うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

フィギュアスケートゆるゆる語り in 6月①

フィギュアスケートに関する番組の感想をはじめ、フィギュアスケート関連の話題をゆるゆると脈絡もなく語るシリーズ。いちいちタイトルを考えるのが面倒になったため、こういった形式を取っております。

本日も雑多にゆるゆると。まずはテレビ番組の感想から。ショーも何もないせいか、スケートに関する番組が本当に少ない気がしますね…。

テレビゆるゆる語り

本日取り上げるのは、6月5日にBSフジで放送された『フィギュアスケートTV!』。毎月恒例の番組ですね。

今回はアンケート特集だそうな。6月に入ったくらいから練習を再開できたスケーターも多いようですが、アンケートを取った時点では自宅待機状態だった選手が大半ではないかな。ショーも試合も練習もできない状況では、当然取材する対象が何もない。選手に遠隔で状況を聞くくらいしかできないということになってしまいますかね。でも、こんな事態にでもならなければ二度とない企画かもしれません。通常ならば選手も練習等に忙しく時間が取れないでしょうし。

アンケートの回答はざっくりとした選手の練習拠点別に紹介されていきます。こうして改めてまとめて見ると、トップ選手とカップル競技の選手は海外拠点が多いな。後者は国内だと練習場所の確保からして大変かもしれませんしね。
髙橋君が気さくに答えててびっくりした。トップ選手どころか超ベテランだしパスしても良さそうなのに。転向しょっぱなから不測過ぎる事態で大変だろうなと思いましたが、頑張って欲しいなあ。

氷上練習ができない間に違う視点で陸上練習したり、映画や本に触れたりして氷上練習では培うことの難しいものを身に付けられた選手もきっと多いはず。それは長い目で見れば必ず彼らの演技にも活きてくるんじゃないかなあ。練習漬けで振り返ることのなかったかもしれない時間を満喫できていたらいいなと思います。氷を離れることでスケートへの向き合い方が変わった選手も多いかもしれませんね。

選手がもう一度見て欲しいという演技のほか、ファンへのメッセージも流れました。メッセージは動画の人も文字だけの人も。文字だけでもどんな内容にしようか悩んだ人もいるでしょうし、動画は時間が取れるからこそ撮影してくれたんじゃないかな。これだけたくさんの選手の姿や言葉に一挙に触れられることは今後もあまりないかもですね。
文字だけだったけど、龍樹君のメッセージが達観しててなかなか良かったです。

おそらく地球上のすべての経済活動が止まってしまうような大規模な事態はもう発生しないような気がします。少なくとも私が生きてる間には。あと何年生きるやらわかりませんけどもね。
なので、こんなことでもなければまず放送されなかった企画でしょうねこれ。ある意味レア。
各選手の新シーズンのプログラム情報も盛り込まれていて、ファンにはある意味非常に見逃せない回だったかもですね。

いろいろゆるゆる語り

毎シーズン何らかのルール改正が行われますが、毎シーズン試合が始まってみるまでは何となくチェックするくらいで深くは追ってません。だって実際に試合始まってみないと具体的にどのように適用されるのか想像しづらくないですか?知識として頭に入れておくのはもちろんアリだけど、今から騒いでも無駄だな、って毎シーズン思ってます。試合が始まって、何でこんな点なんだろう?ああそうかルール改正か、くらいのことで十分じゃなかろうか。毎シーズンすぐに怒り出す人いるけど、よくそんなエネルギーあるよねえ…。

来シーズンからは、改正によって4回転ジャンプのうちループとフリップとルッツの基礎点が同じになるそうですな。へー、そう来たかあと思った。
もう随分前だったと思うけど、確か佐野稔さんが「4回転になるとループがいちばん難しいんじゃないか」って話をされてた記憶があるんですよ。実際に色々試合を見ていても、明らかに4回転ループに挑む選手が少ない。ルッツやフリップは結構いるのに。特にルッツ。
3つのジャンプの中でループがいちばん得点が低くて旨味がないからかなと思いましたが、それにしてはループすっ飛ばしてもっと難易度が高いはずのフリップやルッツに挑む選手が多過ぎやしないか。不思議だなあと思っていたのです。もうループ人気無さすぎてかわいそうになってたもん私(笑)。

そんなことはたぶんスケートに関わる人はとっくに気付いてて、だからこういう改正なのかな、と思った。
人類が4回転ループだのルッツだの跳び始めてまだまだ日が浅いじゃないですか。皆が試合で挑むようになって初めてわかったことだってたくさんあるんじゃないかしら。だから手探りでルールに落とし込んでいくしかない。日々進化していく競技に合わせてルールも変容を迫られるだけってことなんじゃないかと。ルール改正の度に怒る人いるけど。

