うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

全日本選手権2019雑感②

さてさて、大会も2日目です。本日は男子のショートプログラムが行われる日。金銀銅のオリンピックメダリストが揃う最初で最後の全日本。フィギュアスケートファンにとっては、いわば「後世まで語り継がれる名作映画の最大の名場面」を迎えるような感覚でしょうか。チケットはおそらく近年にないくらいの激戦になったであろうと予想します。
私も、経済的余裕があれば、いやなくても、今年だけはどうしても行きたかった。行きたかったのですが、またしても願いは叶いませんでした。体調を相当崩していたので自宅観戦で結局正解だったのですけど、正直とても悔しいです。結局今年はスケートヒロシマにしか足を運べなくて、何のためのスケートブログだか、と切ない秋風が吹いていますわ、とほほ。いいんだもう、見返してやるから。

男子はBSと地上波での放送でしたので、第1滑走者から全員視聴できました。第3グループまでと第4グループ以降の、2回に分けて感想をお送りします。
まずはBSで放送された第3グループまで。BSでの解説は無良君でした。

男子ショートプログラム

第1グループ

1:渡邊純也
男子の衣装のパンツはだいたいみんな黒だから、黒以外の色だと目を惹きますね。衣装王子系で、フィギュアスケート!って感じでなかなか素敵。
ジャンプの着氷乱れが目立ちましたが、スピンが正確。スピンもステップも全部レベル4かな?うん、そうだね、さすが。ラストが迫力あって良かった。彼もこれでラストシーズンか…。しっかり見つめておこう…。


2:本田ルーカス剛史
うおおおお素晴らしい演技だああああ!トリプルアクセルめっちゃカッコいい!ジャンプも全部綺麗に決まったし、身のこなしがすごくいい。あともうちょっと弾けたら絶対観客を巻き込みまくれるよ、その素養はたっぷり。いやー、すごく良かったです。あれ、お鼻大丈夫?血が出てたね。
無良君の解説が稔系というか、あんまり堅苦しくなくていい(笑)。


3:櫛田一樹
トリプルアクセル決まったああああ!回転不足だったけど降りたし!最後のジャンプは少し乱れがあったかな。ステップの上半身の動きが大きくて面白くてガン見してたんだけど、あらっ、転倒しちゃったかな。本人も苦笑いしてる、ちょっとかわいい。コーチが「振りにしたら良かったのに」って言ってる、ってキスクラの声を拾う無良君。急には無理では(笑)。
軌跡見られるの面白いなー。彼はリンク全体滑ってますね。リンクカバー率みたいなのも演技の評価の要素としてよく聞くよね。


4:佐藤駿
うおおおおおおお!うおおおおおおお!うおおおおおおお!
トリプルアクセルを綺麗に降りて、コンビネーションジャンプはセカンドが少し詰まり、そこまではまあまあ想定通りという感じでしたが、まさかラストに跳んだ単独ジャンプに4回転トゥループを持ってくるなんて!しかも素晴らしいジャンプ!
ジュニアは4回転をショートに入れられないのに、シニアの大会でいきなり後半に入れてくるあたり彼の自信が伺える。上位を狙ってるんだな、素晴らしい挑戦。
初めて全日本で見かけた時からどんどん洗練されていってる。まさに成長していく過程を見てるんだなあ。ワクワクしますねえ。


5:本田太一
そうだったね、去年はフリー進めなかったんだっけ。今年は頑張って欲しかったんだけど、少し緊張してたのかなあ。トリプルアクセルの着氷乱れはともかく、スピンやステップのレベルが全然取れてない、速報で…。どうしたんだろう。無良君によると回転数が足りなかったり速度が遅かったりしたからみたいね。フリー行けるといいけど…。真凜ちゃんも客席で見てますね。


6:國方勇樹
鳴り出した瞬間にスケオタのテンションが自動的に上がるんじゃないかしらこの曲。rise。ジュベールに憧れて選んだって実況が言ってたけど、本当に好きで選んだんだろうな、ってわかるステップで良かったです。あと2番目のスピンも綺麗でした。しかしジャンプが…。転倒はともかく、パンクは無得点になってしまうのからなあ、得点は厳しくなっちゃうのがつらいなあ…。


ここで整氷が入るのですが、突然髙橋君・羽生君・昌磨君の全日本の演技セレクションがぶち込まれて休憩できない(笑)。
髙橋君は2006年のオペラ座の怪人。めっちゃキレキレ。ステップ二種類あった頃だよね、足元濃くていいわ…。
羽生君は2013年のロミオとジュリエット。4回転サルコウこそ転倒したけど、あとはほぼミスなし。この頃から大幅に構成を上げてまだ現役なのが凄いよな…。ビールマンスピンやまだあどけなさの残る顔立ちが懐かしい。
昌磨君は2017年の月光。これ凄かったよね、後半になるにつれてどんどん凄みが増していくんだよ。無色透明な月光の色がとても濃くなっていて、面白いなって感じてた。

懐かしの演技を堪能したところで、放送は競技に戻ります。

第2グループ

このグループはラストシーズンの選手が多いと実況…。切ない…。て言うか今シーズンの男子ラストシーズン多くない…?(泣)


7:山本恭廉
ロクサーヌのタンゴ。滑り出しからとてもいい表情で、曲の濃さや迫力を細かな振付でも非常によく表現してる。ジャンプもしっかり決まったし、ステップもスピンも魅せてくる。ステップが前半に入ってるの珍しいですね、すごく堪能させてくれます。いい演技でした。これでラストシーズンとは残念な気もしますが、有終の美を飾れる非常に思いのこもった演技だったと思います。


