うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

Fantasy on Ice 2012 in Fukui⑮

※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓

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トリは荒川静香。金色のキラキラした衣装だった…ような気がするんだけど絶望的に何も覚えていない(泣)。メダルウィナーズオープン楽しみにしてます←逃げ

華やかな時間もあとわずか。ショーはついにフィナーレに突入。
派手な模様の入った、ハワイとか南国とかっぽい衣装を身に付けたスケーターたちが次々と滑り出してきます。羽生君や町田君、似合っててかわいい。ジュベールは出てくるタイミングが悪いのかあまり目立たないまま「のそのそ」と帰って行って、あまりのかわいさに本気でどうしようかと←黙れ変態

ジョニーは安藤さんとペアで登場。ジョニーの衣装に呆然。頭にはバンダナ、ジーンズの短パン、ベスト…
昔のジャニーズ?てか氣志團の仲間だかなんかにあんなのいなかったっけ?微熱男子?
でもジョニーに気を取られている場合ではない(すみません…。ジョニーも好きなんですけど…。昔はステファンよりよっぽど好きでしたし)。次に現れるのはステファンだからです。

テレビで放送していた通り、荒川さんと簡単なペア演技を披露するステファン。素人目にもリフトの位置が低くて、やっぱり今の彼には大変なんじゃないかと心配に…。
ステファンは珍しくノースリーブの白いシャツ。この人上半身が貧弱だから脱いでも全然面白くないのを自分でもわかっているのか(笑)、あまり肌を出さないんですよね。ジュベールの腕と比べるとやっぱりかわいそうな感じでしたが(汗)、そこはやはりスポーツ選手でしたよ、ええ。ってか酷いよお前(笑)←殴
首には黄色っぽい色のバンダナ。やっぱり巻くのか(笑)。ほかのスケーターに比べて全体的に衣装がシンプルでしたが、もしかすると「Puttin' on the Ritz」の衣装の下に着てたんだろうか。最後に滑った荒川さんがちゃんとフィナーレ用の衣装に着替えてたのに、その前に滑ったあなたの着替えの方が遅いってどういうことなの(笑)。いや真相はわかりませんけれど(笑)

全員が集合したあとのステファンの定位置はやはり基本的に中央。今回も抜群のチケット運。神様ありがとう。
全員で手をつないで一列に並んで挨拶する時もステファンが真ん中。土曜日夜公演以外は完全に目の前。今回もこれだけは外さなかったね。運をすべて使い切(以下略)。ステファンは知るはずもないことだし知る必要もないことだが、いつも正面からその笑顔に会えて私は幸せだよ。

日曜日公演で私の座っていた正面側に挨拶したあと、ステージ側に向き直ってそちらへ挨拶しようと走っていくスケーター。その時いきなり真ん中がスッ転んだ。真ん中はもちろんステファンである。ジュベールと荒川さんの手を取ったまま、頭から思いっ切り転んでました。「ズザー」とか「べしゃっ」とか音が聞こえそうなくらい。ありゃお腹打ったんじゃないかしら。なんつっても私の目の前で繰り広げられた光景なので、びっくりして声が出ちゃってたかも。

荒川さんとジュベールに助け起こされたステファン、何だかかなり痛そう…。起き上がるのもちょっと辛そうでした。荒川さんは少し心配してからすぐに挨拶へ戻っていましたが、ジュベールはステファンの背中をポンポンしてあげたり何か話しかけてあげたり、痛がっているのか恥ずかしがっているのか、明らかに落ち込んでいるステファンを長いこと慰めてあげていました。
一歩間違えば自分も転んでたかもしれないのに、ジュベール優しいなあ。フランス語を母語とする同士、やっぱり気心が知れるのかもしれませんね。

しかしこのスッ転び事件からしても、ステファンは相当疲れていたような…。土曜日昼公演はまだ元気だった気がしたのですが、その二時間半で燃え尽きてしまったように思えました。「Puttin' on the Ritz」ではあまり感じなかったけど、チャイコフスキーはプログラムが長いせいか明らかにしんどそうだったし、オープニングやフィナーレもいつもよりおとなしかったもの。腰の入れ方はいつも通りほかの人と違ってたけど(笑)。あとスピンもいつもほど回ってなかった気がする。これはおそらく目の影響でしょう。やっぱり血管が切れてしまったのかもね…。
それでもステファンの笑顔はいつも以上に幸せそうだったように見えました。ステファンからスケートを取り上げたりしたら、いくら神様でも許さないんだからね。

日曜日公演は恒例の豪華なオマケタイムが。ステファンは一番最初にスピンを披露して、その後は観客に徹してました。やっぱり疲れてたのかな…。
ガチンスキー、羽生君、町田君たちが4回転に挑戦するのをじっくり見たかったのに、ある人物のせいで全然集中できなかった。ある人物とはお前だ!キャンデロロ!プレミア席のお客さんひとりひとりとハイタッチ。羽生君たちが躍起になってジャンプしてるのガン無視してマイペースにハイタッチ。
…堪えきれずに吹き出したかもしれません…(笑)

町田君たちはキャンデロロのうさぎ跳びにも挑戦してました。会場爆笑。でもこのあと衝撃の展開に。なんと出演者全員で一列になってうさぎ跳びを始めたのです!会場大爆笑。もちろん全員は見られないのでとりあえずステファンを探したら…
腰の位置、高っ(笑)。もしかして苦手?…(笑)。でもお疲れだったし、今回は仕方ないよね。珍しいものが見られて楽しかったわ。

最後の周回、ステファンはいつも通り先頭。そして一番最初に帰って行った(笑)。土曜日は「やっぱり最初に帰るんですね」と隣の女の子と笑いあってしまいました。
周回の時だったか忘れたけど、キャンデロロは転んだのかわざとなのか客席に突っ込んでいて、お客さんに助け起こされていた(笑)。おっさんフリーダム過ぎる(爆笑)。日曜日公演のフィナーレはキャンデロロに全部持って行かれた(笑)

でも最後はやっぱりステファンでシメでした。日曜日公演の周回だったと思うけど、私の座っていたあたりで立ち止まったステファンが突然、私の座席のあたりを、いたずらっ子のような表情で指差したのです。
私の隣の隣くらいにスイス国旗を振っていた人がいたからそっちだと思うけど、一瞬ドキッとしてしまったのは正直に書いておこう(笑)。だって客席指差してるの初めて見たし。でも自分が指差される理由なんてまったくもって一切ないから(笑)。けど、今回も勘違い席に座れたおかげで(福岡や2年前の福井等、何度か経験しております)最後の最後にお土産を貰えた気分。ステファン、ありがとう。

日曜日公演の最後には毎回記念撮影があったのに、今回は時間が押していたのかありませんでした。オマケタイムもあっさりめだったかも。ジョニーはやっぱりいつもの花輪をもらってました。

