うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

夏休みの遠いさよなら

小学校1年生か、2年生のどちらかだったと思います。私の記憶が正しければ、1年生の時だったはずです。

その年の夏休みの登校日、転校生がやって来ることが告げられました。二学期になったら、女の子が一人増えるそうです。
その女の子は既にこの土地へ引っ越してきていたようで、登校日に姿を見せました。まだ制服が無かったのか、私服で現れた少女は、初めて出会う人々や初めての場所に緊張したのでしょう、教室に入ってこれず、入口で泣いていました。
自分も引っ越してきてあまり間がなく、しかも当時既にいじめられていたはずの(その頃のことをあまり覚えていないのです)私は、慣れない環境がさらに変化することに戸惑いながらも、その子と仲良くなれるかなあ、とぼんやり考えていたような気がします。その頃の私には友達が一人もいなかったのです。

夏休みが終わりました。
二学期の教室に、その子の姿はありませんでした。

急な病のために亡くなっていたのです。

その子の患ったと言われている病気の名前も、悪化した経緯なども当時母から聞きましたが、それらがどこまで正しかったのかは今となってはもうわかりません。噂話の範疇を出ず、それも「悪い噂が大好き」な層により歪められていた可能性がないとは言えません。その可能性が高い気がしないでもないのです。私もまだほんの子供で、母の話を正確に判断することはできませんでしたし、今となってはなおさらです。

でも、その子はもう学校へは来ない。
絶対に来ない。
それだけは、動かせない事実で、唯一の真実でした。

たぶん、2年生の時だったと思いますが、誰かがその子の話を担任に提出する日記帳にでも書いたようで、その子のことを忘れないでいてくれて嬉しいと、担任が泣いていたことを今でも覚えています。そんなに簡単に、人は人のことを忘れてしまうのかと、先生の涙を見ながら私は思いました。

教室の入口で泣いていた少女は、二度と学校へは来ない。
人の命が消えるとはどういうことなのか、6歳か7歳のあの夏に、私はたぶん初めて知ったのです。

未来など当たり前に訪れるものではないと、一種の虚無感のようなものに苛まれながら、今を後悔しないようにという思いに急かされて生きるようになったきっかけが、あの夏だったような気がします。

会いたいと思ったのなら、できる限り早く会いに行った方がいい。
行きたいと考えたのなら、いつかなどと言わずに行動した方がいい。
夏休みが終わるのは、当たり前じゃないから。
二学期が来るのは、絶対じゃないから。
あなたが忘れてしまわない限り、その人が、ものが、生きていた証が消えることはないから。
かすかにでも覚えていることが、生きているものの使命だから。
運命は変えられなくても、覚えていることはできるから。

夏の終わり。風の匂いに秋の足音が聞こえる。
大人になった私には、もう二学期は来ないけれど、秋は今年もまた訪れる。
来年も同じように秋が来るとは限らないから。
ひとつでも悔いを残さないように、生きていきたい。

夏の吹雪と行き止まり

一日中気分が悪く(しかし夕方になるとわりと持ち直す)、ぐらぐらとめまいがし、家にいる時は気分の悪さはあまりないものの体が重くてずっと寝ている…。もう何ヵ月単位でこれが続いてる。

夏バテかと思ったりもしましたが、暑さを我慢するのをやめて(電気代節約のため何年も保冷剤だけで耐えていた)素直にクーラーを使い始めてもこの状態。
お金が全然なくて、70円くらいのポテトチップス一袋で1日過ごしたりもしていたが、さすがにそれがずっと続いてるわけでもないしなあ←いくらなんでももちません

色々ありすぎで、もう対処しきれず体がついていかないのだろうか、なんて遠い目になる今日この頃。

しんどい…。

半年後の世界が、どうか穏やかであるように

まだ真偽のほどははっきりしていないようだけど、リプニツカヤが引退と聞いてびっくりしています…。まだ10代だったよね…?
拒食症という話が本当であれば、しかもそれが引退しなければならないほど深刻であるということならば、確かにオリンピックどころではないし、とにかく健康を優先して欲しいけれど、あの美しいスピンがもう競技で見られないのかと思うと…。シンドラーのリスト、印象的なプログラムでした。

ソトニコワも怪我の影響で今シーズンの試合には出場しないと明言されたようですね。競争の激しいロシアの女子、有力選手がひしめいているとは言え、団体と個人でソチの金メダルに輝いた選手たちが平昌に姿を見せないとは…。金メダリストがそのまま引退したり、休養という名の実質引退状態に入ったりすることは珍しくはないけれど、二人ともまだ若いだけに残念です。

しかし、団体のメンバーには出場の可能性のある選手もいるはずかと思いますが、個別の金メダリストのうち、確実に平昌にも出場しそうなのはもしかして羽生君だけ…?デイヴィス&ホワイトは確か平昌には出ないと宣言してたはずだし、お子さんが生まれたばかりのヴォロソジャール&トランコフは正直厳しいだろうし…。寂しい。
トリノからバンクーバー、そしてバンクーバーからソチは、有力選手の顔触れがあまり変わらなかった気がするけれど、ソチから平昌のこの激変ぶりは…。私、フィギュアスケートを真剣に見るようになったのはソルトレイクシティーオリンピックがきっかけですが、あの時からずっとオリンピックに出場し続けていたプルシェンコが、ついにこの春引退を明言したため、真剣に見るようになってから初めての、プルシェンコのいないオリンピックが待っているわけです。それだけでも、何だか異世界にやって来てしまったような感覚。そうか、プルシェンコの宇宙から別の宇宙に我々は移動したのだ←意味不明

オリンピックの金メダリストが、次のオリンピックまでほとんど競技を休むことなく出場し続けて連覇を目指す、という状況が、少なくともソルトレイク以降羽生君以外に記憶がないため(もしいたらごめんなさい)、寂しいも何もこれが普通で羽生君が特殊な例なのかもしれないけれど、それだけに、羽生君が当たり前のようにこの4年の間にやっていたことが、しかもあれだけの成績を残し続けてきたことが、どれだけ貴重で、ファンにとってはどれだけ幸せなことだったのか、しっかり胸に刻んでおかないといけないと思いました。羽生君の強烈な人気の出方にはいまだに現実ではないかのようにびっくりしているけれど、容姿が整ってるとかそういうこと以上に、選手として我々の前に姿を現し続けているからなんだろうな。そしてそれは、簡単なことではないらしい。規格外の選手だからこそ、規格外の人気も出たのでしょう。

