の場だけではなく、地域住民の交流の場としての側面もあることに焦点をあてて紹介されている地域もあれば、特産品の栽培などに力を入れ雇用を創出しようとしている地域も。若者が地域に移住なり流出せず定住なりで根付いて欲しい、地域を訪れて欲しい、という願いが見える。それは地域に活性化して欲しい、ここで暮らしていきたい、という願いでもあるのでしょうね。

私は根なし草のような部分のある人間なので、故郷への思い入れがある人々の姿はいつもまぶしく映るのですけど、出演されていた人々の笑顔や言葉に地域への愛情を感じ、このたびも同じことを思いました。


ここからは感想と言うよりも私の単なる呟きに近いので 、そういうものとして流してもらえたら。

都心部と地域の格差は散々指摘されていることで、私も日々感じていることでもあります。私の居住地である広島は政令指定都市も抱えた地域ですが、それでも業種によっては、広島では仕事がない、思ったような収入が得られない、と都心部へ流出する人は少なくない。私もずっと考えていたことでもありました。

そう、雇用の問題は大きい。現実は息をするだけで金が必要なわけで、星が綺麗だから、というだけの理由でのこのこと居住地は変えられない。仕事に就けたとしても、十分な給与が得られないケースは非常に多く、転職者や何らかの事情でいったんドロップアウトした経験のある者に対しては非常に冷たいのが日本という社会の現状。人手不足とは言っても、わずかな対価でそれ以上の労働力を返せ、という要求が有効求人倍率を押し上げているだけだとはよく耳にする話で、実際そうだろう。

就職氷河期にあたった当時の若者を放置したツケは、今後何倍にもなって戻ってくるのではないか。若者と言うよりも、氷河期以前と氷河期以降、と分けるのが妥当のようにも感じるけれど、氷河期以降の世代には金がない。氷河期以前の年功序列はとっくに崩壊、というか氷河期以降の世代には適用されない。それなのに、若いから何とかなるでしょ、自分たちだって何とかしたんだから、と放置されてきたのだろう。「自分たちだって」はもはや通用しないのに。

氷河期世代が生きていけたのは氷河期以前に生きられた世代が親や祖父母だったので、後ろだてがあっただけ。それを持たない層はどうしようもなくなる。氷河期世代、もしくはそれ以降が親になるとはそういう時代の到来を告げるわけである。そりゃ、ちょっと自分の現状と今後をシミュレーションする頭があれば、結婚もしなければ子供も持たないだろう。経済的に破綻することは目に見えているから。結果として、地域や未来を支えるべき若年層はますます減っていく。

都心部以外で暮らすには車は必須だろう。しかし、金のない若者には車の維持費は払えない。免許を取得する費用すら出せない、という層も少なくないかもしれない。
ネットで情報はいくらでも拾える。その情報から土地の魅力を感じることも多々あるだろう。しかし実際にその土地に足を運ぶには、やはり費用がかかるのだ。その金すらも出せない若者が、表面に見えないだけできっとものすごくたくさんいる。金を出したくないのではない、本当に出せないのである。

移住する気もない金持ちは、金は落としてくれるかもしれないが最終的な地域の目標には貢献しない。機会さえあれば、その地域で暮らしてみたいと考える若者はおそらくいるはずだ。美しい自然や地域の特産品など、その地域ならではの魅力に心を動かされる人間が。しかし、その機会を得る体力がない若者が実は大量にいるのではなかろうか。ネットで拾える情報など本当はごく一部で、実際に自分の目や耳で感じるインパクトに勝るものはないのに。

仮に知る機会や雇用に恵まれたとしても、都心部以外での暮らしやその土地との相性もある。たとえば、大自然に囲まれて小説を書きたい作家もいれば、都会の刺激に揉まれなければ着想を得られない作家もいるだろう。濃密な人間関係が助けになることも仇になることもあるし、車の運転が苦手だったり虫や植物や海や山など、どうしても苦手なものがある人にとっては多大なストレスになりうるかもしれない。「星が綺麗だから」だけでは生活は営めない。