そんなこんなで夢の時間は終了。日曜日公演はほとんどスタオベだったし、今回も来て良かった。会場も快適だし、ウザい子供がいたくらいで全体的には満足でした。

土曜日夜公演のあとはCさんと福井市内までご一緒させていただいたのですが、隣の女の子がまだ話したそうだったのがちょっと心残りでした。でもまたどこかで会えるんじゃないかな。北海道とかさ(笑)。
日曜日公演は隣が珍しく男性でした。しかもひとりで来てるらしく、ますます珍しい感じ。そういえば今回座った座席は全部片方の隣が通路だった。楽で良かった。

日曜日公演終了後もCさんと徒歩で鯖江駅へ。2日間本当にお世話になった彼女ともここでお別れ。そうですよ、ステファンと目が合ったのはあなたで間違いないですよ(笑)
名残惜しい気持ちを抱えたまま、私も敦賀行きの鈍行に乗車。車内は混雑していて敦賀まで座れなかったけど、ショーの余韻に浸って過ごしていたらあっという間に着いてしまいました。

あまりにも空腹だった私は、すぐ乗り継ぎ便に乗らずに敦賀で途中下車。駅の蕎麦屋でお蕎麦をいただきました。駅から出ようと思ったら大雨だったのよ。でも食べ終わったら止んでた。何なの(涙)。まあ美味しかったからいいや。

ちょっとだけ駅前をふらふらしてから大阪行きの鈍行に乗り、難波に移動。JRだけで難波に行くの面倒なんだけど、18切符があるのに地下鉄に乗るのも勿体ないしね。時間もたっぷりありましたし。
とかなんとか言いつつも難波に到着したのは22時前後だったかと。23時までは駅ビルのマクドナルドが開いているのでそこで時間を潰して、閉店後は湊町バスターミナルの待合室でボンヤリしてました。大した待ち時間でもなかったし。

地元行きの高速バスは、日曜日ということもあって満席に近かったです。この便、初めて利用したけど、通路が狭い…。早割の席だからか、トイレの近くの圧迫感のある位置だし。まあ真後ろとかじゃなくて視界に入るってくらいですが。
でも持ち帰ってもいいスリッパも付いてたし、車両が安定してるのか、よく眠れた気がします。疲れてたからかもしれないけどね。

地元には早朝に到着。お気に入りの喫茶店でモーニングをいただいてから帰宅しました。安くて美味しいんだよねえここ。朝から幸せ。

そんなわけで、2年前に引き続き、とても楽しい福井旅行でした。またサンドームで開催してね。絶対行くから。
そういえば福井新聞を閲覧しに図書館へ行こう♪とか思ってたのにすっかり忘れてた。ショーの記事が充実してたらしいから読みたかったのに。でも9月2日の福井新聞は買いましたよ。1面にも2面にもステファンがいて嬉しかった。でも2面…。甘いマスクって紹介するならその写真はやめてあげてくださいよ(泣)。まあでも、自分へのいい福井土産になりました。いつも自分のためには何も買えないから、食べ物とかさ。

ちなみにジュベールウイルスは数日でかなり退治された模様(笑)。そう言えばもっとタチの悪いウイルスに感染してたわ。いつ感染したのかもわからなければ、潜伏期間を経た後は不治の病化して実にタチが悪い(笑)。もう治療してしまいたいんですけどね、スイスの至宝ウイルス…。ジュベールウイルスはたぶんまた生で見たら感染すると思うよ(笑)。生ジュベール最高っすよ(笑)

長い長い旅日記にお付き合いいただきありがとうございました。ステファンのことしか書いてなくてすまん(笑)。次は長岡旅日記でお会いしましょう!またステファンのことしか書かないかもだけど!(笑)

福井日記2012
ネタの神様1回休み編
ー終ー

2017年追記:やっと終わりです(笑)。もし最初からお付き合いいただいた方がいらしたら、辛抱強くありがとうございましたと申し上げます。スケーターの名前等で検索して来られた方はおそらく該当のページだけご覧になり、全体を読んではおられないだろうとアクセス解析からしても考えられるので、本当にもしいらしたら、の話ですけど…。5年も前のレポートですし。
そんなわけで、スケーターの名前も出ない序盤あたりは誰も読んじゃいないだろうと、バッサリカットするつもりでいた「偶然の話」をそのまま残しました。いや、あれは正直不気味なんで載せるのはどうかと真剣に思ってたんですけど…。でもこれで不気味がられるのは私ひとりだし、誰かに迷惑がかかる話でもないだろうし、そもそも事実なんですよ、夢の話も全部…。思い込みの激しいファンの戯言として読んでいただけるよう、詳細は出来る限り省いてアッサリ流せる感じで書いたつもりですけど、不気味だったですよね、すみません。この頃はホントに「変なこと(※主に夢)」が多くて、正直困ってたしすごく悩んでました。けど誰にどう相談したらいいかもわからず、色々調べても答えは出ず、何も解決しないまま今に至ります。何せ不気味な話なので、冗談っぽくネタにしなければ頭おかしい人だと思われちゃうよな(何を今更というツッコミはとりあえず置いといてください)と考えると相談もできなかったしそもそも真剣に聞いてる人いたかどうか…。最近はもう面倒になり深く考えないことにしました(笑)。以前ほど頻繁でもなくなってきたし、ネタとして楽しめばいいかな、という気持ちです。どうせ人の役に立つような内容一切含まれていないので(笑)
福井での公演はこれ以降行われてないはず。諸事情で連絡先がわからなくなってしまったこともあり、福井のスケートファンのお二方ともあれ以来お会いしてません。お元気でいらっしゃることを願ってます。サンドーム、すごく見やすい会場なのでまたやって欲しいんだけどな…。朱鷺メッセあたりよりよっぽどいいのに。朱鷺メッセは建物そのものは好きなんですけど、座席の段差があまりにもね…。
羽生君の「ありがとうございました」が聞こえたのが今となってはいちばんの思い出かもしれない。2015年でしたっけ、24時間テレビで久しぶりに見た「花になれ」はあの世とこの世を繋ぐ神の舞のようで、ゾクゾクするような美しさに思わずひれ伏してしまいそうになる程だったけど、あのプログラムを初めて見たのがこの福井だったんだよな、と懐かしく思い出しました。
この頃はだいたい全公演見に行ってたファンタジー・オン・アイスですけど、今年は経済的に1ヶ所しか行けそうになく、しかも1公演見るのが精一杯かもしれなくて、今から既に落ち込んでます…。お金のメドがついたから一般発売や当日券で、という手が使えなくなって以来、先行の時点でお金がなければ諦めるしかないという状況が続き、アイスショーという予定を立てることで何とか歩む足を止めずにいられた私のストレスはそのうち臨界点に達しもう人の形を保てなくなりそうで、いつまで貧乏に苦しめばいいんだろう、ただ息をしているだけなんて生きてる意味がない、と何もかも投げ出したい衝動にかられる。孤独な人間は結局金に救われるしか生きていく道がないんだよね。それなのに死にたくなると怒られるし(でも死ぬまで追い詰めないとわかろうともしない…)どうすればいいのかって話。5年前のこの頃も貧乏だったし、悩みも色々あったけれども、でも落ち着いて暮らしてはいたんだよね、と遠い目になってしまったところでこの長い長い追記も終わります(笑)。