平昌まであと半年。いや半年を切っているのか。どうかこれ以上、怪我や病に苦しむ選手が増えることなく、無事に開催されて欲しいと願うばかりです。

3年前の君の若さは3年後の君の強さ

お題「24時間テレビ」

ここ数年、チャンネルを合わせることにしているこの番組。理由はたったひとつ。羽生結弦選手が出演するからである。そうでもなければ、とりあえず流していたとしても積極的に見ることはないでしょう。

昔は時々見てたし、歌詞を募ってサライを作った時のことも覚えているが(年がバレますねうっひゃーい)、番組のコンセプトが成長するにつれて鼻についてきたような気がする。
感動させるために作られた感動、には白けちゃう方なんだよなあ。もちろん感動したい人がいるから感動させる番組を作る必要があるというのもわかるんだけど。結局需要と供給だから。
そもそも、人間というものは自分よりは地位が下だと思い込める存在を常に作って、自分の自尊心を保たないと生きていられない生物なんだな、と常々思っている。どんな綺麗事言ってる奴も皆同じだと思う。頑張ってる人なんていくらでもいるんだけど、自分が無意識に優位に立てる、そう思い込んでる相手が頑張ってることが大切なのであって、誰でもいいわけじゃない。まずそこがおかしいし、結局それって相手に対する敬意など何もないということである。それがもっと悪意をもって行われた時に、それは差別とか偏見とかいじめとかいった言葉に名前を変えるのだろう。ここでは感動という言葉にすり変わっているわけだけど。
でもそうでもしないと、実態を伝えられないという事情を抱えた例もおそらくはあるはず。だから全面的に否定はしない。たとえ綺麗事にしかならなかったとしても、何もしないよりはずっとマシ、という場合も多々あるだろうから。一方的に否定してる人の心の中にも、きっと本音では「そういったもの」を求める黒い本音があるはずだ。まずそれを認めなければ、何も変わりはしないだろう。所詮皆、偽善者として育つように教育されてきたんだから。

そんなわけで、そこまで真剣に見たりはしませんが、ギャースカ拒否反応を示すのも何か違う、という冷めた気持ちでとりあえず垂れ流してる昨今。24時間ずっと同じ内容が流れるわけじゃないですし。

今年のテーマは「告白」だそうで、羽生君は喘息患者であることを初めてテレビで告白する、という触れ込みだったが、確かに一般的にはそれほど知られてなかったのかもしれないけれど、それでもかなり有名な話じゃなかったっけ、ソチで優勝した時も総理大臣とそんな話してたよな?と首をかしげてしまった。テレビ的にはそういうことにしておいた方が色々話が早いんでしょう…。

このブログでも何度か書いてるけど、私は赤ん坊の時から小学校の高学年か中学生くらいまで(よく覚えてない)アトピーを発症していて、赤ん坊の頃などは髪の毛が抜けてほとんど禿げてしまうほど酷かったらしく、この子は将来絶対に喘息になります、と宣告されていたようです。結局喘息を発症することはなかったのだけど、普通の人よりはずっとリスクが高かったというのは事実なので、羽生君の話は決して他人事ではないと思って聞いていました。今でも各種アレルギー症状に悩まされることは少なくなく、もうそれが普通のことになっているとは言え、時々凶悪にかぶれたりするとやっぱり辛く、競技中に羽生君の唇が紫になっていたり、アルコール消毒でかぶれたなんて話を聞くと、喘息の苦しみはわからないけれど、少なくともアレルギーのしんどさは多少なりとも理解できるので、過剰に心配してしまったりすることもありました。

でも羽生君は、それは自分にとって普通のことだって言ってましたね。そう、確かに病気は辛いけど、でもそれも含めて個性であり、その人自身。健康だから普通なわけでも、病気だから特別なわけでもない。もちろん、配慮しなきゃいけないことはあるけれど、でも、個性が違うだけで皆同じ人類。
もしかしたら羽生君は、特に深い意味はなくその発言をしたのかもしれないけれど、でも羽生君の口から自然にその言葉が出てきたことは、とても大きいと思った。私のようなただ人が何を言っても耳を傾ける人はいないけれど、羽生結弦が口にする言葉には多大な影響力がある。色々批判の多い番組だけれど、今年羽生君が出演したことには、かけがえのないものがあったのではないかと個人的に思います。

そして番組の目玉のひとつであったであろう、羽生君の演技。3年ぶりの「言えないよ」。そうそう、これカメレンゴの振付なんだよね。しっかり名前がクレジットされるあたり、なかなかやるな日テレ。

このためだけに郷ひろみが埼玉のアイスリンクまでやって来て生歌も披露。3年前のファンタジー・オン・アイスでは、喉の調子が良くなかったらしく本気のひろみの歌唱が聞けなかったが、彼もその時のリベンジが出来たのではないだろうか。いい歌だよなこれ。

肝心の演技ですが、3年前は彼の全力の青さを眩しく受け止めるとともに、もう少年・羽生結弦の演技を見る機会は残り少ないのだろう、と過ぎていく時の速さを噛み締めたものでした。3年経って、確かにもう、少年の羽生君はあの幕張のリンクに置いてきてしまったけれど、全力の羽生君は、むしろもっとパワーアップして戻ってきたように感じ、わりとポカンとしながら見てしまいました(汗)。

これショーで跳ぶジャンプ構成じゃねえええええええええぇぇぇぇええええ←エコー

スケート選手としての道を歩んでいる少年に、どうせなら目標となるような技を見せたいという、羽生君の気持ちはわかるのである。少年が練習中のトゥループと、少年が好きだと言った羽生君のトリプルアクセルアイスショーでもバンバン高難度ジャンプを跳びまくっている羽生君のことだから、別に驚くことでもなかったかもしれない。

だが。だがそれでも。それでもである。
なんっじゃああああの美しい4回転トゥループは!これ加点いくつつくんだよ!しかももう一本。さらに伝家の宝刀トリプルアクセル。コンビネーションこそなかったが、ほとんど競技ですがな。しかもビールマンスピンまで。一切の手抜きなし。私があの少年だったら泣きながら土下座してるぞこれ(笑)

22歳になった、氷の世界の若武者。フリルの印象が強い羽生君の衣装としては、わりと男っぽいシャツだけど、3年前よりもよく似合っていた。その情熱を氷に叩きつけるかのような青い演技は、包容力のある青年のそれに変貌していた。それは大人の男の愛と言うよりも、自分に憧れる少年スケーターへの暖かい眼差し、といったものだったように思うけれど、3年前に感じた、歌と本人の間にあるアンバランスさは、もうどこにもなかった。それは、ひたすらに上昇する若手だった羽生君も、もう次の世代へバトンを渡す側の年齢に差し掛かっているという事実でもある。あとどれだけ、選手としての羽生結弦を、我々は応援できるのだろう。時は流れるばかりで、決して元には戻らない。後悔だけはすまいと、改めて誓った。

至福の時間だったアイスショーは終了。余韻に浸っている我々視聴者を衝撃が襲う。2回転トゥループの練習中である少年にかけた羽生君の言葉。

「あと2回転回れば4回転だから」

なんかさらっと鬼みたいなこと言ってるんですけどーーーーー!!!

