うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

スケートカナダ2017雑感②

男子の競技終了後すぐに始まる地上波放送。放送スケジュールの都合上これ以上時間の枠は取れないけど、出来る限り早く注目選手だけでも地上波で流しますよ、というテレ朝の精一杯に思えた。勘違いかもしれないけどさ。地上波しかほぼ見られない私にはこれでも十分。
何年も何年も地上波放送へのひたすらな不満を目にしてきて、同意する部分も多々あったけれども、これだけインターネットが発達しなおかつ多チャンネル時代に突入し、て言うかそんなに見たいのなら万難を排して会場に行けば済む話にも関わらず、どうしても「ぼくの考えた立派な地上波放送」を実現させようとする執念が私にはさっぱり理解できない。これが興味のないほかの競技だったら、大好きなアイドルの番組を潰して聞いたこともない選手を朝から晩まで地上波で流すなんて有り得ない、とか絶対言ってるんだろーに。一方通行な感情論では他人は動かせない。その手を使って許されるのはせいぜい幼児までだ。
手に入らないものをしつこく求めるよりも、手に入るものだけで精一杯楽しむ方が建設的じゃないのかな。わめけば何でも手に入ってきたのかもしれないし、実際自覚がないだけでそういう人は多いのだろうけども。まだ熱心に見てる人ならば気持ちもわかるけれど、とっくに厭きてもうまるで競技を見ていないのに、地上波の内容をはじめ競技に関する諸々への不満が出るとわらわらと湧いてきて嬉しそうに文句を言ってる人には心底びっくりする。だって見てないんでしょ?何が不満なの?「中途半端な元ファン」っていちばん厄介なんだよね。早く成仏してください…。

今に始まったことではないのですが、思うことが色々あって。ついでに書いたけど、スケートカナダにあまり関係のない話でごめんなさい。きちんとした根拠や信念に基づいた「嫌い」と単なる「アンチ」との間にはあまりにも深い溝があると思うんですけどね。はあ。

気を取り直して、女子フリー。今回も結果は把握済みなので、ある程度落ち着いて見られました。いいのか悪いのか。


真凜ちゃん。トゥーランドット。これを滑るにはまだ少し若いような気もするけれど、いい演技でした。すいすいと滑らかに滑っていく姿はショートとはまるで別人。ジャンプはノーミスに見えたけど、回転不足もあったのか。それでも、昨日のショートの結果が心底悔やまれる内容でした。もったいなかった…。
コーチは彼女の練習量に不満がある様子でしたね。その人の個性もあるから何とも言えないところではあるけど、これをきっかけに練習について考え、もっと凄い選手になるか大成せず終わるかは彼女次第なのかな。練習は所詮才能に勝てないが、才能を活かすのもやはり練習。結局さじ加減なんだろうけどね。


アシュリー。ムーランルージュ。これ前も滑ってたよね?
ノーミスの素晴らしい演技。曲の緩急に合わせた滑りと彼女らしい迫力とが最高だった。タノジャンプは両手上げ。なんかタノって両手の方が綺麗かも。いい演技だったけど思ったほど得点が出ていない…。やはり回転不足判定か…。厳しいな…。


本郷さん。フリーダ・カーロって映画にもなってるんだ。って私も画家だってことくらいしか知識がないけど、覚えてたってことは引っ掛かる何かがあったんだろうな。
ほとんどのジャンプがタノ入りに。着氷があやしい部分もあった気はするがノーミス。素晴らしかった、と思ったのも束の間、この点は…。やはり回転不足判定、しかも数が多い…。佳菜子ちゃんを思い出してつらい…。インタビューも涙目でもっとつらい…。タノジャンプより回転不足解消が急務かもしれないね…。


ソツコワ。月の光。すらりと伸びた美しい形の腕が柔らかく音楽を奏で、とても彼女に合った選曲だと思った。
ほとんどのジャンプが片手タノ。手が長いから迫力はあるけど、振り回されてる感もちょっとあるような…。ノーミスなのに思ったより点が低いような気もする。これまた回転不足か…。


オズモンド。ブラックスワン。人気だよなこれ。まあ彼女の迫力ならやっぱり黒鳥だよね。
演技の後半はスピードがなく、ジャンプもダブルになったりして最後は転倒も。彼女もタノジャンプを入れてきたけどやっぱり両手上げの方が綺麗に見えるな。昨日のショートに比べたらあまりいい演技ではなかったけれど、あれだけジャンプが高ければそりゃ加点も付くだろう。堂々の優勝。


ポゴリラヤ。彼女もブラックスワン。おっと続くな。オリンピックシーズンだけあって皆わりと定番を選ぶせいか曲かぶりが多いような。
かなり慎重に滑り始めたように思えたが、前半はとりあえず大きなミスもなく雰囲気のあるいい演技だった。しかし後半に入ってからダブルジャンプや転倒が続き、ついにスピンでも転倒。思わず押さえた腰が痛そうで心配に…。後半以降はまるで身体から炎が消えてしまったようで、いつもの彼女ではまったくなかった。
織田君によるとやはり怪我の影響がある様子…。心配。パーフェクトなら確実にものすごくいいプログラムになるだろうと思えたのでとても残念だったけど、グランプリシリーズをスキップしてもいいからオリンピックに向けて万全の体調に整えて欲しいと願わずにいられなかったです。
そう言えば演技後すぐに手袋を脱いでしまったけど、何かあったんでしょうか。演技中から気にするそぶりが見えたけど。


タノジャンプと回転不足が頻発した波乱の女子フリーに続いて男子フリー。久々に「自爆大会」という言葉がふさわしかったのでは…。


無良君。オペラ座の怪人。おお、今年もこれ滑るんですね。以前滑ってた時はラウルだと思ってたけどやっぱりファントムなんだ、すみません。でもなんだか優しいファントムだな、無良君らしい。以前の衣装も好きだったけど、今回はよりファントムっぽさを狙ったのか赤いものに。
冒頭のトリプルアクセルは良かったが、以降が壊滅的…。ダブルジャンプ連発、トリプルルッツはまさかのザヤック。コンビネーションも1回も入ってない?昨日よりも重たい感じはなかったけど、もはや「ただ滑ってるだけ」に見えた…。4回転失敗で気持ちが折れてしまったのか。無良君は確かに波があるけど、ここまで壊滅的だったのは初めてでは…。どうしてしまったの…。スケートアメリカでの復活を祈ってる。ここで終わる無良君じゃないはずだよね…?


サマリン。肩になんかいるんですけど衣装。なんかいるんですけどー!さすがのロシアクオリティ。ぶれない(笑)。
冒頭の4回転2本とトリプルアクセルは良かったし、後半もまあまあまとめた方かな。でもただ滑ってジャンプ跳んでるだけ感がすごいので、そこは大きな課題では。せっかく体格にも恵まれているし、かっこいい衣装とかっこいいプログラムを是非与えられて欲しい。誰か!でも現在の方向性も捨てがたいんだよねえやっぱり(笑)


昌磨君。トゥーランドット、2シーズンぶりだっけ?荒川さんの金メダルの印象が強いから、我々日本人には縁起のいい選曲なのかもね。曲の説得力もすごいもんな、そもそも。
さすがに2シーズン目だけあって不安なく見られる。ジャンプは完璧ではなかったけど回転不足はひとつだけ?さすがの安定っぷり。これだけ地力があればよっぽど大崩れしない限り上位は固い。押しも押されぬ金メダル候補だよ、強い。そして男子はやっぱりトリプルアクセルが要なんだな、これだけ4回転乱舞になっても。
6分間練習でこてっと転んでたのめちゃめちゃかわいかったんですけど…。何あれ反則(笑)。んでインタビューね。開口一番「眠い」だし!次どこの大会出るか覚えてないし!ロシアもう終わったよ!ぶれない!(笑)かわいい!(笑)←落ち着けお前
冗談はさておき、このマイペースっぷりは彼の強みですよねホントに。他人や状況に振り回されないことってこういう繊細な競技ではものすごい武器ではなかろうか。


パトリック。その衣装ユニ◯ロで売ってるよな?ヒートテック的な何かだよな?!←違います(笑)
4回転トゥループで転倒。転び方すら綺麗だが、その後もジャンプがダブルになってしまったりとミスが続く。かなり壊滅的な演技となりまさかの4位…。ただ、『ハレルヤ』は彼の卓越した滑りにはピッタリの曲で、今回も足元ばかり見てしまいました。
4位なら今後の結果次第ではファイナルの可能性あるよな、と思ったら、そうか次NHK杯か。羽生君がいるんだ、これは厳しいかもしれない。でもNHK杯で極上のパトリックが見られることを私は信じたい。


ジェイソン。冒頭の4回転は転倒、後半のジャンプも1本シングルになったが、それ以外は文句なしに素晴らしい演技。スピンもステップも見惚れてしまった。あんなスパイラル女子でもそうそうできないよな、まさに絶品。さすがにショートほど得点は出なかったけど、堂々の銀メダル。本当におめでとう。かわいい笑顔は相変わらず。最後がジェイソンだと晴れ晴れとした気持ちになるね、何となく。


「カナダのリンク何かいるんじゃないの?」と思わず呟いてしまいそうになったくらい波乱の大会でしたね…。ここ数年は羽生君に取り憑いてたカナダの何かが羽生君がいないので分散して色々取り憑いて暴れてた感じだった…。そいつを寄せ付けなかった昌磨君すげーな。オーサーも緊急手術の憂き目にあっていたそうで、リンクの何かはもう100年くらい封印されててくださいお願いします(泣)。

てなわけで地上波オンリーのため私のスケートカナダはここで終了です。とほほ(泣)。ゆっくり見られただけマシか…。カップ・オブ・チャイナは深夜の放送ですね。いちばんの敵は睡魔になりそうだが頑張って見るぞ。刑事君が無事に出場できますように…。

スケートカナダ2017雑感①

グランプリシリーズ2戦目ですね。ロステレコムが終わったばかりだと思ったら…。10月から年内はいつもこんな感じであっという間に過ぎていくんだよな。この時期は週末に予定を入れないのがデフォルト(笑)。

とっくに結果は出ている状態での地上波放送。こんな真っ昼間に流れるというのも不思議な感じ。でも競技の終了時間を考えると比較的早めに放送してくれてますよね。夜だとタイムラグが大きくなり過ぎて皆結果を知ってしまってるからなあ。しかし今年はロステレコム以外はずっとこんな感じで昼間や深夜の放送なんですね。

まずは女子ショートプログラム。トップ選手ばっかりなんですけど!やべえ!燃える!


