うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

NHK杯2019雑感⑪

長々と綴って参りましたNHK杯の記事も、いよいよ本日で最終回です。最初から読んでくださっている方がおられたら、心から感謝を申し上げます。今更の記事にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
残すはエキシビション第3部の感想のみ。どうぞ最後まで、目を通していただければ幸いです。

エキシビション

19:シャルレーヌ・ギニャール&マルコ・ファッブリ
整氷したばかりのリンクに二人の軌跡が描かれていくのがとても素敵だ…。じっと見つめてしまった、とても良かったです。


20:セルゲイ・ヴォロノフ
ヴォロノフこの位置で出てくるとか、わかってらっしゃる方が選んだのか、最年長に敬意を表してか。滑り終えた笑顔がすっげえかわいくて、ベテランの味わいある滑りとのギャップがすごくいい…。今年は黒一色のシンプルなヴォロノフですな。


21:紀平梨花
おお、いい演技でしたな。中盤に、上半身の動きがすごく印象的なパートがあって、何気なくやってるようだけどあれ難しいんだろうな、とじっくり見てしまった。衣装もとても凝ってて素敵ですよね。


22:ウェンジン・スイ&ツォン・ハン
スタオベを!スタオベをさせろおおおおお!ハン君の誠実さみたいなものが好きだが、上手にサポートして女性を自由に滑らせてるって川口さんも。スピード感、ダイナミックさ、しなやかさ、美しさ、雄大さ…。絶品。

もっと見たい、とじたばたしてたらアンコール!フリー。リフトおおお!リフトその体勢からそんなスッと上げちゃうのか、とエキシビションプログラムでも思ったけど、彼らはリフト上げるスピード早いって解説も言ってますな


23:アリョーナ・コストルナヤ
解説の皆さん!解説をお忘れです…。でもじっくり見ちゃうのわかりますね。エキシビションでもこのジャンプか、高さがすごいよね、重力ないみたい。

アンコールはフリーのノリノリパートから。あああ、そこからのパート好きいいいい。照明の中で見ると本当に美しい顔立ちですな。でも当然それだけじゃないのが彼女の魅力。ジュニアっぽさが全然なかったもんな、ジュニアの頃から。昨シーズン初めて演技見たと思うけど、衝撃だった…。


24:ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン
自分を好きでたまらない男性を女性がうまくコントロールする物語、とか言ってたっけ。確かに、ほらほらつかまえてごらん、みたいな印象の振付もあって、物語を想像しながら見る楽しさもありますね。
それ以上に、こんなに人間の動きって揃うものなのか、ととにかくただ驚くばかり。彼らが動いたあとの風の中には黄金の粒が舞っているような気がする…。

アンコールももちろんあり。薄いブルーの照明がまた異世界感を醸し出すわけですよ…。重力って何…。彼らホントに人間なのかな、って滑ってる間は思ってしまう。演技中以外はめっちゃ人間で、そのギャップも面白いよな(笑)。


25:羽生結弦
何のプログラムを滑るのか秘密にするために、オープニングではオリジンの衣装だったのだろうか。今シーズンはエキシビションプログラムを用意せず、毎大会サプライズエキシビションで来るのかしら。それはそれで面白いですね。

そんなわけで、プログラムは『春よ、来い』である。再びこれを目にする日が来ようとは。24時間テレビで最後なのかな、と思っていたので。24時間テレビの舞台が北海道だったし、同じ北海道でもう一度、という意図だったのかもしれないな、と思いながら見始めました。

薄紅が柔らかく滲む、白い衣装。透ける布がひらひらと両腕に絡み付き、動く度に揺れる。天女の羽衣を纏った、薄紅の頬と唇に春を浮かべる、桜の精霊。

序盤は本当に静かに、まだつぼみをつけることもない雪と闇の世界で、桜の青年は祈るように舞う。
ピアノの音に光が満ちる。雪崩の音。白い大地に口づけた桜色の唇からこぼれる、春の芽吹き。一気に勢いを増すその舞は、満開の桜吹雪の中で、薄墨の世界に色を拡げていく。空は青く、山は緑に染まり、薄紅が華やかに風に遊ぶ。