そういや少年との練習中にも「一生懸命キュッてやれば跳べる」とかなんとか、わかるようなわからんようなアドバイスをなさっていた。ああ、なんか思い出すんですけど。4回転ジャンプは4回回って降りるだけ、とかなんとか言ってた人がかつていたような。家電にやたら詳しい人だったような!←笑

いやいやわかるんですよ、遠い遠い目標に思える4回転ジャンプも、あと2回回るだけなんだって。その2回に気の遠くなるような努力が必要なのだとしても、でもたったの2回でいい。羽生君も少年の年頃にはきっとまだ4回転なんて遠い世界の話だったはずだけど、でも日々の積み重ねで今がある。すごく難しいよ、って言われるよりも、あとこれだけでいいんだよ、って言われる方が、ずっとずっとイメージしやすいしモチベーションも上がる。

だがそれでも!それでもやっぱり爆笑するしかないわ!(笑)もうホント、清々しいくらいのSですね(笑)。
個人的に、今年の流行語大賞は2017年四大陸選手権における羽生結弦氏の「金が欲しい!金が!金くれ!」でほぼ決まりでしたが、ここに来て超有力候補が現れてしまった。ああでも、スケートシーズンの区切りとしては6月末で年度が変わってるっけ。それなら問題ないか?…って、このへんすべて私のひとりごとなんでお気になさらず(笑)

そんなこんなで、今年の24時間テレビは終了したわけですが、羽生君ファン的に、24時間テレビの本番は実は「news every.」。ナレーションやらテロップやらをある程度カットして再び演技を流してくれるので、最悪everyだけを見てもいいくらい。今年も本編では流れなかったエピソードも含んだ素晴らしい編集。2年前の「花になれ」はeveryで流れた映像があまりにも素晴らしくていまだに忘れられない。あの時の演技はそもそもが素晴らしく、24時間テレビの方だけど、羽生君が巫女みたいで神々しくて、初めてフィギュアスケートを見て感動した、と熱っぽく語ってくれた人もいたっけ。吐く息まで幽玄の世界のようで、あれはホントに美しかった。

何だかんだとフィナーレは見ましたが、陸上部出身でまだ若いブルゾンさんはまあ無理のない方の人選だったのでは。サライ大合唱すれば何だかんだ言って「まあいっか」な気分になるのであの曲はすごいと思います。いつか羽生君がこの曲で滑ったらどうしよう。これより「昴」の方が似合う気も…。って、わけのわからんことを言い始めたところで強制終了(笑)

その瞬間だけは炎の欠片を星と呼べるのなら

お題「花火」

花火を見る目的で何らかのイベントに行ったことって、もしかしたら無いかもしれない。子供の頃にはあったかもしれないが全然覚えてないし、成長してからはまったくない。毎年楽しみにしている花火大会はあるが、いわゆる花火大会会場まで出向くわけではなく、遠くから楽しめる場所でひっそり楽しむ、というスタンスですし。
ご家庭用の花火も大人になってからはほぼ遊ぶことはなかったし…、となると書くことがないので(汗)、今回は違う切り口で記事を綴ってみようと思います。

という訳で、花火が物語の重要な要素になる作品について語ってみることにしました。
今回取り上げる作品は、手塚治虫先生が残した、最早説明不要であろう漫画界の大傑作、『ブラック・ジャック秋田書店少年チャンピオンコミックス版13巻のラストに収録されている、『六等星』。
傑作の多い『ブラック・ジャック』のエピソードの中でも、3本の指に入るくらい大好きな話です。

あまりにも有名な漫画なので、ネタバレに気を付けるもなにも今更では、という気がしないでもないですが、できるだけ核心には触れないように書いていこうと思います。でもネタバレになる可能性が高いので、気になる方は以下を読まないでください。

孤高の天才外科医、ブラック・ジャック。彼はある病気から救い出し、養女として育てていると思われる少女・ピノコと、花火大会を見物しています。美しく打ち上がる花火を無邪気に喜ぶピノコ。しかし、突然の暴発事故で、花火大会は中止になってしまいます。
その帰り道、花火より夜空の星の方が綺麗だと言うピノコ。星の名前をブラック・ジャックに尋ねるうち、ある小さな星に目をとめますが、そんな星は知らないと返されてしまいます。しかし、小さく見える星も実は遠くに在るだけで、本当は明るく輝く一等星よりもずっと大きな星かもしれないと前置きし、その六等星のような人物として、彼はある医師の話を始めるのでした…。

冒頭の花火大会が物語の伏線になっています。ブラック・ジャックが語る、医師として素晴らしい実力を持ちながらさっぱり出世していない人物、椎竹先生は、まったくメインではない漫画の登場人物としては、史上最強にカッコ良く、尊敬に値する人物だと思っています。そしてそういった人物の才能や実力を見抜き、チャンスを与える人間の存在がいかに重要であるかということも、この作品は示唆しています。下手な道徳の授業を受けるより、この物語を読んだ方が、絶対に人生において得るものは大きい、そう言い切ってしまえる程の名作です。『六等星』というタイトルも素晴らしい。機会があれば、是非読んでみてください。

『六等星』以外の2本の指は、『報復』と『犬のささやき』かなあ。後者は同意を得られるかあやしいが(汗)。でも『二つの愛』も最高だし『えらばれたマスク』も好きだし、そうだそうだ『幸運な男』を忘れちゃいけない!
…なんて言ってると5本でも足りないんだよねえ(笑)。たった20ページほどの枚数に、凡百の作家が一生に一度描けるかどうか、という傑作が詰め込まれ、それがいくつも存在しているというのがこの『ブラック・ジャック』なのですから…。まさに天才の仕事。
『六等星』が収録されている13巻は特に名作が多いように思うのですが、『身の代金』という作品も実はとても好きで、読むたびに泣いてしまうのだった…。感動するような話じゃないんです、でもこの話を読むと涙が止まらなくなるんだよ。『死への一時間』のラストもいいよね。

ファン以外はおいてけぼりになってきましたが(汗)、好きなブラック・ジャックのエピソードを語るだけで1、2ヶ月分更新できそうなくらい大好きな作品なので、今後少しずつ書いていこうかなと思っています。まずはブラック・ジャックとの出会いについてからかなー。気が向いたら書きますので気が向いたら是非読んでいただければ嬉しいです。

