さすがに連日深夜から早朝にかけて起きているせいで観戦中に眠気に襲われるようになってきましたが、男子フリーはTVerの見逃し配信があるのでいざという時はなんとかなると思うと心強い。全部配信があれば最高だったんですが贅沢言っちゃいけないか。
ではでは感想をどうぞ。
男子フリー
第1グループ
1:リー・ユーシャン
おおお、いい演技でしたね、ジャンプ全部しっかり降りた!!多少減点もありますが印象は悪くなかったです。
台湾からは28年ぶりにオリンピックへの出場が叶ったそうで、そういう誇らしさみたいなものもあったんじゃないかしら。とてもいい笑顔でのフィニッシュにじんときちゃいますね。
2:ドノヴァン・カリーリョ
エルヴィス・プレスリーメドレーだそうだが、前半はマイウェイだった。プレスリーもカバーしてるんじゃろうか?
4回転サルコウ力みがなくていいジャンプでした。トゥループの方はこらえたし、ラストジャンプはパンクしたけどすぐステップに入るから失敗に見えないと言えば見えないかもしれない。
回転不足も多かったですが惹き付けるものはありました。小さい頃からしっかりしたリンクで練習してたらもっとトップに行ってたんじゃないかなあ彼。
3:三浦佳生
4回転ループはイタリア人と日本人とマリニンの専売特許状態だから、イタリアのリンクはきっと跳ばせてくれると思うんだよねとかアホなこと思ってましたが、やっぱり成功したああああああ!!!降りたあああ!!!
4回転4本のうち2本目は転倒でしたし無理矢理降りてる感のあるジャンプも少なくなかったものの、全体的には良かったんじゃないだろうか。曲に合わせてのことか緊張かはわかりませんがスピードもいつもより速度がそれほどでもない気がしましたが、これだけ滑れたら十分だと思う。町田君も褒めてますし!ここから何位まで上げていくか楽しみだ…。
4:ウラジミール・サモイロフ
冒頭の4回転ルッツは大きく転倒してしまいましたが、しっかり立て直してきたんじゃないかな。4回転サルコウもコンビネーションにはできなかったけど、トリプルアクセルも綺麗に降りてたし。
2つ目のスピンがゆっくりで、お疲れになってきたのかなと心配しましたが、ラストのスピンは足が高く上がっていてとても見ごたえありました。Vついてたけども。あ、2つ目のスピン減点されてる、ゆっくりすぎ??
餃子みたいなぬいぐるみ持ってる。これツイッターで話題になってたけど、ポーランドの食べ物なのかしら。
5:アダム・ハガラ
冒頭からジャンプを続けてミス。転倒2回はちょっと痛いかも。しかし3連続を含めコンビネーションはしっかり降りてました。
スピンやステップはスピードがなかった、町田君は推進力がないという言い方をしていましたが要するに滑ってないってことですよね。2つ目のスピンは入りでぶれたと指摘されていたけど、減点されてるのはそれが理由かな。私は例のごとく見逃しちゃいましたけど…。
回転不足も多くやはり点は伸びずに暫定5位。
6:ルーカス・ブリッチギ
衣装かっこいいし動きやすそう。中東の文化にインスパイアされたプログラムだと町田君談。東洋の格闘家だと思ってたわ。でも確かにそこまで衣装も東洋っぽくないもんなあ。
今季一度も成功していないと町田君に指摘されていたジャンプを2本ともこの大一番で降りた!!彼のジャンプは明確でとても綺麗でいいですね。雄大な気持ちになれる。
終盤は着氷乱れやパンクもあったのでパーフェクトとはいきませんでしたが、かなり良い演技だったのでは??トリプルアクセルも2本ともとても幅があって良かったですし。
暫定2位。かなり良い内容だと思いましたが三浦君をかわせなかった。三浦君まだまだトップ。
第2グループ
7:アレクサンドル・セレフコ
素晴らしい出だし。4回転2本にトリプルアクセル2本をしっかり降りた。特に2本目の4回転は高さもあって良かったと思います。前半はまったく問題ない流れ。
