うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい(タロット鑑定してます2020・物書き(ライター)始めました2018)

北京オリンピック雑感34

さて、もうとっくにオリンピックも終わったというのに今更総括です。総括というか私の単なる感想ですが。


まずはそもそも大会開催からピンチでしたよね。1年遅れでも東京オリンピックが開催できたのでそりゃ北京もやるでしょうけども、襲い来るコロナ陽性の波。団体戦でも男子でもペアでも暴れてて泣けました。特にメダル候補のひとりだったヴィンセント・ジョウの直前でのコロナ陽性はショッキングでしたね(泣)。団体戦に出場していただけに衝撃もひとしお。
もう、コロナに罹患しないで無事滑り終えてくれたらそれでいい、みたいな気持ちで今大会は見てました。

それだけでも特殊な大会だったと思うのですが、予想もしてなかった事態が…。そう、ワリエワのドーピング疑惑。大会の話題の3分の1くらいこれに持ってかれた感すらありましたね。
何せ、圧倒的な優勝候補でありまだ15歳、しかも容赦なく資格停止ではなく条件付きで出場可能。団体戦にも影響し、団体戦のメダル授与は行われないまま大会日程終了。
こんな状況で当人がいつも通りのパフォーマンスなぞできるはずもなく…。天変地異でも起こらない限りワリエワが優勝だろうと思っていたのに、その天変地異が起こった状況。

ペアがフィギュアスケートの日程のラストに組まれているという珍しいスケジュールでしたが、今回はそれで正解だった気がします。すべてのモヤモヤを払拭するような、スポーツらしい熱い戦いでした。


そして、終わってみれば羽生結弦のオリンピックだったな、という印象です。
元々彼の人気や知名度フィギュアスケート選手としては非常に高かったですし、ディフェンディングチャンピオン(しかも2連覇)であり、あの若さで国民栄誉賞まで受賞している大物です。しかも中国では凄まじい人気があるという。話題にならないはずもないのですが、それにしても凄かった。なんたって、今回彼は表彰台に乗れなかったのですから。

これだけ彼の話題が多くを占めることに難色を示す声も聞きました。そういうことを言って煽りたい層とか、アンチの人かもしれません。しかし、ちょっと待ってと言いたい。これとよく似た状況が、8年前にもあったはずだ。
そうです、ソチオリンピックです。6位入賞だったものの、表彰台には立てなかった浅田真央の演技に日本中が感動し、連日彼女の話題ばかりでした。元々国民的行事人気があり、娘や孫のような気持ちで見守っていた方が多かったであろう状況であの胸を打たれる演技だったのですから、当たり前と言えば当たり前なのですが。

その大会で、金メダルに輝いたフィギュアスケート選手がいたはずです。そう、言わずもがなですが羽生君です。
日本男子が初めて表彰台の中央に立ったので、もちろん大きく話題にはなりましたが、当時は羽生君の知名度は一般的にはそこまででなく、恐らくソチから火がついたはず。大会後半ではすっかり真央ちゃんに話題を攫われてしまっていた。メダルには届かなかったけど、帰国後に真央ちゃん単独で記者会見もやってましたよね。
めちゃくちゃ覚えてますもん、当時の職場の人に「メダル取ったのは羽生君だったのに…」と呟いたら「真央ちゃんに完全に持ってかれたわね、だってやっぱり真央ちゃんだものそりゃそうよ」的なことを勝ち誇るように言われたのを。圧倒的知名度の差を痛感しましたもの。そして、メダルに届かなくてもこれだけ人の心を打つケースもあるのだということを噛み締めました。

あのときのことを覚えているとしか思えない方々が、しかも大喜びでその報道を見ていたであろう方々が「報道が偏ってる」などと口にするって、うん、これなんていう茶番なのかな。ボケるにはまだ早いんじゃないですか?