真凜ちゃん。6分間練習から丁寧に放送されている。注目されてるなあ…。
曲が気に入って作ったという新しいプログラム。綺麗な色の衣装ですな。
ああ、冒頭のルッツ低い…。セカンドジャンプで転倒。ループは良かったけどアクセルはシングルになってしまいショートプログラムの規定に引っ掛かって得点がつかない。動きも固く、見せ場のスパイラルもすぐ足が落ちてしまった。緊張したのだろうか、真凜ちゃんの良さがまったく出せていなかった…。
演技直後は呆然とした表情で、キスクラでも無表情…。仕方ないとは言えもうインタビューしないでそっとしてあげてと思ったくらいだったけど、涙声でも必死で答えてた真凜ちゃん、よく頑張った…。ショックだっただろうけど、きっといい経験になったと思う。これをバネにして頑張って欲しい。日本女子フィギュアスケート界がずっと待っていた、実力も華も兼ね備えたスケーターですものね。


本郷さん。カルミナ・ブラーナ。昨年と同じプログラムですね。
ジャンプふたつがタノ入り。このプログラムは後半からが本番。恵まれた体格を生かしたプログラムは迫力があり彼女にピッタリ。去年全日本の会場で見た演技もめちゃくちゃ良かったもんな。あ、全日本の記事やっと書けたので近々掲載します。おいやっとかよ、1年近く経ってるぞ(汗)
ノーミスの非常にいい演技だったけどこれだけしか点が出ないのか。回転不足等々あったかな。
煽り映像に出演されていた彼女のおばあさまがとても素敵だった。お若い。


カレン・チェン。おお、ロクサーヌのタンゴか。リカバリーで跳んだコンビネーションが音に合わせてあってめっちゃかっこよかった。最後のスピンもスピードもあって見応えあったな。何となく固かったし少し雑だったようにも見えたけど、なかなか。


アシュリー。うおおおお、今年のショートプログラムこれか!『Hip Hip Chin Chin』!彼女にピッタリですよねこれ、大好き。
スピンしながら客を煽る余裕はさすがの一言である。一見ノーミスだったが、コンビネーションのセカンドが回転不足?これだけしか点出ないのか…。そう言えばスピードもいつもほどなかった気がした。髪は黒い方が似合う気がするんだけど、今年は金髪にするのかな?


ソツコワ。えっ、去年着てた衣装と似てない?てか同じ?まだ出来てないのかしら、新しい衣装…。
素晴らしく足が長くて美しい。ただ滑ってるだけでも映えますね。みんなタノ入りジャンプやってくるなあ。ノーミスに見えたけど得点はこんなもんなのか?彼女の演技はいい意味で空気のようで、いつも気が付いたら終わっている…。


ポゴリラヤ。衣装の上半身部分が肌色っぽい色のせいか、衣装の皺が贅肉の皺みたいに見えてしまう…。衣装がちょっと大きいのかな。真っ直ぐ立ってる時は素敵なんだけど…。
演技はさすがにピリッとしたキレがありかっこいい。そう、かっこいいんだよ彼女は。最初のスピンが素敵だった。さすがのノーミス。


オズモンド。去年のプログラムですね。衣装も同じか。プログラムの持ち越しや再演が多いあたりオリンピックシーズンって感じ。
スピードもすごければジャンプの高さも幅もものすごい。女子は体の軽い若いうちが有利な競技になりつつあるが、彼女みたいな選手はひとつの希望ですね。筋肉大事。
プログラムも衣装も彼女にぴったりで、あっという間に終わっちゃった。持ち越しで正解ですね。


続いて男子ショートプログラム。おい大丈夫か放送時間?


無良君。ファルーカに戻したのか。ああ、冒頭の4回転詰まってしまった。アクセルはめちゃ迫力だったけど…。相変わらずの素敵なプログラムなんだけど、ちょっと体もスケートも重そうだったな。ケイトリンの方が点が高いのか…。
男子のオリンピック代表は実質3枠目の争いだと思うけども、なんだかんだ言っていちばんそこに近いのは今のところ無良君だという気がするので、チャンスを掴んでいって欲しいなあ。


サマリン。実は初めて演技見ます。わくわく。プログラムは『月光』。こんなボーカル入りバージョンがあるのね。
ショートから4回転2発。すげえ。フリップよりルッツを跳ぶ選手が多いのは何故なんだ。難しいのか、4回転フリップ。アクセルはよくあれで転倒しなかったな、すごい身体能力。
回転不足もあったようで点はそれほど伸びず。しかし魅せたいという気持ちは伝わったので、シニアの大会に慣れてきたらいい選手になりそう。


ジェイソン。衣装かわいい!よく似合いますね。
4回転を入れないとやはり演技はまとまるものなのね。しかし彼はそれだけじゃなく、とにかくプログラムがギュッと詰まってる。人の2倍くらいなんかやってる気がするもんな。バレエジャンプ最高です。
おおー、90点出たわ、4回転ないのにすげーな。めちゃ楽しそうでいいプログラムですね。それでもつい足元見ちゃう。さすがです。


パトリック。衣装がいつもより衣装っぽい!これでもいつもより衣装っぽい!
アクセルはどうしても苦手なのかな。ステップ以降はひたすら足元ばかり見てしまった。ジャンプはダブルまでしか跳んじゃいけませんみたいなルールだったら彼10連覇くらいしてる気がする。あー、もう一回ステップ見たい…。素晴らし過ぎる…。


昌磨君。四季。ほぼノーミス?最後までスピードも落ちなかった。まさにアクセル全開、ものすごい思いっ切りやってきた感じ。シーズン序盤とは思えない完成度!
起きてる!明らかに起きてるよ昌磨君。眠くなかったらこんなに調子が出るのか!早めに現地入りする作戦は大正解ですね。てか今まではやっぱり時差ボケだったんだな(笑)。
6分間からずっとニコニコしててどうしたんだろうと思ってたら調子が良過ぎて笑顔だったのか。彼は普通の19歳の男の子と基本的にメンタルが別の次元にあると思うのよ。強いとか弱いとかじゃなくて、そもそも構造が違うというか。規格外だよなあ。今シーズンもどんなことをやってくれるか楽しみ!
ところで男子の最後の3人、ギュンギュングイングインギュインギュインって感じで、超眼福でした。お願い伝わって(笑)。


私にしては珍しくさっと書けたわ。基本的に大会が終わってから書き上げるようにしてるんですが、たまにはこういうのもいっか。ではではまた明日お会いしましょう!

ロステレコムカップ2017雑感④

男子フリーの放送後、スポーツニュースをザッピングしながら徹夜しようと思ったのだが、結局1時間半ほど寝てしまい、ハッと目覚めたら地上波の放送が始まっていた(泣)。と言っても見逃したのは最初の10分程度だったので、きっと煽り映像が流れる時間帯だったのだろうと予想していたが…。どうも未来ちゃんを見逃したらしいことにあとで気付いて超ショック(泣)。


てなわけで、彼女から見ました(泣)、ミハイロワ。青い衣装は背中に星。インパクトありますね。
後半に使われていた曲が昔何かのバラエティ番組でしょっちゅう流れていた曲で、ずっと印象に残ってたものの誰のどういう曲かは知らないままだったので、気になって仕方がなかったです(汗)。
ステップで転倒してしまったが、ロシアにはどれだけ逸材がいるんだ…と感心してしまう演技だった。全体的に良かったと思うけどまだ寝惚けてて詳細は覚えてないです、ごめんなさい。


ラジオノワ。ループの前に転倒してしまいループが跳べず、さらにエッジエラーなどの細かいミスもあった様子だけど、スピードもあり良かったんじゃないかなと思いました。まだ寝惚けてます、すみません。


トゥルシンバエワ。目立ったミスはアクセルの着氷くらいに思えたが…。コンビネーションジャンプがひとつ足りなかったりして織田君の言うように点が伸びず。残念。
『The Prayer』は優雅で壮大な音楽なのに、動きがせわしなさすぎて曲と合っていないと思った。どのプログラムを見ても同じような印象なのは彼女の課題のような気がする。


坂本さん。アメリ。緑の衣装がとてもかわいい。個性的な振付も面白い。
最初のジャンプは転倒、ループも着氷が…。でもリカバリー素晴らしかった。エッジエラーもあり点は伸びなかったが、スピード感に溢れ悪くない演技だったと思う。堂々としたシニアデビューでした、頑張れ。


樋口さん。007。フィギュアスケートでは人気のテーマですな。青い衣装もプログラムもクールで、彼女によく合っていると思いました。
ジャンプはひとつ2回転になったし、三連続ジャンプの最後の着氷も微妙だったが、スピーディーで最後までとてもいい演技だった。大きな壁を乗り越えてきた感じ。ああ、女子の代表争いどうなるの…。


メドベージェワ。プログラムは『アンナ・カレーニナ』。黒い衣装がとても素敵。
また記録コースかなと思ったら、最後のアクセルで転倒。珍しい。でもそれがたいしたミスにも見えないくらい全体的に圧倒的で、スピードも落ちなければジャンプの精度も高く、技術的なことにヒヤヒヤせず演じられている内容に集中できるという安心感は凄いなと思った。


コストナー。『牧神の午後』って以前も使ってましたよね?彼女のスケーティングを抜群に生かす曲で、並大抵の選手には滑れないと思った。
ノーミスの非常に美しい演技。ブランクがあるとも30才の選手だとも思えなかった。ほかの大会なら優勝してたんじゃないかこれ。でもジャンプの難易度は低めなのかな。無理せずミスなくまとめる作戦ですかね。確かに身体の軽さという意味でもジャンプではもう勝てないだろうし、一方でこのベテランの余裕は若者には出せない領域なので、これでいいのかもしれない。
コーチをミーシンに変更したという話はそう言えば耳に入ってたような気がするが、ホントのホントにミーシンが隣に座ってるのを目にすると、なんか隔世の感が。


そんなわけで今年のロステレコムも終了。地上波しか映らずペアもアイスダンスエキシビションも見られないので終了です(泣)。ずっと体調が良くなく(理由は様々で波もあるものの夏から不調なのですよ…。とほほ)視聴は少しつらかったのですが、何とか乗り切れて良かった…。羽生君が現役を続行するのではという話も出てきて、緊張もしたけど明るい気持ちにもなれた、いいシリーズのスタートでした。
さあ、次はスケートカナダ!最高のオリンピックシーズンになるように、今週末も精一杯応援していきましょう!