だからこそ、その壁を乗り越えられるだけの出会いを果たせたなら、それは奇跡的なこと。その最終的な助けとなるのは「人」なのかもしれない。私に見えるのは表面的なことだけかもしれないけど、今夏に高知を再訪した時に(※すべて友達のおかげ)感じた、高知の皆さんのお節介なくらいの優しさは、奇跡を起こすいちばんの資産になりうるんじゃないかと思った。
ただ、奇跡的な出会いに至るまでの体力のない若者も多いから、そこが結局問題なのだろうとも思う。これはもう、高知がどうこうという話ではないのでしょうけど。

こう考えた背景の一部には、私の個人的な思い出があったりします。話がずれてしまうので控えますが。今でも時々思い出して、考え込んでしまう。何と言って断れば、その人を納得させられたのだろう…。

「未来に希望がある」、そう思えたらきっと人間は生きていけると思うのですよ。どこでだって。でも、実はそれは時々とても難しくなったりするもの。そんな時に差し伸べられる手があるかどうかが、最終的な鍵になる。小さくてもそんな希望を生む、与えられる場所が、我々の生きる世界にひとつでも多く存在していて欲しいと、そんなことを思いました。

以上、的外れな呟きかと思うので、スルーしてください。何書いてるか自分でもわからなくなってきちゃった…。


柴田さんは自分に何ができるか考えたい、応援していきたいといったニュアンスのことを番組の最後におっしゃっていましたが、こうして番組に出演されていることが何よりも応援になるんじゃないかな、と思いました。
もて海やもて勤の活動で彼を知った私のようなファンが、ゆかりのなかった高知の地域活動にスポットをあてた番組をわざわざ見るということ、それはもちろん私だけではないだろうということ、それは8年間県内外の人へずっと観光PRを行ってきた柴田さんの存在があったからにほかならない。まさに彼にしかできないことだろうと思うのです。
わざわざ彼がレポーター役に抜擢されている理由も、その画面を通してもどこか伝わってくるような人柄からもわかる気がしますし。またこういった機会がありましたら、拝見させていただけたら嬉しいな、と思います。

…広島の番組にも高知のPRに来て下さい(笑)。何があっても見ます…。局によっては数週に分けて高知の観光情報を紹介してたこともあったんですけどね。広島からは車でも行けないことはない距離なので、需要はあると思うけどなー。


以上、自分のただのメモ書きや日記みたいになっちゃって申し訳ないのですけど、感想を書かせていただきました。
高知に足を運んでイベントに参加したり観光でお金を落とすなりして、ご本人の活動や経済活動に貢献することがいちばんなのですが、現状それが難しいので、こうして感想を書くことくらいしか出来ずに申し訳ないです。しかも、それも的外れな内容になってしまっていそうで心配ですけど…。

以前もご出演されていた番組の感想を書かせていただいたのですが、その時は再び高知に行けるとは思っていなかったし、ほかにも色々想定していなかったので…。でもまあせっかく書いたので、こっそりと掲載させていただきます…。めっちゃ心臓バクバクしてますけど…。大丈夫かなー…←涙目

そんな感じで、何書いてるか分かんないしまとまりもなくなっちゃって申し訳ないし、こういう時勝手にリンク貼っていいのかしら、と考え込んでしまうたちなので、動画のありかの情報だけ一応。
高知さんさんテレビのトップページの下の方に番組のバナーがあったので、そちらから視聴できると思います。30分程度でしたので、ご興味のある方は是非。


…めちゃくちゃ長くなってしまいました、すみません。このブログはほぼフィギュアスケートのブログなので、読んでくださる方はほぼフィギュアスケートのファンの方かと思いますが、もて海関連とお題記事が突如として入ることがあるので、今後もそういうものだと思ってのんびりお付き合いいただければ幸いです。

次に高知に行けるのは何年後かわからないし、と念願叶ったこの夏以降はあまり考えないようにしていたのですが、何故このタイミングで高知の話が、とちょっと不思議な偶然があったんですよ、実は。経験則からこういう時はだいたい何かあるので、また突然にでも行けたらいいなあ、奇跡が起きて…。今度こそ海に行きたい。偶然話に出てきた場所にも行ってみたいけど、貧血の私には厳しそうだったな…。いやいやいつかは…。

ではでは、また次回の記事でお会いしましょう。




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