終盤のルッツで乱れた以外はなかなかいい演技だと思ったんですが、あれ、ザヤックの話してる…??ダブルアクセルを余計に跳んでしまったってこと?いや、結局大丈夫なのかしらね??普段と違う特別な試合ですし計算がポンっと抜けてしまうこともありそうよね。んでも採点表見る限り問題なさそうかな。
壁をバンバン叩いてるあたり怒りの演技なんでしょうか。ステップもなんか怒ってる感じですよね。
8:デニス・ヴァシリエフス
トリプルアクセルを2本ともひとつの試合でしっかり降りた彼を久しぶりに見た気がする。オリンピックにしっかり照準合わせてるんだなあ。2本とも高さがあっていいジャンプ。
しかしほかのジャンプには少し乱れ。綺麗なので一瞬気付かないんだけどパンクしてたり。でも少しだけだったし悪い演技ではなかったんじゃないかな。曲の終盤は剣の舞ですね。
今日はマスクしてないステファン。赤紫のハイネックにツイードのジャケット?で随分薄着。何故貴様がカメラに手を振るのだ、まあいつものことか(笑)。すっかり忘れてるけどオリンピック銀メダルのスターですもの、慣れたもんですよね。
9:マッテオ・リッツォ
団体戦の表彰台は彼のこのプログラムが引き寄せたのですが、個人戦は団体戦ほどの出来にならなかったですかね、特に4回転のパンクは大きかったかもしれない。
しかしそこは表現でカバーである。壁からスタートして壁に戻ってきて、壁を突き放すようにまたジャッジから離れてフィニッシュという個性的なプログラムなのだけど、母星に帰還してまたすぐに旅立っていく宇宙船のようでドラマティックです。滑り終えた本人の笑顔がとても充実したものだったのも胸に迫るものがありました。
10:ニカ・エガゼ
4回転ルッツは転倒。なんかふわんって感じの転倒だけど、音が聞こえなかっただけで衝撃はあるんだろうなあ。
しかしその転倒以外は良かったと思う。残りの4回転は成功したし、特に3つ目に跳んだサルコウは軸が真っ直ぐでとても綺麗でした。後半になっても4回転入れてて、十分得点の出そうな演技だったと思います。
スピンとステップはまだまだなのね、町田君が指摘してるけど。ジャンプ全振りって感じですもんね。あー、確かにレベル4ひとつもないもんな。
暫定1位、ここまでトップを守った三浦君素晴らしい。
11:マキシム・ナウモフ
4回転サルコウは転倒。素晴らしいトリプルアクセルを挟んでもう一度跳んだけどやはり転倒。こちらはコンビネーションにするつもりだったのだろうけど、転倒してセカンドが入らなかったのでリピートに。
それ以外も細かくミスがぼちぼちあったにしろ、ステップなど良かったんじゃないかなあ。
ご両親と写った小さな頃の写真を手に得点を待つ姿に涙が出そう。この晴れ姿をご両親はどれだけ見たかったことだろう…。
12:ボーヤン・ジン
優しい気持ちが広がるような曲で、長年ファンに愛されてきたボーヤンならではの空気という感じがする。ミラノでオリンピックは最後になるだろうと話しているそうだけど、そう思うと余計に曲が染みてきてしまうなあ…。
素晴らしい4回転トゥループのコンビネーション。後半のコンビネーションで転倒して、かなり崩れた姿勢での転倒だったので心配しましたがすぐ立て直す。
何よりステップで見せた表情がとても胸を打った。慈しむような表情で、オリンピックに彼なりの別れを告げていたのかもしれない…。
これが現役のボーヤンを見る最後になるのかもしれないと思うと、我々も慈しむようにこの演技を見つめてしまいますね…。
第3グループ
13:ピョートル・グメンニク
ロシアの男子選手が国際大会で滑るのを4年ぶりに見たと思うのですが、この4年の間に4回転ループがロシアでも解禁されてる!!!ループの領土拡大だやったあああああ!!!
国際大会に出られなくてもこれだけ技術を磨いていたのかと思うと国の事情に振り回される現実が切なくなりますね。4回転5本、それもフリップやルッツにループも次々に決めていく。さらにラストジャンプはセカンドループと高難度詰め放題だったのですが、町田君によると回転不足が目立ったとのこと。確かに4つもあるよ。それでも高得点を叩き出して暫定トップ!!