ロステレコムカップ2017雑感③

さて、女子でございます。こちらも初戦から燃えるメンツですね!

番組はいつものように煽りから。男子のフリーも放送されるので羽生君についての内容が流れるが、初めて見る映像も多く煽りといえども貴重な情報である。この辺りは昔と全然スタンスが違う気がする。晴明神社って10年くらい前に行ったっけなあ。ルッツ練習の歴史が流れた際のBGMがロミオとジュリエット!ここでこれを流すなんて、テレ朝も立派なガチのスケートファンになったのだなあと←何だよその感想(笑)

てなわけで女子ショートプログラム。とっくに結果は出ていたので比較的のんびりと視聴。


坂本さん。プログラムは『月光』。
レイバックスピンから始まりステップへと流れ、ジャンプはすべて後半。前半はスローに、テンポが早くなる後半に畳み掛けるようにジャンプを跳ぶという音楽にピタリと合ったプログラム構成は素晴らしく、水面を流れる月の光のようでとても素敵だった。しかもノーミス。素晴らしいグランプリシリーズデビュー。何となく演技が好きだなと思って見てた選手なので嬉しかったです。


コストナー。この曲は『Ne me quitte pas』か。セリーヌ・ディオンが歌ってるバージョンなんてあるのね。この曲と言えば私にとってはどうしてもステファン。彼はこの曲で現役を終わったので(エキシビションだが)、彼女も最後のつもりなのかなあ、なんてちょっと心配になった。
赤い衣装はシンプルだが実に素敵で、さすが衣装に定評のあるカロリーナである。単純に彼女のスタイルがいいだけかもしれないが。何着ても映えるんだろうな…。
スポーツと言うより劇場で上演されている舞台のようだった。滑りも美しく人より行っている要素が多く見えるほど。
しかし30才になってたのか。こんなに長く現役を続けるとは思わなかったな。彼女の半分くらいの年齢の選手たちがひしめく中、さらりとノーミス演技をやってのけてしまう衰えの無さに驚嘆した。


第1グループの選手は彼女たちふたりだけが流れたのかな。6分間練習の様子を挟み、第2グループの演技へ。


ベル。プログラムは『シカゴ』。動きが曲によく合っててスピード感もあり小気味良く楽しそう。笑顔もかわいい。つられてニコニコ見てたらあっという間に終わってしまった印象。
最初のジャンプは詰まった感じだったがあとは良かったと思う。わずかなミスでこの差が出てしまうのか。女子は本当にひとつのミスも許されないな…。


樋口さん。素晴らしい!プログラムも彼女にぴったり。身体のエネルギーがほとばしるようだ。見ていて楽しく、あっという間に終わってしまう。ステップ最高。
ジャンプノーミスかと思ったら回転不足とエッジエラーがあったのか。それだけであの点になってしまうなんて、女子の戦い厳し過ぎる…。


ラジオノワ。昨シーズンと同じプログラムかな?彼女のイメージに合ってる気がするしなこれ。スカートふさふさ。
コンビネーションのセカンドジャンプにミスがあった以外は安定したいい演技に見えた。わかってはいるがロシア層厚い。オリンピックどうなるの…。


未来ちゃん。ノクターントリプルアクセルは素人目には決まったように見えたんだけど、回転不足なんですね。織田君さすがの指摘。
コンビネーションもルッツも転倒で残念…。衣装がとても素敵だった。


メドベージェワ。彼女もノクターン。同じ曲が続くとは。
閉じた目を開くと彼女の世界が始まる。もはや当然のようなノーミス演技、圧巻。普通に彼女に得点で負けてしまう男子選手いるよなこれ…。
アニメ好きなのはお母さんの影響とは初耳だった。ユーリのクッションをふっつーに使ってるの見て相変わらずガチだなと思いました(笑)。


続いて男子フリー。女子の録画放送が終わったと思ったら第2グループの6分間練習から「LIVE」の文字が!俄然緊張してきた!やっぱり生放送に勝るものはないね!

6分間練習でいいジャンプを決めまくる羽生君。ルッツは決まらなかったが、出来のいいジャンプは本番に取っておけば良いのだ。どうやら恒例になったらしい選手たちの挨拶も行われ、緊張感はこれ以上ないほど高まってくる。


第1滑走はミーシャ。まずはトリプルアクセルの大技コンビネーション。最後は2本のダブルアクセルで締める。4回転こそ入っていないが、ノーミスの素晴らしい演技。お辞儀までも爪先まで美しい。『タイスの瞑想曲』は女子が好んで使う曲というイメージがあるけど、これだけ柔らかく滑れてしまうミーシャはすごいな。


コリヤダ。エルヴィス・プレスリーメドレー。プログラムは正直ツギハギ感が凄かったけど、世界的な人気を誇ったプレスリーだし、会場盛り上がりそう。
4回転ルッツもサルコウも転倒、最後のトリプルルッツも転倒。でもよく挑んでしっかり回った、4回転。おかげで技術点がすごいことに。


ヴァシリエフス。前半はまったくジャンプが決まらなかったが、後半に入り段々と立て直し最後は別人のように生き生きと滑っていた。ステップが実に素晴らしく、全体的に洗練されて気品のある演技で見応えもあった。ショートプログラムではまったく思わなかったけど、フリーはステファンっぽい動きが多かった気がする。スピンも独創的で、これは会場も沸くだろう。観客を惹き付ける力はあると思うので、今後はジャンプが課題か。
解説がステファンの話を色々してたっけ。そうそう、ファイナル連覇してるんだよねステファンは。あのオリンピックシーズンのファイナルで真央ちゃんが優勝したくらいからだよねえ、こんなにフィギュアスケートの番組が放送されるようになってきたのは…。もう12年も前なんだな…。


アリエフ。前半は好調だったのだが後半のジャンプで3度の転倒…。ジュニアからシニアに上がったばかりだそうなので、やはり体力面などの差は大きかったのか。最後の方はスピードもなかったと思う。振付などもただこなしている印象だったが、シニアの試合にも慣れてその辺りの壁を越えられれば見応えも出てくるかな。


羽生君。生放送なので御守りを握りしめて祈りながら見ました。
まずは4回転ルッツ。降りた!沈み込むようなギリギリの着氷。だがスローで見ると高さも回転軸の美しさも素晴らしく、確かに加点されてもおかしくないかも。着氷の印象ってどうしても強いけど、それだけがポイントではないんだな。
ループはルッツで消耗したか。しかし抜けや転倒よりはいい。良い判断。
トリプルフリップは軽々と、ビールマンスピンも入る。オータムクラシックでは手袋してなかったから外したのかな、それとも外すから手袋してなかったのかな。ステップは見たことのない動きもありハッとした。私は羽生君に晴明の影が重なるいいステップだと思ったが、レベル3。
演技後半。4回転サルコウも沈み込むような着氷だがよく持ちこたえた。続くトゥループは2回転になってしまったが、4回転トゥループのコンビネーション、さらにトリプルアクセルのコンビネーションは素晴らしい出来。この時点でコンビネーションがひとつ足りないので、最後のジャンプは伝家の宝刀トリプルアクセルだろうしここでリカバリーするか、と一瞬思ったが、そうか振付的にコンビネーションを跳び直す時間はないんだ。すぐにスピンに入るから。ここが今後の課題か。
確かにミスはあった。だがそれ以上にものすごく価値のある演技だったと思う。だってあの羽生結弦が4回転ルッツを実戦に投入してきたんだぞ。これで彼の最強の武器・トリプルアクセルを確実に2回跳んでくることになるぞ。私が選手だったら「もう無理。ぜってー勝てないから引退します」って逃げ出すくらいの脅威だぞ。
2位は2位だし本人にとっても悔しい結果だろうけど、正直主眼はそこに置いてないと思った。この大会で彼が得た収穫はあまりにも大きい。ここに気付くかどうかで、今回の彼の演技への評価は随分変わるのではないか。熱心なファンは誰も心配していないようだ。これが答えだろう。それに、グランプリシリーズの初戦で勝てないのは完全に恒例行事となりつつあるし(泣笑)。やたら強い印象のヨーロッパの大会ですら勝てなかったとは…。ジンクス恐るべし。だがジンクスはまたも彼に強力な起爆剤を与えた。いい予感しかしない。例年に比べたらずっと仕上がりも早い。痺れるようなシーズンの幕開けだ。


最終滑走、ネイサン。ルッツもフリップも軽やか過ぎて4回転に見えない…。すげえ。4回転だったはずのトゥループは珍しく2回転に。コンビネーションジャンプでも2回転のトゥループを跳び、さらにトリプルアクセルのコンビネーションでも跳んだため、トリプルアクセルのセカンドのトゥループが3回目のダブルトゥループとしてザヤックルールに抵触。なのでコンビネーション扱いにならないのかなと思ったら、ザヤックでもコンビネーションとは認められる様子。これは大きかったかも。うーん、勉強になりますね。
プログラムはショート程の吸引力はなく、ちょっと間延びしてるというか、ジャンプを跳ぶためのプログラムという感じがまだするので、その辺がシーズンを通してこなれてくればとんでもないことになるんじゃないかという気がした。彼はジャンプのミスが少ないし今後も安定して強そうだ。


以上で男子は終了。ノーミスしてたのはミーシャだけ?まだシーズン序盤だしみんなこんなものでしょうか。しかしシーズン序盤から熱過ぎる。一体何本4回転が飛び交うのですか…。そして生放送最高でした。今シーズンの羽生君はもしかしてずっと生放送で見られるかな。ああ、テレビの前で呼吸が止まる日々が始まる←今回も必死で見過ぎて息できなかった、ステファンが羽生君とネイサンをリンクサイドで見てたのにもまったく気付かなかった程集中してました…

てなわけで次回でラストです。よろしければまた明日お会いしましょう!