そもそも万人に公平なルールなんて存在しないと思うんですが。だって選手には必ず得意不得意があるじゃないですか。ジャンプは上手いけどスケーティングはそうでもないとか。ジャンプもエッジジャンプが得意な選手とトゥジャンプが得意な選手に分かれるって聞きますし。すべての技術においてレベルの高い「トータルパッケージ」が如何に稀有な存在か、毎シーズン試合見てたらよくわかるじゃないですか。
たとえば4回転の改正だって、ルッツが得意な選手には不利になるかもしれないけどループが得意な選手には有利になるかもしれない。でも、そもそも全種類綺麗に跳べれば有利も不利もないわけですよ。けどそんな選手いないでしょ。これから出てくるかもしれませんけど。
それを、特定の選手いじめだとか特定の選手贔屓だとか判断しちゃう思考回路が私にはよく分からない。そもそも、フィギュアスケートのルールが自分の好きな選手や嫌いな選手のためだけにあると思っていらっしゃる?そっちの方がよっぽど恐ろしいよ。

たとえば、後半に跳ぶジャンプのボーナスだって、最初は、体力的に厳しくなる後半に跳んだらご褒美あげよう、だから前半にジャンプ固めないでバランスのいいプログラム作ってね、くらいの意図だったかもしれない。
そうしたら今度はジャンプを全部後半にいれる選手が出てきてしまった。プログラムも後半に全部跳んでも違和感なく作られてて技術も高い。それはルールを逆手に取った作戦で、選手は何も間違ってないしルールも別におかしくはなかったと思うんですよ。まさかそんなことする奴いないでしょ、と思ってたらそんなことできちゃう選手が出てきちゃったってだけじゃないのかな。
でもみんなが勝つために同じことを始めたらバランスの崩れたプログラムが量産されるだけの結果になっちゃうかもしれないから、じゃあまたルール変えようか、って話になっていったと考えることもできるんじゃないか。それは誰かに有利とか不利とかいう話じゃないんじゃないのかなあ。むしろ、常識を破っていく選手たちがすごくて、その素晴らしい進化にルールはいつも手探りで合わせにいってるんじゃないのかなあ。私はそんな風に思うのですよ。

それをいちいち、誰が悪いとか何とかかんとか怒らなくてもいいのでは?と毎シーズンぐったりしてしまう。しかもどうせどんなルールになろうが怒るんだろうな、という予感しかしない。
怒ってる人の中に、しっかりしたプログラム滑れるくらいスケートの技術もあってジャッジの資格も持ってるような人どれくらいいるんだろう。皆無では…?たとえば自分の仕事の専門知識が中途半端にしかない人に、延々とお前の仕事に携わる人間はおかしいって言われ続けたらどうですか。ああこいつただのクレーマーだな、くらいにしか思わないんじゃない?

疑問を持つことは大事なことだと思う。疑問に思ったから勉強することも大事だと思うけど、何でもかんでも口に出せばいいってもんでもないと思う。
最前線で戦ってる選手やコーチにとって、ルールに柔軟に対応できるかどうかも実力のうちじゃないかな。結果が思わしくなかった時に「ルールが悪いのであってあなたは悪くない」って励ます人と「結果はどうあれあなたの演技が好きです、次の試合頑張ってください」って励ます人がいたとしましょう。前者の励ましに喜んでるようじゃその選手はそこまでだと思う。んで、たぶんそんな選手ほとんどいないような気がする。

我々が「マイナスがひとつもない!なんて美しいプロトコルだ」って震えながら涙を流すような演技でも、興味のない人からすれば「ミスしないだけでどこがいいのか全然わからなかった」って感想にしかならないかもしれない。フィギュアスケートってそれくらい見る人の感性にも左右される競技で、それをあえて点数化して競うんだから、そりゃ完璧なジャッジなんて無理だよ、と私はずっと思ってます。
それよりも自分だけの感性で自分なりに受け止めることの方が素人ファンには大事なんじゃないかと思ってます。それはある意味素人ファンにしかできないことですもん。もちろんより競技を楽しむためにルールの知識はあった方がいいけど、何でもかんでも敵視したり腹立てたりして巡り巡って誰かを悲しませるくらいなら、「うっわカッコいい!綺麗ー!このプログラム好き!この選手好きー!」くらいでも全然いいんじゃない…?

以上はあくまで私の考えです。中途半端な知識で語ってるので思いっきり間違ってるかもしれません、すみません。このブログは「もう何見てても楽しい」くらいのスタンスでいたいので、このルールは誰かの陰謀に違いないとか思ってる方には何の面白味もない浮かれポンチブログなので需要ないと思います、ということが言いたかっただけです。
おそらくは不可能な完璧を求めるよりも、フィギュアスケートの歴史にゆるく付き合って自分なりの視点で見つめていきたいんです。実のある話できなくてごめんよ。


例年ならそろそろグランプリシリーズのアサイン発表でウキウキする頃ですけど、今年は時期が遅くなるかもしれませんな。選手のためにも開催する方向で動いていって欲しいと願っています。

ではでは、また次回のゆるゆる語りでお会いしましょう。



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