…花火関係なくね?と思った皆さん、多分それ正解(汗)

電池が切れるまで同じ事を繰り返さなければならないおもちゃを店頭で見かけるのがこの世でいちばん悲しかった

この暑さも多分に原因だと思うのですが。

とにかくだるい。体が重い。何にもしたくない、というかできない。

元々あまり体力がなく、子供の頃は朝礼の時間に立ってられないこともよくあったし、頭が重くてすぐに横になってばかりでした。
すぐに横になってばかりなのは今も全然変わってないのだが、大人になってから実は以前に比べて随分体力がつきました。実家を離れてからは早寝早起きの生活リズムになり、仕事に出ることで多少健康的になったようです。実家は物だらけで日も差さず、なんというかその他色々ありましたので…。うん…。

しかし、私が色々事情を抱えていることもあって、このところとみに体力が落ちてきました。というか体が言うことを聞かない。何かひとつ行うにもとんでもなく時間がかかり、あっという間に1日が終わってしまう…。

実家を離れたばかりの頃は、週末になると掃除をし、月に2度は週末を実家で過ごす元気もありました。4年くらい前までだろうか、休日の午前中にはラジオを聞きながら洗濯などの家事を済ませ、あとは自分の時間を満喫するというリズムで動けていた時期もあった。
しかし今はどうであろう。家事をするのがとにかくしんどい。しなきゃどうしようもないことはやるけど、ものすごく実行まで時間がかかるし、しなくていいことは結局やらなかったりする。

うん、まずい。明らかにまずい。

ちゃんと動けてた時と今のように体力がなくひたすら寝てる時期の違いは何なのか考えてみた。そう言えば、前述したようにそこそこきちんとやれてた時期は、貧乏だったり家族のことで頭を悩ませてたりという基礎的な問題は解決してなかったものの(子供の頃からずっとなので基礎的)わりと毎日楽しく暮らしてた気がする。仕事もそれなりに楽しく行ってたし、職場に話し相手もいたし、友達と遊んだり買い物したり、スケート見に行きまくったり、自分なりに充実していた。そんな時期は自然と体重も減っていた。そう言えばそうだ。だから体も軽かった。

しかし今は…。まだ標準とは言え体重は増えて体も重い。てか体重関係なくたぶん重い。仕事に行こうとすると吐き気に襲われてみたり、話し相手はひとりもおらず、休みの間は一言も口を利かないこともざら。肉も魚も高くて食べられず、安価な炭水化物ばっかり。料理する元気もない。とりあえず空腹が満たせれば味だの栄養だのなんてどうでもいい。買い物にも行けない。スケートもろくに見に行けない。何年もそんな日々が続いている。

元々、何で生きているのかさっぱりわからない、子供の頃からその感情とともに生きてきた人間ではあるのだが、ことさらに、これって生きてる意味あるのかな?と自問自答する昨今。もう疲れたよドラえもん。そうだ、たぶん私はとても疲れている。

限界なんだ。

でも、その声は、どこにも誰にも、届かないんだ。
もう、届けようとも思わない。悲しい思いをするだけだから。
ひとりで自分の世界にこもっていれば誰も傷付けないし、傷付かない。
それがいいこととは思わないけど、仕方がない。

夏が終われば、少しは体力が戻るだろうか。
本当はきっと動くはずなのに、動かない体がうらめしい。

氷上の覇者、さもなくば銀河の覇者

今さらですが、羽生君の今シーズンのプログラムについてひっそりと。

昨シーズン終了の時点でうっすら思っていたことは、ショートプログラムはおそらく変更だが、新しく作成するのではなく過去のプログラムを焼き直すだろう、ということ。

羽生君はここ数シーズンショートプログラムを持ち越して滑り込み、2シーズンかけて完成させている印象がある。実際、その作戦はソチオリンピックシーズンでも功を奏している。それで行けば昨シーズンのプリンスは持ち越されるはずだったが、あのプログラムはオリンピックシーズンのプログラムとしてはふさわしくないように感じていた。しかも手痛いミスが多く発生し、いいイメージも持てなかったように思う。非常に盛り上がるし、羽生君の俺様系プログラムは個人的に大歓迎なのだが、それでも今シーズンのプログラムとして選ばれることはないだろうと思った。

そうなると、新しいプログラムが作られるのか、という話になるが、昨シーズンどうも成功のイメージのなかったショートプログラムを新たに作成し、本人にフィットするか、ジャッジに評価されるかを探るには、1シーズンでは短すぎる。羽生君の背負っているものはあまりにも大きい。彼は負けられないのだ。正直、見ている側からすればいい演技であれば何位だって構わないのだが、演技をする側にとってはそうではない。前オリンピックの覇者として、彼は絶対に結果を残さねばならない。そんなのどうでもいいんだよ、楽しく滑ってくれたらそれでいいんだよ、とつい我々は言ってしまうが、それは無責任な外野の呟きでしかない。

で、結局どうなるかと言うと、過去のプログラムを再び滑ることになるわけだが、さすがに3シーズン同じものを滑ることはないんじゃないかなあ、と思っていた。そこで私が考えたのは、フリープログラムをショートプログラムに焼き直すという作戦であった。たとえばSEIMEIはどうか。あれは実に羽生君に似合う、おそらく羽生君以上に滑りこなせる人物はいないプログラムである。ショートサイズにするということは結局別のプログラムになるということかもしれないが、当時の世界最高点も叩き出したイメージのいいプログラムであり、もう一度見たいと思っている人もおそらく少なくはなく、選択肢としてはそう誤りでもない気がした。もちろんこれは私の勝手な妄想でしかないのだが。そう、私がもう一度SEIMEIが見たかっただけですごめんなさい(笑)。

そして今シーズン、蓋を開けてみれば、まさかのバラード3シーズン目。
…結構びっくりした。そう来るとは。しかし、結局それしか選択肢はなかったように思う。
バラードは「綺麗な羽生君」を堪能できるプログラムだが、彼のうちに潜む激情が顔を覗かせても違和感のないプログラムでもあり、羽生君としても滑りやすいのかもしれないと感じることはあった。ショートプログラムでの失敗は許されない。これまでの羽生君であればいくらでもフリーで巻き返していたが、これだけ4回転ジャンプや表現に長けた選手がひしめいていては、もうフリーだけに頼るのはあまりにも心もとない。バラードは非常に難易度の高いプログラムに思えるが、しかし現時点でのショートプログラムにおける世界最高点を保持しているのはこのプログラムであり、羽生君はほぼ完全にこのプログラムを体に染み込ませているはずだ。今更振付やジャッジの評価等で悩む必要もなく、ただひたすらジャンプの完成度だけ磨いていける。絶対に勝つためには、これが最適の選択肢だったと言えるだろう。もちろん、実際に試合が始まってみなければ、そう言い切れるかはわからないところだが。