ロステレコムカップ2017雑感②

今年はロシアからというのも不思議な感じですが、とにもかくにもグランプリシリーズが開幕いたしました。まずはいきなり大激戦の男子ショートプログラム。ちなみに私はいつもほぼ地上波のみで観戦しています。それしか映らないので(泣)。

いつものように煽りが続き、いつものようにトゥーランドットなオープニング。今年は美しい天国への階段を歩いていったら最後羽生君の姿をした神々しい何かに審判を下されるという物語に見えた←意味不明

確かちょうど放送時間内に競技が行われているはずなのに、生放送の表示がまったくないんだけど。ああこれ、いつものちょっと遅れての放送か。色々あるんだろうけど、やっぱり緊張感が薄れてしまって残念だな。今回は放送終了まで一切ネットを見なかったので、生放送に近い感覚ではありましたけど。

そんなわけで第1グループは2名カットされてしまい4選手の演技が流れる。でもそれでも昔に比べたら随分マシだと思うけどな。


まずはテン君。4回転が2本にトリプルアクセルとなかなか攻めた構成なのだが、すべてのジャンプで着氷に失敗してしまう。特にサルコウの着氷は怖い降り方に見えた。セカンドジャンプが跳べずコンビネーションも入れられなかった。でもステップはリンク全体に彼の世界が拡がるようで素晴らしかった。まるで王子様みたいだ、そうだここにはアンソニーがいるんだ、などと訳のわからないことを思いながら見とれてしまった。お前にとっての王子ってアンソニーなのかよ!だいたいお前が好きなのステアだろうが←このくだり死ぬほどどうでもいい
足首を怪我してたのですね。足をかばって安全策を取ろうと思えば取れただろうに、攻めることから逃げなかったテン君ってかっこいいなと思った。彼の演技はいつか生で見たい。


ナム君。4回転サルコウのコンビネーションが成功し波に乗るかなと思ったら、ああああ、4回転トゥループで転倒…。でも大きなミスはそれくらいだったのかな。ナム君にしてはあまり滑ってないように見えた。
しかしもうナム君じゃなくてナムさんと呼ばなきゃいけないような雰囲気。でもナムさんだと念仏みたいだからやっぱりナム君って呼んでいいですか←だからどうでもいいっつのお前


ホッホスタイン。『Your Song』ってエルトン・ジョンの曲だっけ?
4回転トゥループで転倒、アクセルもミス。ルッツのコンビネーションもセカンドジャンプはどうにか跳べたという感じでジャンプが終始噛み合わない印象だった。でもフライングシットスピンの入りが音楽とぴたっと合っててカッコ良かったです!


ミーシャ。なんか宗教画の人みたいだなミーシャ、とか思ってたら曲もアヴェマリア。グノーでもシューベルトでもないやつか。実はわりと最近までこの曲知らなかったんですよね。
アクセル、コンビネーション、最後のフリップとすべてノーミス。4回転を入れずに作品としてまとめ上げることにしたのですな。目指す演技の着地点は人それぞれ。
ホントに宗教画の物語みたいだった。素晴らしかったです。


後半グループの前にオータムクラシックの羽生君のショートをフルで。今流さなくても良くない?とさすがに思ったが、この後の羽生君の演技との良い比較になったのでこれはこれで良かったかも。地上波しか見られない私にはフルはこれが2回目。やはり絶品の演技。単なるノーミスはもしかすると誰にでも可能かもしれないけど、ノーミスとパーフェクトはそもそも別物なのだと思い知らされる。うまく説明できないが、伝わるだろうか。

6分間練習にヴァシリエフス君を送り出すステファンが映る。何故かお口がもぐもぐしている。ガムでも噛んでいるのか。今じゃないといけなかったのかそのガムは(汗)。
練習に入る前にいつもの挨拶あり。羽生君いつも通り笑ってねえええ!日本から来た暗殺者さんです、みんな仲良くしてあげてね!←正気に戻れ
羽生君もネイサンも練習のジャンプはいい感じ。本番に期待。


ヴァシリエフス君。とても品のいい衣装。この貴族みたいな装いが様になるのはヨーロッパの人ならではですな。
ジャンプは4回転なし。アクセルの着氷はあやしかったけどコンビネーションとトリプルフリップは良かった。
ステファンが振付をした男子スケーターのプログラムはどうしても「ステファンの影」が滲み出てしまうことが多いのだが、彼はステファンに直接指導を受けているわりにはステファンらしさみたいなものをほとんど演技に感じない。彼なりの個性を既に確立出来ているのだとしたら、今後も楽しみなスケーターになるだろうという気がした。
ただ、ステファンのそれとは違うけど、個性的なスピンにはやはりステファンの教え子なのだなという印象を受けました。これからもガンガンスピンで魅了して欲しい。
…誰かステファンを床屋に連れていってください…。髭…。


アリエフ。さすがヨーロッパの人の着こなしパート2。素敵な衣装です。
「仮面舞踏会が開催されている列車の車掌」というイメージが溢れてきたが、たぶんというか絶対そんなんじゃない(汗)。
振付がちょっとワンパターンかなと思ったけど、ルッツのコンビネーションが3回転だったこと以外は大きなミスもなかったはずだし、コンビネーションも予定と違っただけで失敗したわけではないよね。空中で判断して回転数の減少に対応できるもんなんだ、凄いなあ。


サモーヒン。出だしで音楽が止まるというトラブル。これで集中が切れてしまったのか、4回転もアクセルも決まらず最後のジャンプも2回転。転倒こそなかったもののコンビネーションも入らず、演技も投げやりになっているように見えた。音楽の影響ならば可哀想だ…。それでも気にせず滑り切る度胸が必要なのかもしれないけど、繊細なスポーツだからなあ。
衣装がめちゃくちゃ不思議。手が気になる!気になるよ!どうしても目が行くよ!心霊写真みたいだよ(汗)


ネイサン。6分間練習の時、まだ着替えてないのかな?なんて思ったりもしたがやっぱりこれが衣装か(笑)。でも黒よく似合いますね。
ルッツのコンビネーション素晴らしい。フリップもアクセルも着氷は微妙だったがしっかり立っている。さすがに安定して強い。
しかもスピードのあるステップはキレッキレ。これは相当ファンを増やしたのではないのか。シンプルにカッコイイ!
ただ、この曲は個人的には苦手かも。前半が特にカチャカチャ言う音が煩くて、なんか威嚇みたいに感じた(汗)。攻めた選曲だし彼によく似合うけどね。こんな曲で滑ってしまえるなんて、本物の音楽に囲まれて育ったんだろうな、などとぼんやり思った。
もう煽りはええわクソ邪魔、って今回はちょっとうんざりしてたけど、体操やってたって情報がわかったのは良かった。あの抜群の身体能力はそのあたりにも起因するのかな。


コリヤダ。出だしの振り付け個性的過ぎなんですけど。ルッツは3回転に、次の4回転もミスがありコンビネーションにならず。でも最後のアクセルは綺麗だった。全体的に個性的で、これ一体何の生き物?とか思いながら見てましたごめんなさい(汗)


羽生君。新衣装。首もとキラキラ。
冒頭のループは着氷が乱れる。技術点の速報を見て回転不足?と思ったらビンゴ。この減点がいちばん痛かったのでは。スピンもオータムクラシックの時ほどの圧倒的な迫力はない。ループのミスでリズムが乱れてしまったか。
アクセルは加点が最大で3点しかないことが悔しくなる程だった。群を抜いている。ジャッジ全員満点でも足りないだろうあんなの。
さらにトゥループのコンビネーションで転倒。演技全体も多少荒かったかな。しかしミスはあったもののさすがの底力。時間が短く感じる演技は基本的にいい演技だと思うが、近年の彼の演技はミスがあった時にもそう感じる。基礎のレベルが違うのだなと思った。
もしかしたら今回のロステレコムは一種の実験場で、ここでノーミスで滑ることが目的ではないのかなと感じた。たぶんこれでいいのだろう。羽生君のグランプリシリーズ初戦としてはかなりの高得点だし、ジャンプのすっぽ抜けもなかったし。だがめちゃくちゃニコニコしてたのが怖い。ああいう時の羽生君は逆に怖い。羽生君の得意な追い上げパターンである、フリーで阿修羅が出現するのはほぼ疑い無い気がする…。
しかしまあ、ジャージの脱ぎ方がニュースになるなんて、どんだけなんだよ羽生君(笑)。


ところで、番組の途中で流れたガーナのCMは去年のものと同じですね。真央ちゃんのバージョンも流れてちょっとほろり。そうか、もう真央ちゃんはグランプリシリーズで滑らないんだな…。なんだか不思議な気持ちだ…。

ではでは、続きはまた明日以降に!