Fantasy on Ice 2012 in Fukui⑭

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続いて現れたのは安藤美姫。この人も2回目の登場ですね。

第二部の彼女は3公演とも違うプログラムを滑りました。まず、土曜日昼公演は「タイスの瞑想曲」。白い衣装以外特に印象には残ってません。次が彼だろうと予想していたため気もそぞろで…ごめんよ(泣)

土曜日夜公演は「アラビアのロレンス」。やっぱり白い衣装。ただし昼間とは違うものでした。片方の肩を出した少し大胆なデザインだったと思います。
このプログラムは真剣に見ました。何故なら、ステファンが振り付けたショートプログラムだから。町田君のショートプログラムと同じく、この福井で本邦初公開だったのです。
これだけは正面から見たかった。かなりいいじゃないですか。アラビアのロレンスなんて強い曲を女性に使うなんて、と一瞬思ったけれど、彼女の「濃さと重さ」によく合っていたと思う。女性だとあまり「ステファンの影」を感じなくて済むこともあって、ステファンを彷彿とさせる腕の動き等が入っていても「ステファンのコピー」などとは思いませんでした。
ステファンの振り付けた作品から「ステファンっぽさ」が抜けていくのは良いことなんですが、少し寂しくもあります。でもやっぱり、ステファンがこれを滑ったらどうなるんだろう、という思いを感じることも少なくなく、それをこの「アラビアのロレンス」にも抱いてしまったのは事実です。
いいプログラムだけど、滑りこなすのは大変そうだな。ステファンのプログラムって、「知性と品」を感じられるところまでいかないと完成しないような気がするのです。自然にそれが出せるスケーターならいいのですが…。要求の多い振り付け師だよまったく←いや私の勝手な感想ですよ
でも競技で見られるのを楽しみにしています。お蔵入りにはしないでね…(ちょっと心配)

日曜日公演は女性ボーカルのしっとりしたプログラム。前にもどこかで見たことあるかも。衣装はまたまた白。白が好きなのか安藤さん?雰囲気あって良かったし、結構見入ってしまったけど、あんまり覚えてないやごめん(泣)

安藤さんの演技中からどうしても入退場口に目がいっててすみません。次はやっぱり彼でした。
ステファン・ランビエール。再びの登場。

ネクタイにベスト、袖をまくった白いシャツ。小洒落た雰囲気が、衣装からも伝わってくる。
この目で見るのを心から楽しみにしていたプログラム。「Puttin' on the Ritz」。

このプログラムは3曲を繋げて編集されているのですが、まずは「サマータイム」からスタート。
ひとりで飲んでいるのでしょうか。気怠そうに煙草をふかす仕草をするステファン。ポケットに手を突っ込んだまま、アンニュイな雰囲気を醸し出しながら滑っていきます。ずーっとこの曲でも良いと思ったくらい。寂しそうな酒場の様子が目に浮かぶようだ。

しかし突然曲はレディーガガに変更。どうやら何かを見つけたらしいステファン、それを追いかけてバーの外へ。スパイラルも披露。急いで追っかけてる感じが出てますね。
ところがそこはけばけばしくて毒々しい光に彩られたディスコ。驚いた表情のステファン、カクカクした音楽に合わせてカクカクした動きの振り付け。ちょっと笑える(笑)

どうやらこの場所は彼には合わなかった模様。えいっとそこから飛び出すと、曲は「Puttin' on the Ritz」に。ここからは彼の本領発揮。途切れることなくひたすら踊りまくるステファン。足元が氷だということを忘れてしまうくらい。すごい、この人すごい。
日曜日公演では歌っているのもハッキリ見えました。これが僕だよ、ほかの誰かにはなれないよ、そう言っているかのように、いつもショーのオープニングやフィナーレで明らかにノリノリで踊り狂っている(笑)ステファンそのものがそこにいました。
ジャンプなんて確か最後の方で1回しか跳んでないんだけど、たぶん1回も跳ばなくても気にもならなかったと思う。まるでダンスの舞台やミュージカル映画みたい。この人の引き出しは一体いくつあるんだろう。昨年出演した舞台の経験も生きているのかな。

ちなみに上記の演技の解釈は、ステファンへのインタビューで語られていたことを元に(どのインタビューを見たのかは忘れてしまいました、すみません…)、実際の演技を見て抱いた感想を付け加えて私が勝手にちょっとだけ膨らませたもの。元々のストーリーは、
「寂しく飲んでいたら店の外に理想の女の子を見つけたけど、追いかけて入ったディスコの雰囲気が合わず、やっぱり自分の好きな音楽でひとりで踊ることにした」
みたいな感じ、だったかな。さらにもうひとつあって、ほとんど同じなんだけど、
「ホテルの窓の外に面白いものを見つけて追いかけたけど、そこは心地良い場所ではなく、やっぱり自分の好きな場所へ戻ることにした」
てな感じだったかな。違ってたらすみません。
相変わらずプログラムに物語を付与するのが好きな人ですね。でもそれが彼の演技の魅力なんだよね。

それにしても、「Don't stop the music」と言い、何だかフラれ男の物語が続いているような(笑)。いや、「Puttin' on the Ritz」はふられた訳じゃないけど、理想の女の子追いかけてったはずが結局ひとりで踊ってるわけだし(笑)

このプログラムも大好きになりそうです。自分が一番好きなステファンの演技は「思いっ切り切ないもの」みたいなんだけど、ステファンってそういうのばっかりじゃなくて、優雅なクラシックも軽快なジャズも情熱的なタンゴも、何でも自分の世界にして滑りこなしてしまうんですよね。彼にファンが多いのはそんなところも大きいのかもしれません。会場に行ってガッカリすることがない。決して飽きることがないんだもの。表現者になるために生まれてきた人なんだな、としみじみ思いました。

夜公演の隣の女の子も「ステファーン!」と叫んでてご満悦でした。でもロボットダンス(例のカクカクした動き)が遠かったのだけが残念だったと言ってました。我々の席の反対側だったんですよね。

うーむ、さすがステファンのことになるとよく覚えてるな(笑)。でも公演直後ならもっと色々覚えてたはずなので、それらを書き残せなかったのが残念。

以下次号。

Fantasy on Ice 2012 in Fukui⑬

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さあ、会場のボルテージが一気に上がります。再びの登場、待ってました!フィリップ・キャンデロロ

曲は「サタデーナイトフィーバー」。もう曲が流れ出しただけで「絶対に楽しいプログラムだ!」って確信できる。リンクの中央にいるおじさん、早速ノリノリで踊ってるし(笑)。しかしあっという間にキャンデロロの世界に客を引き込んでしまうこのカリスマ性、この人に熱狂的なファンが多いのは非常によく理解できるな。