記者会見も勝手に引退会見だと思い込んだ人々が酷い言い様で、己の「読解力の不足」を棚に上げてこれまたなんて茶番…。しかもメダリストでもないのになんで会見をやるんだという批判まであり、さすがに苦言を呈してるメディアもあったように思います。メディアからの取材が殺到したからこそ開かれた会見なのに。会期中にやる会見なんてそれくらいしかないでしょう、しかも世の中コロナですし、帰国してしまってからでは取材そのものが難しくなってしまう。


会見は10分程度だけ地元ローカル局が流してくれましたが、野球コーナーに負けて終わったので(笑)配信で見ました。胸に刺さる言葉もたくさんあった会見でしたね。
9歳の自分が壁の上で云々という話は「少年漫画ですよね?今頭の中でコマ割りできましたが」みたいな話でしたし、挑戦は皆がやってるという内容はすべての人を肯定してくれる言葉だと思った。「嫌われたくない」って今回も言ってたけど、ろくでもないアンチの人生すら肯定してくれるような救いの言葉だと思ったけど、彼らには届いているのでしょうか…。

ショートプログラムでの氷の穴の話も人によっては酷い言われようでしたね。本人は冷静に分析した結果事実を述べただけだと思ったし、そもそも演技直後という状況考えてもみましょうよ。
あの人ディフェンディングチャンピオンなんですよ。三連覇以外は負けなんですよ。そういう人だし、三連覇じゃないと何言われるかわからんって恐ろしさもきっとあったと思う。「オリンピックが怖い」ってオリンピック前のインタビューでも言ってたけど、羽生君の立場でないと絶対に言えない言葉だと思う。
それなのに、4回転サルコウの得点が丸々抜けた状態。よっぽどのことでもなければほぼ優勝は不可能。いくら彼でも動揺したでしょうよ。その状況でも冷静にインタビューに答えなきゃいけないんですよ。言い訳のひとつやふたつ出てきたところで、それ責められるんだろうか。

たとえば、自分が仕事でやらかして、会社が潰れるかもしれない。自分は万全の準備をして臨んだけど他者の要因でミスが出たのが理由。この状況で「すべての責任は私が負います」と一切言い訳せず断言できる人間がどれだけいるのか。旦那や子供の話ならもっとじゃないのか。うちの夫は悪くありません!って。アンチ的な方が自分の推しだけかばってるときと同じ顔して言ってると思うんだ、それを。
みんな彼のこと何だと思ってるんだろう。もののけ姫じゃないですがあの人人間なんですよ、聖人でもロボットでもないんだ。完璧を求めてやまないなんて、よっぽど尊敬してるんだな。彼も大変ですね。

修造さんにも言ってたけど、やっぱり彼にとっては負けは負けなんだ、優勝以外は負けなんだ。そういう人だもんな。だから満足のいく結果じゃない。努力は報われなかったという言葉は素直な本音だったんですよね。いつも彼の言葉には嘘がないけれども。
だから、彼にとっては辛い結果だった。悔しくて泣いてるの見たのどれくらいぶりだろう…。世界選手権でハビエルの腕の中で悔し泣きしてたとき以来くらい…?
涙をためてインタビューに答えてたり、気心の知れた人の前では涙がこぼれてしまってそれを隠してたり、羽生君のあんな姿を知らなかった人も多いんじゃないか、オリンピックって注目度が違うので。勝ってる羽生君しか知らなかった人も多いはず。
だから彼の涙や言葉が響いた人も多いんじゃないのかな。あの羽生結弦だってどれだけ努力してもうまくいかないことがあるんだって。それが人生だって。そして失敗を許さない、突出した結果だけを求めることがどれだけ理にかなっていないことなのかって。

ただ、試合の結果はともかく、4回転アクセルという未知の扉を開いたことは彼の努力の成果以外の何でもなかったわけですよ。人類は羽生結弦に夢を見たんだ。人類がまだ見たことのない宇宙の果てや海の底を一緒に見に行くような気持ちでアクセルの挑戦を見守れたんです。人類の心がひとつにまとまった瞬間。そんなことができる人間がどれだけいるだろうか。