14:キリロ・マルサク
ショートの勢いのままフリーも滑りたかったところですが、フリーはジャンプミスが目立った。冒頭からパンクに転倒。4回転やアクセルのミスなので仕方ないと言えばそうなのかもしれないが、本人はやはり苦い表情。トリプルアクセルのシークエンスは素晴らしかったし、後半は立て直せてたと思う。シットスピンもシャープ。
戦火を逃れて練習場所を確保するだけでも大変だったであろう、彼がこの場にいることが平和に繋がることを祈らずにいられない。彼のためにも。暫定9位。
15:ステファン・ゴゴレフ
ジャンプ上手いな…!軸がぶれずに降りてきてとても美しい。シークエンスのトリプルアクセルもばっちり入ってる。この変態ジャンプが跳べるんだからそりゃ上手いか。
団体戦から4回滑ってるのにこの出来で4回目を終えられたことがすごいよ。ラフマニノフの美しくも激しいピアノの音色に乗せた見せ場のコレオも定番の選曲ながらとてもいい。フィギュアスケートを知らない人に入門編として見てほしいようなプログラムである。
暫定1位!!やはりジャンプの質ですな…!
16:佐藤駿
なんというシーズンなのだ。なんという完成度で毎回魅せてくれるシーズンなのだ。オリンピックにこれだけ完全にピークを合わせるとは。なんという…!
今日も成功する4回転ルッツ、軽やか過ぎて何でもないように見える4回転トゥループのコンビネーション。フリップは回避したけどミスしてリズムが崩れるよりは今できることを完全にということなのでしょう。ラストのルッツの乱れはご愛敬ですよもう。
いまいち点が伸びきらないのはスピンやステップのレベルか。4がひとつだけですしね。それでも暫定1位!!これはどこまで追い上げるか!!!
17:アンドリュー・トルガシェフ
町田君が今季成功してないと解説していたジャンプ以外はすごく良かったんじゃないか?トリプルアクセルの雄大さがたまりませんね、ちょっとヤグディンを思い出すようなジャンプ。
コレオも激しい技がたくさん入っていて魅せてくる。最後までスピードが落ちなかったと町田君。滑りが良ければその分点も上がるといった主旨の話をして、原点回帰だとの言葉も。そう、フィギュアスケートって滑る競技。滑りの質こそが結局いちばんの基本なのよね。大事なことだなと近年とみに思う…。
18:ケヴィン・エイモズ
町田君絶対ケヴィン好きだよね(笑)。ボレロ再演に嬉しそう。
いきなりトゥループがトリプルに抜けて、コンビネーションの構成とか大丈夫か?とひやひやしましたがザヤックにもかからなかった様子、良かった。トリプルアクセル2本どちらも素晴らしすぎた、1本目高い!!!
着氷をかなりこらえたジャンプも多かったですが、よくそれで耐えきれたなという印象。身体能力のなせる技ですかね。ジャッジが良い点を出さざるを得なくなりそうなフィニッシュもいいですね(笑)
第4グループ
19:チャ・ジュンファン
4回転トゥループで壁にぶつかるほど大きく転倒して心配しましたが、ミスはそこだけでしたね。そのあとすぐにセカンドループのコンビネーションを難なく跳び、4回転サルコウはぐうの音も出ない出来。本当に転倒が惜しい…!
何より全体的な演技の質が高いですよね。力任せではなく上品で優雅で、フィギュアスケートの美しさを堪能できるスケートだと思う。返す返すも転倒が惜しい。
ところでオーサーいないけどどうしたんだろうか?コーチ変えたのかな?
暫定2位。転倒があってもやはり強い。
20:ミハイル・シャイドロフ
冒頭から4回転が5本続くんだけど、ルッツ乱れたくらいですごい出来。何度見てもトリプルアクセルから4回転サルコウ跳ぶのどうかしてて笑いが出てくる…。
それよりなにより4回転フリップ。予定構成にもなければ挑戦するかもという情報すらなかったようで町田君が驚きすぎて実況が止まってしまったとリプレイで話していた。そんないきなりしれっとぶっこめるジャンプなんかい。んなわけあるかあああ!!!
とにかくジャンプ!というプログラムでしたがこれだけ跳ばれると清々しい、どんな点が出るんだろうか。おおおやっぱり200近い。もちろん暫定トップ!