白いスーツっぽい衣装のキャンデロロ。曲がスローに変わると、恒例の客いじりタイムがスタート(笑)。プレミア席の女性の手を取り、2人でダンス。いい雰囲気…と思ったら、よく見ると女性の手を無理矢理自分の尻に回させている(爆笑)。おっさん!(爆笑)

またまたノリノリパート戻ったと思ったら、おもむろにジャケットを脱ぐキャンデロロ。
「やっぱり脱ぐんだ」
…ちょっと後ろの人たち!マジで吹き出すからやめて!!(爆笑)
背中が大きく開いた衣装。あらあら、デコもヤバいけどお腹ヤバいですよあなた(汗)。でもそんなの気にならないくらいとにかく楽しい!バックフリップも健在だったし、キャンデロロ劇場をひたすら満喫できました。

挨拶する時、全方向にいちいち決めポーズして回っていて、一緒にやってるお客さんも相当数見かけました(笑)。演技中もお客さん超ノリノリ。いやあでも気持ちわかる。
退場する際に、フランス国旗とかバナーとか持ってるお客さんに抱きついてたのもこの時だったかと(笑)
キャンデロロかプルシェンコのどちらかが出ているショーは、その2人が溢れ出るエンターテイメント性でショーの盛り上がりに一役も二役も買っているんだな、と二年前と今年のこの福井で実感しました。彼等のような存在はとても貴重ですね。いないならいないで落ち着いたショーになっていいんだけど(笑)
あーもう最高だった。また日本に来てね。

またまたフランスタイム。彼等も再登場。
プログラムが何かわかった観客からは歓喜のざわめきが。私はほとんど記憶がないのだけど、昔からのスケートファンにとってはあまりにも有名なプログラムだったようです。また見られるなんて、と興奮して話す観客たち。
アニシナ&ペーゼラ、フラメンコ。

正面側の客席近く、気だるそうにカードを投げ捨てる赤いドレスのアニシナ。そこに現れるフラメンコダンサーのような衣装のペーゼラ。カルメンとホセ?何だかオペラやミュージカルの舞台みたい。
滑り始めると、そこはまるでスペイン。円熟味を帯びた二人の演技が、えもいわれぬ色気と退廃的な雰囲気を醸し出す。かつそれは情熱的で、一筋縄ではいかない激しい恋や、スペインの酒場や川縁が目の前に広がるような、そんな物語を感じられる非常に味わい深いプログラムでした。そうか、これがアントニオ・ナハロが振り付けたというあの有名なプログラムなんだね。確かにこれは名作。書くまでもないけどステファンのあのフラメンコもナハロ氏の振り付けである。

演技中盤で、ペーゼラが「オーレ」(←だと思う)と客席に向かって叫んでいたのですが、日曜日公演では「イッショニサケンデクダサイー」と声をかけてから叫んでいた。もしかして最初から一緒に声を出して欲しかったの?だったら気がつかなくてすみません。でもイケメンのたどたどしい日本語が面白すぎて笑いこらえてたから叫べなかったよごめん(笑)
あと気になったのが、ペーゼラがアニシナのバストに後ろから手を回してはたかれてたのは振り付けなのかどうなのかってことですかね(笑)いやさすがに振り付けだろ(笑)

しかし絶品でした。3公演ともスタオベしましたよ。

続いて、ファッショナブルスケーター、とかなんとか紹介されて出てきたのが、この人も再登場、ジョニー・ウィアー。銀色?のマントを脱ぎ捨てたその下には、黒いタンクトップと短パン、白い膝当て。ダンサーみたいな衣装だけど、ショパンの衣装に比べたら何だか随分ゴツく見える(汗)。ショパンの時はめちゃくちゃ細かったんだけど、足とか。衣装って大切ですね…

やっぱり非常に体が切れていて、とても見応えがありました。これは競技が楽しみ。最後に、跪いて羽織ったマントを投げ捨てるんだけど、それがものすごくカッコ良かった。裏から見ていたに近い土曜日夜公演が一番ゾクッとしました。

…なんつーか、丸出しだったけど(汗)、我が道を行くジョニー、自由で美しくて誰にも真似できなくて、本当にふたつとない個性だよね。とりあえず今シーズンも期待してます。

次のスケーターもすっかりお馴染み、エアリアル。アレクサンダー・チェスナとエカテリーナ・チェスナ。
今年も白い衣装に白い布。何度も見たので心臓に悪い思いはもうしなくなったけど、初めて見る人には衝撃だっただろうなあ。
エアリアルはサンドームの二階席で見た時が一番感動しました。天井付近の壁に影が映って、キラキラ光の粉と一緒に舞ってるみたいで、本当に美しかった。なので、今年も土曜日昼公演が一番良かったかな。
旦那さんが布を羽のように両腕に纏って飛ぶ振り付け?が一番好き。何度見ても美しい。頭がツルッツルなんてことは気にしない!(笑)

さて、再びあのウイルスが猛威をふるいますよ!(笑)会場が一気に黄色い歓声に包まれます。ブライアン・ジュベール
プログラムはクリスタル・ケイとのコラボレーション。まさかジュベールがコラボレーションプログラムを滑るとは予想外でした。
歌詞を聞いた感じでは、どこか不器用なジュベールに合わせた曲を選んできたのかな、とちょっと笑ってしまいそうでした。しかも紹介アナウンスが「あなただけのスーパーマン」とか言ってたような。うわっ、こっ恥ずかしい(笑)
土曜日昼公演はかなりスカスカな感じで、来日してから振り付けて練習したんだろうし仕方ないだろうな、といった印象でしたが、回が進むにつれて密度も濃くなり、ジュベールのカッコ良さをひたすら堪能できる素敵なプログラムになっていったと思います。

しかも、ジュベールの衣装がどこかで見たことのある衣装。赤い大きな襟にシースルー、大きく開いた胸元。ある本に載っていたのを見た時、あまりに美しい鍛え上げられた肉体に呆然としてしまったあの衣装じゃないか。まさか生で見られるとは!あの大胸筋を生で!
…どうやら私はジュベールの筋肉が好きでたまらないようです←変態を露呈

客席に近寄る度に悲鳴が上がっててちょっとうらやましかった。私もジュベールだけはプレミア席で見たかったよ。無心でギャーギャーわめいてみたい(笑)。そんな度胸ありませんけどね!←今回もプレミア席に挑戦すらしてないし

第二部はいよいよ佳境へ。以下次号。

Fantasy on Ice 2012 in Fukui⑫

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いつの間にかステージに設置されていたピアノが、高らかに音色を奏で始める。ピアノを弾く男性の若々しい歌声から、第二部はスタート。