ロステレコムカップ2017雑感①(前置き)

さて、ロステレコムです。当然ですがテレビ観戦です。ロシア行ってみたいけど!みたいけど!そんな金ないわー!(泣)
刑事君の怪我による欠場が非常に非常に残念です。早期の回復を心から祈ります。

競技の感想についてはまた明日以降。気が付いておられる方も多いと思いますがわたくしはっきり言って遅筆です。とりあえず競技放送までにニュース番組等で見掛けた諸々についてとりとめもなく。


10月16日放送の『報道ステーション』において流れた、松岡修造氏による羽生君のインタビュー。時期的に各局フィギュアスケートの小特集が組まれており、可能な限りは見ているのですが、今のところこれがいちばん興味深い内容だったと思います。

なんたって、「目を見開いたまま固まる修造」という、そんなにしょっちゅうは見られなさそうなものが見られて思わず吹き出してしまった…。あの修造が気圧されるって。超強気なその本性を、優男の仮面をかなぐり捨てて惜し気もなくさらけ出す羽生君の、白い満月を背にした獣の王のような眼差しに、あの修造すら補食されてしまうのか、とうっすら怯えるとともに(笑)、これこそが羽生結弦だ、とどうしようもなくワクワクしました。私は羽生君のこの無茶苦茶な気の強さに興味を持って彼のファンになったようなものなので。

「勝ちたい」のでも「勝たなければいけない」のでもない。「勝つ」のだ。皆が実力を出し切った最高の舞台で。平昌が素晴らしい大会となることを願わずにはいられない。オリンピックだけは予想外の事態が起こるので何とも言えないところではあるけれど、伝説の生き証人になりたいとおそらく誰もが思っている。近い将来訪れるその瞬間を、目を見開いて待つとしよう。


前日から当日の朝にかけては各局で公式練習の様子が。スケートシーズンはこのニュース番組ザッピングが楽しいんだよなー。
ニュース23』(だったかな?)で羽生君の曲かけ練習をガン見しているステファンがばっちり映り込む。演技が終わると拍手をしていた。ヴァシリエフス君のコーチだからリンクサイドにいても何の不思議もないのだが、相変わらず絶好のポイントにいらっしゃるな!本人はもちろん無意識なんでしょうけど、サブリミナル的にファンを増やしてる気がする…(笑)。
ああ、ステファンがいるとどうしてもリンクサイドが気になって演技に集中できないという贅沢過ぎる悩みが発生してしまうのだ。本人が滑るわけでもないのにあの存在感は何なんだ。たぶんステファン専用カメラが回っていたとしても十分見応えがあるだろう(笑)。

それにしても羽生君の4回転ルッツには思わず声が出た。高い!高いよ!美しいよ!ホントに演技に入れてくるとは思わなかった。もうこうなったらルッツも含んだパーフェクト演技で永久に誰も到達できない地平まで爆走して行って欲しい。我々はその日に向けて粛々とクリアファイルを奉納しよう←意味不明←しかも貧困過ぎてとてもガムなど買えずまだ1枚も手に入れてない←号泣


…明日はどうしてもどうしてもどうしても行きたいところがあったのだが、体調が最悪なのと悪天候により諦めざるを得ない可能性が濃厚で、はっきり言って機嫌は最低。体調不良は耐え抜いて、タクシーを呼んで家から目的地まで往復してでも行きたいのだが、そんなタクシー代などガムも買えない人間が払えるはずがないっつうの(血涙)。ささやかな幸せすらも掴むことのできない、貧困と不健康と孤独という、いくらあがいても抜け出せない泥の沼。ねえ、それでも生きていかなくちゃいけないのかな?もう無理だよ。今の私を支えているものは、こうやって「書く」こと、本当にもうただそれだけ…。ロステレコム、最後まで楽しみたいと思います。私が此処に在り続けるためにも…。

NHK杯2015雑感②

昨日に続き、昔書いた文章発掘シリーズです。2015年に書いた文であり今年のNHK杯の内容ではないのでお気をつけください。プログラムは一緒だけど細部は全然違うからわかるか…、うん。
ではでは、以下をどうぞ↓↓↓↓↓



明けて11月28日。この日はどうしても生放送で見たかったので、休みを交代してもらってました。体調も良くなかったので休みにしてもらえたのは心底有り難かったです。
昨日の衝撃が醒めやらないものの、体調のよろしくなさもなかなかのもので、放送開始まではほとんど寝てました。でも放送時間までにどうにか落ち着いて全力でテレビの前で待機。第1グループから全員生放送で見られるなんてNHK、そして生放送ならでは。なのでNHK杯の3日間は全日休みたいと毎年思ってます。まあ無理なんですけども(泣)

第1グループは何と言っても田中刑事君の素晴らしい演技。最終滑走があの化け物じゃなければ刑事君のことをもっと語りたいところですが、化け物の衝撃が凄まじすぎるので割愛します。刑事君ごめんね(泣)。テレビの前で思いっ切り拍手したよ。
第2グループの6分間練習はニュースが流れたためろくに放送されませんでしたが、羽生君の調子は悪くなさそう。振付の良し悪しがわからないほどジャンプが壊滅的だったミハル(フリーの振付はステファンだったんだ…)、表彰台ならファイナル確定だったはずのコフトゥンなどが次々撃沈したためじわじわ順位の上がる刑事君(最終的には4つ上げて5位!立派!)や無良君の表彰台に喜んだり、シニア最初のシーズンで266点出してる(十分すごい点です!)ボーヤンにびっくりしたり、羽生君密着カメラがTシャツを脱ぐ羽生君の背中を映す放送事故(汗)があったり(しかもカメラの前におっさんが立ちふさがって羽生君を隠す←笑)とかなんとかしているうちに羽生君の番に。

どんなに強い選手でも演技の前は見ている方も緊張します。テレビの前で正座して、祈りながら羽生君の息の音で始まる演技を見つめました。
4回転サルコウ、4回転トゥループトリプルフリップまでは冷静に見る。いちばん陰陽師らしさが出てると思うステップも冷静に見る。しかし後半に入ってからの4回転ー3回転のトゥループのコンビネーション。ここで、ここでこれを決めてしまうなんて!今まで演技に組み込んでいなかった(はず。違ってたらすみません)このジャンプを!しかもこれほどクリーンに…。
思わず声と涙が出てきた。トリプルアクセルとダブルトゥループのコンビネーション。息をするように自然で鮮やか。なんとジャッジ全員がGOE3点をつけた、つまり満点だったジャンプ。これについて言及していた情報番組はたぶんスッキリだけだったけど、4回転3本成功以上にもしかしたら偉大な記録かもしれません。満点なんてそうそう出ないよ。4回転3本成功させた選手はこれまでにもいるけどね。
さらにトリプルアクセル、シングルループ、トリプルサルコウのコンビネーション。羽生君だから簡単そうに見えるけどこれも無茶苦茶難しいらしいよ。トリプルアクセルについてはショートでも触れた通りほぼ心配はしてなかったが、トリプルループでも思わず声が出て、最後のトリプルルッツで本格的に泣き出す。羽生君はルッツで転倒することが多いので、いちばん心配だったのです。会場もそういう空気だったと羽生君も言ってたけど、むっちゃくちゃわかる(笑)
ルッツから間髪入れずスピン、コレオステップと畳みかけるように流れ、フィニッシュ。いつもの阿修羅かと思ったら笑顔。鬼神ではなく羽生結弦の笑顔。力強く振り下ろすガッツポーズ。涙が止まらない自分。
300点を超えたことはもう疑いなかったけど、そんなことどうでも良かった。羽生君がフリーをノーミスしたのはシニアの大会に出るようになってからは初めてではないのか?少なくとも私は記憶がない。全部の試合を見られている訳ではないので、記憶違いだったらごめんなさい。羽生君が陰陽師を滑ると聞いた時、待ち望んでいたことの実現に私は狂喜した。和風のプログラムを競技で滑って欲しいとずっと思っていたのだ。アイスショーで見たショーバージョンの陰陽師は、競技で完璧に滑ったらどれほど驚異的な作品になるかいやが上にも期待させる非常に魅力的なプログラムだった。その「完璧」を見ることができたのである。それだけでも私は満足だった。

得点発表。会場の悲鳴で発表の声がかき消される。フリー216.07。合計322.40。ショートの点はある程度予測できていたのか冷静だった羽生君も顔を手で覆って驚くほどの驚異的な点数。
これまでのフリーと総合の最高記録を持っていたのはパトリック・チャン。彼はカナダの国内大会で総合300点を超えたこともあったのですが、国内大会なので参考記録にしかならず、公式には彼が国際大会で出した295点が最高でした。フリーもこれまでに200点を超えたことはなかったはず。それなのに、いきなり216点。総合だって夢の300点超えと言われていたものが、はるかに凌駕する322点。実に30点近く更新するというもはや有り得ないレベルの偉業。2位のボーヤンとは実に56点差。普通はボーヤンくらいの点を出せば十分優勝圏内なのに…。羽生君が完璧に滑れば誰も叶わないのではと思ってはいたけれど、それが得点に如実に表れたのである。涙が止まらない。

ヒーローインタビュー。客席に感謝を述べた後、カメラに向かって「テレビの前の皆さんもありがとう」的なことを満面の笑顔で語りかける羽生君。号泣。頷きながら「頑張ったね」と呟く私。この日私が発した言葉これだけ。次の日風邪気味で声がおかしいことに初めて気付きました←孤独過ぎ(笑)
こんな嬉しそうな羽生君どれくらいぶりだろう。長野と名古屋を言い間違えて「間違えました、テンション上がってますね私」とか何とかオタクの喋り方が出ちゃってる羽生君に笑ってしまう。詳しくは割愛するけどあの子スケートやってなかったらたぶんただのハイスペックなオタクだったと思います(笑)

