うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

北京オリンピック雑感㉚

ペアの競技の感想は今回で最終回です。これですべてのメダリストが決まりますね!

ペア・フリー②

第3グループ

9︰三浦璃来&木原龍一
6分間練習の様子にカメラが切り替わった途端、三浦さんが転倒。心配しましたが、演技には影響ないどころか、素晴らしかった…!
スピードが最初からすごい。スケートが滑らかなので無理がない。3連続のジャンプは綺麗に降りた。回転不足だが降りた!サルコウも降りる。こちらも回転不足だったけど降りる!
スロージャンプは2本とも美しく、リフトもスムーズな上げ下ろしで無理がない。とにかく最初から最後まで勢いがあるのに粗削りでもない。会場からも大きな拍手。
自己ベスト更新!さあ、どこまで順位を上げていくか!


10︰アシュリー・ケイン=グリブル&ティモシー・ルデュク
ショートは素晴らしかったんですが、ソロジャンプでふたつとも大きくミス。ツイストもレビューがついている。結局GOEほとんどついてない。ルッツの方のスロージャンプも両足着氷だったのか、見逃してしまった。
前半は乱れましたが、後半はさすがに綺麗でした。スピンの入りがとても素敵。リフトも滑らかで迫力。本田君が長身の二人なのでダイナミックだと言ってる、背が高いから迫力があるのね。
うーん、フリーは点が伸びなかった。日本のペアまだ暫定1位!


11︰アレクサ・クニエリム&ブランドン・フレイザー
Fix you。選曲が非常にペア向きでいいですねえ…。
ソロジャンプのサルコウは減点されてましたが、そこ以外は非常に良かった。スロージャンプの飛距離と勢いも素晴らしかったですし、終盤のスピード感は胸が震えるようで、コレオも素敵でした。いい演技でした…!
ソロジャンプは3連続じゃなかったしサルコウの方は減点だったし、そこの差がどう出るか。フリーはやはり木原君たちが上だけどショートの貯金でこのペアが暫定1位!


12︰チェン・ペン&ヤン・ジン
冒頭のソロジャンプで乱れ、やはり自国での大歓声はプレッシャーかと思いきや、ミスはそこだけ。コンビネーションジャンプはピッタリだし、素晴らしいスロージャンプ。ラストのリフトはもう何か見えない力が手助けするように思いっ切り回してるように見えた。
素晴らしい演技でしたね、平昌ではフリーに進めてなかったなんて信じられないですね。
デススパイラル変わった形だけど、こっちのほうが難しいのね。ほんとだ、基礎点が違う。
やはりフリーの点は日本のペアの方が高いのか。こうなるとショートのパンクが悔やまれるけど、過ぎたものはしょうがないぜ。てかフリーだけならこのままだと最低でも5位に入るとかめちゃくちゃすごくない…?

第4グループ

13︰アレクサンドラ・ボイコワ&ドミトリー・コズロフスキ
レビューはたくさんついていたものの、見た目上ノーミスで進んでいく。ソロジャンプも綺麗に揃ってる。
表彰台を掴むために良い滑り出しでしたが、スロージャンプの2本目で大きく乱れた。よく転倒せずにこらえたなあ。
完全に倒立してて、どうやってバランス取ってるのかびっくりするリフトもすごい。曲はマラゲーニャで、ロシアらしい芸術性を感じる演技だったのも良かったです。
さすがの暫定1位。さあ、ここからがどうなるのか…!


14︰アナスタシア・ミーシナ&アレクサンドル・ガリャモフ
団体戦では大きなミスも出ましたし、ガリャモフさんがしんどそうでしたが、個人戦までにしっかり立て直してきたようです。素晴らしい出来でしたね、団体戦より余裕も落ち着きもあったと思います。
冒頭の3連続はオイラーで挟まれているジャンプで、なかなかペアでは見ないよね。終盤に汽車が出発するような音楽に切り替わるあたりからはもう圧巻。
デススパイラルだけレベル3らしい。うむ、ほんとだ。フリー150点超えで表彰台確定!あとはその色!