歌っているのは指田郁也さん。新人のシンガーソングライターだそうです。出演が発表された時に初めて名前を知りましたが、その時はピアニストという触れ込みだった気がするので、突然歌い始めて実はびっくりしました。

一曲歌い上げると、指田さんから挨拶。
…めっちゃ噛み噛み…(汗)
土曜日昼公演のあまりの噛み噛みぶりに次回の出来を心配してしまいましたが(汗)、夜公演は少し噛んだけど日曜日はもう噛んでなかった。ホッとした(笑)。だってホント噛み噛みだったんですよ初回は(笑)

指田さんから「聞いてください」と紹介されたのが「花になれ」という曲。ドラマの主題歌だったそうですが私は知りませんでした。この曲であるスケーターとコラボレーション。そのスケーターとは…
羽生結弦

水色と白の、着物のような衣装(とても似合っていた)で登場した羽生君。このプログラム、非常に良かった。17歳の今だからこそ出せる、青さと瑞々しさ。それがとても良く表現されているように思いました。
例の後ろの二人組も「これフリーよりいいじゃん。振付誰?」と大変興奮していらした(笑)。ちなみに振付は宮本賢二さんらしいです。おそらく今回のコラボレーションプログラムの振付は全部彼。って記憶違いだったらごめんなさい。
「今回だけなのは勿体無い」という声も聞こえていましたし、私もそう思うのですが、どうやらまた再演されるかも?という噂。もし機会があれば是非御覧いただきたいです。

羽生君も思い入れがあるようで、歌いながら滑っている姿はとても一生懸命でした。演技終了後に入退場口で、リンクに向かって「ありがとうございました!」と深々と頭を下げていたのも印象的でした。その声は夜公演の私の席だとハッキリ聞こえました。本当にそれくらい近かったんですよ。それにしても羽生君、いい声ですよね。

続いてはこのスケーターが登場。世界選手権銅メダリスト・鈴木明子
彼女は土曜日昼公演と日曜日公演、土曜日夜公演とでそれぞれプログラムが違いました。
まず土曜日昼公演と日曜日は今シーズンのショートプログラム、「キル・ビル」。黒いエナメルみたいなやる気の衣装(笑)で登場した鈴木さん。カッコいいんだけど…
どうもなんだか、プログラムが馴染んでないというか、合ってないというか…。まだまだ滑り込めていないのかなあ、という印象でした。後ろの二人組も「あっこちゃんのいいところが出せてない」とかなり的確な批評をなさっていた。まあ今後に期待ということで。それにしてもものすごく手拍子しにくいプログラムじゃのお。

夜公演は打って変わって静かな感じのプログラムだったんですが、これが全然覚えてない。何故なら自分の前方に座っている長久保コーチが気になって仕方なかったからだ!(笑)真剣に彼女を見ていたら絶対コーチだろうと思ってちらちらその様子を伺っていたのだが、結局暗くてよくわかんなかった(汗)。最後はちゃんと拍手を送っておられましたよ。まあコーチ本人でしょう。じゃなきゃあんな所には座れまい。

次のスケーターの復活を待ち望んでいたファンは大勢いたことでしょう。これが復帰して最初のショーになるのかな?
ステファンと同じく、リンクに戻って来られて良かった、と拍手で迎えたいスケーター。織田信成

曲は「New York, New York」。織田君の柔らかいジャンプの着氷や、どこかほのぼのした雰囲気にピッタリ合ったプログラム。これ、相当いいよ!
怪我からの復帰でまだ調子がつかみ切れていないのか、ジャンプでミスもあったりしましたが、とても伸びやかに、楽しそうに滑っている織田君の、「またスケートができて嬉しい!」と全身で表しているかのような姿に、何だか温かい気持ちになりました。いいものを見せてもらったな。
土曜日昼公演は両手を上げて跳ぶジャンプも綺麗に決まってたし(しかも目の前だった!ラッキー)今シーズンの男子の代表争いは熾烈を極めそうですね…。

ところで、土曜日夜公演はリンクサイドを小さな子供を抱いた女性がうろうろしていて、客席ではない椅子に座ったりしてかなりのフリーダムぶりだったのですが、織田君の時だけ明らかに真剣に見ていて、織田君の演技が終わると姿を消してしまいました。
…織田君ファンのプレミア席の客か、まさかの織田君の妻子、のどちらかだと思うんですが…果たして真相は?

ちなみに土曜日昼公演のあのおガキ様ですが、第二部開始後も相変わらずせわしなく動いていてマジで本気で「ブチキレ寸前」だったのですが、織田君あたりから見かけなくなりました。おそらく寝てしまったのでしょう。
…もしかするとブチキレたファンに永遠に眠らされたのかもしれませんね(棒読み)←冗談ですよ、念のため…
何にしろ、ようやく落ち着いて見られるようになって心底ほっとしました。チケット代も安くないし遠くから見に来ている人も多いんだから、じっとできないような年齢の子供は連れて来ないで欲しい…。てか騒ぎ出したら会場を出るとかして欲しい。「ある年齢以下の子供はタダだもんね」と後ろの方からも批判的な声が聞こえていましたよ。でも批判されて当たり前だよ。「子供のしたことだから」で責任逃れをする大人程恥ずかしいものはないよ。周囲の人間はアンタが思ってるほどアンタの子供を可愛いとは思ってません。

気を取り直して、次のスケーターの演技を楽しむとしましょう。再び登場、アクロバットペア。ポーリシュク&ベセディン!

ウエットスーツのような衣装にヘルメット。むっ、これは初めて見るプログラムだわ。
ノリの良いゲーム音楽みたいな、なんか宇宙っぽい曲に乗せてアクロバティックなカッコいい技を次々披露した後、音楽が一変。これは海?
足にフィンをつけたポーリシュクがベセディンの背中でクロール。あ、そろそろギャグ展開になってきたようですね(笑)
またまた音楽が一変。フィンもウエットスーツもヘルメットも脱ぎ捨てた二人の姿は、何故かアフロヘアのバスケットボーラーに変わっていた(笑)
どこに隠してあったものか、おもむろにバスケットボールを手にした二人。それぞれ正面と裏側に分かれて、プレミア席のお客さんにボールを投げ、投げ返すように指示。お客さんの返したボールを両手で作った「即席ゴール」にシュートさせることが目的だったようなのですが、これがなかなかうまく行かない。日曜日公演でやっと成功してたかな?私に見えなかった位置で行われてた時にうまくできてたかもしれないけどね。
最後はまたまたダイナミックな技を披露しまくって、楽しい時間は終了。このプログラム好きだな。後ろの二人組も大変気に入った様子(笑)
そして、使用した小道具が多かったので、挨拶した後それらを拾い集めてから去らなければならない彼らの様子を見た後ろの二人組が一言。
「荷物多いからねー」
…やめて!吹き出してしまう!(笑)
しかし日曜日公演でも誰かが「荷物多いから…」と呟いていた。みんな思うことは一緒か。もうお客さんたち、笑かさないでくださいよ(笑)

第二部はまだまだ盛り上がっていきますよ!以下次号。

Fantasy on Ice 2012 in Fukui⑪

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ステファンはたいてい第一部の最後をつとめるので、今回もそうなのだろう、と安心して放心しまくっていたところ、場内に流れるアナウンス。
えっ、まだ誰か滑るの??