そしてフリープログラム。ショートプログラムは早い段階で発表されていたが、フリーは今月の公開練習まで秘密のベールに包まれていた。ショートプログラムが過去のプログラムの持ち越しであったことから、フリーは新たに作成されるのであろうと考えていたが、こちらも蓋を開けてみれば、バラードと同じシーズンに使用していた「SEIMEI」だった。
びっくりした。びっくりしたと同時に、納得した。そうだ、これしかない。

ショートプログラムについての記述で散々持論を述べた通り、絶対に勝つためにはおそらくこれがベストの選択肢である。新たにプログラムを作るということはリスクが伴う。もし彼には「合わない」プログラムだったら?修正している時間はない。その暇があるならジャンプの精度を上げることに時間を割いた方が、少なくとも今シーズンだけは結果に繋がるように思える。1点でも多くもぎ取らなければ勝てない。
もちろん、過去のプログラムということで飽きられてしまうとか、これまで以上の滑りをしなければ評価されないだろうとか、かつて世界最高点を叩き出したプログラムでありそれを超えることが暗に要求されるという、とんでもなく高いハードルまで課される、等といったリスクもあるわけであるが、それでも、2015年のあのシーズンを戦ったこれらのプログラムを滑る方が、より確実に勝てると踏んだのだろう。私もそれは間違いではないように思う。

何よりも「SEIMEI」というプログラムは魅力的でありすぎる。誰が滑ってもいいわけではない。羽生結弦が滑るからこそあのプログラムは強烈な魔力を発生させるのだ。
何故オリンピックシーズンにこれを滑らなかったのだろう、勿体ない、と実は思っていた。何故かと言われても、オリンピックシーズンに滑るにはリスクのあるプログラムだからなのだが。題材が思いっ切り日本、しかも陰陽師というマニアックさ。果たしてジャッジに理解されるのか。そんなリスキーな題材をいきなりオリンピックシーズンにぶつけてくるのはあまりに危険である。そもそもオリンピックシーズンでなくともリスキーであった。
しかし、このプログラムは結局世界最高点を叩き出した。芸術面でも評価されなければあり得ないことだ。陰陽師が何者か等といったことはどうでも良かったのかもしれない。そもそも我々日本人であっても正確に理解している人は少ないだろうし、外国の人にとってみれば、「ニンジャ」「ゲイシャ」「フジヤマ」的な、漠然とした日本のイメージと大差なく受け入れられるものだったのかもしれない、ちょっと説明が難しいがそんな風に感じた。
何より、そんな小難しいことなど吹き飛ばすほど、羽生結弦という人物そのものがプログラムに説得力を持たせていた。
透き通る白い肌、リンクに映える漆黒の髪、相手を射抜く切れ長の瞳、細くしなやかな体躯。これほど日本人そのものであり、日本人らしい美しさに溢れた男子選手はかつて存在しなかったのではないか。彼が和のテイストに溢れた音楽と衣装に身を包んでいるというだけで、そこには日本の文化そのものが拡がる。いちいち理解などする必要がない。
しかも、その可憐とも言える容姿とは裏腹に、彼の内には修羅が棲む。その修羅が鎌首をもたげたとしても、このプログラムにおいては違和感がないどころかプログラムにますますの凄みすら持たせる。京の都に巣食う魔を調伏する陰陽師。その鋭い眼光に射抜かれただけで、低級な魔物であれば消滅してしまうだろう。
まるで漫画である。ファンタジーだ。しかしこの二次元っぽさこそが羽生結弦のほかにはない武器のひとつなのである。少年漫画の主人公のような性格や運命の持ち主である上に、現実離れした美しい容姿。本人の存在がそもそもファンタジーである。初めてSEIMEIの衣装に身を包んだ羽生君を見た時、あまりの違和感のなさっぷりに「成長したリアルハク様」などとほざいたものだが、その後「皇昴流」と言われているのを知って「それだあああああああ!」と膝を打ちまくった(笑)。そう、彼は日本が誇るオタクカルチャーの申し子。言うなれば、本人が憑依してる勢いの、死ぬほどレベルの高い安倍晴明のコスプレ。それを可能にする素質を現時点では世界最高に保有する稀有すぎる人物。まさに日本の宝。
…嬉々としながらイヤホンについて語る羽生君は欠片のオーラもないただのオタクだが、その青年が氷の上ではあれだけの怪物になるという凄まじいギャップ。そりゃ、人気も出るだろう。こんな選手は今までに存在しなかった。少なくとも私はそう思う。

延々と語りまくってしまったが(汗)、要するにこのプログラムは、あまりにも羽生君に似合っているのである。羽生君の特質をすべて捉え、しかも最大限にそれを引き出せる。フィギュアスケートというスポーツにおいては、こういった要素は決して馬鹿にできない部分である。どれだけ技術的に優れていても、魅力に欠けた心に残らないプログラムでは、「伝説」は作れないのだ。

しかもである。慣れたプログラムということで、ここぞとばかりに思いっ切りレベルを上げてきたジャンプ構成。あの美しいトリプルアクセルリカバリー用にするなんて。何言ってるのか全然わかんないんですけど!さすがジャンプの変態!←褒めてます
しかしトリプルアクセルを2本跳んだ上で4回転ジャンプを5本跳ぶには、現実問題としてもう1本4回転の種類を増やさなければならない。ライバルたちの動向によってはそれもあり得ない話ではないだろうが(かつて報道番組で流れた4回転ルッツの出来からしてもいつ実戦に投入してきたとしてもおかしくないと思った)、だがやはりリスクは大きい。超難易度の構成を確実にノーミスで滑り切ることの方がおそらくはより勝利に近い。そして世界最高点の更新も視野に入れているかのような発言。ぜんっぜん守りになんか入ってない。どれだけ攻撃的なんだ。彼は勝ちにきている。勝ちたいとはっきり言っている。そこが彼のたまらない面白さだ。もちろん、前述したように試合が始まってみなければどうなるかはわからないことだが、彼の作戦は基本的に間違っていたことがない。常に先を読んでいる。スポーツ選手のファンであることの基本は「その選手を信じる」ことにあると思っているが、そういう意味で彼ほど安心して信じられる人物もいない。強いはずだ、と改めて思った。

