うさぎパイナップル

主にフィギュアスケートの旅日記とテレビ観戦記とお題記事・ただ書き散らして生きていたい

フィギュアスケートつらつら語り in 4月② ~羽生結弦 10年間の軌跡・前編~

フィギュアスケート関連の番組の感想をつらつらと語るシリーズ。いつも数番組まとめて感想を書いておりますが、今回は1番組に絞ったスペシャル版です。

素晴らしい番組が放送されましたな、ええ放送されましたよ。過去の演技の総集編と言えばそうなのですけど、演技はノーカットだしひとりの人間の10年分の人生のドキュメンタリーとしても優秀な、素晴らしい総集編だったのでは。

その番組とは、NHKBSで3月31日に放送された『羽生結弦 10年間の奇跡~NHK杯フィギュア~』。世界選手権もショーもない世の中に突然舞い降りたオアシス。
見るしかないじゃないですか。ええもう見るしかない。世界選手権の中止(延期か?)でこんなにも餓えていたのかと思い知らされる番組でした。てなわけでさらっと感想を残していきますね。

2010年

ショートプログラム『ホワイトレジェンド』
なっっつかしいいいいいいいい…。トリプルアクセルはこの頃から珠玉の出来ですな。どこか演技が荒々しいんだけど、私はこれくらいの羽生君のイメージがいまだに強く残ってたりします。

★フリー『ツィゴイネルワイゼン
4回転成功!今じゃ当たり前のように跳んでるジャンプも、初成功の瞬間から一歩一歩積み重ねていったんですよねえ。んで後半のバテバテぶりに懐かしくて涙が出そう。羽生君と言えばこれだったのよ、人形みたいに細い体型からも想像できる体力面の不安。衣装もジョニーデザインだったっけこれ。

豊の部屋が流れてまた違う涙が溢れるんですけど。これを見るためのNHK杯だったろ!?なあみんな!←違います
話し方が若い…。あんまり変わってないように見えるけどやっぱり高校一年生か。おお、髙橋君と一緒に座ってる。あ、このトーク見た記憶があるな。確かに髙橋君が若い頃こんなしっかり喋れてなかったよね、と思ったの覚えてるもん(笑)。ごめん髙橋君(笑)。

ところでこの番組、まさか二時間ずっと結弦なのか。なんかほぼ結弦しか映ってないんだけどそういうことなのか?何だこの番組すげえな←今更何を言い出すのか

当時書いた感想文もよろしければ(かなりざっくりですけど)↓

usagipineapple.hatenablog.jp


2011年

この年は出場してないみたい。東日本大震災や、チャリティー演技会の様子などが流れて、羽生君にとってはひとつのターニングポイントだったことが示される。ダンスの練習してる様子が若い。

2012年

ショートプログラム『パリの散歩道』
うわあああパーフェクトじゃあああ!!会場の盛り上がりも凄い。地元宮城だからかな。顔つきも多少青年らしくなってきましたね。
懐かしの黒いシャツのパリの散歩道。これくらいから羽生君の化物ぶりが完全にベールを脱ぎ始めた印象があります。

★フリー『ノートルダム・ド・パリ
ビールマンスピンに最後のルッツで転倒。なっつかしいいい、なっつかしいいいい…。今ではあまり見られないけど羽生結弦と言えばこれだった…←涙が止まらない
スピンがほどけてしまったのは珍しいミスですな。最後はやっぱりバテバテでした。
地元で優勝。こういう重要なタイミングをほぼ逃さないのが彼の強みじゃないかな。なかなか出来ることではないけど。

エキシビション『花になれ』
この衣装が最高に似合うんですよ。非常に美しい表情や姿。今着ても似合うとは思いますが、この時は少年から青年への移行期の、硝子のように繊細で瑞々しい、あっという間に消えていってしまう美しさに満ちていて、ちょっと筆舌に尽くしがたい。今改めて見ると衝撃。壮絶なまでに美しい…。
そうね、日本国民全員が見た方がいいよこのプログラム。今こそ見た方がいい。日本には羽生結弦がいるんだよ、きっと大丈夫。そんな気分にすらなるよ。

2013年

この年も出場してないらしい。髙橋君の最初の引退前はたぶん戦績的に両方が出場するのが難しかったからこうなるよね。
このシーズンは何と言ってもソチ。ソチオリンピックのプログラムがダイジェストで流れる。ショートの得点が出た時のキスクラのガッツポーズ、めちゃくちゃ名場面ですよな。懐かしい。

2014年

まず流れるカップ・オブ・チャイナの羽生君。これを説明しておかないとNHK杯でのぼろぼろの演技の説明がつきませんからね。
不謹慎かもしれませんが、口元から血を流す姿がぞっとするほど美しく、現実味がまったくない。当時は色々批判された決断でしたが、「本物の羽生結弦」が我々の前に出現したのはこの時だけだったろうと今も思っています。いちばん美しいものはいつだって壊れかけた、狂気と紙一重の場所にしか存在しないのです。

ショートプログラム『バラード第1番』
今ではすっかりお馴染みになったプログラムだからこそ気が付くことかもしれませんが、冒頭のポーズの足の蹴り方からして力が入りきってない。4回転でも転倒、コンビネーションも入らず。明らかにスピードもない。怪我で練習できなかったことがありありと分かる演技です。ひとりの人間の演技をずっと続けて流していることもあり、その差がくっきりとわかります。

★フリー『オペラ座の怪人
6分間練習が怖かったことを語るインタビューが挟まれ、当時の彼の心情を推し量れます。まだ衝突の記憶も鮮明だったはず。みんな忘れてるけど、彼はこの時まだ19歳の青年。その肩にオリンピックチャンピオンという栄光をのせた、普通の青年なんですよね…。
この衣装も振付も大好きなんです。衣装は当時から好きでしたが、振付は見れば見るほど好きな気持ちが増していきます。スルメのようですね(笑)。
冒頭の眼差しも大好き。これぞ羽生結弦。4回転などミスも多かったけど、力を振り絞った演技。この演技のおかげで本当にギリギリでファイナルに出場できたはず。この運の強さも羽生君なんですよね。

当時書いた感想文もよろしければ(全2回)↓

usagipineapple.hatenablog.jp




番組はまだ続きますが、長くなってきたので2回に分けます。2015年以降の感想はまた次回に。



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