紹介されたのは安藤美姫。アニシナ&ペーゼラに続き、クリスタル・ケイとのコラボレーション。
曲は「恋におちたら」。私が唯一知っているクリスタル・ケイの歌(汗)
安藤さんは白いTシャツに黄緑のスカート、黒のタイツ、だったかなあ、かなりラフな感じの衣装。笑顔で滑っていて、なんだかマスコミに追いかけ回される前の無邪気だった彼女みたいで非常にかわいらしかった。うん、このプログラム好きだな。彼女はこういう健康的なプログラムの方が本来は似合うんじゃないかな、と改めて思いました。こういうこと言っちゃいけないかもしれないけど、ごく普通の人生を送っていた方が幸せだった人の典型じゃないかな、って彼女を見てると思う時がある…。

日曜日だけだったと思いますが、クリスタル・ケイが歌詞の一部を「美姫ちゃん」に変えて歌ってました。ライブって感じ。
プログラムの振付は宮本賢二さんだったそうです。彼、いい仕事しますよね。町田君の「ロシュフォールの恋人たち」も非常に良かったし。
いいプログラムだなと思いつつ、やはりステファンの余韻であんまり集中できなかった…(泣)←不治の病

ここで本当に第一部は終了。整氷のため20分の休憩。

土曜日昼公演はとりあえずトイレに並びました。もちろん長蛇の列だったけど、サンドームのトイレは数が多いので割とサクサク進んでいきます。
並んでいる間に何やら尋ねてきた(もう一列あった列もトイレ?みたいな話だったかと)女性とおしゃべりしてました。彼女は地元の人で、荒川さんのファンらしく、非常に感動しておられました。かなり気さくな方で、こんな福井エピソードも教えてくれました。
小田和正がサンドームでライブをした時、市民と交流を深めようと路面電車に乗ったところ、

小田和正以外誰も乗ってなかったそうだ

福井面白すぎる…

ちなみに土曜日の夜も日曜日の朝も確かにびっくりするほど人が歩いていませんでした…。車社会なのね。

日曜日公演でもトイレに並んだのだが、この時はスタッフの手際が悪いとキレてるおばちゃんがいた。奥に広いトイレなので、中で声をかける人がいないと奥の方が空いててもわからず列がはけない、とスタッフに食ってかかっていたんだけど、
中にはちゃんと女性スタッフがいて、空いた場所を案内していたよ?
このおばちゃんには何が見えていたのかなかなか疑問。てかサンドームって並んでるうちに入らないくらい早くトイレ行列がはける気がするんだけど。新横浜とかに比べたらそれこそ雲泥の差…

土曜日夜公演は座席でCさんとお話しして楽しく過ごしました。すぐに感想を言い合えるのってやっぱり幸せだなあ。
Cさんが席に戻ると、隣の席の女の子が「うるさかったらごめんなさい」と声をかけてきました。スイス国旗に気付いていたので「同じ人のファンだから大丈夫ですよ」と満面の笑顔で答える私。ステファンのファンと隣同士になったのは今回が初めてかも。ちょっと嬉しい。彼女も嬉しそうだったのでますます嬉しい。
ここ近いですよね~、などと盛り上がっていたら第二部が開始してしまったのですが、もう少し色々話したかったかも。ちなみに関東から来てたそうな。

そういえば今回のパンフレットですが、ステファンの写真がなかなか良かったのでホッとしました。この人、かっこいい写真の率がそんな高くないような気がするからさ…(汗)

写真と言えばサンドーム周辺で記念撮影でもしようと思ってたのに忘れてた。自分の写真なんて基本的に欲しいとも思わないのだが、実はこの2年くらいで体重が8~10kgくらい(体調によって変わる)減ってしまったのです。2年前の写真はこの福井でAさんに撮ってもらったものくらいしかないので、それと比較して本当に痩せたのか検証してみようと思っていたのだ。うんまあどうでもいいけど(笑)
ちなみに2年前の写真は「…誰?」って一瞬思うほど丸い(笑)。あの時がヤバ過ぎなだけで今くらいで普通なんですけどね。5kg減った時点では気付いてる人ほとんどいなかったし。

ちなみに会場はかなり暑かったです。土曜日夜公演なんてリンクに近い席のはずだったのに、ちっとも涼しくなかったよ。

それにしてもこの福井日記、完成に1ヶ月以上を要しているため既に記憶が曖昧…。もっと早く書き上げてしまいたかったのに(泣)。演技の詳細が全然思い出せなくて、大雑把過ぎる感想になってしまってすみません…

さて、そろそろ第二部が始まりますよ。以下次号。

Fantasy on Ice 2012 in Fukui⑩

※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓

usagipineapple.hatenablog.jp

 

荒川さんの演技の途中から、既にもう落ち着かない。入退場口に彼の姿を認めると、また目頭が熱くなる。

目の疾患でショーにも出られなかったけど無事にリンクに帰ってきた、氷上のバレエダンサー、そんな感じのナレーションが流れる中、もう遠くからでも見間違えることもなくなったあのシルエットが暗がりの氷の上に滑り出してくる。

ステファン・ランビエール
プログラムはチャイコフスキー、ヴァイオリン協奏曲。

彼にとってのお祝いの色だというボルドーの上下。サッシュベルトと肩のデザインが昨年と異なっていた点でしょうか。
そう、新潟以来1年ぶりのヴァイオリン協奏曲。あの日のことを、私は一生忘れないと思う。あの時あのチャイコフスキーに出会っていなければ、今の私はいない。あの日、ステファンが私に歩き方を思い出させてくれた。新潟で世界初披露だった、ステファンのチャイコフスキーが。
どうしてももう一度、このプログラムを見たかった。
それが、この目で見たステファンが復帰して最初に滑ったプログラムになるなんて。こんな形で再びめぐり会うことになるなんて。この感情を、どう書き表していいのか私にはわからない。
会場にも、これを読んでいる人にも、誰ひとりそんなことを考えながらこのプログラムを見た人はいないだろう。これは私の、本当に個人的な想い。でもこの想いを外してこのプログラムについて述べることは私には出来ない。
私にとって特別なプログラム。万感の想いを込めて、私はステファンの姿を目で追った。

ジャンプが6回。時間も長く、まるで競技のようなプログラム。技術やコンディションを保つために作られたプログラムだというのも納得できる。
一番出来が良かったのは土曜日昼公演だった。押し寄せてくる感情であまりにも胸がいっぱいでよく覚えていないけれど、ステファンは、ステファンはリンクに戻ってきたことが嬉しくてたまらないように見えた。その笑顔も、体から発する空気も、喜びに満ち溢れているようだった。その姿に、涙はやはり溢れそうで、でも溢れることはなかった。だってそれ以上に、嬉しかったから。楽しそうなステファンに会えたことが、嬉しかったから。