表彰式、ウイニングラン。織田君に花束を渡す羽生君の様子に微笑ましいものを感じているうちに番組終了。昨年のNHK杯では4位に終わり、涙目でインタビューに答えたり、寂しそうな切なそうな、小さな子供がじっと悔し涙をこらえているような佇まいで表彰式を見つめていた羽生君を思い出し、また涙が出てきた。その時の得点とは実に100点近くの差。彼の今回の演技がどれほど驚異的なものだったかはこういう点においてもハッキリしていると言っていいだろう。

今回の演技がどのように素晴らしかったのかは、ワイドショーのように4回転ジャンプだけを取り上げていては決して伝わらない。すべての技にGOEでプラスの評価が下され、演技構成点も満点に近い97点台を叩き出した。難易度の高いジャンプを次々挑んでくる選手ならほかにもいる。だが、非常に難易度の高い構成を、作品としての完成度を損なうことなく滑りきった選手は新採点法の時代になってからは男子シングルの選手では彼が初めてではないのか。そこに大きな価値があるのだ。
しかもこのプログラムのテーマは陰陽師という日本人でも説明に困窮するような非常に日本的なものである。使用されているのは映画音楽なのでそれほど取っ付きにくさはなかったのかもしれないが、それでもこのテーマをジャッジが理解するのは厳しかったはずだ。私はその点を心配していたし、同じ心配があるからこそ羽生君陣営も今シーズンに挑戦したのだろう。しかし彼は97点という高得点を叩き出した。非常に日本人らしい容姿に少年のような身軽さ、まるで二次元作品のような雰囲気、そして時に観客を戦慄させるほどの彼の激情を表に出しても違和感のない陰陽師という題材。このプログラムはこれ以上ないくらい羽生君の特性を活かしている。たとえ陰陽師が何者かわからなくても引き込まれてしまうのだ。そしてその表現は高い技術に裏打ちされたゆえのものである。ジャッジも認めるしかなかったのではないか。

長野に行かなかったことを私は一生後悔するだろう。今死んだらこれを後悔しながら息絶えると思う。けどほかの嫌なことすべてを思い出すことなく「でもチケット取れたかわかんねーじゃん、バッカで」とか思ってるうちに死ぬんだったら逆に幸せかもしれない(笑)
それに、NHK杯だったおかげで、日本中がこの歴史的瞬間を生で視聴することができた功績は大きい。ずっとフィギュアスケートを見てきて良かった。どれほど価値のある演技だったか理解できるほどには知識があって良かった。感無量です。プロトコル印刷して家に飾りたいくらいだ。あんなプロトコルこの先見られるのか?織田君のセリフ通り「神が誕生しました」ですよ。

でも、今回が天井ではないと思わせるのが羽生結弦という選手の面白さだ。きっと彼はこの自分の点を超えようとしてくるだろう。そしてまた「久しぶりの世界記録更新ですけど」などと普通は人生で何度も言えないはずのセリフを吐いてしまうのだろうか(笑)。彼は本当に、この平成の世に神が遣わせた何かなのかもしれない。これからも私は彼に注目し、ひっそりと応援していこうと思う。とりあえず羽生君モデルのファイテンの磁気ネックレスのメモリアルセット予約しました。い、いや、肩こり酷いからさ(笑)←ずっと迷ってたんだけど世界最高点のお祝いに勢いで予約の電話しちゃったよね!やっちゃったよ!
ところでフリーの最後に笑ったのはショートの阿修羅っぷりに対して「どやりすぎ」って言われたからってホントかよ羽生君。涙ちょっと返して(笑)

以上です!独り言に付き合ってくださってありがとう!ではまた!



↑↑↑↑↑以上です再び(笑)。死ぬほど体調が悪かったのは何となく覚えているが、寝込み続けて見逃す羽目になったりせずに本当に良かった…。ファイナルについての文章も書いてた気がするんだけど、書いてる途中で消えてしまって諦めた記憶がうっすらと(泣)。たったの二週間での本人による記録更新は、フィクションの世界なら没になるだろうこんなの、というくらい現実も非現実も超越した、神にしか書けないプロットのような何かでしたね…。
今年のNHK杯も楽しみです。まずはロステレコム、そしてスケートカナダか…。吐きそうなほど緊張するけど、4年に一度のオリンピックシーズン、全力で応援していきましょう!

NHK杯2015雑感①

昔書いた文章を発掘したのでしれっと載せるシリーズ、たぶんそろそろネタ切れ。紛らわしいので、グランプリシリーズが始まるまでにしれっと載せてしまいます。
てなわけで、2014年に続いて2015年のNHK杯。羽生君の記録更新にあまりに興奮して一気に書いたという文章のため、ほとんど羽生君のことしか綴っておりません、すみません。よろしければ懐かしさに身を委ねてみてください。では以下をどうぞ↓↓↓↓



私は今この話題だけで徹夜でしゃべり続けられることは間違いないであろうが、実際は仕事の話以外の会話をほとんど人間としてない、たまにテレビに向かってしゃべる(←もはや孤独死寸前の老人)、という絶望的な状況なので書くという行為で代償します。無理矢理付き合わせて申し訳ございませんがよろしかったらお暇つぶしに読んでくださいませ。

11月27日。体調不良で仕事を休もうかと思っていた私は「NHK杯が見たいから休んだんだろ」というそしりを受けるのを恐れ(これまでの自分なら恐れませんでしたが…。まあ色々あるんだよ)どうにか出勤。でもさすがに早めに帰らせてもらおうと決め、残業もそこそこに職場をあとにしました。
帰り際、とある施設に日中掲げられている日本の国旗を片付けている現場に遭遇。施設の人が国旗を畳む前にいったん広げた、まさにその場面を私は見たのだと思う。目に飛び込む鮮やかな日の丸。きっと素晴らしい結果になると、根拠のない予感を私は抱いた。

男子のショートプログラムはとっくに開始しており、ろくに映らないスマホのテレビを見つめながら辿る帰路。羽生君には間に合ったことに気付いた時はホッとしましたが、運悪く電波の入りの非常に悪い駅に電車が停車してしまい、羽生君が首を回したところで止まり、次にしっかり映ったのはフィニッシュ(泣)。しかもまた止まる(泣)。リプレイになってやっと切れ切れながらも少し映るようになり、どうやらすごいことが起こったのと阿修羅が出たことは理解した。ちょっとあんたこショパンなんですけど。何なのあの鬼の形相。子供泣くぞ(笑)
※阿修羅・・・羽生君は演技中に普段の様子からは想像もつかない恐ろしい形相を見せることがあり、私は阿修羅と呼んでいる。多くのファンもそう呼んでいる。私がいちばん好きな羽生君はこの阿修羅なのだけど(彼の本性だと思ってる)、羽生君って王子様みたいで優しそうで素敵、とか言ってる夢見るファン層がこの阿修羅に戦慄し背筋を凍らされてるのかと思うと面白くてたまりません(笑)←ひでえ

そして得点発表。106.33という数字に思わず上げそうになった声を必死で、本当に必死でこらえる。でもうっかり片手で小さくガッツポーズするのは止められなかった。私の座ってた席周辺の人は絶対に「コイツヤベエ」って思ったはず(笑)。
演技はほとんど見られなくても得点だけで何が起こったのかはわかる。これまでの男子ショートプログラムの最高得点は101.45だった。羽生君がソチオリンピックで出した得点である。彼は全日本で103点くらいを叩き出したこともあるが国際大会ではないので公式ではソチの得点が最高だったのだ。その記録を自ら破った上に5点近く更新。この時点で十分に凄まじいことが起きていたのだ。
しかも、実はこのショートでは2度の世界記録更新が行われていた。第1グループで滑ったボーヤン・ジンが、羽生君の持っていた技術点の世界記録を更新していたのだ。しかしたぶんそれから1時間もしないうちにボーヤンの記録をまた羽生君が更新してしまった。ものすごい戦いである。しかもボーヤンの得点は羽生君を震え上がらせるどころか逆に燃え上がらせたようだ。「ぜってー抜かしてやる、見てろよ!」と思ったという本人の言葉に非常によくそれが現れている。そう、これこそが羽生結弦。この日本の若者には珍しいくらいの気の強さが彼を頂点に導いたのだ。ライバルが強ければ強いほど絶対に相手に勝とうと努力し力を発揮する羽生君。ほとんどマンガの主人公。中性的な見た目からは想像もつかないほどの超好戦的な性格というギャップが彼の非常に面白いところです。

帰宅してニュース番組をひたすらチェック。報道ステーションがノーカットで演技を流してくれたおかげでやっと106点の全貌を知ることができました。
スケートカナダでの、ジャンプ二つが規定違反により0点になるという大きなミスのあと、羽生君はショートプログラムの演技構成を大幅に変更しました。カナダまでのものと比べると明らかに難易度の高いものに。ジャンプの重複違反を避けるためにも、4回転トゥループの代わりに4回転サルコウを入れたらいいんじゃないかと私も冗談で言ってはいたが、まさか4回転トゥループはそのままにサルコウも入れ、トゥループをコンビネーションにするとは。これまでに入れていた3回転ルッツと3回転トゥループのコンビネーションでも十分なのに、それをカットして4回転2本の構成にするとは…。初めにそれを聞いた時は「羽生君らしくて好きだけど、馬鹿じゃないの?何やってんの?」と叫びそうになったくらい無茶苦茶です。でも羽生君は、やってのけてしまいました…。

