うさぎパイナップル

フィギュアスケート旅日記とテレビ観戦記とその他色々色々・ただ書き散らして生きていたい(ライター始めました2018)

平昌オリンピック雑感:22

昨日の続きです。それでは早速早速。


★2月25日・エキシビション

さてさて後半。後半のオープニングには韓国のジュニア選手が二人登場。イム・ウンスとユ・ヨンでいいのかな?綺麗な色の衣装、照明もファンタジック。すごく素敵なプログラムでした。

13:キム・ギュウン&アレックス・ガンチャン・カム
まさかのグラサン二枚重ね。あのオリンピックマークのメガネ、日常生活では使い途がまったく無さそうなところがいかにもお土産ものですよね(笑)。ん、お土産なのかあれ?
彼らもノリノリプログラム。K-POPはよくわからなくてすみません。技術はまだまだにも思えるけど、この自国のオリンピックで滑るという滅多にない経験を礎にこれからもっと上を目指して欲しいなあ。

ハベル&ドノヒューはここで登場予定だったっぽいけど、やはり残念ながら出演できない模様。悔しいだろうな…。

14:宮原知子
エキシビションまでノーミスだった。オリンピックにピタリと合わせた完璧な仕上げっぷりに感心しかないです。衣装が日本の国旗カラーなので、壁の日の丸ともすごくマッチしてた。前にも書いたが、ショートよりもフリーよりもこのプログラムに「和」を感じるんだよなあ。変かな?

15:メーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード
メーガンの晴れやかな笑顔。きっとこれが彼らの現役最後の演技、集大成。なおかつ客を飽きさせない派手な技が随所に盛り込まれている。有終の美という言葉がふさわしい、リンクにさわやかな余韻を残していく素晴らしい演技でした。

16:ボーヤン・ジン
スパイダーマンだああああ!ジャンプ完璧過ぎだろ。もー、さすがボーヤン。でもちょっとお疲れ気味に見えた。今回のオリンピックに色々懸けてたのかもなあ…。2年くらい前はまだあどけなかったボーヤンもすっかり精悍になった。北京が彼を待っている。

17:ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン
素人が見てもその美しいという言葉では足りない滑りに圧倒される。体重あるのだろうか…。動いている美術品だよこれ…。ものすんごく高級なファッション誌に載ってる写真のモデルが突然現実世界に飛び出してきて滑り出してるみたいだ…。

18:エフゲニア・メドベージェワ
やはり本調子ではないのかな、足は大丈夫かな…。でも前を向く彼女の強い気合いが感じられる演技だった。映画の内容全然知らないけど、主人公の生き方までも伝わってくるような。そしてそのストイックさが彼女と重なるような…。全然違うかもしれないけど。年齢を考えると引き出しが本当に多い。これからも目が離せないです。

19:ヴァレンティーナ・マルケイ&オンドレイ・ホタレック
マルケイ、それはスタイルが悪く見えるセーター…。ギャー、リフト凄いいい!!凄い技だらけ!ホタレックのTシャツはよく見ると二枚重ねで、一枚脱いでオリンピックのマスコットがプリントされたTシャツを披露するという念の入れっぷり。
大技大連発でお客は絶対楽しかったはず。韓国の選手でもメダリストでもないスケーターのエキシビションはどれも盛り上がり系だったので、意図して出演者を選んでたのですかね。

20:ミーシャ・ジー
ミーシャの本領発揮。ボクシンググローブ姿かっこいい。でもどんどん脱いでいく。最後はスッケスケ。キレッキレのスッケスケ!
四年前のソチで「好きな人見つけた。面白いお兄ちゃん」ってミーシャに大注目していた某さんがこのエキシビションに気付いてくれてることを心から願う。あなたの好きなミーシャがここにいますよ!面白いお兄ちゃん全開ですよ!

21:テッサ・ヴァーチュー&スコット・モイヤ
彼らを競技者として見られるのもこれが最後なのかな…。何も言葉がいらないですね。テッサとスコットの強い絆が演技の中心にいつもあったんだなあって、今更ながらそんなことを思った。

22:アリーナ・ザギトワ
虎柄の全身タイツは一般の視聴者にはさぞインパクトが強かったことだろう…。まだ子供だからこそ、ギリギリ色気が出過ぎずに神聖なものとしてプログラムが成り立っているのかなと思います。手を触れてはいけない幻の気高い獣のような体のうねり、しなり。簡単そうに滑ってるけど、ああこの人凄いんだなってなんとなく伝わるものがあるよな…。

次に滑るはずだったサフチェンコ&マッソーの欠場を告げる場内アナウンスが入る。金メダリストが出演できないなんてあまり聞かない事態だよな。今は大事にして、また素晴らしい滑りを見せて欲しい。