だからマスコミも彼を放っておけなかった。視聴率が取れるとか売上が伸びるとかいったことも当然あると思う。けど、この数年でマスコミの態度は随分変わったと私は感じる。ただの「数字が取れる相手」ではなく、彼自身の言葉をちゃんと受け止めようとしてると。
大事にしてくれた相手のことは大事にしたくなるもの。彼の対応の素晴らしさは何度も耳にする。
何よりも、その演技やインタビューが心を揺さぶってきたからだろうと私は思う。近くで見れば見るほどそれは伝わってきただろう。バラエティーの一環のように捉えていたり否定的な態度だったアナウンサーやコメンテーターが、観戦をきっかけに尊敬の念を発言から感じられるようになった例もいくつか見てきた。そしてそれは彼だけじゃなく、たくさんのスケーターたちのひたむきな姿勢がもたらしたものなのだろう。
実際に触れてみないと、向き合わないと、時間をかけないと、本当の良さは噛み砕けないし心に浸透していかない。時間をかけても浸透しないこともあるけれど、「本物」にはその力がある、そういうことなのだと思った。


あと彼の言ってた「理不尽」は採点のことやら運営のことやらじゃないと思うけどなー。
私は採点に不満は基本言わないことにしてるんだけど、素人にどこまで理解できてるかわからないのに自分の主観だけで判断して是非を問うくらいなら、黙っていた方がマシだと思うから。思考停止してると思われてるんだなと感じたことがあって。騒げばいいってもんじゃないですよ。
主観で判断してもいいんですよ、自分がその演技が好きならそれでいいんだ。でも競技として存在する以上順位はつけなきゃならない。そこの判断はプロに任せる。じゃないと競技が成立しないでしょ。なんか言いたいならジャッジの資格取ったらいいよ。そもそも推しの出てる試合と上位選手だけ見てて、私には採点システムがわかってますドヤァ、みたいに言えちゃう方が私はびっくりですが。
同様に、選考を蒸し返すのも違うと思うんだ。誰が出てようが「絶対」はないんだし。ワリエワがそうだったでしょ今回。代表選考ってファンの人気投票でしたっけ?違うでしょ。いちばん近くで選手を見てる人たちが決めたんだから信じとけばいいじゃん。
でも、結果が出なければぐだぐだ言われてしまう。それがスポーツ。だからオリンピック怖いって言ってたんだろう、羽生君も。けど今回の彼の結果が、そういった風潮もじわじわと変えていくかもしれないなとも少し思いました。


まあしかし、今回のMVPは安住紳一郎アナウンサーです。羽生君へのゲームの質問が彼の真髄を引き出した。オタクの世界は熱くて深い。彼は新世界の神…じゃなかった、オタクの世界の神になる日も近いでしょう…。
ファンは皆知ってたと思いますが、羽生君の中2ぶりとかオタクぶりは(笑)。
ちなみに私は両方遊んだことはありません。でもタイトルくらいは知ってます。何でそんなマニアックなレトロゲームを!とザワザワしてましたが、私のゲームの趣味は羽生君よりはるかにマニアックなので、逆に話が合いません…。何だろう、この敗北感は一体←要らねえこのくだり

オチもついたところで(←要らんわそのオチ)この長い長い文章を締め括りたいと思います。
個人的には予知夢のせいで混乱したオリンピックでもありましたが、こうして終わってみると、あれはやっぱりちゃんと「彼の活躍を夢に見た」のかなと思えました。基本的に、私の予知夢って悪いこと見ないみたいなんです。誰かからのメッセージ?みたいなやつはその限りじゃなさそうですが、誰か他人のことを見るときは、その人の活躍や幸せを願ってるから見るんだろうな、と思ってます。今回もやっぱりそうだったのかもしれない。
私のこのなんの役にも立ってない力(とは言え今占い師としてある程度は使ってる、はず。霊感があります的なことは言わないことにしてる)が何のためにあるのかはこれからも向き合っていかなきゃいけないことだけど、生きていればいつかわかるのかなと期待せずに待ってみることにします。


全34回という、気の遠くなるほど長い記事にお付き合いくださいまして、誠にありがとうございました。もし最初から最後までお付き合いくださった方がいらっしゃいましたら、私の心の金メダル(←使い古された表現)を贈呈させていただきます。
ではでは、また次回の記事でお会いしましょう!



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