土曜日夜公演はジャンプの調子が悪く、転倒まであって、日曜日はうまく着地をごまかしたりはしていたもののやはりジャンプは微妙で、韓国から続けてのショー出演だしやはりまだ本調子ではないのだろう、というのが見て取れてかなり心配だったのですが、それでもその動きの優雅さ、情景が浮かぶような滑り、音楽そのものであるかのような身体表現のひとつひとつ、それらのすべてはいつまでも見ていたいと思わせる程のものでした。

オペラの劇場に忘れ物を取りに行った男性が、さっき見たオペラの場面を思い出している、という物語が込められたこのプログラム。きっとその男性が思い出している光景は素晴らしいものだったのだろう。素晴らしいものを思い出す、それはすなわち喜びではないだろうか。ステファンが表現しているのはその感情なのだろう。けれど福井での彼の演技にはそこに、彼自身の滑る喜びが足されて、溢れ出しているように私には見えた。2年前にまさにこの福井で彼が見せてくれた、あの幼子のような笑顔が、そこにはあった。

結局目の病気とは何だったのか、詳しいことはわからない。でも彼は今こうしてリンクに立っている。もうそれだけで、それだけでいい。病気の話を聞いた時、神様はこの人からスケートを奪ったりはしないと思った。それを信じて私は回復の知らせを待ち続けた。どうか神様、これからも信じさせてください。そしてどうか、いつまでも彼が健康でいられますように。どうかいつまでも…。

残念だったことがひとつだけ。土曜日昼公演は私の前方のSS席前列に幼稚園くらいの子供が座っていたのですが、この大人向けのショーを子供が飽きずに最後まで見られるはずもなく、第一部の途中からうろうろ歩き回り、フェンスから身を乗り出したり階段に座ったり…。


ウロウロすんなぁアアア!気が散る!!(怒)

しかもそれをステファンのチャイコフスキーでもやられたのである。もう本気で「出て行け」と叫び出しそうでした…
子供の連れがどうやらおばあちゃんらしいというのも絶望的だった。注意なんてする訳ないよね、孫だもん。孫には甘いものと相場が決まってるもん。
きいいいいいいいい(暴動)
とりあえずあの子供が将来悪い男に引っかかったり冷蔵庫に隠しておいたプリンを食べられたりすればいいと思いました←小さい

この福井で見たチャイコフスキーのことも、私はずっとずっと忘れないでしょう。このプログラムで再び彼に巡り会えたことを、運命の神に感謝します。この独りよがりなセンチメンタルをここに書き残すのはどうかと思ったけれど、でもこの感動を忘れたくないから、やはり記録しておきます。
ステファンは私というファンがいることも知らないでしょう。私たちは同じ時代に生きているけど、その糸が交わるのは奇跡のようなもので、そもそも交わることなど決してなく、いつも一方的に私が影響を受けるだけ。でもステファンがあの新潟で私にくれた感動は今でも私の宝物です。私は生涯あなたを忘れない。たとえあなたが、私がどれほどあなたに感謝しているのか、気づくことすらないのだとしても。
元気になって良かったね、ステファン。楽しそうな姿に会えて本当に良かった。氷があなたを離す日が来ることはないでしょう。あなたが氷の上にいる限り、私はいつまでも応援し続けます。きっとこの人生の終わる、その日まで。

以下次号。

Fantasy on Ice 2012 in Fukui⑨

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「ボリショイバレエ団からプリマドンナをお呼びしました」というナレーションで早速吹き出しそうに。お馴染みのふたりがお馴染みのプログラムで登場です。
オレクシイ・ポーリシュク&ウラジミールベセディン。演目は「瀕死の白鳥」。←で合ってると思う

もくもく焚かれたスモークの中、チュチュに身を包んだ筋肉質の男性が2名。これだけでもう十分笑えるんですけどね、演技が始まるともっと笑えます。相変わらず年輩の方の笑い声がすごい(笑)
土曜日昼公演では私の席の真後ろに年季の入ったスケートファンらしい二人組が座っていたのですが、このプログラムが始まると「うわあ懐かしい!10年くらい前にも見たことあるよ!」と騒いでおられました。てか10年滑ってるの?!完全な持ちネタじゃないですか(笑)
この後ろの二人組、正直ちょっとうるさかったんだけど、同時にかなり面白くもあったので、今後の活躍にご期待ください(笑)

日曜日公演は、自分の席の周辺だけだと思いますが周囲の反応はちょっと薄い気がした。私と同じく多分何度も見たことある人が多かったのでしょう。でもスタオベする人はたくさんいました。私も日曜日の演技には立ったと思う。確かに何度も見てて新鮮さはもうないけど、でも日曜日の演技はとっても良かったです。

順番はとっくの昔にあやふやなのですが、こうだったかな?違ってたらすみません。
会場が黄色い歓声に包まれます。お待ちかねのこの人が登場!フィリップ・キャンデロロ
この人も定番のこのプログラム。「三銃士」。
土曜日の演技は正直グダグダで、去年福岡で見たときほどの吸引力は無かったけど、でもやはり超有名プログラム。後ろの二人組も大喜び。だけど鋭いツッコミも忘れない。
「ジャンプ跳べてないけどねー」
…言わないであげて!もう40代なんでしょ彼(汗)。去年よりもなんだかおでこも寂しくなってるしお腹は豊かになってるし(汗)
でも日曜日の演技は非常に良かった。もうみんなエンジンかかるの遅いよ!(笑)フランス国旗の数もすごくて、もしかするとすべての出演者の中でキャンデロロへの歓声がこの福井公演で一番大きかったんじゃないかと思うほど。でもあれだけ堂に入った客いじりや会場を一気に盛り上げてしまうエンターテイナーぶりを見ているとそれも納得。

ところで土曜日夜公演のキャンデロロの演技の際、選手入退場口にジュベールの横顔が現れて相当ドキッとしました。もう見るからに美形。完全に美形。距離も近いのでハッキリ見えて、おかげで全然演技に集中できなかった(笑)。頭の位置からすると座り込んで見てたのかな。キャンデロロの出番が終わってもまだいました。嬉しいけど集中できな(以下略)

フランスの方が続きます。またまた大歓声。マリナ・アニシナ&グウェンダル・ペーゼラ。ソルトレークシティオリンピック金メダルのアイスダンスカップル。私は生で見るのは初めて。
滑ったのはクリスタルケイとのコラボレーション。come back、と歌詞に何度か出てきていたような記憶があるので、久々に日本でのアイスショーに出演する彼等に合わせて選んだ曲なのでしょうか。
やっぱり土曜日の演技はピンと来なかったのですが、日曜日にはすっかりこの曲を滑りこなしているようでした。アニシナがペーゼラをリフトすると後ろの二人組がめっちゃ喜んでた(笑)
真っ赤な髪のアニシナと、昔からイケメンだなと思っていたペーゼラは、実に見目麗しいペアで、しかも大人の醸し出す余裕と迫力があり、フランス国旗が乱舞していたのもよくわかる気がしました。