昌磨君が「4回転を5種類入れる」などという、あなたは世界でも征服するのですか?と土下座しながら聞きたくなるような超攻撃的な宣言をしており、今シーズンも宇宙大戦争は避けられそうにありません。我々はいつの間にか少年ジャンプの世界で暮らしていたらしい。既に緊張で吐きそうですが(←早すぎ)今シーズンが非常に楽しみです。誰か!平昌に私を!私を連れてってくれ!言っておくが生活に困窮するレベルに金はまったくないぞ!←行けるかああああああ

つかず離れずが心地いい

お題「夏服」

もう半年以上、いやもしかしたら1年くらい、まったく服を買っていません。買うお金がありません。何年も何年も貧困状態が続き、節約に節約を重ねて何とか生きてきましたが、この1年ほどは本当に絶望的な状況で、食べるものにも困ることも少なくなく、もはや生活の基盤すら保ててません…。
でも「死にたい」って言ったら「暗いことを言うな!」って怒られちゃうんだよな。思い詰めてる人間のことを黙って見てるだけなのは死ねと言ってるのと一緒では?と常々思うのだが。助けを求める声に応じたら自分も助からないっていうんならわかるけどさ。
両親に、兄弟に、恋人に、伴侶に、子供に、常に誰かに頼って生きてきた人たちには、頼っているという自覚もなくそれが当たり前で、誰にも頼れずにもがき続ける人の存在が理解できないと言うか眼中にすらないのでは?と思う今日この頃。自分のごく身近にもいるので、認識のあまりの違いに時折愕然とします…。
毎日「助けて」の3文字しか書いてないブログを3日くらい更新し続けたら、さすがに誰か察してくれるんじゃないかなあ、なんて考えたりホントにそれを実行しそうになったり、最近ヤバい。ネタにして笑い飛ばして何とかごまかしてきたけどなんだかごまかせてないとかマジでヤバい。健康で文化的な生活ってどこに落ちてるんだろう?雲の向こうかな?海の彼方かな?←ヤバい

すみません、猛烈に脱線してしまいました。どこが夏服の話なんだよ(笑)
というわけで本題に戻るというか入る。

私は夏が大の苦手で嫌いですが、夏物の服は好きです。何故なら、かわいいデザインのものが多かったり、軽かったり、肌触りが良かったりするから。見た目にも感覚的にも着心地がいいのですね。
デザインについては単なる私の主観かもしれないが、軽さや肌触りについては同意も得られるかなあ。暑さに対応するため当然生地は薄くなるし、汗を大量にかくことから不快感が生まれにくい生地が使われてることが多いんだろうなと思うし。

そう、冬物はなんであんなに重いのか。コートなんて着込んだ日にゃ重さで肩がこる…。洗濯物もかさばるし全然乾かない(笑)。その点夏物は音速で乾くし、洗濯物にまとわりつく太陽のにおいみたいなものが心地良かったりもする。

しかし夏は夏である。いくら夏用の服とは言え、暑いものはやっぱり暑い。ピッタリした服も好きなのだが、汗でべったり体に張りつくと非常に不快…。
なので、あまり体に触れず風が通りやすい服を好んで着たくなる。結論を言うとワンピース。しかも相当ゆったりしたやつ。ガボッとかぶれるくらいのやつ。レギンスやストッキングを履かなくても問題ないくらいのロング丈がベスト。夏のストッキングはどうしてああも不快なのか。生足でも失礼には当たらないみたいな法律はできないものか(泣)。いつも音速で破れるし、費用もバカにならんのですけど(泣)

しかしそういうゆったりワンピースを着ていると言われることがある。

「ものすごくデブに見える」
「妊婦さんみたい」

余計なお世話じゃボケエエエエエエ!
特に男にこれを言われた時には「なんでお前の趣味に合わせなきゃいけねーんだよ」とか心の中でこっそり思います。見た目なんか気にしてる場合じゃないんじゃ。とにかく暑いんじゃ。暑くなかったら違うの着るわ。文句は夏に言ってくれ夏に!

無茶苦茶ですか、そうですか。うんそうかもしれない(笑)
しかし私があんまり体に触れない服がいいとか考えちゃうのは理由があって、子供の頃酷いアトピーで、夏になると肘や膝の裏が汗でグズグズになり、たまらなくかゆくて痛かった苦しい記憶が染み込んでるからなんですよね。布が触れるだけでもつらいのよ。かゆさや痛みに耐えながら学校の授業受けるのは大変だった。あれで随分我慢強くなったんじゃないかとうっすら思う。
大人になってアトピーは治ったが、時々猛烈にあせもができて大変つらい(泣)。真冬に熱が出てこたつで寝てたら猛烈にあせもができた、ということもいまだにある(泣)。こたつによるあせもは毎年必ずできてるような。ってそれただのアホだから!(笑)大人になってもあせもってできるんだね、知らなかったよ…。

今年の夏はまったくバーゲンにも行けぬまま終わろうとしております。クローゼットの中は10年以上前に買った服と頂き物の服が大半。ここ数年で買った服はたいていバーゲン大特価1000円くらいで、元々が安いからすぐ傷んで、長年活躍することなくクローゼットを去っていくのだった…。今いちばんのお気に入りは何年か前に980円くらいで買ったゆったりワンピースです。ものすごくデブに見えます。だから人に会う時は基本着ないけど(泣)。
ああ、この猛暑は一体いつまで続くのか。せめてもうちょっとピッタリしたワンピースやカットソーでも不快さを感じず着られる気温になって欲しいものです(泣)

Fantasy on Ice 2014 in Makuhari⑭

※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓

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土曜日の夜公演終了後はAさんと会場周辺で夕食をいただきました。でも夜はあまり食べないのでサラダのみ。店内は同じものを見に行ったらしい人でぎっしり(笑)。
レジの近くに夢のようなガチャガチャがあったのでついついチャレンジ。うさぎのマスコットのガチャガチャ。つぶらな瞳のネザーランドをゲット。素晴らしい。…いい大人ですけど何か?←開き直りまくり

スポーツ番組をチェックしてから(でもショーの様子はほとんど流れなかった)就寝。起床後朝食へ向かったら、日曜日の朝だからか混んでいて、しばらく廊下で待つことに。
順番が来たので中へ入る。やれやれおなか空いた。夜食べない代わりに朝はガッツリ食べるのです。
それなりのホテルの常で、ここもオムレツをその場で焼いてくれました。でもここは今まで泊まったホテルにはなかったサービスがついておりました。
焼き上がったオムレツに、ケチャップで絵を描いてくれるのです!
私はキティちゃんに「morning」のメッセージ入り、Aさんはミッフィーに「ごゆっくり」のメッセージ入り。かわいいんですよこれがまた。これ子供喜ぶだろうなあ。…大人だけどめっちゃ喜びましたが何か?
でも私の前に並んでた人には渋いトンボの絵だったので、きっと人を見て何を描くか決めているのだろう。…キティちゃんがふさわしいと思われたということっすね(笑)