15︰エフゲニア・タラソワ&ウラジミール・モロゾフ
ロシアのペアが3組続いてもすべて味わいが違って、しかもどの組も素晴らしい…!
軸が細くて美しいツイスト、ぶっちぎりで素晴らしいなこれ…。全ジャッジが5をつけてる…!ツイスト以外も、すべての要素がピタリと揃い、静謐な、抑えた雰囲気の中にダイナミックな技が惜しみなく盛り込まれている。
平昌はフリーで表彰台を逃し、キスクラの辛そうな様子を今も思い出せる。そこから這い上がってきた4年間を感じた。
自己ベスト更新きた!暫定トップ!表彰台確定!


16︰ウェンジン・スイ&ツォン・ハン
さあ、すべてが決まる…!
待って…。ツイストは4回転だと…?本田君も一瞬気付いてなかったけど、私も気付いてなかったけど。レビューついてるけど…。
ミスは2本目のソロジャンプのサルコウだけ。これが差を分けるかどうか。
縦にも空間を使うようなスピン、どこまでも飛んでいく豪快なスロージャンプ。そして何より、その音楽表現と芯の通った世界観。ミスはあれどもチャンピオンの演技だと感じたけど…。
圧巻だった。これはどうなる…!

得点が出た途端飛んでくる関係者。フリー1位、もちろん総合1位…!
ラストにペアを持ってきた中国の読み通りの結果になりましたね。

キスクラでのハン君の、ものすごく力のこもったガッツポーズと表情にものすごく心を掴まれてしまった。本当に金メダルのためにここまで歩いてきた人のガッツポーズだと。
聞けば、4回転のツイストはルール改正によりリスクの高い技になってしまったので組み込まないペアが大半になっていたとか。それをこの大一番で入れてくるとは。
ショートの後の会見で、羽生結弦が4回転アクセルに挑戦したように、と4回転ツイストリフトの実行は宣言していたそうだけど、そのリスクを負ってのチャレンジが見事功を奏したということになる。

あと、ペン&ジンも組み込んでいたものと同じデススパイラルもかな。これは難しいため得点が高いと本田君が解説してたと思うけど、本当だ、採点表を見比べるとそうだ。
ツイストとデススパイラルの難易度を上げたことがサルコウのミスをカバーして、僅差での勝利を呼び込んだのか。これぞスポーツ。リスクを取った者に神が微笑んだ瞬間。


タラソワ&モロゾフとミーシナ&ガリャモフの得点差もほとんど無い。こんな痺れる戦いが見られるとは…!
ペアがラストだったの、大正解じゃないかな。色々噴出したこの大会のモヤモヤをすべて払拭するくらいの熱い戦いだったと思う。

三浦&木原もフリーだけなら5位。って、もう上には強過ぎなロシアの3組とスイ&ハンしかいないじゃないか。これは本当に、次のオリンピックで表彰台とか、これからの4年は表彰台常連とかになれるんじゃ…?もう期待以外何もないぞ。
オリンピックは注目度が全然違うから、これでペアを志す選手も増えたらいいですよね。だいたい、ペアを地上波で放送してたのもきっと彼らへの期待値からですよね。もしそうだとすると、これからの日本のフィギュアスケートの未来を彼らは作ったのかもしれませんね。


コロナとかドーピングによる団体戦のメダル問題とか女子の試合のゴタゴタとか色々あって、確かにオリンピックって注目度が高いから普段気にもされないことがやいやい言われたりするけれど、そういうレベルじゃなく色々あって、無事に日程を消化できるのかハラハラでしたけど、とりあえず無事に終わって良かったの一言ですね、本当に…。

いえいえ、競技は終わりましたが、エキシビションがまだ残ってますよ。というわけで、次回はエキシビションの感想でお会いしましょう。



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