サルコウは着氷があやしかったけれど直後にイーグルが入るせいか加点のもらえるジャンプに。トゥループのコンビネーションはなんと4回転ー3回転。羽生君が試合でこのコンビネーション跳んできたことあったっけ?ずっと4回転ー2回転だった気がするんだけど違ったかな。まさかこのタイミングでマスターしてくるとは!
そして最後のトリプルアクセル。羽生君はアクセルがものすごく得意なので安心して見ていられるのだけど、まるで息をするかのように軽々とカウンターから跳んでしまう。羽生君の本当の武器はこの助走らしい助走もなく演技の流れの中で跳べる美しいトリプルアクセルだということを改めて実感させる素晴らしいジャンプ。
しかし私が最も感嘆したのはそのアクセルの後のスピンである。まるで音楽そのもののように、音のひとつひとつと同化した、ため息の出るようなスピン。私の本命であるステファン・ランビエールは世界一と言い切ってもいいくらいスピンが得意な選手だったが、何故彼のスピンが素晴らしいかというと、演技の要素のひとつとしての「技術」にとどまらず「表現」の域にまで達していたからである。スピンにあれだけ表情を持たせられるスケーターはそうそういない。しかし今回の羽生君のスピンは彼に肉薄するレベルだった。まさに絶品。ワイドショーなどでは取り上げられることはないと思うけど、どうかこのスピンに注目してください。

演技全体に漂う儚さと強さ、緩と急のコントラストも美しく、これで点が出なければ嘘だろうという素晴らしい演技でした。プロトコル(採点表)も確認しましたが、最初のサルコウ以外すべての要素にGOE3をつけてる上演技構成点にも10点満点をいくつか出してるジャッジがいるんですけど。この人演技に見とれて採点するの忘れたんじゃない?(笑)もちろんそんなことはなくきちんと採点した結果ほぼ満点という評価にふさわしいと判断したのでしょうけど、なかなかこんな点を出すジャッジ見ないと思われるのでびっくりでした。
GOEというのは演技の出来映え点のことで、マイナス3点からプラス3点までつけることができ、複数のジャッジの平均が最終的な評価になります。今回の羽生君のプロトコルにはマイナスはひとつもありませんでした。

そして最後の阿修羅出現(笑)。よっぽどスケートカナダが悔しかったのでしょうね、ものすごく練習したのだろうということが演技から伝わってきました。羽生君はしっかり練習ができた時とできてない時の差が割とはっきりわかる選手だと思います。カナダは明らかに体調が悪そうだったので(唇が紫だった。喘息の発作が酷かったという噂)練習が足りなかったのかもしれません。カナダに比べると顔色も良くて安心したし、ボーヤンに負けまいとする強烈な闘争心が阿修羅の表情ににじみ出まくってて私は好きです。節分の鬼の面みたいだったけど(笑)。んで自分でも怖いと思ったとかどやりすぎとか言われたってあとから言ってたらしいけど(笑)。ってあんたインターネットで自分のファンの発言とか見てるだろ。どやりすぎって(笑)

何故長野へ行かなかったのか、と暴れたのは当然として、せめてテレビの前でじっくり見たかった(泣)。でもほとんど映らなくても一応歴史的瞬間に立ち会っていたことにはなるのだからまあ良しとしましょう。
結局ノーカットで見られたのは今のところ羽生君だけだし、ボーヤンや無良君の演技も見たかったのでやっぱり無念ですけど。

思ったより長くなったので以下次号。



↑↑↑↑以上、第1回・ショートプログラム編。明日の第2回・フリー編に続きます。よろしければ明日も目を通していただければ嬉しいです。

NHK杯2014雑感②

昔書いた文章を発掘したので今更載せるシリーズ第?弾(←もう忘れた)。昨日に引き続いての第2回にして最終回。元の文章めちゃくちゃ長かったので、2回に分けました。
ではでは以下をどうぞ↓↓↓↓↓↓



★30日
エキシビション。でも毎年楽しみだった豊の部屋は今年はもうない。にじりよる豊に「地上波で流して大丈夫なの」と心配することも、豊の扱いに慣れきった高橋君の姿を見ることももうないのだ。後輩に道を譲りたいとのことだが、淋しい。フォーエバー豊。
豊の部屋ことインタビューコーナーは織田君にバトンタッチ。あらまそんなとこで泣くんかい。ごめんね爆笑した(笑)

川口&スミルノフがすごすぎだった。生で見たいこれ。ペアは絶対生の方がいい。迫力が桁違い。
木原君うまくなったね(涙)。成美ちゃんはどうしたの?試合からジャンプ全然決まらない…。心配。
宮原さんはステファンの振付。女子への振付にはあまり彼らしさが見られないことが多く、今回もそうだったので、言われなければわからないかもしれない。ちなみに今回もそれらしき夢を見た(彼が日本人に振付する夢)。相変わらずと言うか、もう何と言うのか。
せな君(ごめん漢字忘れた)って高橋君が「不味い餃子も美味しい」という迷言を残したNHKの番組に出てた子だよね?大きくなったなあ、しかも上手い。
流行ってるのか、Say Something。
前からうっすら思ってたけど、ウィーバー&ポジェのポジェさん、かっこよくないすか?

昨日涙目でインタビューに答えていた羽生君が痛々しくていたたまれない気持ちだったが、花は咲く、素晴らしかった。最初は少し迷いが見えたけど、途中から吹っ切れたように感じた。ああもう大丈夫、そう思った。中国は日頃の練習の通りに動けていた感じだったけど、今回は練習不足が見て取れたし、世間の批判や金メダリストとしてのプレッシャー、そんなものに負けまいとして押し潰されそうになってるように思えた。さすがの羽生君も、怖かったのかもしれない。いつものべらぼうに気の強い、鬼神のような羽生君じゃなくて、普通の19歳だった。でもファイナルではきっと、いつもの羽生君が戻って来るだろう。
無良君や村上君も羽生君が事故のことで色々言われたことは知っていたのだろう。とても彼に気を遣っているのが伺えた。とりあえず批判も下火になったようですが、19歳の子に、批判が多かったことを承知でコーチや連盟を気遣う言葉まではっきり言わせた世間はホント土下座した方がいいよ。自分たちが人生を賭けて向き合っているものや、それを支えている人たちを、よく知りもしない外野に色々言いたい放題にされて、随分嫌な思いをしたんじゃないのか。自分が結果を出さなきゃまた大切な人たちが批判される、そんなプレッシャーを背負いながら彼はNHK杯に出てきたんじゃないのか。そう思うと本当に可哀想でならない。まあ全然見当違いかもしれませんが。
仲間内だけでの口頭での会話ならともかく、インターネットという世界に開かれた場所で発言をするならそれ相応の責任は持つべきである、とこの件で改めて痛感した。一般人の発言なんて誰も見てないから、というのは大きな誤解。あまりに不自由であってもいけないが、利用する人間の知性が常に問われる、ということを念頭に置いて使用するならば、無限の自由が許されているわけではないことにも気付くだろう。私がブログ等の形でスケート旅日記を表に出さないのは、自分の文章に責任が持てるかどうかの自信と勇気がないからです(2017年注:当時は知り合いに読んでもらうためだけに書いていました。この文章もそうです。今でも自信も勇気もないですが、一歩を踏み出すためにブログという形を選びました)。
しかし、今回特に感じたことだけど、数々の発言からうかがい知れる羽生君の器の大きさよ。よく考えると、オリンピックの金メダリストは翌シーズンを休養にあてグランプリシリーズには出場しないのが通常である。さもなくば引退か。今シーズンもソトニコワやトランコフペアは出場予定だったが結局怪我で欠場している。あまりにも普通に羽生君が出ているので忘れかけていたが、彼はメダリストだった…。でもこれで、彼はまたギラギラしたチャレンジャーに戻るのだ。強いだろうな。昨シーズンもグランプリシリーズはパトリック・チャンに2敗してるし、それで奮起したんだろうし。

そんな闘う意志に溢れた羽生君だが、花は咲くの最後にお花をぎゅっと抱きしめる姿を見て、それが様になるのは彼くらいだろうと思った…。そしてオープニングとフィナーレの女子のような衣装は一体?!よく着られるなあんなの!でも似合ってるからどうしようもない!(笑)
やはり一見儚げでほっそりとした羽生君が血を流して倒れているという絵が衝撃的過ぎて、あんな過保護な批判が噴出したのだろうと確信するに至った…。

なんか羽生君のことしか書いてませんが、長くなり過ぎるのでもう割愛。今からファイナル胃が痛いです。ファイナルには我らの町田が!



↑↑↑↑↑↑以上、約3年前に書いた文章発掘記念祭りでした←祭りというほどのことはしていない
2014年に書いた文章はもっと色々あるのですが、現状ではかなりの数がお蔵入りしてます。修正作業をしているうちに、正直載せるほどの内容がないとか、今はまだ載せる気分じゃないとか思ってしまったものがわりとありました。そのうち「まあいいかな」と思えるようになったらしれっと載せるでしょうけれど、現状ではやはりお蔵入りです。
2014年のカップ・オブ・チャイナについての文章も、ギリギリまで悩んでお蔵入りにしました。もう3年も経っているしいいかなと思ったけど…。でも、その頃の自分の気持ちと今の気持ちはまったく変わっていないので、その時書いた文章の要点だけ最後に加えさせていただきます。

あの時、文字通り青ざめて事態を見守りながらも私は、出場に問題はないという診断であれば羽生君は間違いなく出てくると思いました。そしてそれは絶対棄権しなければならない危険な状態ではないことを指すのだとも思いました。現場にいるのは皆プロであり、テレビを見ているだけに過ぎない視聴者などとは比べ物にならないほど的確な判断が下されているはずです。なので羽生君が出てきたのを見て逆に安心しましたし、むしろすぐに棄権がアナウンスされたハンヤンの方が心配でした。←結局彼も出てきて滑ったけど…。心配で泣いたよあの時は…。
5回の転倒があり決していい演技ではなかったけれど、その狂気をはらんだ演技ではない演技に、壊れたものにしか出せない美しさに、滑り終えた彼の見たことのない穏やかな表情に、そしてキスクラで泣き崩れたその姿に、私は羽生君のファイナルへの強い思いと覚悟を感じ、彼の選択は間違いではなかったと素直に思っていました。