おなかいっぱいになったので部屋でくつろぎつつ、手紙を清書。書き上がる頃にはチェックアウトの時間。良かった間に合った。
確かこのあとの日曜日公演だったと思うけど、ホテルから会場までの道のりで、駅で見かけたダフ屋に再び遭遇する。どうやらまさに取引中らしく、札束を握り締めている。交渉が成立したのかどうかはよくわからないけど、ダフ屋の商売に協力するのは是非ともおやめください。本当に行きたい人がチケット取れなくて困っています。

日曜日公演終了後は荷物を預けていたのでいったんホテルへ戻りました。まだ時間があったので、せっかくだから有名だという某ホテルのパンケーキを食べようと、とりあえずラウンジへ。
ロビーがとあることで少々通行困難になっており、大変困った。ちなみにホテル側の問題じゃありません。ホテルの人も大変だな…。

しかしやっとの思いでたどり着いたラウンジではパンケーキを扱っていないと言う。同じ階にあるレストランで食べられると聞いてそちらへ移動。
しかーしここではなんとパンケーキ売り切れ。がーん。だが最上階のラウンジなら材料が残ってると確認をしてくれた。ドキドキしながらエレベーターで最上階へ向かいます。

最上階の海を一望できる落ち着いた喫茶スペースで、ようやく念願のパンケーキにありつく私。お付き合いくださったAさん本当にありがとうございます。
ふわふわと焼かれたパンケーキが3枚。添えられたメロンジュレにはマカロンが刺さっています。見るからに美味しそうですが、ものすごく美味しかったです。もう安いパンケーキは食べられないだろう、というくらい。…目の玉が飛び出そうなお値段でしたが、昼も夜も食べなかったので、2食に必要な代金を考えたらそうでもなかったかも。おやつとして食べるには高過ぎる…。
メープルシロップが3種類用意してあって、甘さが違うのでいちばん甘くないのから試すように勧められその通りにしてみたが、逆の方が正解だと思った。いちばん甘いやつはホントに甘い。飲み物を頼む余裕がなかった(笑)ので甘過ぎてつらかった…。いちばん甘くないやつがちょうど良かった。まあ好みだとは思いますが。

荷物を受け取ってホテルを出ます。部屋も広いし食事も美味しかったし、何より会場から近くて、体調不良かつ悪天候だったので本当に助かった。夢の通りこのホテルにして正解でした。Aさん本当にありがとうございます♪

京葉線の車内からスカイツリーが見えることを教えていただき、密かにはじめて見たスカイツリーにわくわくしているうちに東京駅に到着。実はどうしても石鹸を買って帰りたくて(買い置きが切れた)、幕張の駅でも探したけど見つからず、東京駅で購入。うさぎのマークの石鹸。たぶん東京でしか売ってないんじゃないかな。自分用にいいお土産ができました。
東京駅までお付き合いしてくださったAさんとお別れし、新幹線で帰路につきました。幕張の旅もこれで終了。今回もあっという間だったな。

大量に買ったミルフィーユですが、お礼をしたい人には夏の私に時間があまりなかったせいで、土産として渡したい人には連絡がつかなかったりして渡せないまま賞味期限が来てしまい、結局半分くらい自分で食べました(泣笑)。ヘコむ(泣)。でも美味しかった(笑)。まあ土産云々など重要なことではないのでどうでもいいんだけど、もっと重要な局面でもなしのつぶてができる人というのはかなり疑わしいよな。そういう人の「忙しい」の言葉の裏にはほぼ間違いなく「お前の優先順位は低い」が隠れてて、要するに嘘なんだよね。それがいつもとても嫌だったので、忙しいという言い訳はできる限りすまい、事実だとしても時間を作る努力は必ずして常に誠実でありたいと心掛けているのですが、いやーもうチョー忙しくて3ヶ月以上かかっちゃいましたよ幕張旅日記エヘッ☆時間マジでないしぃそれどころじゃなかったしぃ←舌の根も乾かぬうちにというやつですな←うわあ
いやまあこれ自己満足で書いてるからほかの人から見れば何ヶ月かかろうと知ったこっちゃないんだけど(笑)なくても誰も困らないし(笑)

こんなところで幕張旅日記の筆を置きたいと思います。ショーではもっと色々なものを見たはずなのに、もはや絶望的に忘れていて悔し涙が止まりません。この調子では新潟旅日記が書き上がる頃には年が変わっているでしょう…。そしてその頃には新潟に行ったことすら忘れているかもしれない…

経済的に大変なのでショーに行くのはそろそろやめようかなと悩みながら訪れた幕張ですが、照明の海の中に広がっていた世界はあまりに魅惑的で、簡単に決意を揺るがせてしまう夢の時間でした。それを象徴するかのように幕張の会場を流れた、「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」の大サビを思い浮かべながら幕張日記を締めくくりたいと思います。次は富山旅日記でお会いしましょう。

ー幕張日記・完ー


2017年追記:
絶対無理だと思ってたんですよ、この時の幕張行き。絶対に絶対に無理だと思った。よくもまあ無事に行って帰れたものです。この頃まではネタの神様のお力添えみたいなものを強く感じておりましたが、現在は天界に帰られたようで(泣)、この調子ではもうどこにも行けなくなりそう。だって食べるものにも困ってるのにアイスショーどころじゃ…。ネタの神様の得意分野はあくまでネタだから(笑)、生きていくのもままならないほど生活が苦しいという基本的なところには弱いみたいです(笑)。って、神様に頼んでもしょうがないんだよ。助けてっていう声に応えないといけないのは人間のはずだから。でもその声が届かないから、神様に祈るしかなくなるんだよな…。とほほ。

今年の24時間テレビ郷ひろみ羽生結弦のコラボレーション再びと聞いて、ちょうど順番的にタイミングよくこの幕張レポートを掲載することになったのも面白い巡り合わせだなと思いました。きっと「言えないよ」を滑るのだろうと予想しているけれど、あの頃は若さゆえの全力そのものだった羽生君の演技が、3年の歳月を経てどのように変化しているのか、とても楽しみだったりしています。って違うプログラムだったりしてね(笑)。
声のせいか微妙な評価だった郷さんですが、私は旅日記の通り実は結構満喫してました(笑)。オープニングが「男の子女の子」でスケーターが男女半々に分かれて昭和の雰囲気たっぷりに滑り出したらどうしよう、なんて心配してましたがそんな必要まったくなかったから良かった良かった←あるわけないわそんなん(笑)