麗しいスケーターはさらに続く。さっきからずっと黄色い悲鳴があがりっぱなしだね!ジョニー・ウィアー登場!
3月のリボーンガーデンで滑っていたショパンのプログラムでした。日本の強さをイメージしたとか言ってたかなあ。震災のことを指しているのでしょう。
ジョニー、3月よりも更に良かったです。体も絞っていて、去年福岡で見たジョニーとは完全に別人。動きも全然違う。とうとう競技に戻ってくるんだな、とジョニーの本気に感心せずにはいられませんでした。去年新潟で会ったお姉さん、見に来てるかなあ。きっと喜んでるだろうな…。
メイクや衣装もさほど派手でもなく、結婚して落ち着いたんだな、という印象でした。いや、あのガガと比べると何でも地味に見えるだけかもですが(笑)

続いては荒川静香。女性ボーカルの壮麗な曲。衣装もキラキラ光るラインの入った鮮やかな濃紺で、とても美しかった。美しかったんだけど…
彼女の演技は今回も印象が薄い(泣)。ろくに覚えてなくてすみません(泣)
その理由は、彼女の出番の前後に大抵スイスの某さんが滑るので私が集中できないということが一番大きいのだろうけど、彼女の演技にバリエーションが少ないのもあるかなと思う。私がスケートの技術にまったく詳しくないせいかもしれないけど、いつも似たような曲とプログラムな気がする…。そりゃ彼女のスケーティングを活かすにはそういうプログラムが一番なんでしょうが、毎回そうだと正直飽きが…。踊るの苦手なのかな…。
でも技術的にはやっぱり凄いんだと思う。メダルウィナーズオープンも彼女が優勝しちゃうんじゃないですかね。引退して何年も経ってるとは思えん…。前にも書いたことがあるけど、どっちかと言うと競技で見たいスケーターだなと思います。

次はどうせ長くなるので、以下次号。

Fantasy on Ice 2012 in Fukui⑧

※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓

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続いてはブレイクダンサー、ゲブ・マニキャンの登場。映画にも出演したりしてる有名な方っぽいですが、私は出演発表の際に初めて名前を知りました。
銀色の全身タイツに黒いヘルメット。正直怪しい(笑)
いざ踊り始めると、これまた凄まじく怪しい(笑)。しゃくとりむしみたい。子供泣きそう(笑)
でもすごい。見えない吊り糸で操られてるみたい。もちろんブレイクダンス特有?の頭でぐるぐる回転する技も披露。怪しいけど癖になりますねコレ。
途中でプレミア席の客に近付いていく動きがあるんだけど(ここが一番怖い…笑)土曜日と日曜日では向きを変えてました。土曜日夜はちょっと近かったので、だいぶ怖い(笑)。ちなみに土曜日夜に見た演技が一番良かったです。出来云々よりも、上からより横から見た方が楽しめるダンスなんじゃないかと思いました。

さて、本日の重要ポイント第一弾。出演が決まって嬉しかったです、町田樹
昨年に続いてステファンに振付を依頼した町田君。今年はショートプログラム。自分が挑戦したことのないジャンルの音楽で、斬新なプログラムだみたいなことを確か言ってた気がする。きっとこの福井で披露してくれるだろうと期待していたら、3公演ともそれを滑ってくれました。

和風テクノ?何て言うのかなこういう音楽?確かにこれは定番ではないだろうなあ。
やっぱりジャンプは迫力。小柄な体にはキレがあって、変わった音楽をよく捉えてる。ステファンの癖が強かった昨年のドンキホーテに比べると、最初から「町田君そのもの」に思えました。アナウンスがなければステファンの振付だということに気付かなかった人もいるかも。
土曜日昼公演は「なかなか面白いじゃん」と思ってスタオベしましたが、夜公演はいまひとつピリッとしない演技に思え、悩んだけど立ちませんでした。でもやっぱりスタオベすれば良かったかなあ…。うう。
日曜日は素晴らしい出来でした。どよめきとともに一斉に立ち上がる観客。贔屓の選手に対するお愛想のスタオベという印象はほぼなく、みんな立ちたくてウズウズしていたような感じ。この人、すごい。今シーズンが楽しみになるような演技でした。この町田君の演技が火を点けたのか、このあと日曜日公演はスタオベものの素晴らしい演技が続出します。土曜日はスケーターも客席も温まっていない感じでイマイチな出来が多かったので、流れを変えてくれた町田君はお手柄だったんじゃないかな。

重要ポイント第一弾に続いて第二弾がさっそく登場。どうしても生で見たかったスケーターってあとはこの人くらいだったから、出演が決まった時は小躍りしましたよ(笑)
ブライアン・ジュベール

曲はグラディエーター。ってグラディエーターかい!どんだけヤグディンが好きなのよ?!(笑)←グラディエーターは昔ヤグディンも滑ったプログラムで、ジュベールは熱烈なヤグディンファン
マントを羽織って登場するジュベール。…この人、マジで美形なんですけど…。俳優みたいだ。
しかも脱ぎ捨てたマントの下から現れた肉体が、これまた溜息が出るような美しさ。思わず目が釘付けになる鍛え上げられた腕の筋肉。まるで彫刻。本当にびっくりするような美形。イケメンと言うよりは、ハッキリと美形。

なのにその美しい体を覆う衣装は…
ダッセ←強制終了
なんという期待の裏切らなさ!背中がガムテープ貼ってるようにしか見えない!(笑)なんでいつも衣装はこうなのですかジュベールさん。まさか美形過ぎて何着てもダサいというオチですか?いやそんなはずはないと思うんだが(笑)

しかもジュベールさん、氷の上では力強く雄々しい素敵な滑りを見せてくれるのに、氷を離れてスケート靴のまま歩いている姿が、なんというか、
「のそのそ」というか「のたのた」というか「のっしのっし」というか、とにかく何というか、
本当の本当に美形なのにも関わらず、何故か洗練されてないというかなんというか、なんと言おうか、
ジュベール…かわいいんですけど…←感染

はっ、演技のことを何も書いていなかった(笑)
前半は猛々しく、後半は物哀しく切ない、美しいプログラムでした。日曜日は特に良かったです。ジュベールの整った外見もプログラムをより美しくしていたと思います。日曜日は席がまあまあ近かったので、目の前を横切って行った横顔の端正さに思わず息を飲んだほどでした。
もちろん凄まじかったですよ、黄色い悲鳴が(笑)。私もジュベールになら素直にキャーキャー言いたい(笑)

ジュベールウイルスが猛威をふるい過ぎたので(笑)、以下次号。