※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓
第2部トップバッターは田中刑事。おっ、この曲はRISEではないか。サフリデュオいいよね。ジュベールの印象が強い曲だけど、田中君にもよく合ってるなと思いました。
続いては佐々木彰生。今シーズンのフリーのエキシビションバージョンだそうです。やっぱり今年は真面目路線で行くらしい。
選手入退場口付近にバナーを振りまくってる熱狂的ファンらしき人たちがいて、彼もなんだか嬉しそうだった(笑)
トマシュ・ベルネルの登場。何故か頭にはアフロのカツラ。何かやらかす気ですね、間違いなくそうですね(笑)
演技中盤、おもむろにズボンを剥ぎ取るトマシュ。あらわれたのは金のパンツ。
…プルシェンコかお前はー!(笑)
でもプルシェンコは首から下の全身に筋肉スーツを纏っていたが、トマシュはそんなもの着ていないのだ。金のトランクスの下からは重ね着した黒いパンツが覗いている上、スケーターらしく逞しい足は生足。
…目のやり場に結構困るんですけど!ギャグ要素満載のプログラムなのに!(笑)
これが噂の金パンツか。見られて良かったけどまさかこれをやってくれるとは思わなかったわ(笑)。トマシュの芸人…もとい(笑)エンターテイナー魂をひしひし感じる良い出来だったので、スタオベしたかったんだけど…。げっそり…
アフロのカツラはどこかで脱ぐかな、と思ってたけど最後まで取らなかった。いかりや長介の演じるおばちゃんみたいなヅラだった(笑)←年がバレる発言
そう言えばトマシュの演技の間、選手入退場口のカーテンの隙間から誰かが覗いていたのですが、衣装の色からして次に滑った鈴木さんかな?あの金パンツは見たいよね(笑)
そんなわけで鈴木明子。エキシビション用のプログラムでしょうか。白っぽい薄い紫の綺麗な衣裳。
これがもう、本当に素晴らしい演技でした。スタオベしたかったよ。でもまた文句言われる…と思うと辛くて出来なかった。悲しい。
織田信成。福井でも披露してくれた「New York, New York」。
文句なしに素晴らしい演技。この日一番良かったのはこれかも。体が勝手にスタオベしてた。もちろんすぐに座ったけど、本当はもうちょっと長くスタオベしてたかったよ。
織田君とプルシェンコは生で見ると印象が変わるスケーターの双璧だと思う。たぶんそういう人ほかにもいるだろうけど自分が見た中では。彼らの演技は機会があったら是非会場に足を運んでご覧ください。
町田樹。今シーズンのフリープログラム、火の鳥。これが初公開だったのでは?
赤を基調とした、燃えるような色の衣裳。羽根飾りもあしらわれてまさに鳥。
振付もまさに鳥。アシュリー・ワグナーのブラックスワンを振り付けた人が手掛けたらしいけど、鳥の振付が得意な方なのだろうか。なんだか町田君が燃える翼で飛び立って行ってしまいそうである。
町田君って「演技派」なんだねえ。しかも何かに乗り移られる系統の演技派。俳優で言えばテレビじゃなくて舞台、みたいな。
さっきの織田君で思わず立ってしまったので悩んだ末スタオベはしなかったけど、何度も見たくなるような演技でした。どうして各国代表の枠は3つしかないのだろうか。彼が世界の檜舞台で輝ける日が来ることを願ってやみません。
お次は安藤美姫。福井でCrystal Kayとコラボレートしたプログラム「恋におちたら」。おおー、また見たかったから嬉しい。かわいいよねこれ。
でもアラビアのロレンスは滑らないのね、とちょっと残念に思っていたら、福井の旅日記で私が心配していた通りお蔵入りの可能性が出て来てしまった。ご存じの通り、コーチが決まらなかったことを理由に今シーズンも競技に出ないことを安藤さんが発表したからです。しかもショーにもしばらく出演しないという。どうもこの長岡でその決意を固めたらしいので、この時彼女が何を思って滑っていたのか、今更ながら気になるところです。
しかし、ステファンにもコーチの依頼をしてたのか。あれだけ世界中引っ張りだこの彼にそんな時間があるはずもなく、しかも彼の発言から予想するにいざコーチになるとしたら彼はその生活すべてを生徒に捧げなければならないと考えるだろう。そんなことを世界中で彼を待っているファンが許すはずもない。世界はまだ彼自身が氷上に立つことを望んでいる。たぶんこの先何年も。それにステファンにコーチは向かない気がする。少なくとも今の彼には。何十年も経ってみればわからないけれど。でもやっぱり安藤さんのような「手間がかかりそう」な人のコーチは向かないだろうなと思います。ステファンが断るのも道理なのだけど、この長岡でそんなやり取りも交わされていたのかな…、と考えると色々複雑な気持ち。
さあ、誰よりも待っていた人の登場。チャイコフスキーでは邪魔が入りまくったから、今度こそ集中したい。ステファン・ランビエール。
プログラムはこちらも福井と同じく「Puttin' on the Ritz」。タイトルは「リッツホテルを着る=お洒落する」という意味のスラングだそうです。ステファンの演技の内容的にはあんまり関係ないかもしれないですが。
煙草をくゆらすけだるい仕草を結構近くで見られたのが嬉しかった。むしろ目の前通ってったわ。本当に狭い会場。ステファンが歌ってるのもバッチリ見える(笑)
ロボットダンス?も近かった。福井と向きを変えていたみたいです。福井の土曜日夜公演では遠かった振付がだいたい近かったし。
チャイコフスキーはジャンプがちょっと…だったけど、こちらは素晴らしい出来でした。会場が狭いことも手伝って迫力があったし、ステファンが本当に氷の魔法使いのようだった。水を得た魚、と言ったらいいのか、とにかくひたすらステファンの世界。粋で洒落てて、でもほんのちょっとだけ、どこか陰があって。やっぱりこの人の演技にはいつも、求めても得られない何かが存在しているような気がする。そこにこの人自身がいるような気がしている。このプログラムではあまり感じない要素ではあるけど。むしろ諦めて開き直ってる感じ。チャイコフスキーには珍しく陰が全然無くて、陽のステファンを徹底的に味わえるのでそれはそれで大好き。
うーん、うまく説明できないのですが、私はステファンの演技の中にある陰がとても好きなのだと思う。美しいものはいつでもさびしいもの。どう説明したらいいのかわからないけど、本当に美しいものはそういうものだと私は感じるのですよ。とにかくステファンの演技には私が好きだと感じるものすべてが詰まっているのです。降るような星空や宝物みたいな本を見つけた時みたいに。
もちろんスタオベなんだけど、ステファンが向こうを向いてお辞儀をし出したらしぶしぶ座った。悔しかったな…。
入退場口からはける前には、投げキッスを大盤振る舞いしまくっていた(笑)。スイス国旗が相変わらず大量だったのか、良い演技だったし観客の反応が嬉しかったのか。
スタオベの件で消化不良ではありましたが、近くでステファンの演技を堪能できたのはやっぱり嬉しかったよ。
以下次号。