8:山田耕新
28歳になっても社会人になってもこれだけできる、って示してくれるスケーター。今シーズンのプログラムもめっちゃいいな。なんか年々上手くなっていってない…?
コンビネーションジャンプ高くて綺麗でしたね。足の手術をしたそうだけど、それで身体の使い方とか変わったのかな、すっごいキレてた。振付も粋で、ある程度の年齢にならないと出せない余裕がすっごい素敵。すごくいい意味での「余分」がある感じ。衣装もキラキラしててかわいいです。


9:中村優
マイウェイ。彼ジェフの振付と相性いい気がしますね。クラシカルな雰囲気がとてもいい…。
ジャンプが綺麗だった…。特にトリプルアクセル綺麗だった…。スピンなどもとても見応えがあって、こんな選手が第2グループから出てきちゃうのねえ、と感心してしまう。いい演技でした…。これはいい点が出そう、おお、暫定3位。
なんか男子いい演技続くなあ。この調子でみんな頑張れ…!


10:鈴木潤
全日本常連だった彼もラストシーズンなのか…。ラストシーズンに別れの曲、振付も自分、泣くしかないやつやんこれ…。
トリプルアクセルで転倒はありましたが、コンビネーションジャンプもリカバリーして諦めない気持ちが感じられた。非常に思いの詰まったステップから、静かに炎が消えていくようなラスト。衣装も品があってたいへんいい。得点以上の良さのある演技だったと思います…!


11:小田尚輝
彼もラストシーズンとは…。スケートヒロシマでも見かけた選手は特に寂しさを感じるなあ…。
全体的に非常によくまとまっていて、完成度が高かったと思います。トリプルアクセルもフワッと決まりましたね。コンビネーションジャンプのセカンドがダブルになったことくらいでしょうか?いや最初からダブルなのかな?
みんないい演技してくるの嬉しいですね。あと衣装がすんごいかわいい。よく似合ってますね。


12:時國隼輔
そして彼もラストシーズン。ラストシーズンの選手たちが皆、噛み締めるような演技で大きなミスなく滑り終えてくれるのが嬉しいですね…。
ジャンプもしっかり降りたし、ステップがすごくいきいきとして軽やかで駆けるようで、見応えがありました。
みんないい演技してるからみんなフリーにいって欲しいんだけど、うう、厳しいかな…。

第3グループ

13:石塚玲雄
ロシュフォールの恋人たち。衣装ジャケットでカッコいいなあ。すごくいい。ストライプのシャツもいい。表情もいい。
前半とても快調だったのだけど、単独のフリップがダブルになってしまった…。規定で大幅に得点を失ってしまうので、これは痛かった…。しかし、曲への想いみたいなのがしっかり伝わってきて良かったです。


14:吉岡希
全日本ジュニアのフリー、すごく良かったですよね彼。ショートは『Art on Ice』!衣装もフリル系で綺麗な青いグラデーションで素敵。ベルトもいい。
手はついたけど4回転跳んできた!トリプルアクセルも綺麗でしたね。ステップは少し疲れちゃったのかな、という雰囲気でそこが課題なのかなとも感じましたが、可能性を感じる演技でした。今後も楽しみ。


15:中野紘輔
ああ、君もラストシーズンなのか…。綺麗な顔立ちの選手ですよねえ。黒いシンプルな衣装もよく似合う…。冒頭の表情が非常に美しかった…。
彼もとても気持ちがこもっていましたね、スピンがなんかもうね、気持ちの密度がぎゅっとしてた。ジャンプの着氷があまり綺麗にいかなかったので得点的にどうかなというところですが、私の心には残りましたよ…!


16:鍵山優真
出だしからとても力強さを感じて良かったのですけど、トリプルアクセルがパンク…。あああ…。しかし彼もジュニアでは跳べない4回転トゥループを…!しかもめちゃくちゃ綺麗。コンビネーションジャンプも綺麗で、ステップなどにも滑りの質の良さを感じる出来。アクセルのパンクさえなければ佐藤君と互角の点は出していたでしょうから、非常にもったいない。しかし十分に力を感じることができました。やはり暫定2位。


17:木科雄登
ジュニアの枠から全日本に出場する選手はみんな上手いなあ。すごくいい演技でしたね、ジャンプにも表情を感じるなんて凄い…!中盤くらいからどんどんどんどん演技の内容がみっちり詰まって濃くなっていって、彼の気持ちの乗り方が伝わってくるよう。キスクラで「ゾーンに入った」って本人も言ってる。まさに会心の演技。自己ベスト更新おめでとう!


18:壷井達也
挨拶を始めたのでどうしたんだろう、と思ったら棄権…?リンクから降りると関係者に両脇を抱えられている、相当痛いだろうにちゃんと挨拶に出てきてくれたのか…。いつ怪我したんだろう、どうかあとに引きずらない怪我でありますように。またいい演技見せてね…!


スポーツなので御法度ですが、皆がフリーに進めたらいいのにな、と今年は少し思ってしまいました。そんな情けを人生を懸けて競技に打ち込んでいる背中にかけてはいけないのだけれど。

第4グループ以降の感想はまた次回。次回の記事にも是非お付き合いいただければ。もちろん次回は長いですよ(笑)。




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