23:羽生結弦
衣装のストーンがきらめく。漆黒の瞳が夢を見るように天を仰ぐ。リンクにデネブの輝きが降りそそぐ。
これまででいちばんいい出来の『Notte Stellata』。涙が出そうだ。信じられないほど美しい…。
ジャンプにしか注目しない人は考えることもないのだろうが、このプログラムはおそらく羽生君を極限まで美しく見せるためのプログラムだ。それを可能にしているのは、羽生君の圧倒的な滑りの技術である。何気なく滑っているように見えるひとつひとつが、ただひたすらに美しい。しなやかに弓を描く背中、羽根が舞い散るようなスピン。最後に宝物のように挟まれる、ディレイドアクセルとトリプルアクセル羽生結弦という宝石を、その星のような断面のすべてを、世界中の人類の記憶にしまっておけるように、神が与えてくれた贈り物。
そう、これは奇跡だ。星をリンクに閉じ込めるにはどうしたらいいのか、知恵を出しあって生まれた奇跡。この曲を選んだタラソワ、振付をしたウィルソン、ほかにもきっと数多くの人が、輝く星をいとおしむように作り出した奇跡。
繊細で、無垢で、少女のように微笑む少年の瞳。性別も、年齢も、生命さえも超越した、満天の星空を駆ける白い翼。この星がいつか人になってしまっても、この日の記憶は映像という人類の知恵の中にいつまでも残る。繰り返し繰り返し、同じ夢を見て人は思う。あの日の記憶は幻ではなかったと。あの日見た夢としか思えなかった奇跡は、オリンピックのリンクに永遠に閉じ込められているのだと。星の見えない夜にも、歌の聞こえない朝にも、閉じ込めた記憶を紐解けば、そこには空からこぼれ落ちるように星が瞬いている。美しいものを美しいと呼べること、それは人間の生きる喜び。人であることの幸せ。
…今まで書いてきたノッテ・ステラータに関するポエムがすべて霞むほどのポエムが生まれてしまって今頭抱えてますが、こんな場末のブログ読む人いないので恥ずかしげもなく載せます。もういい、ポエムを量産するほど感動したってことにしとくからいい…。
どうしてもこれを会場で見たかったので正直悔し泣きでもありますが、こんな素晴らしいものを見られたからもういいことにする…。録画できない環境なので延々と再生して味わい尽くせないのは残念だけど。基本的に録画しても見ないタイプなんですけど、これは別。将来絶対ボケたくない。この日のノッテ・ステラータを忘れたくない…。
何度も何度もショーで本人を見てるのに、本当にこの人存在してるのかなと今更考えてしまうほどこの世のものとは思えなかった。こんな演技のできる男子選手もう出てこないと思うよ…。普通の男にはこの繊細さと清らかさは出せない。そんなもの備わってない…。中身阿修羅なのに、たぶん相当なオタクなのにもう地球どうなってるの←混乱←どっちの羽生君も大好きです

滑り終えた羽生君がリンクにとどまっている。普通は挨拶をして捌けていくのだが…。そこにテッサ、スコット、ザギトワが近寄って来る。テッサがマイクを手にスピーチ。そうか、金メダリストからの挨拶か。

そしてエキシビションはフィナーレへ。まずペアの女性だけ出て来る。リンクに広がる華やかさ。その中央には本当はアリオナがいたんだろうな、と思うと少し切ない。
女性たちを相手の男性たちが待っている。アイスダンス、それからシングル。頂点を目指しこの地に集った才能のきらめきがリンクを駆ける。
ひとり加速して滑っていく羽生君。リンクの中ほどで立ち止まり両手を広げる。その慈悲深い腕の中へ皆が集まってくる。抱きしめ合う笑顔。めちゃくちゃ感動的な絵だった。まさに世界平和だった。今までに見たどのオリンピックのエキシビションよりも優しく、温かかった。チープな言葉だけれど、そこにあったのは、愛。
挨拶。羽生君の両隣はザギトワとメドベージェワ。もうその二人にしか許されないというか、3人の並びの異次元感がすごい…。そのあとオープニングに出てきたスケーターかフラワーガールか、女の子たちが間に入って手を繋いでいたのだが、羽生君と繋げた子は一生の想い出になったんじゃないかなあ。周回ではSEIMEIの振りとか客席にやってた。知り合いが見に行ってたはずなのだが、それらの光景も目に焼き付けたのかなあと思うととってもとってもうらやましい。スーツケースに入れて連れてってくれとか言ってたんですけどね←無理

地上波で放送された時にはホタレックにリフトされる羽生君と「ありがとうございました」を叫んでるのであろう羽生君が映ってた。グッジョブ。叫んでいたのは後にニュース番組等で「カムサハムニダ」だったことが判明。ちゃんと韓国の言葉に合わせたのね。

いやー、いいエキシビションでした。プログラムのバランスも取れてたと思うし、ラストのノッテ・ステラータは世界を浄化した気さえする。何よりスケーターたちが皆楽しそうだった。このオリンピックにおけるフィギュアスケート競技はかつてないほど見応えがある戦いばかりだった。それをもたらしたのは選手たちの競技へのひたむきさだ。スケートが大好きだという気持ちだ。「大好き」という想いは、きっといちばん簡単にかけられる幸せの魔法なのである。


平昌オリンピックについて長々と書き散らすのもおそらく次回で最後です。よろしければ明日もお付き合いください。