試合の翌日の演技ということもあり、その滑りには非常にキレがあった。この世のものではない何かというよりは、神が依り代に選んだ現実世界の青年の舞だったと思う。特に、畳み掛けるように勢いを増す後半は圧巻だった。本当に見る度に印象の違うプログラムである。フィニッシュも足元に非常に余韻があり、桜の残り香がそっと薄闇に舞う。

アンコールはフリー。この繊細な、少女のような衣装で魔王を演じるとは。でもちゃんと、フリーのそれなんですよ、腕のしなる感じとか。さっきまで花の精霊みたいだったのに、ちゃんと魔王なの。まあ精霊もちょっとだけ魔王よりの精霊だったにしろ、瞬時に切り替わるんだな、と感心です。

個人的に、ショートが落ち葉の舞う秋の美少年、フリーが吹雪が舞う中降臨する氷の魔王、そしてこのエキシビションが舞い散る桜を纏って微笑む春の精霊と、3つでフィギュアスケートの季節を体現しているような印象があるので、また競技のエキシビションとして滑ってくれて、嬉しい気持ちです。ものすごく勝手な解釈なんですけどね。

『春よ、来い』については、過去にこれまでに書いた感想を時系列で並べた記事と、24時間テレビの感想記事(実は今年の24時間テレビは高知で見ました。翌日の予定を思うと緊張でほとんど眠れず、眠れないまま真夜中に下書きしたものがこの記事の元です…)のリンクを最後に貼っておきますので、良かったら読んでみてください。


★フィナーレ
どこ見たらいいのかわからないフィナーレでございます。豪華な顔触れですよな今回…。行きたかったですわ…。
周回の辺りまでと、エキシビションの最後まで中継されずに終わりましたが、きっと羽生君はどーもくんと戯れてるし、ありがとうございましたー!も叫んでる。あの光景が戻ってきたんだな…。歪んでいた時空が、元の世界に修正し直された感触でした、今大会。


以上で大会はすべて終了。自宅観戦なので、昨年や一昨年ほどの情熱をもって書くことは難しかったですけど、羽生君以外は(笑)ほぼ放送中に感想を書いてしまっていたこともあり、記事の完成は思った以上に早かった…。掲載は随分先になってるかな、と思いますけども。本当に、競技の感想だけは早くなりました。翌日に予約投稿まで済ませられるとは思わなかったわ。急に暇になっちゃったせいでもあるんですけどね(泣)。あー、忙しくなりたい…。諭吉が欲しい…。

来年は大阪だそうで、距離的にも近いので何とか行きたいのですが、来年の私がどこで何をしているのか本当にわからない…。2年前の大阪を思い出すと、個人的にはリベンジの機会なので是非行きたいのですけどね。私は羽生君の試合をこの目で見るまでは絶対に諦めんぞ…。ジンクスに打ち勝ってやる(泣)!
ところで、あんな隅っこにテロップで発表でいいの、次回の開催地(笑)。んで大阪は慣れてるからツイッターで発表したりしないのね(笑)←広島県は即ツイッターで発表していた…

今回も長文記事にお付き合いいただきありがとうございました。私比でポエム度が低いのは、わらわらしててあまり集中できなかったからです(泣)。ファイナルはもうちょっと集中して楽しみたいです。

ではでは、また次回の記事でお会いしましょう。そして、来年のNHK杯で…!



★最後に、『春よ、来い』に関する記事をふたつほど置いておきますね。よろしかったら目を通してみてくださいませ。↓

note.com


usagipineapple.hatenablog.jp




「うさぎパイナップルnote分室」を開設しました。フィギュアスケート以外の話題は2018年9月よりこちらに集約させております。心の叫びや日々の呟き、小説から趣味の話、フィギュアスケートの話も時々、要するに何でもあり。週1、2回のペースで更新中なので、お気軽に遊びに来てくださいね。
note.com