うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

かながわフィギュアスケート・フェスティバル2015⑥

※この記事は昔書いたものを修正して今更載せています。詳細についてはこちらをご覧ください↓

usagipineapple.hatenablog.jp

 

休憩を挟んで第二部。まずは神奈川県所属のスケーター、小曽根孝浩。チラッと名前は聞いたことがあるような。
曲は「Rise」!この曲とにかく盛り上がるよね。CDを買いそびれたことをいまだに後悔してるくらいですよ(CDはあえて自分の足で店舗を回って探したい派の私がもう何年も1枚も見つけられていないサフリデュオ…。いや一度新品の頃に見つけたんだけどその時はお金がなかったんだよね…)。
明るいキャラクターなのでしょうか、とにかく盛り上がる!人気もある様子。土曜日夜公演は出来も良かったので、スタオベしようかとても悩んだのですが、「これからに期待してる」という応援の意味も込めて子供たちにはスタオベすまいと決めていたので結局立ちませんでした。幼いうちからマスコミに取り上げられて次世代の主人公扱いされてたのに、その後伸び悩んでしまった選手が少なくないことを考えると、まだ心身とも安定していない年頃のうちから過度の期待をかけることにどうしても抵抗があったのです。でも彼はもう大学生くらいだし、スタオベしても良かったかなと今もちょっと後悔してます。だって彼自身にとっても手応えがあったようで、小さくガッツポーズしながら客席に「俺やったよ!」って会心の目線飛ばしてたんですもん。もちろん私も目が合いましたよ。ごめんね、いい演技だったのにね(泣)。
ところで、Riseと言えばジュベール。彼の代表作のひとつですよね。そのせいなのか、彼の演技中にジュベールらしき人影がアリーナ席の後方に見えてましたよ。

続いては村主章枝。彼女は当然ベテラン枠での出演なのですが、長年神奈川県所属でもあったそうです。
音楽、と言うかセリフが流れ始めてからも、村主さんの姿がリンクに見えない。あちこち探しているうちに客席の間から登場。3回も見たのに3回ともどこで待機してるのかわからなかった…。彼女らしい演出ですね。
ハッキリした黄色の衣装、個性的な振付、とても村主さんの色が出てて好きなのですが、演技の出来は残念ながらイマイチ。アリーナ席の目の前で転倒されてしまうと、さすがにスタオベはしにくい。体調が悪かったっぽいのですが、次は全力の村主さんが見たいです。

再び神奈川県所属スケーター。松村成。艶のある素敵な選手だと思ったけど、残念ながら引退間近だったようです。やはり大学生くらいの選手になるとある程度安心して演技を見られますね。

さらに若者。西尾帆花。シェヘラザードでした。すごい、手足が長い。このスタイルを活かした振付で滑ってみて欲しい。

そして再びベテランに戻るのですが、なんとまさかのトマシュ2プログラム目。前半で出番は終わりなのかと思ってたので感激もひとしお。
しかもアフロで出てきたー!あんたこれ何年滑ってんの(笑)!ピンクのタンクトップに黒のアフロ(もちろんヅラ)にズボンで登場して、途中でズボンを剥ぎ取って金色のパンツ姿になるという、完全なエンターテイメントプログラム。金色パンツと言えばプルシェンコの代名詞ですが、何だかんだと肉襦袢を着込んでいたプルシェンコとは異なりトマシュは生足に生腕。目のやり場に困る(笑)。でも均整の取れた非常に美しく健康的な肉体なので、いやらしさはまったくありません。鍛え上げられたスケーターの太腿に感心してしまいます。目のやり場に困るけど←無限ループ

ノリノリの曲でノリノリに腕立て伏せなどしながらその太陽のような笑顔をトマシュが観客に投げかけていると、客席から悲鳴が上がる。でもトマシュに対してじゃないような…、と声のした方向に視線を向けると、

上半身裸の男が二人、アリーナ席のあたりで踊ってるんですが(呆然)
しかもそれ、プルシェンコジュベールなんですが(絶句)

しれっとした顔で踊るプルシェンコと、やらされてる感バリバリのジュベールにトマシュも気付いた様子。ひとしきり踊ると二人の裸男は脱兎のごとく逃げていった。その背中は「いたずら完了!ずらかれ!」と語っているかのようでした…




ちなみに裸男が現れたのは日曜日です。土曜日のアリーナ席だと恐らく見えない位置に現れたので、ほぼ対角線上だったけど見下ろせる位置に座ってて良かった。こんな面白いものを見逃さずに済んで(笑)。間近で見られたお客さんは羨ましいけど、トマシュどころじゃなくなったかも(笑)
トマシュとジュベールプルシェンコの3人はプルシェンコ主催のショーに揃って出ていたせいか仲がいい様子で、こんな感じでそれぞれのプログラムの際に叫び声を上げてみたり「小学生かお前ら」としか言いようのない行動を繰り返していました。主な小学生はプルシェンコのような気がします。勝手な想像ですが、元気そうで何よりです(笑)。アリーナ席のすぐ後ろで(自分の後ろもそうだったけど2列目の本当にすぐ後ろが通路で、人が立つとはっきり気配でわかった)奇声を発するプルシェンコたちに耐えるのはさぞ大変だったろうと、選手が見学してるあたりの客席のお客さんを羨ましく思いつつもねぎらいたい気持ち(笑)。

アフロなのに爽やかなトマシュが退場すると、再び神奈川県所属スケーターの出番。アイスダンスの武田菜々子&辻馨。なかなか美男美女。男の子、背も高くないし細いけど大丈夫なのか?と心配しましたが、選手なので当然リフトもしっかり。
プログラムは今季聞き飽きた感のある「オペラ座の怪人」でしたが、アイスダンスで使うとこんなにも違うのかと衝撃。とにかく衣装が素敵で、特に武田さんのスカートのデザインは素晴らしく、それだけでも十分に雰囲気出てるんだけど、人間がふたりで踊るだけでこんなにも世界が広がるのかと、ペア競技の神髄を見た気持ちになりました。しかも、明らかにどんどんうまくなっていくのですよ、彼らが。ほかの子供たちもそうだったんだけど、土曜日の昼よりは夜、夜公演よりは日曜日、とそれはもうわかりやすいほど上達してる。それは技術的なことと言うより、観客をいかに魅せるか、というフィギュアスケートという競技ならではの感覚をこの短い期間に体得していったからではないかと思います。ベテラン達の演技も得難い手本だし、何より実際に大勢の観客の前で滑るという経験が最高のレッスンになったのではないでしょうか。さすがに若いだけあります、驚異的な吸収の早さ。土曜日の昼と日曜日ではまるで別人のような子供たちの演技を見られただけでも、このショーは成功だったと言えるのではないでしょうか。
今季いちばん素敵なオペラ座の怪人だったかもしれません。また演技を見てみたいけど、全日本を現地で見るくらいのことをしないと難しそうだなあ…。

以下次号。