21:ダニエル・グラッセル
トリプルルッツが大きく乱れたのが惜しかった…!多少こらえたジャンプもありましたが、確かにこらえたかなというくらいで済んでいただけにそこが惜しい。4回転がルッツとループなの相変わらず謎過ぎて好き。あ、今日はサルコウも入ってたわ。
スピンが得意な選手なのに、レベルが全部3だった様子。いつもよりスピードがないといった感じのことを町田君が言ってたけど、メダルを狙えるかもという気負いから疲れてしまいましたかね…。ステップも2だし…。暫定6位。
22:アダム・シャオ・イム・ファ
4回転を2本立て続けにミスしたところで会場からは大きな声援。まるで日本の会場のような温かさ。すごくいいな…。
その声に励まされたか4回転トゥループのコンビネーションはしっかり降りた。ジャンプの乱れが多くあまり良くない時のアダムが出てきてしまった感じですが、スピードは最後まで落ちず迫力のあるコレオでも楽しませてくれました。町田君も言ってるけど体力が素晴らしいよね。
やはりメダルが見えている位置というのがプレッシャーになってしまったかなあ。でもショートのフィニッシュポーズから始まる構成とかすごくドラマチックでした。
ショートのリードを守れず暫定6位。
23:鍵山優真
ジャンプがかなり乱れた…。もはや乱れる気すらしなかったサルコウもトゥループも着氷が美しく決まらず、4回転フリップも転倒してしまった。加点で稼ぐタイプの選手なのでやはりこれは手痛いミスになってしまう。
サルコウのミスが本人も思いがけなかったんだろうか、いつもより滑っていないようにも見えたけど、スピンとステップのレベルはしっかり4で揃えているあたりさすがである。
これはショートの貯金を守れるだろうか。うう、暫定2位か。でもメダルは確定!優勝を狙っていたでしょうから悔しいでしょうね…。でも2大会連続メダルなんてすごいよ?!
24:イリヤ・マリニン
待って待って待って何が起きた…??フリップはぐうの音も出ない出来で、いつものように劇場が始まるかと思いきや、まさかのパンクが3回…??4回転アクセルは仕方ないとはいえ、転倒も2回あってコンビネーションの数も足りない。
これがオリンピックか…。あまりに怖すぎる…。団体戦のフリーにも担ぎ出されたことで結果として疲労が溜まってしまったのかもしれませんが、グランプリシリーズ連戦でも元気に連勝してたような記憶があるのですが…。
これはちょっと得点が読めないが、これだけ抜ければ普通は点が出ないぞ。これはメダルを逃す可能性が…。
うそ、8位??フリーだけなら15位?????衝撃どころじゃない結末なんですが…???えええ何が起きたのこれ…??
シャイドロフ優勝とか誰が予想したんだよ、地球にいる??日本男子二人が表彰台で素晴らしすぎるのですが何からどうしていいのかわからんくらい感情があっちこっち行ってるわ。きっと世界中そうじゃないかこれ??
自分の演技後は笑顔がまったくなかったのに、佐藤君のメダルが決まったことに気付いて本当に嬉しそうな顔になる鍵山君の姿にも、優勝をほぼ絶対視されていたので本人がいちばんショックだろうに演技後すぐ優勝したシャイドロフを讃えに行ったマリニンの姿にも、この競技を愛する者たちの美しさを感じて胸に迫るものがありました。勝手に敵を作って暴れてるのはファンだけですよね…。
順位が変動しすぎてしばらく頭が追い付いていなかったのですが、冷静になってくるとシャイドロフの優勝が現実のものとして捉えられるようになってきた。そうか、カザフスタンの男子が金メダルに輝いたんだ。12年前に銅メダルを手に微笑んでいた選手の跡を継ぐ者が。志半ばで凶刃に倒れたデニス・テンの後継者が表彰台の真ん中に立ったんだ。
そう思うと涙が込み上げてきた。テン君はきっとこの勝利を笑顔で見守り、祝福しているに違いない。これはきっと、フィギュアスケートの神が用意した運命なんだ…。
運命と言えば、12年前と同じく男子のフリーは日本時間ではバレンタイン。「逆バレンタイン」発言で一世を風靡した(笑)町田君が解説し、あの時と同じく火の鳥のプログラムで、日本男子がチョコレート色のメダルに輝いたのも運命的じゃないでしょうか。なんだかそういう「めぐり合わせ」を深く感じるような男子のフリーでございました。
それにしても3大会連続二人を表彰台に送り込んでいる日本男子、つえええええ!!!鍵山君と佐藤君、本当におめでとう!!
それからさりげなくフリー2位だったゴゴレフ、やはり彼が今大会の台風の目でしたね。来シーズンも暴れて欲しいのう。
ではでは、次回はペアの感想でお会いしましょう。