うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい(ライター始めました2018・生活の糧と居場所募集中)

フィギュアスケートだらだら語り in 10月④ ―高橋大輔復帰スペシャル―

ついにこの日がやって来た。高橋大輔の復帰戦ともなる近畿ブロック。さいたまスーパーアリーナに行くよりは近いとは言え、「節約のためやっすい食パンにミロの粉をぶっかけて食べる」とかいう最低の食生活を送っているような人間に交通費が出せるはずもなく(泣)、それより何よりチケットが取れるとはまったくもって思えないので(倍率10倍だったってホント?)、おとなしく家でずっと情報をチェックしておりました。

CSは見られないしなあ、ニュース番組でジャンプやステップのごく一部をチラッと見られるくらいかな、と少しガックリしていたのだが、フジテレビがどうも密着しているらしく、ショートもフリーも地上波のニュース番組などでノーカット放送されたため大喜びでガン見。ありがとうフジテレビ。


まずはショートプログラム。一見襤褸を纏っているようにも見える白い衣装。あんまり白のイメージなかったな高橋君、そういや。
いちばん最初にニュース番組で一部だけ見た時に感じたのだけど、高橋君ガッチガチに緊張していたのでは…。動きが重いように感じる。ジャンプはともかく、ステップが全然全開じゃなかった。一応高橋君はシニアデビューの頃から競技で滑る姿を見てきたので、最盛期の高橋君の滑りを思うと物足りなさはあるが、四年のブランクを考えたらそれは贅沢というものなのだろう。もっと滑れない可能性も十分にあったので、復帰戦としては及第点だったのでは、なんて思いました。大きなミスもなかったですし。

続いてフリー。まず衣装を見て一気にテンションアップ。すんごくかっこいい衣装!個人的に高橋君の衣装にはこれだ、というものがなかったのだが、この衣装はかなり好きだ。ちょっとアニメキャラっぽさもあるような。
曲が流れ出すとまたテンションが上がる。あらかじめ発表されていた曲名からはまったく想像していなかったのだが、この冒頭のメロディは真央ちゃんも滑っていた『鐘』ではないか。選曲はたまたまだったのかもしれないが、時は8年巻き戻り、バンクーバーの想い出が一気に甦る。

ジャンプはほとんど着氷が乱れていただろうか。転倒もあり、確かコンビネーションも入っていなかったため得点的に厳しいだろう。やはり競技から長く離れていた影響は小さくはない。
しかし、ステップである。思わず声が出そうになった。現役引退後もショーで滑っていたとは言え、何だこの可動域は。独特の粘り気のようなものがある高橋大輔のあのステップである。ショートプログラムで見られた固さがフリーではかなり取れていたように思った。コレオも当然本領発揮である。
しかも振付が凄まじくかっこいい。これは振付師のリショーさんも相当気合いを入れて作ったのでは…。あの高橋大輔が「競技に復帰するのでプログラムを作ってくれ」って頼みに来たら、おそらく大抵の振付師は全力を尽くしてしまうのではないか。私なら「絶対に失敗できない。超傑作を作ろう」と3日くらい徹夜で考えるかもしれない(笑)


何より高橋君はとても楽しそうだった。どちらかと言えば「やらされてる」感のあった高橋君が、こんなに楽しそうに滑っているのは初めて見るかもしれない。
引退の数年前からはずっと演技や本人に「焦り」のようなものも感じていた。日本男子が黄金期を迎え、ただでさえライバルがひしめく中で、急激に頭角を現してきた羽生君の存在は彼にとって脅威だっただろう。あのパトリック・チャンも明らかに羽生君を苦手にしている様子が伺えた。あの頃、誰も勝てないほど強かったパトリックが。追われる立場の彼らにとっては、彼らにしかわからない恐怖の感情が芽生えていたとしてもおかしくなかったのではないか。後にオリンピックを連覇するような怪物に成長することを、彼らがスケーターの本能で感じ取っていたと考えてもこれまた不自然ではないだろう。
しかし、今の高橋君はあの追われるプレッシャーからは解放されている。ルール改正の影響が読めないとは言え、オリンピックの金・銀メダリストを擁した日本で、長く現役を離れていたスケーターに絶対に優勝しろ、などと要求する馬鹿はいないだろう。それでも期待は当然かけられるだろうが、トップでいることはおそらくはもはや求められず、追う立場としてただ全力を尽くすのみである。こんな状況で滑るのは、もしかすると本当に若かった頃以来なのではないだろうか。

