このテーマでいちばん最初に思い出すのは『時をかける少女』ですね。平成に発表されたアニメ映画の方です。
初見はテレビだったと思う。途中から見たので話がよくわからなかったけど、すごく印象に残りました。
家族がハマっていたらしく、そう言えば家に『ガーネット』のCDもあったし、なんとなく主人公の真琴と青空のイラストがずっと記憶に残ってはいたんですが、家族が騒いでいた頃はちゃんと見てなかったような。
実写映画はとても有名なので、たぶんちゃんと見たことなかったけどなんとなく物語は知ってたし、私の大好きな街の尾道で撮影されたこともなんとなく知ってたし、あの有名な主題歌『時をかける少女』も知ってた。むしろ主題歌は何故か歌えてた。私の声だとちょうど歌いやすい音域なので覚えちゃったらしい。歌の歌詞から映画の内容をなんとなく想像してた、と思う。小説が筒井康隆さんの作品なのもちゃんと知ってた。
でも、ちゃんと見た記憶が全然なくて、通してちゃんと見たのはこのアニメ映画が最初かもしれません。
高校生の男女の青春物語にSF要素が盛り込まれ、ありふれた日常を縦軸に、ミステリアスな時間の概念を横軸に物語は進んでいきます。
後になって原作の小説も読んだのですが、昭和の少年少女向けの物語を少しだけ年齢層を上げて平成仕様にしたらこうなったのかな、という感じ。原作がとても面白く、余韻の残る作品なので、その良さもいい感じに壊してないなと思いました。
グラウンドでのキャッチボール。進路選択、友情と恋。人生のうちでほんの僅かの期間しかない、10代の夏。作品を通して印象的な空の青さとともに、その貴重な時間を抱きしめるような気持ちになってくる。青春時代をテーマにした物語はたくさんありますが、後世にも名作文学のような形で残っていきそうだなと思っています。
何より、この作品の白眉はラストシーンです。正確にはラストより少し前ですが…。おそらく永遠の別れのはずなのに、希望を感じさせるラストは、青春時代の終わりと、青春時代が終わっても続く人生とを思わせるようで、いえ、それより何より…。キュンとする、ってこういう感情なんですよねきっと(笑)。
挿入歌の『変わらないもの』も大好きです。カラオケ行くといつも入れます(笑)。
前述した小説も、わりと近年に買ったのでアニメ映画版の、青が印象的なカバーでした。旅先で携帯の充電が切れそうになって、帰りの長距離バスの中で暇にならないよう買ったんですよ。全然お金がなかったから、ページ数が多くなくて安かったこれの文庫版を買ったんです(笑)。
夏になると見たくなる、青春とSFの名作です。
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