なので、羽生君の出場に批判が噴出しているのを知った時は、何故なのか理解できなかった。
この場合、「皆心配していたからだ」という意見は議論の対象にもなりません。そんなものは大前提中の大前提です。その上で、正確な状況を把握もしていないのに、中途半端な知識と思い込みで今回の事態を悪魔の所業でもあるかのように各方面から批判しているお茶の間批評家たちに、私は心の底から恐怖を覚えました。

彼らの多くはスケートのファンでしょう。でもスケートを愛してはいないんだと思いました。なぜなら彼らは選手とその関係者を信じていないからです。彼らより自分の物差しを信じているのが表面化したからです。部外者の我々が現場より自分の判断が正しいと思う、それは愛しているはずの対象を信じていない証拠です。
そして、羽生君が必死で完遂させてみせたその滑りは、いい悪いを抜きにして、少なくとも敬意を払ってしかるべきものだったはずです。本気で何かに向き合っている人の姿に尊敬の念を持つことは人間として何も間違っていないと思います。それを表現するのは難しいので、感動したなどというチープな言葉にしかならないのだろうと思いますが、私はあの羽生君の姿に否定ではない何かを思った人は何も間違っていないと思うのです。でも、批判側の人たちは、羽生君の努力に敬意を払う心すらないということなのでしょう。
私が今回の件でいちばん嫌なものを感じたのは、たぶんここだと思います。

事の発端から最後まで生放送だったということも今回の騒動が大きくなった原因でしょう。まるで当事者のような気持ちになってしまったのもわからないではありません。
でも我々はただのファンです。当事者ではありません。子供でも知っているような知識を盾に、冷静に状況を判断するという傍観者として当然のことも行わず、愛もなく敬意もない批判を行う権利などありません。羽生君は何も間違ったことはしていません。間違っていたとすれば彼の思っていた以上に影響力が大きくなっていたという認識不足くらいでしょう。羽生君の人生は羽生君のものです。我々に口を出す権利はない。
そして、これが自分がいちばん好きな選手の話だったら、おそらく今と逆の立場に立った人が大半だと思います。それが透けて見えるから余計に嫌なのです。

羽生君にずっと健康でいて欲しい気持ちもわかるけど、心が壊れたら体も壊れます。明日なんて必ず来るものではないのだから今を懸命に生きたって構わない、という私の人生観が常識的でないと言われてしまえばそれまでですし、私も自分の人生観に対しては堂々とした立場にはないので何とも言えないのですが…。そう、今回の件は見た人の生き様や経験や死生観を浮き彫りにするような事件でもあったと思います。

とにかく悲しく、悔しく、意味が分からず、モヤモヤし続けていました。自分の身近にも肯定的な人は少なかった。でも私の意見は一貫して変わりませんでした。自分が正しいと主張したいわけではなく、ただこのように感じた人間もいるということを知っていただけたら、と思います。

NHK杯2014雑感①

昔書いた文章を発掘したので今更載せるシリーズ。久々。でもないか←どうでもいい
長かったので2回に分けてお送りします。では以下をどうぞ↓↓↓



そんなわけで(どんなわけ?)NHK杯

★28日
女子ショートはまったく見られず。男子もほとんど携帯のテレビで見た。しかし演技の良し悪しもわからないレベルの電波状況で、結果をリアルタイムに追ってる…程度の視聴にしかなりませんでした(泣)。
録画機器もBSもないので、結局今に至っても見られてません。もう見る機会ないかも(放送時に見られなかったものはすべてそうなってるのがここ数年の状況)。村上君見たかった…。佳菜子ちゃんも…。

★29日
ようやく家のテレビで落ち着いて見られる。

女子フリー。すみません疲れて少しうつらうつらしました…。
ゴールドはクリスティーヌっていうかアナと雪の女王レオノワが熟女になっててびっくりした。てかアメリカ国歌をひっさしぶりに聞いた気がする。だってペアやアイスダンスの表彰式なんて放送しないしさ。
女子は14年ぶりくらいで日本人がファイナルに出られないのか。今のジュニア選手がシニアで戦うようになれば状況も変わりそうだけれど。佳菜子ちゃんはここいちばんで実力を発揮できないのがいつも惜しい。

男子フリー。始まる前から胃が痛い。
バルデ良かったよね。しかし6分間練習に緊張し過ぎてバルデの演技が音速で記憶をすり抜けてしまう(泣)
て言うか羽生君衣装変えたのね。フリルはやめたのですか。青年って感じでいいんじゃないのか。ジョニーじゃないよねこれ?どうなんだ?

リギーニの編曲わけわかんなくていいわ(笑)、などと言ってるうちに羽生君。
あれ、いつもの「あなたこれから人でも殺しに行くんですか?」と尋ねたくなるような形相じゃない。普通の男の子なんだけど、羽生君…。
これはヤバいかも、と思ったらやはり4回転が決まらない。得意なトリプルアクセルまで失敗。その他のジャンプなどはきっちり跳べているのだけど、やはり点が出ない。
本人はわりとサバサバしたいい表情をしていたけど、これはもうファイナル進出の可能性は低いだろうと覚悟を決める。カップ・オブ・チャイナでの羽生君の涙に本当に胸が痛み、出来ればファイナルに行って欲しいと願っていたので…。

しかし、羽生君のファイナル進出の可能性は低くなっただけで消えたわけではない。3位に入れば大丈夫、と言われていたのは「ほかの出場者が何位であろうと確実に進出できるのが3位以内」というだけであって、実は5位くらいまでなら可能性はあったのである。
5位でも出場可能となる条件は、アボットが上位に入らないことと羽生君の得点がジェイソン・ブラウンを上回ること。300点近い得点を出したこともある羽生君ならその条件はクリアできるかと思われたが、残念ながら下回ってしまった。よって羽生君は絶対に4位以内に入らなければならない。

羽生君の後に滑るのは4人。ヴォロノフのファイナル進出は羽生君と同じ条件なので、下位に沈まなければ可能性は高く、カナダで優勝している無良君に至ってはかなり下位でも可能性大。村上君はNHK杯にしか出場していないので、たとえ優勝してもポイント的にファイナルには行けない。なのでファイナルの出場争いにはまったく関係ないのだが、彼の順位によってほかの選手が得られるポイントが変わるため、決して無関係ではない。いちばんの鍵となるのはアボットで、彼が優勝すると羽生君は4位でも進出できない(はず)。アボットのファイナル進出はNHK杯で優勝しなければほとんど不可能らしいが、羽生君が絶不調の今その可能性は十分にある。

しかし、これから滑る4人は「ある程度コンスタントに上位に入る安定した実力のある選手」ではない。パトリック・チャン高橋大輔のような選手ね。もう皆ベテランなのだが、これまで表彰台の常連になれなかったということはかなりの波や詰めの甘さがあるということなので、正直ガタガタに崩れてしまう可能性は十分にあった。なので全然読めない。

そんな中ヴォロノフ。最後の方はお疲れな感じだったがそれなりにまとめて、おそらくファイナル確定、という演技。
村上君は素晴らしかった。2年前のNHK杯は肩脱臼して棄権だったっけ。あれはかわいそうだった。リベンジできてホントに良かった。

そして問題のアボット。選曲もいいし相変わらず美しい滑りだったが、このジャンプでは点が出ないだろうと素人目にも思ってたらやっぱりー(泣)。いつもより雑だった気もしたし、まさかの5位。アボットが実力を発揮すれば今回は優勝が狙えたのに!(泣)やっぱり自爆大王なのかアボット(泣)。しかしこれで羽生君のファイナル進出はたぶん決定。複雑過ぎる…。アボット好きなので(泣)

無良君は順当に優勝だと思っていたのにまさかの出来(泣)。いつもの無良君だった…(泣)。無良君は私が見てる時は絶対にいい演技しないんだけど(泣)。すみません私なんぞが見て本当にすみません(泣)。
しかし衣装素敵だな。髪型は一生これにしてください!絶対オールバックより素敵←単なる私の好みですごめんなさい

結局まさかの村上君優勝である。まさかとか言って申し訳ないが、通常なら羽生君が大本命過ぎるから…。
あまりに一般での知名度がなさすぎて「なんでマエケンが出てるの?」などと言われてしまい息ができなくなるくらい笑いつつも泣いた。全日本出てたよ毎年?映ってたと思うんですけど?(泣)
でもいい涙だったな。自分はどうせ順位が落ちるから、などとショート後の会見で冗談言ってたが、今回は優勝に相応しい演技をしたのは村上君だけだったよ。ショート見たかったのう…。

ちなみにアボットはショートで30秒以内に演技を開始しなければならないルールに抵触し、1点減点されている。この減点がなければ羽生君はファイナルに進出できてない。また羽生君も、二つ目の4回転に失敗し3回転になってしまったことで、同じ種類のジャンプを2回以上跳んではいけない、というルールに引っかかりかけていた。以前は3回転以上だったが今年から2回転ジャンプにもこのルールが適用されたとかで、村上佳菜子ちゃんが引っかかったのはこれ、だったはず。違ってたらすみません。だが二つ目のトリプルアクセルが1回転になってしまったことでこれも回避。もしこのアクセルに成功していて最後にトリプルルッツを跳んでしまっていたら、そのトリプルルッツは0点になっていた。恐ろしい。
まさに薄氷を踏むような勝利ですが、羽生君は確か初めてファイナルに出たときも、優勝以外ではムリ、という状況で優勝し、ホントにギリギリの得点差で決定したはず。この強運こそが彼がチャンピオンになれた要因であろう。主人公になるために生まれてくる人というのはいるものである。



以上、今更感に溢れ過ぎる3年前の文章でした。続きはまた明日。