うさぎパイナップル

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フィギュアスケートふらふら語り in 9月 〜24時間テレビスペシャル〜

今年もこの季節がやって来ましたな、24時間テレビ。放送から1週間ほど経ってしまいましたが、今更ながら感想を。


羽生結弦氏が出演するようになってもう何年ですかね、結構長くなってきましたよね。
毎年災害で被災した人々に寄せる内容で演技を披露してくれていますが、今年の題材は西日本豪雨災害でした。もう4年前なのですが、何故今年だったのかな…。

しかも地元広島の女子高生をアイスリンク仙台に招待してスペシャアイスショーを開くという。ああ、広島から仙台まで飛行機の直通便あるもんね、などとどうでもいいことに思い至る私(笑)。
…あんまり詳しく書けないけども、あの災害は一応無関係じゃなかったので、色々思うところがありました。家が浸水したり怪我したりしたわけじゃないから全然いいんだけど、怖い思いや不便な思いもしたし、何より「私に何かあっても誰も心配もしないし悲しまないんだな」って思い知らされたことは自分には一生ものの傷になりました。その空虚感をどうやって埋めたらいいのか、今でも時々考えます。

だから、羽生君が今回演技を披露する相手が広島の人だということに、それだけで少しだけ救われた気持ちになったのでした。ローカルCMで羽生君が「広島の皆さん」って呼びかけてるのを聞いたときは夢じゃないかと思いましたよ(笑)。この先またこんな幸せあるのかしら、もうないかも(泣)。

アイスリンク仙台に到着し、館内を眺める女子高生にそっと近付いて登場する羽生君。今回は羽生君が滑るということはあらかじめわかっていたでしょうけど、それでもいい驚きっぷりでしたね(笑)。いつぞやの、家帰ったら羽生君がいて死ぬほど動揺してた女の子、本当に知らなかったんだろうなあ(笑)。


演技がスタート。プログラムは『序奏とロンド・カプリチオーソ』。実はこのプログラムが披露されるのはまだわずか3回目のはず。
北京オリンピックでのプログラム内容を頭から消してしまっていたことにはたと気付く私。
実は、オリンピックの少し前に男子の上位4名の結果を私は夢に見ていたのです。私はたまに本気の予知夢を見ることがあるんですね…。
ショートプログラムのミスで夢の通りになるだろうと悟ったもののやはり信じがたくショックで、そんな夢を見てしまったこともショックで、無意識に思い出さないようにしていたみたいでした。

そうだ、3連覇をかけて出場したオリンピックの最初のジャンプであれだけ大きなミスをしてしまったのだから、羽生君にとっては思い出したくないどころの傷ではなかったはず。でも彼はそれに向き合おうとしているのか…。
いつもの24時間テレビと緊張感が違う。違う番組を見ているのではないかと思うほど。

冒頭の4回転サルコウの成功で、我々にまだ取り憑いていたオリンピックの魔物はようやく消滅したような気がした。4回転のコンビネーション、トリプルアクセルも成功。アクセルの高さと美しさには目を瞠る。
そこからフィニッシュまでの流れにはとりわけ熱が籠もっているように思った。とても美しいピアノの音色だけど、どこか激情を叩きつけるような演奏は彼の滑りそのものだ。すっかり大人になってコントロールされているけれど、氷に激情を叩きつけていたあの少年の頃の羽生結弦が重なった。

文句なしのノーミス。競技なら何点出ただろう…。滑り終えた羽生君のガッツポーズ。こんなに感情をぶつけるようなガッツポーズ、意外と彼は見せてこなかった気がする。そのガッツポーズが、すべての呪縛を完全に断ち切ったように感じた。


この素晴らしい演技を、ナレーションなしのノーカットで後日配信してくれた日テレには本当に感謝です。しかもスイッチングありとスイッチングなしの両バージョンで。
このスイッチングなしバージョンは絶対見ておいたほうがいい。スケオタが見たいのはこれだよ。というかスケオタじゃなくてもこれを見たいんじゃないのか。
アップに切り替わることなく演技の最初から最後まで足元までずっと映っているので、演技の流れがよくわかるし、淀みのなさや巧みさも非常によく伝わる。会場で見ている感覚に近いかも。

会場で実際に演技を見ることの何がいいって、演技を途切れなく、ひとつの視点から1枚の絵のように見られること。そうやって見ていると、トップ選手は滑りが違うことがはっきりわかるんですね。非常に滑らかだったり速かったりキラキラしてたり、とにかく違うの。
スイッチングなしで演技が放送されるようになったら、評価の変わるスケーターもぼちぼちいるんじゃないかな。もっとスポーツらしく楽しめると思うし、ぜひご一考願いたい。

どうして君は今年のグランプリシリーズに名前がないのだ…とやはり思ってしまいました。思っちゃいけないとは思うんだけど、やっぱり思っちゃったよ、ごめんね。

every.もTverで配信してくれてありがたいのひとこと。西日本豪雨災害のことは掘り下げずにこれまでに出演したことのある東日本大震災の被災者との交流でしたが、24時間テレビとまったく違う内容が見られたのでこれはこれでアリですね。
そう言えば、今回広島関連だったし、地元局がローカル番組で特集してくれないかなと期待していたのですが、羽生君が広島まで来たとかそういうことではなかったので、特集的なものは結局なかったです。残念。広島だけに独占させてはくれないようだ(笑)。


ポエムを書く元気はなかったもののそれなりの文章量にはなってしまいましたね。いい演技でしたよ本当…。私もこれで少し前に進めたらいいな…。
ではでは、また次回の記事でお会いしましょう。



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