会見の当たり年だったっけ確か(笑)、懐かしいネタが…。ちょっと不謹慎かとも思いましたが、これが2014年に書かれた文章だというのがよくわかるので、あえてカットせず当時の空気を残してみました。んでホントに郷さんのファンじゃないから(笑)。結構好きな曲があるというだけで。嫌いでもないが、ファンというほどではまったくないぞ。うう、すみません。

しかし、はてなブログは歌詞を書けないのが残念だなあ。ブログサービスによっては書いても問題ないらしいと聞いて、はてなを選んだのをちょっと後悔したくらい。本人以外の人間が本人の作品で大儲けしたり、悪意ある表現が行われたりするのを防ぐための法律であって、その音楽を愛する人たちが、愛するがゆえに純粋に語りたいと思う自由まで奪うのは愚の骨頂としか言いようがないと思うのだが。そんなことするからCDも売れなくなっちゃったんでしょ。あれもこれも違反になったりお金取られたりするかもって考えたら、萎縮してしまって、音楽そのものから離れたくもなってしまうんじゃないかな…。音楽なんてまず聞いてもらえなきゃ意味ないと思うんですけど…。うーん。

Fantasy on Ice 2014 in Makuhari⑬

※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓

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ここでGOさん再び喋り出す。「ひろみー!」という歓声が起こったもののたったひとり。「これだけオーディエンスがいるのにおひとりだけ…」「誰も僕を見ていないというのは初めてです」と思いっ切り自虐ネタを炸裂させるスーパースターヒロミGO。これでヒロミのプレゼントボックスに一通もお手紙入ってなかったらどうしよう。ヒロミマジで泣いちゃうかもしれないぞ。こんな扱い受けたことほとんどないと思うぞ(汗)
でもヒロミはめげない。これをきっかけに新たな交流ができたらいい、僕のコンサートにも是非来てね、99枚目のシングルも出たよ、とちゃっかり宣伝も忘れない。正直ステージに目をやる暇はないんだけど、でも生郷ひろみを見られて私は結構満足してるぞ。誰もが知っているような歌を何曲も持っている歌手はそうそういないし、芸歴も長くそれなりの地位にあることもあって名曲も数多く提供されている。人選としては間違ってないと思うし、正直よく出てくれたなとも思う。

ひろみの紹介で安藤美姫が再登場。曲は「ハリウッド・スキャンダル」。おお、この曲かあ。これはスケートに合いそうだなあ。確か洋楽のカバーだよね。郷さん結構多いよな。哀愁のカサブランカもそうだし。
そのせいもあるのか、郷さんコラボでいちばん良かったのがこのプログラムだと思った。何より安藤さんにぴったり。「スキャンダル」とは随分挑戦的な選曲だなと思ったけど(2番の出だしなんて洒落にならない歌詞だし…)、良くも悪くも「女」そのものの生き方をしてる彼女によく合ってたし、この曲を笑顔で滑りこなしてしまう今の彼女は、色々な意味で逞しくなったんだろうな、と感じた。勇気ある選曲ではあるけれど、これ以上ない選曲だったと思う。
ゴージャスなんだけど気怠い、洒落た曲調もショーらしくていい。今回だけと言わず今後も滑り続けて欲しいくらい。あと衣装がすっごいかわいかった。

そして最後のスケーター。郷ひろみが熱唱する「言えないよ」。白いシャツの羽生結弦が、サビに合わせて背をそらせるイナバウアーを披露する。さすが金メダリストと唸りたくなるような、堂々とした演技。
…でも正直、彼はこの曲を滑るにはまだまだ子供なんだな、と思うしかなかった(笑)。今日のこの日まで気がつかなかったけど、この曲がこんなに大人の歌だったとは。これは明らかに学生の恋愛の歌じゃない。こんな心の機微を羽生君が感じたことは…間違いなくなさそう(笑)。じゃなきゃあんな全力で滑ってないと思う(笑)。でもこの青さこそが羽生君の魅力である。もうそんな羽生君を見られるのはこれが最後かもしれない。彼が少年でいられる時間は、もうあまり残されていない。このプログラムのアンバランスさを懐かしく思い出す日も、そう遠くはないのだろう。その儚く過ぎ去る一瞬に居合わせることこそが、アイスショーを鑑賞する最大の魅力であると私は思う。

ところで日曜日はスタンド最前列だったせいか羽生君と目が合った気がする。客席に向かって手を差し出す時だったかな、それがちょうど目の前だったような…。ああ、せっかくの一瞬だったのにな、3ヶ月も経つと本当にそんなことがあったのかどうかも思い出せないっていうね(泣)

ショーはとうとうフィナーレへ。ラストを飾るのは「Gold finger'99」!これやらなきゃウソでしょ。会場のテンションも一気に上昇。
スケーターも赤の衣装で盛り上がりに拍車をかける。町田君が超有名なサビの振付を踊りながら登場した時は色々どうしようかと思いました(笑)。
我々も踊らずにはいられない。しかし踊ろうにも振付がわからない。なので土曜日の夜公演のあと振付を覚えて日曜日は踊った(笑)。もちろん超有名なサビの部分のみですが。いーのいーの、誰も客席なんて見てないから(笑)。楽しかったなー。一緒に踊ってくださったAさんありがとうございます♪

いつもフィナーレのあとはジャンプ大会が行われたり何かしらボーナスタイムがあるのですが、今回は土曜日の夜は生放送、日曜日は高橋君のトークショー(P&Gの懸賞で当選コースの中にあった)が控えていたせいか、ほとんど何も行われずアッサリ終了したように記憶しています。それでも日曜日は記念撮影がありました。ステージの前に並ぶスケーターの皆さん。会場がすっごく暑かったことも手伝ってみんな汗だくだったようです。白いタオルが渡され、羽生君や高橋君がゴシゴシ顔を拭いてました。ステファンも何気なく高橋君から渡されたタオルを少し見つめたあとゴシゴシ拭いてました。ステファンしか見てなかったからあとはわかんないけど、皆さんゴシゴシしてたのではないかな。

そんなこんなで幕張公演は終了。いやー、声は残念だったけど郷ひろみ満喫した。あれで還暦近いとは驚き。「花とみつばち」とか「男の子女の子」とか歌うかなと思ったけどなくて残念。ってないか(笑)。…郷ひろみがデビューしたのは私が生まれる前だが、ベスト盤を聞き込んだのでそこそこGOの曲には詳しい。決して年齢詐称ではない(笑)。現代のベートーベンが作曲しました。STAP細胞はあります。
ジャケットプレイを見逃したのは一生の不覚です。
…って総括が郷ひろみの感想のみってそれでいいのか?(笑)

※これだけいろいろ書いといてなんですが私は郷ひろみファンではありません。本当です。STAP細胞はあります。

以下次号。