本当に個人的な感想だが、高橋君はその時の心情が非常にわかりやすく演技に反映するスケーターに思える。もうあとがなく、追い詰められているような状況下での演技は絶品であった。余計なことを考える余裕もなく演技に没入することで、普段本人が苦笑いで蓋をしているものが容赦なくさらけ出されるようなイメージである。
なので、現在の「たぶんあまり見たことがない高橋君」がどんな演技を見せてくれるのか、私はとても楽しみなのである。復帰会見は目の輝きがこれまでとまったく違ったし、本当に本人が望んで復帰したことを感じさせた。純粋にワクワクした。
肯定的な意見も否定的な意見も様々に聞いたし、私も「その通りだな」と思った意見もあったけど、高橋君は復帰せずともショーやらテレビやらに引っ張りだこで、さほど苦労することもなく今後の人生も送っていけたんじゃなかろうか。その保証された道よりも競技を選んだことに、打算や計算を推測するのはあまりにも野暮だという気がする。バンクーバー・ソチ・平昌のメダリストが全日本で揃うかもしれないんだぞ?こんな燃える展開があるか。楽しまなきゃ損だ。2018-19シーズンはいつだって今が最初で最後なんだから。


高橋君が引退する時に思った。「◯◯選手」ではなく「◯◯さん」と呼ばれるようになったことに気付いた時、引退の寂しさは本当に襲ってくるのだろうと。でもどこかで、「高橋さん」と呼ばれている高橋君に違和感があった。数年ぶりに聞く「高橋選手」と呼ぶアナウンサーの声。何だか錆び付いていた鍵がガチャリと開いたような感覚だ。しっくりと馴染む。次に「高橋さん」と呼ばれる時にはきっともう違和感は無くなるだろう。是非本人が納得いくまでチャレンジして欲しいと願っている。

大阪なら無理がきくし、男子のフリーのある日だけでもいいので全日本に行きたいのだが、私は駆け出しもいいところのライターで、自分の生活を支えるのすら厳しいほど経済的には困窮している。散々遠回りしてやっと気付いたが、私は「お金を稼ぐこと」に決定的に才能が無いようだ。あるものを効率良く使うのはわりと得意ですが(※そうでないと超薄給で暮らしていた私がフィギュアスケートの旅に出るのは不可能だったはず)…。
そんなわけで、普通に考えるとまず無理である。だからほぼ諦めてはいるけれど、私も高橋君同様、どんな結果が待っているかわからないチャレンジの渦中にいる。やってることのレベルはまったく違うし同列に考えるのもおこがましいが、私は高橋君の復帰にものすごく背中を押されたひとりである。この「2年も続けてるとは思えないほどのアクセス数」を誇り、大多数から鼻で笑われるであろうブログに情熱を注ぎ続けるのは、たどり着くかどうかわからない夢にたどり着くためだ。そのために何かをせずにはいられないからだ。まったくもって無駄かもしれないが、少なくとも現時点で「ゼロ」じゃない。それは金銭的な話ではまったくない。おそらくもっとかけがえのないものである。

その私の立場からも、今年の全日本には例年以上に注力して応援したいと思っている。「私が競技のチケットを取るたびに羽生君が欠場する」という恐怖のジンクスが生まれつつあるため、恐ろしくて手を出せずにいるんだけど(泣)、羽生君も昌磨君も友野君も刑事君も見たいです…。とほほ。去年のフジの全日本の放送がたいへん良かったので、テレビでもいいかなとは思ってますが。てか経済的に無理なのでそう思うことにしてます(悲)。
いや、恐怖のジンクスはマジ過ぎて泣くに泣けない。今年のNHK杯は夢にまで見た地元開催で、誰が出場しても行くぞ、と意気込んでおりましたが、アサイン発表の時点で「やっぱり…」と泣きながら笑っちゃいましたよ…。だからNHK杯のチケットは安心して取ります(泣)。羽生君に広島来て欲しかったですけどね(泣)。最後まで粘ればきっと全日行けると信じるよ…。パブリックビューイングもいいけどやっぱ会場で見たい。広島にステファンが来るのに家にいるなんて何その拷問…←以前から読まれてる方はとっくにお気付きだと思いますが、私はステファンのそこそこディープなファンです。本人が出場するわけではないのだが、リンクサイドで動いてるの見るだけで笑え…もとい、感激です(笑)。ああああ…。ステファンが紙屋町とか基町にいるとか何かの間違いだろ…。俺の知ってる広島じゃねえ…あわわわわあわわ←正気に戻れ←不可能


さて、次の高橋君の試合は西日本選手権ですかね。近畿ブロック以上に注目が集まりそうですが、怪我に気を付けていい演技を見せて欲しいです。あの週はヘルシンキ大会もあるしサンクスツアー広島公演もあるし(チケットないけどね…ぐすん)スケートファンには忙しい週末になりそうですね。
ではでは、次のだらだら語りでまたお会いしましょう。


noteでもだらだら語っております。日記や長い長い自己紹介シリーズなどをだらだら毎日綴っております。
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